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●ウオーター・シーボート・クルーズ●
 アレキサンドリアには面白そうな店もたくさんあった。そのうちの1軒で大統領選挙のグッズを売っていた。
 私がこの旅をしていた時期はまだオバマ政権で,ちょうど民主党の大統領候補が選ばれたころである。すでに書いたが,私は,マイアミのコンドミニアムで民主党の党大会の様子をテレビで見ていたが,その党大会が行われていた場所というのが,数日前に行ったフィラデルフィアであった。
 それにしても,この時期,まさかトランプ大統領が誕生するなど夢にも思わなかった。
 
 私は土産物をほとんど買わないが, 大統領選挙グッズとならば,希少価値があろうというものである。そこで,店に入っていった。
 私が探していたのは「クリントン・トランプ」というものであった。日本人にこれを話すと結構受けた。しかし,日本語の「トランプ」というのはトランプゲームのカードのことだから英語では「カード」という。だから決して共和党候補の「トランプ」と掛け合わせたものではないのだが,みな,そうは思わないらしい。しかし,残念ながら私が探していたものはここでは見つからなかった。そこで私が買いこんだのはそれぞれに次にように書かれたくだらない2個のバッジであった。
  DUMP TRUMP 2016
  HELL NO HILLARY 2016

 トランプ,クリントン両候補のバブルヘッド人形があったので欲しかったのだが,あまりに巨大で,持って帰ることができずあきらめざるを得なかったのは残念であった。
 また,この町には,日本人の経営する日本料理のレストランもあったし,ショッピングをしたり散策をするにはもってこいのところであったから,もっと時間をとってゆっくりと観光をすればよかったとこれを書きながら思う。しかし,現実は,この日の異常な暑さが私を怠惰にした。
 この町での見どころは私が行った「ギャッツビーズタバーン」の他には「魚雷工場美術センター」と「アレキサンドリア・ウオーター・シーボート・クルーズ」であった。暑さから逃げ出すために,私は,ポトマック川を40分かけて航行するというこのクルーズに乗りたくなった。ちょうど乗り場のある場所が「魚雷工場美術センター」だったから,とりあえず,この建物に入って涼をとった。

 「魚雷工場美術センター」(Torpedo Factory Art Center)は第2次世界大戦時に魚雷の製造工場だったところで,現在は有名アーティストのギャラリーとなっている。とはいえ,私はほとんど興味がなかった。
 クルーズはアドミラル・ティルプ号(The Admiral Tilp)という小さな船に乗ってガイドがアレキサンドリアやポトマック川の歴史などを説明してくれるものであった。乗り場はわかったのだが,そこにはウオータータクシーの乗り場などの表示はあれど,私の乗りたいクルーズの乗り場の表示がない。大概はどこのハーバーも客引きがいるのだが,そうしたやる気すら感じられなかった。目の前に停泊していた船に船員がいたので聞いてみると,クルーズはこの船だと言うではないか。そこで,チケットを購入してさっそく乗り込んだわけだった。
 船が港から離れてポトマック川に出ると,遠くにワシントンンDCの景色がきれいで,最高の船旅になった。また,空には,レーガン空港を離着陸する航空機が絶えず飛んでいてそれを眺められた。

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