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 2021年,早くも3月になりました。このところ明るい彗星も見えないし,寒いので,しばらく星見に遠出もしていません。その代わり,明け方の空が美しいので,日の出前,毎日のように散歩を兼ねて空を見上げています。
 3月3日の早朝は,前日の夜の強風も収まって,快晴となりました。前回,2月26日は東のそらには雲があったので,今度は雲ひとつない空で,木星,水星,土星を写真に写すことにしました。木星と土星の位置はほとんど変わらないのですが,水星が次第に高度を下げています。

 カメラと三脚を持って家から出てふらふらと歩いて5分,いつものように,街灯のない田んぼのあぜ道に着いたのが午前5時20分すぎでしたが,すでに東の空には,木星,水星,土星,3つの惑星が肉眼でもはっきり見えました。
 昨晩の風で空気が澄んでいたので,こんなに容易に見ることができました。
 写真は,露出を増やすと,むしろ薄明で星が消えてしまいます。それは都会で暗い彗星を写すときも同じで,星を写すのに,何も露出時間を増やすだけが芸ではないのです。
 なるべく肉眼で見たときとおなじような空の明るさになるように,何度も露出を変えて写しました。
 目を反対側に写すと,月齢19.1の月が見えました。この月があと1週間すると,3つの惑星に接近します。3月10日がベストで,その前後3日間がおもしろい構図になります。晴れるといいのですが…。

 そうこうするうちに,南の空から天頂を通って北の空に人工衛星が動くのが見えました。見慣れている国際宇宙ステーションより明るいほどでした。先日も,夕暮れ時に散歩していたら,やはり,空に人工衛星が飛んでいるのが見えました。この時期,国際宇宙ステーションは見えないはずなので,どんな人工衛星なのかな,と思いました。
 家に帰って,いろいろ検索してみると,明るい人工衛星が見られるリストの載ったホームページを見つけました。どうやら,私が見たのは,中国が打ち上げた「CZ₋4B R/B」というものだったようです。「Chang Zheng 4B」というロケットで,2006年10月23日に打ち上げられ,宇宙環境,放射線とその影響の調査,宇宙物理環境パラメーターの記録およびその他の関連する宇宙実験の実施に使用されているそうです。
 通常は約2.5等星くらいで地球上から見え,最も明るくなるときでマイナス0.1等星にまで達するということです。どおりで明るく見えたはずです。

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