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●エンゼルスの大谷翔平選手●
 2018年大谷翔平選手がロサンゼルス・エンゼルスに入団した。
 私はMLBでこれまで数多くの日本人メジャーリーガーを見る機会があったが,ぜひ見たいと思ったのは,何といってもロサンゼルス・ドジャースに入団した野茂英雄投手であった。本拠地ではなかったが,遠征先のミズーリ州セントルイスでの先発を見る機会があって,何とかその夢を実現した。次に見たかったのはイチロー選手だったが,幸い,イチロー選手の属したすべてのチームで見ることができた。
 新庄剛志選手,城島健司捕手,ダルビッシュ有投手,前田健太投手なども,偶然も手伝って目の前で見ることができた。松井秀樹選手は現役時代に見ることはできなかったが,ニューヨークのヤンキースタジアムに行ったとき,偶然,引退試合を見ることができた。
 そのころの私は,まだMLBにずいぶんと関心があり,しかも情熱があって,思えばよき時であった。

 今の私にはまったくMLBに想い入れもなく,わざわざ見にいきたいとも思わなくなってしまったし,普段,テレビでMLBのゲームを見ることもなくなってしまったが,それでも,なぜか大谷翔平選手(投手?)だけは見てみたいものだと思っていた。
 昨年(2018年),私がロサンゼルスへ行くという計画をしたときには大谷翔平選手の入団は決まっていなくて,ロサンゼルス・エンゼルスに決まったときは,また私は運がいいなあと思ったものだが,このときは,運悪くエンゼルスは遠征中で,見ることができなかった。
 今年(2019年),別にロサンゼルス・エンゼルスの日程は知らなかったが,旅行の日程が決まった後でロサンゼルス・エンゼルスの日程を調べたら,偶然,私がロサンゼルスに滞在するころはホームゲームが続いていた。しかし,昨年のシーズン末に手術をして,復帰できるかとうか,というところであった(らしい)。「(らしい)」と書いたのは,私はMLBにほとんど興味がなくなっていたので,詳しい情報を知らなかったからである。私は,見にいく予定のゲームに大谷翔平選手は果たして出場するのかしらん? とかなり懐疑的であった。まあ,見ることができれば幸運だ,程度に思っていた。

 大谷翔平選手は1994年生まれというから25歳である。私がこの旅のあとで行った奥州市の出身で,投手でありかつ打者,つまり,このふたつを本格的に両立する「二刀流」である。「二刀流」などという居合抜きのようなプレイヤーを私はこれまで知らないから,どうやってやるんだろうと思っていた。 
 高校生時代は,甲子園の通算成績は14回を投げ防御率3.77,16奪三振。野手としては2試合で打率.333,1本塁打ということである。
 日本のプロ野球だけでなくメジャーリーグ球団からも注目され,本人は高等学校卒業後にメジャーリーグへの挑戦を表明したことは知っていた。しかし,北海道日本ハム・ファイターズがドラフト会議で1位指名をすると公表し,私はイランことをするバカな球団だと思った。何を言おうがどんな事情があろうが,北海道日本ハム・ファイターズの自分勝手,金儲けの口実にすぎない。そんなことは,野茂英雄投手が裏切り者同然で日本の野球界を去ったことを思えばわかる。みんな自分勝手なだけだ。北海道日本ハム・ファイターズの会議室で重役やスカウトたちが何を話していたか絵に描いたようにわかる。
 いろんな条件をつけて言いくるめ,その結果,かわいそうに,大谷翔平選手は,2013年から2017年までの5年間を日本のプロ野球でおくることになってしまった。私は日本のプロ野球にはまったく興味がないので,この5年間のことはまったく知らない。

 2017年末,大谷翔平選手は,ポスティングシステムを利用してメジャーリーグに挑戦する事を表明した。そして,ロサンゼルス・エンゼルスと契約合意に至ったと発表され,背番号は「17」と発表,マイナーリーグ契約を結んだ。2018年スプリングトレーニングに招待選手として参加,オープン戦では投手として2試合で先発登板,打者としても指名打者で11試合で起用されたが,防御率27.00,打率.125,本塁打なしと不振だった。それでもメジャー契約を結びアクティブ・ロースター入りし,開幕戦のオークランド・アスレチックス戦で「8番・指名打者」で先発出場し初打席初球初安打を記録。さらに,オークランド・アスレチックス戦で初登板初勝利した。
 この年は打者として104試合(うち代打22試合)に出場し,打率・285,22本塁打,61打点,10盗塁。投手としては10試合に先発登板し4勝2敗,防御率3・31の成績を残し,メジャー史上初の「10登板20本塁打10盗塁」を達成しシーズンを終了した。
 私が見にいったのは,その翌年2019年のことである。