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 2019年2月13日,火星と天王星が大接近しました。
 火星(Mars)は太陽系の太陽に近い方から4番目の惑星で,太陽との平均距離は 227,936,640 キロメートルです。ちなみに,太陽と地球との平均距離は149,600,000 キロメートルなので,その約1.5倍です。直径は地球の半分ほどしかありません。また,自転周期は地球に近く,火星の1日は24時間39分35.244秒です。地球は780日,つまり2年と7週間と1日ごとに火星を追い越しますが,その時期に地球と火星は接近して,そのときの距離は約80,000,000キロメートルです。火星はオレンジ色や赤っぽい色に見え,地球に近いので明るく,肉眼で簡単に見分けることができます。
 一方,天王星(Uranus)は太陽系の太陽に近い方から7番目の惑星で,太陽系の惑星の中では木星,土星に次いで3番目に大きいのですが,太陽との平均距離が 2,871,000,000 キロメートルと火星の10倍以上も遠いので最大等級が5.6等と暗く,肉眼で見るのは困難です。なお,太陽の周りを84年かけて公転しています。
 そんなわけで,天王星は双眼鏡を使えば容易に見ることができるのですが,普通の恒星とかわらないために,双眼鏡の視野に入っても,それが天王星だとはなかなかわからないものです。

 子供のころに太陽の周りをまわる惑星の存在をはじめて知ったころ,土星までの惑星にくらべて,天王星,海王星,そして,今は準惑星に格下げされてしまった冥王星というのは異質な惑星でした。それは,日本語での名前の付け方がまったく違うことと,とても暗いということにありました。
 確かに,肉眼で見ることは困難ですが,天王星と海王星は思ったほど暗い星ではなく,双眼鏡を使えば容易に見ることができます。しかし,先に書いたように,なかなか見分けがつかないので,実際に見ていても,それが天王星だ,海王星だと判断するのがむずかしいのです。だから,火星を双眼鏡の視野に入れさえすれば簡単に天王星を見分けることができるこうした機会は貴重なのです。
 しかし,火星と天王星の接近は珍しいものではありません。天王星は遠いので,ほとんど位置を変えませんが,それに比べて,おおまかにいえば,火星は2年で天球を1周するから,2年ごとに天王星に接近してくるのです。であっても,実際に双眼鏡でこのふたつの惑星を同時に見ると,やはり感動します。

 今回,こうしたことを調べているうちに,私にはまったく興味のない「占星術」にこのふたつの惑星の大接近に関連する情報がたくさんあることに気づきました。曰く,
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おひつじ座の29度まで来ている天王星は3月6日のおうし座入りに向かっています。
火星も天王星も次元の切り離しの天体。古い次元への執着を断ち切り,新しい次元へ進化させる星たち。
火星とのタッグによって2011年から始まった天王星おひつじ座次元の切り離しがいよいよ始まり,戻れないポイントを越えます。
そしてこのエネルギーはやぎ座に集合している冥王星,土星,金星と響きあい,やり残した仕事を終わらせる力,新しい構造の創造作業をサポートします。
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 私には,なんじゃこれは? という感じですが,この大接近を「コンジャンクション」とかいう言葉で語っています。こういうのを読むと頭が痛くなるのですが,世の中にはいろんなことを考えている人がいるんだなあ,と改めて知ったことでした。
 ちなみに,私のブログでの天体の話題は,占星術とはまったくかかわりございません。