ホテルにチェックインしてから,夕食をとるために国際線ターミナルまで歩いて行ってみました。ターミナルには多くのレストランがあるからです。徒歩で2~3分という距離でした。
国際線ターミナルではこの日の晩に日本に向かうANAのフライトのチェックインをしていました。ここで私は夜に日本に行くフライトがあることをはじめて知って,それならばあえてシドニーに1泊する必要もなかったなあと少し後悔しました。それはともかくとして,広い国際線ターミナルのチェックインカウンタを通り過ぎると,その向こうに多くのショップが軒を連ねていました。そのほとんどはブランド品の売り場で,ここは空港でなく銀座のような感じの場所でした。私は昨年の秋にニュージーランドからの帰路,シドニーでトランジットをしたのですが,そのときにはじめてここに来てその規模の大きさに驚きました。
私が目指すのはブランド品ではなくレストランです。
シドニーのターミナルは,このようにやたらと規模が大きくたくさんのショップがあるにもかかわらず,ラウンジが少ないのです。昨年,搭乗までの時間をつぶすためにラウンジを探したときにはアメックスのゴールドカードで入ることができる狭く混雑したところしかなく,仕方なくそこを利用しました。せっかくのプライオリティパスを持っていても使えるラウンジがないので,その代わりに,プライオリティパスは指定されたレストランで3,500円程度の金券として使えるのでした。しかし,そのレストランで聞いてみると搭乗券がないとダメということでした。この晩は明日のフライトのチェックインがまだできないので私は搭乗券がなく,プライオリティパスの利用を断念して,お金を払って軽く食事をしました。それだけではまだ夕食には足りなかったのですがこのくらいにして食事を終えてホテルに帰ろうと歩いていると,ターミナルビルの出口付近にマクドナルドがあるのを発見,そこで飲み物とサラダを購入しました。すでにストローは紙製になっていました。
このように,いろんな意味でオーストラリアというのは何かアンバランスで,そこがまた田舎じみていて洗練されていないというか,そこがオーストラリアのいいところなのでしょう。
さて,帰国の日。
昨日見たANAのチェックインカウンタはターミナルの一番奥の他社便と共有の急ごしらえのものだったのですが,JALのチェックインカウンタは1番手前の常設でした。さすがにJAL,というか,やはりJALとANAはこういうところで差があります。チェックインをしながら日本人スタッフと久しぶりに日本語で軽く雑談しました。搭乗券を手に入れたので,昨日行ったレストランに再び行きました。今度はプライオリティパスを利用して無料で朝食を食べることができました。毎回海外旅行ではこのプライオリティパスはとても重宝します。何はなくともプライオリティパスです。
やがて搭乗時間になったので,ゲートに行きました。
搭乗を待ちながら窓から外を見ていると,エミュレーツ航空のエアバスA380が見えました。この旅客機は昨年,ニュージーランドからシドニーまでのフライトで乗ったものと同じです。現在,JALやANAがA380を導入したと大きく宣伝をしていますが,私はもう乗ったことになります。しかし,このA380は大きすぎてあまり需要がなく,すでに製造中止になってしましました。
世界のトレンドはもう少し小さいA350です。このA350はデルタ航空やフィンランド航空でも導入をはじめていて,私が今後行く予定のロサンゼルスやヘルシンキへの便はともにこの新しいA350だそうです。
私はJALの国際線に乗るのは久しぶりでした。JALやANAは航空運賃も高く,乗客のほとんどが日本人なのであまり気乗りがしませんでした。しかし,今回乗ったフライトの乗客の多くは日本人ではなく,オーストラリアからの観光で日本に行くオーストラリア人でした。
機内では,日本食が出たりディスプレイでは「チコちゃんに叱られる」が見られるなど,日本の航空会社ならではでした。それにしても,JALの客室乗務員は始終やたらと忙しそうに動き回っていて落ち着きませんでした。仕事がないと通路の掃除までしていました。外国の飛行機に乗りなれた私にはちょっとやりすぎだなあと思うことが多く,座っていても気になります。機内のトイレには歯ブラシまで用意してありました。そもそも,日本人のやることなすことの90%はやらなくてもいいことばかりなのです。これが日本という国の労働者の姿なのです。こういうのを日本人は気配りだのおもてなしだのと勘違いをしているのです。
パプアニューギニアの上空を通るとき,窓からバタフライアイランドが見えました。帰国してから調べてみると,私の乗ったJAL便では,機内からこのバタフライアイランドが窓から見るというブログがたくさん見つかりました。私はそんなことも知らずに乗っていたのですが,見ることができて幸運でした。以前,冬に北極回りでパリに行ったとき,機内からオーロラを見たこともありますが,こういった思いがけない幸運はうれしいものです。
やがて,成田に着いて入国を済ませ,セントレアへのフライトに乗り換え,予定通り帰宅しました。
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こうして,今回の旅も終了しました。行きにケアンズでエアーズロックまでのフライトに乗り遅れたときはどうなるかと思いましたが,あとは予想以上にツイていて,登れると思ってもいなかったエアーズロックにも登頂できたし,満天の星空も見られたし,なかなかおもしろい旅になりました。