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今日で2023年の1月も終わりです。徹底的な断捨離に明け暮れて,あわただしい毎日で,1日はあっという間に過ぎていくのに,その割に月日が経つのが遅く感じられ,やっと1月が終わる,と感じるのが不思議です。
徹底的な断捨離をして,しみじみ思ったのは,要らないものは買うべきではないということとともに,必要がなくなったらすぐに処分すべきだ,ということでした。
特に大量に溜まってしまっていたのが書籍でした。
ミカン箱7箱分処分して,結局,今も手元に残ったわずかな書籍のほとんどは若いときに読んだものだったというのが皮肉でした。30歳を過ぎて購入した本の多くはムダだったというわけです。知らないときにその本ではじめて知識を得た,という記憶が今もその本への愛着となっているのでしょう。要するに,成長段階で手に入れた知識が今の私のすべてだということです。
また,カメラを大量に処分したと以前書きましたが,私は,写真や星見に興味があっても,それに凝って高価なものをたくさん買う,ということまではしなかったので,救われました。たとえば,100万円以上もする交換レンズや天体望遠鏡など持っていたとしたら,その処分をどうしたことでしょう。
天体望遠鏡といえば,先日亡くなった天体写真家の藤井旭さんが雑誌などに書いていた白河天文台に感化されて,私の世代ではマイ観測所なるものを作った人も少なからずいたようですが,もし,車で自宅から2時間もするような山の中にそんなものを作っていたら,それが不要になったときどう処分すればいいのでしょう。とにかく,私はそうしたことに手を出さなくて正解でした。
若いころ,別荘を持っているという人に招かれて,冬にお邪魔したことがあります。到着して驚いたのは,水道管は凍り水も出ず,部屋は掃除が必要でした。そのときしみじみ思ったのは,別荘など買ってしまうと,それを維持をすることがとても大変だということでした。
私は,若いころにそんなことを知って本当によかったと思うわけです。何事も買うのは簡単でもそれを維持するということがとても大変なことなのですが,それを知らない若い人は,何でも欲しくなってしまうわけです。しかも,業者は商売だから売ればいいわけで,おいしい話ばかりを伝えます。しかし,別荘を建てるお金があれば,そのお金で何度旅ができることか,と考えたほうがよさそうです。持ち家も同じです。借りるより買ったほうがお得というのは業者の方便ですが,その維持費を考えるとそうもいえません。長年住んであちこち痛んできてリフォームしようとしても巨額なお金が必要です。そもそも,この少子高齢化の日本では,不要になっても売れないので,それは財産ではなく負債となります。これだけ空き家があることを考えるとそれは明白です。
地位や名誉を手に入れた人や有名人ともなれば,その後の生き方がたいへんです。人のもっとも大切な「自由」を捨てることにつながります。それと同じように,ともかく,モノは極力持たないほうがいいのです。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは