次の日はボールズロック国立公園へ行ことにしました。
ゲストハウスからずっと南に行けばボールズロック国立公園という道路標示があるということだったので走っていったのですが,一向に見つかりません。私はワランガラという町で国立公園に行く道路があると勘違いしていたのですが,ワランガラを過ぎても道路標示がなく,その先まで走っていったのですが,クイーンズランド州からニューサウスウェールズ州に入っても次の町がなく,私は何かの間違えだと思って途中で引き返してしまったのです。実はその先のテンターフィールドまで行く必要があったのです。
ワランガラの町に戻って,昔鉄道が走っていた駅に博物館兼レストランがあったので,そこで昼食をとりました。さらに戻って,ゲストハウスを過ぎ,さらに北に走って,私は,昨日行ったスタンソープの町にたどり着いて,そこのビジターセンターに入って,親切な係りの女性に詳しい道を聞いて,愕然としたというわけです。
ここでくじけないのが私のいいところ? で,再び南にテンターフィールドまで走っていって,やっとボールズロック国立公園に行く道路にたどり着いたときはすでに午後2時でした。
こうしてどうにか国立公園の駐車場に車を停めたのですが,この国立公園が大変でした。1時間30分ほど歩いて山頂にいく道があったものを私は直線距離で山頂まで行こうとして,なにせ,どこがどうなっているのかさっぱり知らないかったがためにこうしたことになってしまったのですが,エアーズロックを登るより大変だというその岩山を40分以上延々と登ることになってしまいました。途中で何度やめようかと思ったかわかりませんが,ついについに私は登りきったのです。山頂の景色が特に素晴らしい,というほどのこともなかったのですが,おそらくは人生で2度と登ることはないであろうと思われるこの岩山に登りきった満足感で一杯でした。ただし,写真ではこのとんでもない大変さが再現できていないのがきわめて残念です。
こうして,私は,オーストラリアへ星を見にいっただけのはずだったのに,連日,岩山登山に明け暮れる日々を過ごすことになったわけです。日本の百名山のような,山頂がラッシュアワーの人混みであるわけもなく,私は,この国の雄大さとすばらしさを改めて実感したのでした。