2020-02-23_19-33-41_550 IMG_0160 星図 星図.2bmp 星図4 星図3

●ハワイは北緯20度●
 星が美しかったのに気をよくした1日目の夜は寝る前に少し星を見たが,夜半には雲が出たようだった。
 2日目の夜はずっと快晴という天気予報だったので,2,3時間ごとに起きて星を見た。この様子はすでに詳しく書いたので,今日は,ハワイの星空についてを話題とする。
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 日本といっても,北は北海道から南は沖縄まで南北に長いから,石垣島まで行けば,日本でも南十字星を見ることができるが,ここでは,私の住む愛知県で見る星空を日本の星空としてハワイで見る星空との違いを考えてみることにする。

 私の住むところは北緯35度であり,ハワイは北緯20度である。
 この15度の差のが大きいのだ。 
 今日のブログにある3番目と4番目の写真は夏の南の夜空の星図,さそり座が南中した時点での北緯35度と北緯20度の様子である。また,5番目と6番目の写真は春の南の夜空の星図,からす座が南中した時点での北緯35度と北緯20度の様子である。
 このふたつを比べてみるだけでも,ハワイがうらやましくなることだろう。さそり座のしっぽのあたり,ここは星雲の宝庫なのであるが,これが日本では見られない。あるいは,見られたとしても,地平線に近く,鮮やかに見られない。また,からす座の南,ここにあるのがケンタウルス座であり,さらに,その南に南十字星のある南十字座がある。ここには,鮮やかな天の川が横たわり,まさに絶品なのであるが,これが,本当にちょっとだけ,本当にちょっとだけ日本から見られないのだ。日本では,どんなに条件がよかろうと,この,全天で最もすばらしい星空を見ることが不可能なのである。

 私は,数年前まで,南十字星をひと目見たいと熱望していた。
 若いころ,オーストラリアに行ったとき,シドニーの街中から南十字星を見ることはできたが,なにせ都会であり,そこに横たわる天の川を確認することすら出来なかった。だから,ハワイ島のマウナケア山の山麓で南十字星を見たとき,南十字星はこんなにすばらしい天の川のなかに横たわっていることを知って驚いたものだった。
 南半球に行けば,嫌になるほどこのあたりの星空を一晩中見ることができるわけだが,むしろ,ほんの少しだけ,それも数時間だけこの姿を地平線すれすれに見ることができるハワイは,逆に出し惜しみをしているようで,それはそれですてきではないか。私は,このとき,モロカイ島で,そんな南の空を眺めながらそう思っていた。
 次にこの星空を見ることができるのは,いつのことだろうか。

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