午前9時少し前,昨年来たときは決して開くことのなかったパロマ天文台の門は難なく開いていました。私はここに来るのが50年間の夢でした。そして,ここへ2年連続で訪れ,2年目にしてやっと門の中に入ることができたのです。
門を通り過ぎると,そこには広い駐車場がありました。そして,その右手にビジターセンターがありました。ビジターセンターに入ると,売店と展示がありました。この天文台にもレストランなどがあると思っていたのですが,一般の見学者用にあったのはこの建物だけでした。
パロマ天文台は平日でも一般の見学ができるとあったので,昨年,ちょうど今年と同じ日の6月29日金曜日に来てみたのですが,何度も書くように,駐車場の工事をしていて入ることができませんでした。そこでまさに1年後に再びやってきたのですが,今年は土曜日でした。わざわざ週末に来るように計画したのか,あるいは偶然そうなったのかは覚えがないのですが,後で書くように,私の見たかった口径200インチ(508センチメートル)の反射望遠鏡をガラス越しでなく間近に見るツアーが実施されるのは週末だけだったのです。私がそれを知ったのがこの日だったので,どうやら私が週末に来たのは偶然のことだったようです。

ツアーは週末の午前10時30分(10:30AM)からと午後0時30分(12:30PM)からと午後2時(2:00PM)からの3回ありました。
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Q.正午は午前12時?それとも、午後12時?
A.正午は「午後0時」か「午前12時」と表すことができます。これは「午前12時」が「午前11時」の1時間後,「午後0時」が「午後1時」の1時間前と考えるとどちらも正午を表すことは自然に理解することができると思います。しかし,例えば「午前12時30分」という言い方をしたときにこれを昼のことと考えるか夜中のことと考えるか,人によって見方が違ってしまう可能性がありますので「午前12時何分」という言い方はせずに、「午後0時」という言い方をしたほうが誤解は少なそうです。(国立天文台のホームページより)
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Q.12AMと12PM,どっちが正午になりますか?
A.12PMが正午(noon),12AMが深夜(midnight)です。(eigopedia のホームページより)
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チケットはビジターセンターの売店で購入できるとあったので,さっそく午前10時30分のツアーを購入しました。
そんなわけで,幸運にも今年は土曜日に来たことで,待望の200インチ反射望遠鏡をガラス越しでなく見ることができたのです。もし昨年パロマ天文台が工事中でなければ,来たのが金曜日だったからツアーは実施されておらず,ガラス越しに望遠鏡を見るだけだったのです。

ツアーまで時間があったので,まず,ビジターセンターの展示を見ました。その後,ツアーまで待つのが我慢できず,ガラス越しでいいからと,200インチ反射望遠鏡のドームに行ってみました。ドームに入ると,まず,ヘールさんの銅像がありました。
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ジョージ・エレリー・ヘール(George Ellery Hale)は1868年6月29日にシカゴで生まれ,1938年2月21日に亡くなった天文学者です。1897年,シカゴの実業家チャールス・ヤーキスの資金を得て口径40インチ(101センチメートル)屈折望遠鏡を備えるヤーキス天文台を建設,1904年にはカーネギー研究所の寄付を得て,その当時世界最大となった口径100インチ(257センチメートル)反射望遠鏡を備えるウィルソン山天文台を建設し初代台長になりました。ヘールさんは,さらに,ロックフェラー財団から寄付を受けて,パロマー天文台の建設に着手するのですが,その完成を見ることなく死去しました。
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奇しくもこの日はヘールさんの151回目の誕生日でした。階段を上っていくと他の多くの天文台同様,ガラス越しに望遠鏡を見ることができるブースがあって,そこから,巨大な望遠鏡の姿をはじめて見ることができました。ヘールさんが生前見ることができなかった望遠鏡が,今まさに私の目の前にありました。

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