私が購入した弘前城,弘前城植物園,藤田記念庭園の3施設共通券,弘前城の次に行ったのが,弘前城植物園でしたが,行く途中で見つけたのが日本一太いソメイヨシノ。これは環境省が実施している全国巨樹巨木林調査で日本最大幹周のソメイヨシノとされたものです。幹周は537センチメートル,樹高は10メートルです。少なくとも1901年(明治34年)には植栽されていたものと思われるので,推定樹齢は100年以上です。
1988年(昭和63年)に弘前公園三の丸の一角に開園した,面積7.65ヘクタール,1,500種124,000本の草木がある弘前城植物園は,弘前城内南東を囲う形となっていて,出入口は南案内所(追手門側)と北案内所(東門側)のふたつがあります。私は北案内所(東門側)に着きました。
入口からまっすぐに歩いて行くと,右手にボタン園がありました。さらに進むと年内中央に花時計がありました。1975年(昭和50年)製作のものです。そこを右手に折れると南案内所があって,その右手側白神山地生態園がありました。気軽に白神山地を観光できるようにと整備されたもので,156本のブナがあります。白神山地生態園を抜けて,植物園の端を回り込むと,大石武学流庭園が園内の南東にありました。
植物園は私以外にほとんど人がおらず,静寂が保たれていました。この時期は花も少なく,観光客は素通りするようでした。
弘前城植物園をでて,藤田記念庭園に向かいました。
藤田記念公園は弘前公園に隣接し,弘前市出身の藤田謙一氏が1921年(大正10年)に別邸を構える際に東京から庭師を招いてつくらせた江戸風な景趣の庭園で,その後弘前市が市政施行百周年記念事業として整備し,平成3年に開園しました。総面積は約21,800平方メートルあって,東北地方では平泉毛越寺庭園に次ぐ大規模な庭園ということです。
ちょうどお昼だったので,きっとレストランがあるだろうと期待したのですが,ありました。それが「クラフト&和カフェ匠館」でした。建物は藤田謙一氏が建てた岩木山麓開発事業の事務所の倉庫で,これまで弘前市内から出土した遺物を中心に展示していた考古館でしたが,新たな観光拠点としてリニューアルオープンしたのものだそうですます。和をテーマにした喫茶スペースで,おばんざい定食を食べることができました。
昼食を終えて,園内を歩きました。
高さ13メートルの崖地をはさんで高台部と低地部にわかれていて,高台部は岩木山を眺望する借景式庭園で,洋館・和館・匠館が建ちならんでいました。また,低地部は池泉廻遊式庭園で,散策しながらハナショウブ,ツツジの群落,滝などの景趣の変化を楽しむことができるということですが,この時期は花がほとんど咲いていなかったのが残念でした。
ほとんど観光客もおらず,静かで豊かな時間が流れていきました。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは