私が長島ダム駅で下車したのは,午前12時2分でした。ここから次のアプトいちしろ駅まで〈-長島ダム周辺-アドベンチャーウォーク〉に従って歩いたのですが,アプトいちしろ駅に着いたのは,午前12時40分ごろでした。よく歩く1日です。
次の列車は午後1時31分だったので,50分程度の待ち時間がありました。この列車に乗れば,千頭駅到着が午後2時13分。千頭駅に車を停めてあるので,午後5時には帰宅できそうです。
アプトいちしろ駅には自動販売機があっただけで,あとは何もありませんでした。近くの食堂は2キロメートル以上先なので,ここでも昼食を食べ損ねました。千頭駅周辺には食堂があるのですが,帰りを急いだので,結局,この日,私は千頭駅から車で帰る途中にあったコンビニでパンを買って遅い昼食にしたのでした。
話を戻しまして…。
アプトいちしろ駅は大井川に接していて,ここには,長さ107メートル,高さ11メートルの市代吊橋がかかっています。この橋は渡れたのですが,私は通行禁止と勘違いをして渡りませんでした。残念なことをしました。市代吊橋は,もともとは木材を運ぶ鉄道用に建設されたもので,これもまた鉄筋で,まったく怖いものではありません。
自動販売機で買った缶コーヒーを飲みながらアプトいちしろ駅のホームでボーッとしていると,まだ午後1時31分が来るには早い時刻なのに,列車の来る音が聞こえてきました。それは,アプト式ラックレール対応補機を先頭にした貨物列車でした。大井川鐡道井川線は,今も貨物列車が走っていることを知りました。列車はアプトいちしろ駅で停車して,アプト式ラックレール対応補機の切り離しをしました。切り離すのを私ひとりが見学できるなんて,ここまで歩いてきた甲斐があったというものです。
切り離されたアプト式ラックレール対応補機は先に進み,貨物列車の進路を作るために別のレールに退避しました。そして,貨物列車は千頭駅に向かって走っていきました。しばらしくして,アプト式ラックレール対応補機がもとのレールに戻り,再び,長島ダム駅に向かって走っていきました。どうやら,この区間はこの1台きりのアプト式ラックレール対応補機が列車を接続しては行ったり来たりしているようです。
しばらくすると,再び,先ほどのアプト式ラックレール対応補機が,今度は,私の乗る列車を先頭にしてやってきました。アプトいちしろ駅に停車すると,再び,切り離しをしました。私はこの列車に乗り込み,車内で車掌さんから切符を買いました。あとは,千頭駅で降りて,帰宅するだけでした。
こうして,奥大井湖上駅に行く,という目的を2度目にしてやっと達成することができました。
まだまだ行くことができなかった場所があるので,次回は,SLに乗るでもなく,大井川鐡道井川線に乗るでもなく,車で来て,見落としたところを巡ってみたいと思っています。それとともに,6月からは,週末にSLの機関車トーマス号が新金谷駅と家山駅の間を走っているので,これにも乗ってみたいものだと思ったことでした。
これまで,大井川鐡道と町営バスの接続が悪い悪いと書いたのですが,不便であるがゆえに,奥大井は訪れる人も少なく,また,奥が深く,実におもしろいところです。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは
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