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●とんでもない間違いであったことに●
 実はこの時点ですでに夕方の4時を過ぎているのだが,この日はこの後がまだまだ長いので,先を急ぐことにしよう。

 私がこの日めざした「コロニアル・ウィリアムズバーグ」というところは非常に魅力的な観光地らしいので,とても楽しみにしていたが,本当のところ,どういう場所なのかさっぱり見当がつかなかった。
 Google Maps で地名を入力しても出てこないし,どうやら地名ではないらしい。
 これと同じことをマサチューセッツ州の「タングルウッド」(Tanglewood)で経験したことがある。タングルウッドもまた地名ではなく,ボストン交響楽団の所有する夏のコンサートを行うリゾートで,「つま恋」のようなところだったのだ。

 コロニアル・ウィリアムズバーグは,アメリカがまだ独立する前の町がそのまま保存されているということだが、それが明治村のように入場料の必要なテーマパークなのか,大正村のようにその時代の建物が点在する場所なのか,旧中山道の馬篭宿跡のようなところなのか,はたまた,御殿場アウトレットのようなところなのか,私にはさっぱり見当がつかなかった。
 いずれにしても,観光地であるからホテルの宿泊代も決して安価ではなかったが,それでも適当なところが見つかったので予約をしておいた。
 調べた結果,このコロニアル・ウィリアムズバーグの正確な場所が判明した。そこはバージニア州の州都リッチモンドからインターステイツ64に乗り換え,南東に50マイルほど行った場所にあるのだった。

 そこで私は,インターステイツ95をバージニア州のリッチモンドをめざして走っていった。
 このインターステイツ95は,リッチモンドに近づくと,インターステイツ295というインターステイツ95から派生した環状道路(バイパス)も走っているのだった。
 これもまた以前書いたことがあるが,アメリカのインターステイツにつけられた番号は日本人が持ち合わせていない合理性と知恵で,非常にわかりやすいのである。この295というのは下2桁が95だから,インターステイツ95から派生した道路の番号なのである。
 ところで,日本ではあまりなじみのないこのリッチモンドだが,ここもまた,東海岸の他の都市と同様,ものすごく巨大なのだ。そして,人と車にあふれている。だから,一旦渋滞に巻き込まれるとどうしようもなくなるのである。しかしリッチモンドにはきちんとバイパスが作られていたというわけである。

 私はリッチモンドには用がなく,ウィリアムズバーグに行けばよいわけだから,ためらいなくインターステイツ295に進路を変えて,リッチモンドを遠巻きにそのまま右回りに進み,時計の3時の方向でインターステイツ64に進路を変えた。インターステイツ64はリッチモンドをから東西に走る道路である。後はカーナビに従って予約をしたホテルに向かって走るだけであった。
 果たして私の目指すコロニアル・ウィリアムズバーグとは,いかなるところであろうか?
 私はこのコロニアル・ウィリアムズバーグでちょっと贅沢な夕食をとることを期待していた。それは,高山へ行って高山ラーメンのおいしいお店を探そうというような,そんな気持ちであった。しかし,それがとんでもない間違いであったことに,このあと気づくことになる。

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「おわらない夏」-おとぎの国タングルウッド
2014夏アメリカ旅行記-インターステイツ70②