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この旅の3日目,2023年5月20日です。
青森県は東側は太平洋に面し,西側は日本海に面しているので,かどうかは知りませんが,東側と西側では天気がずいぶんと違うようです。この旅では1日目は晴天,2日目は午前中は曇り,その後,少し天気が崩れましたが,天気は東に行くほど悪かったらしく,私は西に向かって行ったので,深浦町に着くころは雲が切れて,太陽も見えました。
そして,3日目は,東側は回復が遅れるけれど,西側の深浦町は朝から快晴,ということでした。
朝早く民宿をチェックアウトして,まず,十二湖に向かいました。
その途中,昨日案内してもらった森山海岸を美しく見ることができました。

青森県で有名なのは十三湖です。私も,帰ってから,十二湖に行ってきた,というと,十三湖ではないの? と聞かれました。
十三湖,または十三湊の名称の由来は,日本海と湖の間にある砂州に13の集落があった,とか,13の川が流入している,とか,アイヌ語で「湖の傍ら」を意味する「トー・サㇺ」に由来する,とかで,13の湖があるということではありません。
十二湖は十三湖とはまったくの無縁ですが,十二湖のほうは,たくさんの湖があることからその名があるようです。
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十二湖は深浦町にある複数の湖の総称で,白神山地の一角,津軽国定公園内にあります。
十二湖を構成する湖は,1704年の能代地震による標高940メートルの崩山(くずれやま)の崩壊で塞き止められた川から形成されたのではないかと推定されています。
十二湖という名称は,広大なブナの森に点在する33の湖沼が標高694メートルの大崩から見ると12個に見えるということに由来するといわれているようですが,実際は,湖の総数は33あり,1922年(大正11年)にこの地を訪れた十和田湖と奥入瀬を愛した高知県出身の詩人・大町桂月は,「日暮し山の眺望,湖畔群の幽闇,紅葉の残照など,十二湖は天下の奇観である。他日,必ず天下にその名を知られるであろう」といい,「山の中 三十三湖 紅葉かな」という句を詠んだそうです。
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十二湖の登リ口に日本キャニオンがあります。これは,浸食崩壊によって凝灰岩の白い岩肌がむき出しになったU字谷大断崖で,アメリカのグランドキャニオンにヒントを得て命名されたものだそうです。
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1953年(昭和28年),十二湖が県立自然公園に指定された際に訪れた国立公園審議委員の探検家・岸衛がグランドキャニオンと対比し「な~んだ,ベビーキャニオンじゃないか」と言ったことから岩崎村役場で「日本キャニオン」と命名したのが由来です。それまで,地元では「日暮山」とよばれていました。また,大町桂月も日暮山の眺望と詠んでいます。「日暮らし」とは,眺望が優れた場所を意味します。
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下からと上からと見ることができると,昨日,民宿の親父さんから聞いたのですが,下からみようと入って行った道なき道で私は道に迷い,見ることができませんでした。
上からは駐車場に車をとめて500メートルほど登ったところに展望台があって,そこから眺めることができました。
私は,当然,アメリカのグランドキャニオンに行ったことがあるのですが,それと比べちゃいけねえよ,というのが感想でした。

十二湖は周回道路があって,そのいくつかの湖を車の中から見ることができました。散策できる遊歩道もあるのですが,それらの多くは,昨年の豪雨の影響で通行禁止となっていました。
アメリカの国立公園にあるようなビジターセンターや白神十二湖エコ・ミュージアムがあったり,また,訪れている人も少なく,観光地化されておらず,静寂に包まれているところなので,ゆっくり風景を楽しむにはいいところかもしれません。
十二湖で,もっと時間をとってみたかったのですが,私は,この日は五所川原市にある太宰治記念館「斜陽館」や青森市の三内丸山遺跡に行こうと思っていたので,それほどの余裕はなく,早々に引き上げました。

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「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

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