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●「ディスカバリー」も見た。●
 これまで「ウドバーハジーセンター」と何度も書いているがそれが何なのかよくわからいないだろうと思うので,まず,ここで紹介しておきたい。

 再利用が可能な有人宇宙船スペースシャトル計画が終了したとき,「ディスカバリー」「アトランティス」「エンデバー」「エンタープライズ」の4機のスペースシャトルが現存していた。退役後,「ディスカバリー」はワシントンDCのナショナルモールにあるスミソニアン博物館のバージニア州にある別館・国立航空宇宙博物館,「アトランティス」はフロリダ州のケネディ宇宙センターの見学者用施設,「エンデバー」はカリフォルニア州ロサンゼルスのカリフォルニア科学センター,「エンタープライズ」はニューヨークのイントレピッド海上航空宇宙博物館に展示されている,ということはすでに書いた。

 私は,以前からずっと本物のスペースシャトルを見たいものだと思っていたが,2013年の夏にニューヨークへ行ったときに見た「エンタープライズ」は実験機で実際に地球のまわりを周回しておらずおもちゃみたいで落胆した。そのとき,日本から観光旅行に来ていた女性に,ワシントンDCで地球を周回したスペースシャトルを見たと聞いて,すごく羨ましかった。
 私はワシントンDC,というのはナショナルモールにあるのスミソニアン国立航空宇宙博物館だと思い込んだ。

 その後いろいろ調べてみて,フロリダ州にも展示されていると知ったので,私は,この旅ではすでにフロリダ州のケネディ宇宙センターで,念願の地球を周回した本物のスペースシャトル「アトランティス」を見ることができたことについてはすでに書いた。
 ワシントンDCにも行くことになったので,ここでもまた,別のスペースシャトルを見てみたいものだと思った。
 そこで改めて調べてみると,「ディスカバリー」が展示されているのは,ワシントンDCのナショナルモールではなくて,スミソニアン国立航空宇宙博物館の「別館・国立航空宇宙博物館」(National Air and Space Museum Steven F. Udvar-Hazy Center)であると書かれてあった。その「別館・国立航空宇宙博物館」こそ「ウドバ―ハジーセンター」である。

 一体,「ウドバーハジーセンター」とは何モノであろうか? 私は困ってしまった。ずっとワシントンDCの,以前行ったことがあるナショナルモールにあるものだと思い込んでいたから,ワシントンDCの観光ついでに行くだけだ,と簡単に考えていたからだった。しかし,「ウドバーハジーセンター」があるのは,ワシントンDCのナショナルモールではなく,ワシントンDCのとなりバージニア州にあるダレス国際空港だったのだ。
 ここには以前,まだスペースシャトルが現役のときには「エンタープライズ」が展示されていたそうで,「ディスカバリー」の退役とともにその地位を譲ったのだった。

 考えてみれば,ワシントンDCのナショナルモールにスペースシャトルを展示するようなスペースはないのかもれない。私はこの旅では,後日ナショナルモールにも行くことになるが,あんなに観光客の多いところにスペースシャトルが展示されていたら,ゆっくりと見るどころではなかったかもしれないから,その意味では,ウドバ―ハジーセンターに展示してあるほうが正解かもしれない。しかし,ここは気軽に行くことができるところではないから,車のない日本人観光客にとって,かなり不便な場所であろう。
 ダレス国際空港に近いといっても,ダレス国際空港からウドバ―ハジーセンターまで歩いていけるような距離ではない。私がニューヨークで出会った日本人の女性がワシントンDCでスペースシャトルを見た,と言ったが,すっかり治安の良くなったニューヨークすら怖い怖いと言ってた彼女がいったいどういう方法でそこまで行ったのだろうか,と私は疑問に思ったのだった。