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 只見線に乗車して1時間ほど経ちました。乗っているのは,カナダから来たという夫婦連れと2人の息子たち,私と同年代の夫婦連れ,そして,ひとり旅の若い女性,そして私の8人。列車はワンマンカーなので,運転手さんがひとり。とてものどかでした。各駅停車であっても,こんな雪の中,途中でだれも乗ってきませんし,降りる気にもなりません。
 紅葉の時期は通勤ラッシュ並みというから,幸運でした。旅はこうでなければいけません。

 会津柳津駅で停車中,窓から外を見ると,「赤ペコ発祥の地」という看板が見えました。
 会津柳津駅のある柳津町には,日本三所の虚空蔵菩薩のひとつ福満虚空藏菩薩を本尊として祀る圓藏寺があって,この寺が「赤ペコ発祥の地」です。
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 今から400年ほど前の1611年(慶長16年)に会津地方を襲った大地震後の1617年(元和3年)本堂である虚空藏堂を厳上に建てるとき,大材を厳上に運ぶのに大変困り果てていたところ,どこからともなく力強そうな赤毛の牛の群れが現れて,大材運搬に苦労していた黒毛の牛を助け,本堂である虚空藏堂を建てることができたという伝説からきたものです。
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 圓藏寺は,只見線の車内からもちらりと見ることができました。
 また,月光寺という寺もあるそうです。月光寺は圓藏寺と深い関係をもつ寺で,そそり立つ岩場を伝い落ちる滝を背にして静寂の地に建つ山居寺ということです。本堂の裏側に只見線の線路が伸びていて,春には線路脇に咲く桜のトンネルを潜る列車を見ることができるというから,そのころに来てその姿を見てみたいものです。また,日本遺産「会津の三十三観音めぐり」のひとつ奥之院弁天堂という観音堂もあるようです。
 柳津町には,柳津温泉もあり,一度,ゆっくりと訪れてみたいです。

 列車は郷戸駅,滝谷駅,会津桧原駅と停車して,さらに進むと,只見川を渡りました。ここが第一只見川橋梁で,只見線の魅力を語るうえで代名詞といってよいほど有名なビュースポットです。只見川が水鏡となって風景が川面に写る姿や,水面から川霧が立ち橋梁を包む幻想的な景観が見られます。
 第一只見川橋梁を渡ると,会津西方駅があります。それを過ぎると,再び,列車は第二只見川橋梁で只見川を渡ります。会津西方駅より国道400号を会津宮下方面に400メートル進んだ場所にビュースポットがあります。このビュースポットでは,国道400号からほぼ水平な視点から橋梁を眺めることができ,特に列車が走る様子は周囲の風景と相まって美しさもひとしお,ということです。
 それを過ぎると,国道252号,只見線,県道237号と3つのアーチ橋を一度に重ねて見られるスポットがあって,「宮下アーチ三兄弟」とよばれ親しまれているそうです。
 このように,只見線は,乗ってよし,見てよし,なので,次回はレンタカーでも借りて,外から只見線をみるのも悪くないなあ,と思いました。

 そして,列車は午前7時30分過ぎ,会津宮下駅に到着しました。ここで反対側から来る列車とすれ違うので,しばらく停車しました。写真を撮ろうと,乗客はホームに降りました。しばらく待っていると,列車がやってきました。この列車は,午前7時6分に会津川口駅を出発して,午前8時58分に会津若松駅に到着するものです。
 なかなかの景色でした。

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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

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