私が青森県に行くのはこれが3度目です。
1度目は今から40年以上前の冬に北海道にスキーに行ったときに,一度は青函連絡船に乗ってみたいと,あえて飛行機を利用して帰るのをキャンセルして,函館駅から海路で青森駅に到着,そこから寝台特急「ゆうづる」で上野駅まで戻ったことがあるのですが,このときは青森駅のホームを通っただけでした。
2度目は,これは35年ほど前に岩手県の盛岡市に仕事で行ったときに,仕事が終わって1日自由時間ができたので,レンタカーを借りて下北半島を1周したのです。このときもまた,ほとんど,車に乗っているだけでした。
というわけで,私は,事実上,青森県はほとんど知りませんでした。
青森県は,よくテレビの旅番組で出てくる野辺地,映画で名前だけ知っている八甲田山,縄文時代の遺跡である三内丸山,桜の名所である弘前,太宰治の「津軽」,冬の津軽鉄道ストーブ列車,多くの秘湯など,気になっていたところがたくさんあるのですが,どこも詳しく知らなかったし,位置関係もわかりませんでした。そこで,今回,2泊3日で,それらの場所を巡ってこようと考えたのです。
名古屋と青森の往復は,今回もまたFDAを利用し,空港で借りるレンタカー,そして,ネットで見つけた青森県2泊3日の旅モデルコースなるものでお勧めだった酸ヶ湯温泉と西海岸の深浦に1泊ずつ宿泊先だけを予約しただけで,そのほかは,ほとんど何も調べず出たとこ勝負でした。
日本の旅は天気次第ですが,自他ともに認める晴れ男の私なのに,今回もまた,天気予報では天候が冴えず,前回の佐渡島と同じように,旅に出るまではかなりテンション低めでした。しかし,その結果は,またまた,思いもよらず,すばらしいものになりました。
では,旅をはじめます。2023年5月18日,県営名古屋空港午前7時20分発です。空港に到着したのは午前6時。すでにずいぶんと混んでいました。少し前までは乗客も少なく,コロナさままさで,それはそれでとても快適だったのですが,このごろは団体旅行ツアーが復活したのがその理由でしょうか。行きは最後部席と決めているのにずっと座席が埋まっていたのはそのためで,団体旅行ツアーは条件の悪い席があてがわれていることが多いのです。
ほとんど空席がなかったのですが,ひとり旅の私は今回も隣の席が空いていて快適でした。天気予報に反してこの日は天気がとてもよくて,少し透明度は悪かったのですが,空からは富士山をはじめとして,多くの雪を被った美しい山々を見ることができました。機内サービスはパックのお茶から静岡茶とリンゴジュースの選択ができるように変わっていました。
1時間20分ほどで,飛行機は定刻の午前8時40分に青森空港に到着しました。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは