タンペレの町は南北にタンメルコスキ川が通っていて,というよりも,実際はその川が陸地を分断していて,その西側に「◁」形で陸地,というより,実際は川で分断されているのだから,「島」があって,周りが湖で囲まれています。そして,川の東側に南北で鉄道が走っています。
私は朝鉄道の駅を降りて,西に向かって「◁」の南側を歩いてその先端にあるビューニッキ展望台まで行きました。そして,今度は「◁」の北側を歩いて,川まで戻ってきました。
川のほとりにあったのが,旧フィンレイン工場です。この赤レンガで作られた工場は,ジェームズ・フィンレインが1820年に作った綿織物の工場で,1990年に移転しました。今はその跡地が,レストランや映画館,労働者博物館,パブなどになっていて,ここに住む人のショッピングモールのようになっていて,けっこうな賑わいをみせていました。
私も歩いてみましたが,このような場所はどこの国にもあるので,特に興味もわきませんでした。とにかく,日本も外国も,都会というのはどこもそう違いがなく,そこに住む人には便利なショッピング街ですが,観光客にはつまらない場所と化してしまいました。ニューヨークの五番街へ行って,ユニクロに入ってみたところで,売っているものは同じです。

どこかで昼食でも,と思ってそのまま川に沿って駅のほうに歩いて行きました。川を渡って駅を越えると,今日の本来の目的地であるムーミン美術館にたどり着くので,その途中で,というわけでした。
駅前は,日本の中都市の駅前とそう違うものではなかったのですが,そこに一軒の感じのよさげなカフェがありました。そのカフェの雰囲気がとてもよかったので,中に入ることにしました。そして,サラダとコーヒーを注文しました。
このごろ,私はアメリカだけでなく,さまざまな場所を旅行するようになって,ヨーロッパやオセアニアはこうしたカジュアルなすてきなカフェがどこにでもあって,気楽に食事を楽しめることを実感するようになりました。その逆に,こうした気の利いたカフェがないのは,日本とアメリカだと思うようにもなりました。日本は,個人営業の店は高級店で,それ以外はチェーン店ばかりです。あるいは,どこも混雑していて,気が休まりりません。アメリカもまた同様だし,アメリカはチップがいるので,私は,アメリカに行くときはバーガーチェーン店ばかりを利用しているし,日本では,ひとりで入るのは,マクドナルドと吉野家とココ壱番屋ばかりになってしまいました。

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