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 1月2日,NHK総合で「ラ・ラ・ランド」(La La Land)が放送されました。
 今や,テレビ番組という時代遅れの放送形態を当てにしなくても,Amazon Prime Video などでいつでも見られるし,私はすでにそれで見たので,もはや「お正月はテレビ」という時代でもないと思うのですが,ちょうどいい機会なので,今日,この映画を取り上げることにしました。
 「ラ・ラ・ランド」は,2016年に公開された,俳優志望とピアニストの恋愛を描いたアメリカ映画です。この年の最高の映画のひとつとして大好評を得て,第74回ゴールデングローブ賞ではノミネートされた7部門すべてを獲得し,第89回アカデミー賞では史上最多14ノミネートを受け,監督賞,主演女優賞,撮影賞,作曲賞,歌曲賞,美術賞の6部門を受賞しました。
 「ラ・ラ・ランド」は映画の舞台であるロサンゼルスのニックネームで,「現実から遊離した精神状態」(being out of touch with reality)を意味するといいます。
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 夢をかなえたい人々が集まる街ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが,何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日,ミアは場末の店で,あるピアニストの演奏に魅せられる。彼の名はセブ(セバスチャン),いつか自分の店をもち大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがてふたりは恋におち,互いの夢を応援し合う。しかし,セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから,ふたりの心はすれ違いはじめる…。
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というのがあらすじです。

 アメリカというのは実に単純明快で,映画も,「ラ・ラ・ランド」のような恋愛ものと,やたらと暴力シーンが出てくるものと,ロードムービーにわけられます。だから,日本人には,こうした趣向が好きな人にはおもしろく,受けつけない人には何がおもしろいのかわからない,ということになります。
 アカデミー賞の受賞のときにずいぶんと話題になったので,いったいどういう映画なのだろうかと気になっていたのですが,特にあらすじに深みや複雑な要素はなくて,「ラ・ラ・ランド」は「マジソン郡の橋」や「ユー・ガット・メール」のような媒体にミュージカルの手法を加えた感じでした。大人のディズニー映画です,これは。でも,とてもいいです。たとえると,ホテルの最上階でジャズをバックに夜景を見ながら好きな人とお酒を飲んでいるといった感じです。
 私は,こうした映画,嫌いでないです。主演の女優エマ・ストーン(Emily Jean "Emma" Stone)さんがきわめて魅力的なこととロサンゼルスの雰囲気がよく出ていて,心地よくて,しかも,映画のラストが気に入って,楽しく見ることができました。

 それにしても,アメリカというのは,こうした純粋なこころときめくおとぎ話ができるのに,その反対に,なんときな臭い暴力的な別の面があるのだろうと,いつも思います。しかし,根底は同じような気がします。悪い表現ですが,幼稚なんです。死ぬまで子供なんです。みんな何らかの1等賞を目指していて生きることに冷めていないのです。
 男女平等といいながらも,実は,女の子はつねにシンデレラストーリーにあこがれているし,男の子は力の強いことにあこがれているし,老人はいつまでも夢を追いかけています。やはりこの国は「担任のいない小学校」なのです。
 それはそうと,私は,この映画を見て,またいつか,ロサンゼルスのフリーウェイやダウンタウンを走ってみたいと思いました。昨年までは毎年当たり前のように走っていたのに…。


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