DSC_2476DSC_2475DSC_2474DSC_2479●食べることに関しては…●
☆15日目 8月10日(水)
 今日の夕方にフィラデルフィアの空港近くのホテルに移って,明日の朝には帰国の途に着くので,今日が実質最終日であった。
 この旅の35年前に,生まれてはじめてのひとり旅でアメリカ東海岸に来たとき,グレイハウンドバスでボストン,ニューヨーク,ワシントンDCと移動したが,ワシントンDCとニューヨークの間にあるフィラデルフィアへ行かなかったことをずっと後悔していた。
 今回,フィラデルフィアで見たかったのは,先に書いた映画「ロッキー」の銅像と「自由の鐘」であったが,35年前にはロッキーの銅像はなかったから,今回行くことができて,逆によかった。

 旅をするには順序というものがあるようで,私はそうした運に恵まれているようなのだ。
 たとえば,南十字が見たいために,私はまず,ハワイ島のマウナケアを目指した。その次にニュージーランドのテカポ湖に行き,そして,ハワイ・マウイ島へ行き,その後でオーストラリアへ行った。何も深く考えてなかったが,もし,はじめにオーストラリアへ行ってしまっていたら,きっとニュージーランドへ行くことはなかったであろう。また,ハワイ島より先にマウイ島へ行っていたらハワイ島で南十字を見ることもなかったであろうし,マウナケア山にも登っていなかったであろう。
 それよりもなによりも,アメリカ50州制覇の前にニュージーランドへ行ってたらアメリカ50州の制覇などしなかったに違いない。

 話を戻して…。
 混雑するという「自由の鐘」を見るには,開館前に行くべきだと思ったので,早朝,ホテルを出ることにした。アメリカの大都市の観光地は,どこも混んでいるから,なるべく早く開館前に到着するに限るのである。
 私はホテルをチェックアウトしてカバンをクロークに預けた。車を使わない旅というのは,カバンの処遇が一番の問題なのだ。
 日本の観光地でも,大きなボストンバッグをもって旅をしている外国人を見かけるが,一時預かりやコインロッカーを知らないのに違いない。アメリカでも35年前に旅をしたときは確かにコインロッカーが存在したが,考えてみれば,これほどセキュリティ上危険なものはないから,今は存在しないのではないか?

 さて,私は,地下鉄に乗って数ブロック,この自由の鐘がある歴史地区に到着した。フィラデルフィアは非常に狭いところにこうした歴史地区があるので,歩いて観光するのが楽であった。
 少し到着するのが早すぎたが,幸い,地下鉄の駅を出たところに,非常に安価に朝食をとることのできるレストランがたくさんあったから,私は,その1軒でかつてないデラックスな朝食をとることができた。
 フィラデルフィアは食べることに関してはアメリカ有数の都会なのであった。