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●こんな旅さえできなくなった。●
☆7日目 2019年7月1日(月)
 機内で何をするでもなく時間を過ごし,日本に戻ってきた。羽田空港からセントレア・中部国際空港までは国内線を使ったが,国内線の搭乗時間まで少しあったので,夕食をとった。
 以前は,海外旅行をするとやたらとカレーライスを食べたくなったものだが近ごろはおそばである。ということで,今回もまた,おそばを食べた。

 東京と名古屋を飛ぶ国内線は,行きも帰りも北側が見られる座席に座れば富士山を見ることができるから,その座席を選ぶのだが,このところいつも天気が悪く,富士山を見たことがない。それは飛行機に限ることでなく,新幹線に乗って東京と名古屋間を移動しても,富士山をみたことがない。
 2019年の日本はずっと天気が悪かった。それにしても悪すぎる。そしてまた,ずっと暑い。こんな異常な天気を私は知らない。

 国内線は,いつものように,搭乗ゲートに来るまで3枚もの紙をくれる。書かれてあるのは,乗る飛行機の搭乗ゲート案内だったり,セキュリティを通ったという証明書だったりだが,これらはすべて何の意味もない書類である。
 先日,機内持ち込みのできないはさみを持ち込んでしまった乗客がいたために,乗客全員の保安検査をやり直したという事件があったが,こうしたときに,その証明書を持っていたところでまったく効力などないのだから,そんな書類をもらったところで意味がない。また,搭乗ゲート案内の書類には,実際の搭乗ゲートが変更されても,変更前のものが書かれているから,これもまた,まったく意味がない。
 要するに,こんな書類を渡す必要はまったくない。こういうムダなことばかりをするのが日本という,世界から遅れた滑稽な国なのだ。
 この国のやっていることの90パーセントは意味のないことなのである。こうして,何事も非効率に仕事をし,ブラックになり,生まれてから死ぬまで,90パーセントは無意味に働き続けているのであろう。

 私は,こうして,ふらっとアメリカを旅して,日本に帰ってきた。
 この旅では,パロマ天文台もフラグスタッフもローウェル天文台もバリンジャー隕石孔も大谷翔平選手も,見たいと思っていたものややりたいと思っていたことをすべて見,やることができた。とても幸運であった。
 本当に,2019年,この年にこの旅をしておいてよかった。もしこの旅が実現していなかったら,今,ものすごく後悔していることであろう。
 こんな旅なら何度やっていもいいなあ,とこの時は思ったが,今は,そんな旅さえできない。