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 2021年7月24日の朝日新聞be版に「「自粛疲れ」していますか?」という読者アンケートをもとにした記事が載りました。この記事でアンケートに応募した読者のコメントとして「政府は私たちの命を守る気がないのがよーくわかりました」というものが紹介されていました。そのコメントは私も同意見なのですが,あえていわせてもらうと,そんなことは今にしてわかったことではないのです。
 国は,というか,権力者は,庶民にはつべこべいわずにできる限り働いてもらって,できるだけ多くの税金を取り立て,そこから甘い汁をすうことしか頭にありませんが,それは古来から同じです。そんな簡単なことは,きちんと歴史を学べば容易にわかります。
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 奈良時代の租庸調,江戸時代の年貢など,庶民は,今以上の増税に苦しめられました。庶民というのは,まるで,お上に税金を召し上げられるためだけに生きてきたようなものです。そして,争いや自然災害でもあれば,真っ先に犠牲になります。
 それは現在も変わりません。
 しかし,現代のサラリーマンは税金を天引きで収めているので,どれだけ税金を納めているかという実感すらない人が多くいます。年末調整などやめて,すべて確定申告にすれば,もっと税金に対する意識が高くなると思います。年末調整は,確実に税金を払ってもらうための制度ですが,それ以上に,いかに庶民が高い税金を払っているかを認識できなくすることが目的なのでしょう。

 オリンピックは,国民の収めた税金からひとりあたり3万円ほどの負担をしているといわれています。4人家族だと12万円です。また,さまざまな経済対策も,所詮は税金が原資です。国にはお金はありません。国のお金は税金を集めたものです。
 権力者としては,庶民は民主主義だとか権利だとか,そういったことにはなるべく無知であってほしいわけで,文句を言わず,ひたすらお国のために働いて,たくさんの税金を納めてもらえばそれでいいわけです。批判をされると自分のことは棚に上げてそれは愛国心がないからだと恫喝する権力者さえいます。だから,庶民はそうならないために,権力者が勝手気ままな政治をしないように,税金の無駄遣いをしないように,絶えず監視をする必要があるわけです。
 しかし,そこに重大な勘違いをしている人がいるのです。
 それは,所属する組織でちょっとした肩書を与えられているだけで本当は庶民であって権力者の側でもないのに,自分は権力者だと錯覚している人があまりに多くいるということです。歴史ドラマを見て,自分が織田信長や坂本龍馬だと思う人もその同類です。政府よいしょをしているような一部のマスコミもその同類だし,いわゆる「ネットウヨ」といわれている人たちも同じです。また,ちょっとだけのエサでつられてだまされていることに気づいていない人も多くいます。さらには,今の境遇より悪い境遇を例に出されてあれに比べれば幸せだといいくるめられている人もいます。こうなると,それは悲劇を越えて喜劇です。
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 このコロナ禍は,権力者がどういう人たちだったか,この国がどういう国だったのか,マスコミの報道がどういうものだったのか,というような現実があからさまになったこと,そしてまた,いかに多くの人が,何も知らず何も考えず,テレビや雑誌の報道をうのみにして,また,他人の目を気にして自分の意思を持たずに行動しているかということがわかったことが,最も大きな成果だったのかもしれません。

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