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 まだ,午前8時には少し時間があったので,しばらく待っていたのだが,8時を過ぎても,スタッフは現れなかった。
 こんなことでは,実際に車を借りるときも大丈夫かな? なにせ,私は,朝の1分という時間が貴重な旅行者なのである… と心配になったころに,つまり,午前8時を15分くらい過ぎたころに,ハーツのスタッフらしき男がショルダーバッグをかけてすたすたとこちらに向かって歩いてきた。そして,私を見つけるなり,遅れてごめんでもなく,さも,俺はおまえの友人だとでもいう感じで握手をしてきた。これがアメリカ流なのであろうか。これで遅刻をごまかされた。
 私は,そういういい加減さは決してきらいでないけれど,ちょっとあっけにとられた。
 そのあと,彼はもっていたキーでコンピュータの電源を入れ,おもむろに仕事をはじめたのだった。私の,レンタカーの借りる日と返す日の変更は,こうして15分遅れですんなりと終わった。

 次に,昨日動かなかったシェイバーの電池を購入しようと,再びリバーウォークを歩いていると,ちょっとした電化製品やら衣料品を売っているショップがあったので,そこで,電池を購入した。
 ちなみに,アメリカでは,乾電池は,単1,単2,単3,単4ではなくて,D,C,AA,AAAという表示になる。
 この日の夜,購入した乾電池に入れ替えても,やはり,シェーバーは動かなかった。ところかまわずたたいていると,やがて,眠りから覚めたかのように,シェーバーは動き出したのであった。そして,シェーバーは何事もなかったかのように,幸い数日間は機能し続け,帰国2日前に,再び,冬眠を決め込んだのであった。だから,帰国したときには,私は無精ひげ状態であった。

 そんなことをしていたら,2日目の朝も,午前9時になったので,私は,友人の到着を待つためにホテルに戻ったのだった。ところが,ホテルでメールを見てみると,少し遅れるかもしれない,という連絡が入っていた。することもなく,もう一度朝食(きょう二度目の朝食である)をとりながら,友人が来るのを待っていたが,午前9時30分を過ぎても姿かたちもなかった。フロントでは,宿泊客が入れ替わり立ち代わりチェックアウトをしたり,ホテルの予約をとったりしていた。飛び込みでホテルを予約しに来た客は,満室といって断られていた。
 私は,だんだんと腹が立ってきた。午前10時なら10時とはじめから決めれば,アラモの砦は9時に開場するから,待っている時間でひとりで十分に見学ができた。予定がわからないというのが,私には気に入らなかった。どうして,貴重な数日しかない休日にアメリカに来て,ホテルで待ちぼうけをしなくてはいけないのであろうか…。