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☆2日目 7月21日(日)
 頭痛がするような時差ぼけはない。でも,寝つかれず,そして,2時間ごとに目が覚める。朝,起きられるかということだけが心配だったが,早く目が覚めすぎて困ってしまった。
 きょうは,日本人ガイドの高木さんが,朝8時にホテルに迎えに来て,そのまま,デビルズタワー国立モニュメントとデッドウッドの町の観光をするというのが予定であった。
 到着早々,こちらの情報もよくわらないので,こうしたツアーはとても助かる。ということで,少し割高だったけれど,初日は日本語ツアーを予約してあった。

 朝,6時前に眠気覚ましに外に出て少し歩くと,ファミリーレストランがあったので,朝食を食べに中に入った。ミルクを入れたコーヒーがとてもおいしいかった。
 朝食後,インターチェンジにかかる歩道から眺めた景色が最高だった。東西にはインターステイツ90が延々とのびていて,東の空には,上ったばかりの太陽が,地面を照らしていた。北側には,雄大な大地が広がっていた。きっと,その向こうは,みんなが「何もない」という,憧れのノースダコタ州なのだ,と思った。
 アメリカには国旗が目に付くがどこも半旗だった。デンバーの銃の乱射事件を悼んでのことだという。

 時間通り高木さんが来て,さっそく車に乗りこんだ。
 車はインターステイツ90を西に,やがて,サウスダコタ州からワイオミング州に入って,サンダンスという小さな町からデビルズタワー国立モニュメントを目指して進んだ。
 久しぶりに見るアメリカの景色が,忘れかけていた感動を呼び覚ました。特に,このあたりは,モンタナ州の景色に似ていて,とても懐かしい。

 デビルズタワーというのは,地下深いところにあった巨大なマグマのかたまりが地層を貫いて地表まで上昇したものが,やがて,まわりの軟らかな地層が侵食されて削られたので,結果として,この塊だけが,タワーのように残ったものらしい。タワーは細長い柱状の柱が寄せ集まった状態でそびえていて,高さは約400メートル近くある。映画「未知との遭遇」のラストシーンでUFOが舞い降りたシーンで有名だ。
 アメリカの名所というのはどこもかも,ガイドブックや写真で見るよりも,実際のほうが,ずっとずっとすごい。
 ロッククライミングの名所ということで,この日も,数人のクライマーが登っている姿を見ることができた。1893年,初めて登頂したときに残したはしごがあって,注意深く探すとそれを眺めることができるが,こういったことは,現地を知るガイドさんがいないと見落としてしまう。

 1周するトレイルがあって,これを歩くと,タワーは,場所ごとに姿を変えて,そのどれもが壮大で,写真で見るよりもずっと感動する。
 トレイルの途中で,野生の仔鹿と遭遇した。背中に斑点があって,まさに,バンビ。とてもかわいかった。こういう姿も,そう簡単には見られるものではないらしい。
 公園の入口にはビジターセンターがあって,タワーに残っているたての溝は熊が引っかいたものだというキオワ族の伝説を表した有名な絵画が飾ってあった。
 デビルズタワー国立モニュメントの帰りに,公園のゲート近くに大平原が広がり,プレーリードッグが巣穴をつくっていた。プレーリードッグは,とてもかわいかった。