これで今回のエアーズロックの旅は終わりです。夕方まで休んで,明日は帰国するだけです。オーストラリアにはこのところ何度も来ているのですが,その目的は星を見ることだったので,まさかエアーズロックに来ることがあるなどとは夢にも思っていませんでした。そもそもエアーズロックがどこにあるのかさえ知りませんでした。それが,エアーズロックを見るだけでなく,登頂することもできたのですから,自分でも信じられない3日間でした。
夕方,特にすることもなかったので,再びエアーズロックが沈んでいく太陽に照らされて赤く輝く姿を見にいくことにしました。おとといの夕方,到着したばかりのときに見にいった場所に再び向かいました。この日もまたその時と同じように,多くの観光客が集まっていました。赤く輝くのは日没後だと知ったので,今回は余裕をもって行きました。
何事もはじめのときのときめきは2回目となるとまったく薄れてしまいます。そしてまた,はじめてのときの印象が強ければ強いほど,再び同じことを行ってもがっかりすることのほうが多いのです。この日もまた,エアーズロックの夕暮れの風景は,前回見たときに比べて期待外れでした。まったく赤く輝くこともありませんでした。そしてはじめて,前回見ることのできた赤く美しく輝いた姿を見ることができたのはかなり運がよかったということを知るのです。
エアーズロックリゾートに戻って,夕食をとることにしました。
今回は,到着した日の午後,食事をとろうと訪れて,ランチには遅くディナーには早すぎて食事をすることができなかったレストランに行きました。このレストランは,真ん中にビッフェ形式のサラダバーがあって,サラダと食後のデザートは食べ放題となっていて,メインディッシュのみを注文する形式でした。日本で「バイキング」という食べ放題形式は英語では「ビッフェ」というのですが,バイキングというのは日本のあるホテルが客寄せではじめたときに名付けた和製英語です。
私はTボーンステーキを注文しました。
オーストラリアは物価が高いという話がありますが,実際のところ,高くありません。というよりも,オーストラリアドルは変動が大きくて,現在は1オーストラリアドルは80円ほどとかなり安いので,30ドルの食事は2,400円ほどになります。さらに,オーストラリアではチップが不要なので,まったく高いというイメージはありません。
オーストラリアドルとかニュージーランドドルというのは日本円と交換するとかなりの手数料がかかるので,レートが1オーストラリアドル80円であっても88円ほどになります。しかし,クレジットカードで支払えば80円くらいのレートなので,現金で支払うのはかなり愚かなやり方です。何でも現金という日本人は海外旅行でもこうして大損をしていることになります。
レストランで食事をしていると,日本人団体ツアー客が添乗員に連れられて大勢入ってきました。私の年齢ほどの人たちがほとんどでした。彼らはレストランの一角に集められて食事をしていました。ちらりと見ると,食べ放題のサラダとデザートに加えて,メニューにはない特別の食事をしていました。それはハンバーグにポテトというものでした。
この御一行様とは明日のシドニーまでの飛行機でも一緒になりました。ネットで調べてみるとJTBの主催する「旅物語」という商品で,料金が約40万円でエアーズロックとシドニー観光をするというものでした。夫婦で参加すると,現地での買い物を含めて約100万円也ということになるのでしょう。