









ものにはスケールの違いというのがあって,このことがよくわかっていないことが多いわね。
たとえば,お金を100円しか持っていない人にとっての10円というのと,1兆円持っている人の10円というのは違うわね。だから,駐車違反の反則金でも,一律いくらといっても,お金がたくさんある人とそうじゃない人には同じ罰則にならないっていうわけ。
こないだ発見された超新星は地球から1,400万光年の距離にあるんだけれど,普通空に見える銀河系の恒星は一番遠くても10万光年だから,これらのお星様が同じように夜空に見えていても,実際の違いはなかなか実感できないわけね。
私が言いたいことは,こうした大きさの違いをちゃんと理解することが大切だっていうことね。
特に,経済のニュースなどで,こないだのリーマンショックのとき,明日にでも世界が崩壊しちゃうようなことになっていたけれど,これは,実際には,どのくらいの規模だったんだろうか。原発のときの放射能って,どのくらいの規模だったんだろうか。などなど。
買い物に行くと,キャベツ1個の値段が100円だったり110円だだったり,そんな10円くらいの値段の違いが大問題で,奥さんはこうしたことを工夫してやり繰りしているのに,旦那さんは300万円もする車を平気で買い替えたりしているのを見ると,本当に考えちゃうわ。
先日,老人の交通事故が増えているっていうニュースがあったんだけど,そのニュースで,ここ数年で交通事故死の数がすごく減ったのにもかかわらず,事故死における老人の割合が増えたっていう話をしていたわ。けれど,これを実数に直せは,実際は減っているのね。そして,人口における老人の増加数を考えると,実際は,老人の交通事故は増えていないのね。
お役所で予算を請求するときに,こうした統計のからくりってよく使うわけね。新聞の広告にもこういうのってたくさんあるわよ。
先日も,今,国債を1千万円国債を買うと5万円キャッシュバックっていう某証券会社の全面広告があったのだけど,3年満期の国債を買ったとき,キャッシュバックと国債の利息を加えた利率がいくらになるか計算してみてね。そんな利率よりももっと利率のいい3年満期の定期預金って一杯あるんだよ。
それが一例なんだけど,世の中って,数字に賢くないと一杯損するわね。
生きるって,やっぱり大変なのね。
もうすぐ消費税が上がるけど,これを機会にした便乗値上げが相次いでいるわ。こういうことを平気でしている会社って,結局は損するわよ。世の中をなめてはいけないわ。