IMG_3704

######
 2024年7月20日。神奈川フィルハーモニー管弦楽団みなとみらいシリーズ第397回を聴きました。
 この演奏会は,井上道義さんと神奈川フィルハーモニー管弦楽団との最後の「狂」演で,曲目は, シャブリエの狂詩曲「スペイン」,ドビュッシーの夜想曲,松田華音さんがピアノを演奏する伊福部昭のピアノとオーケストラのための「リトミカオスティナータ」,そして,伊福部昭の「日本狂詩曲」でした。
 この演奏会に出かけた理由は,指揮が井上道義さんということと,一度聴いてみたかった神奈川フィルハーモニー管弦楽団ということと,曲目に以前NHK交響楽団の演奏会で取り上げられたのと同じ伊福部昭のピアノとオーケストラのための「リトミカオスティナータ」と「日本狂詩曲」だった,ということでした。
 演奏会のことは次回書くとして,今年2024年12月30日で引退する井上道義さんですが,私は,この先,井上道義さんの指揮をする演奏会に行く予定はなく,これが私にとっても最後ということで,今日は,これまでに聴いたさまざまな演奏会についてまとめておくことにします。

 1986年(昭和61年)に放送されたNHK教育テレビ「NHK趣味講座・第九をうたおう」という番組の担当講師が井上道義さんで,私はテキストを購入して興味深く見ました。それまで井上道義さんのことは知っていましたが名前くらいのものでした。
 「第九をうたおう」というのは,もちろん,ベートーヴェンの交響曲第9番の第4楽章のことで,私も多くの人と同じように,一度は第九を歌ってみたいと思ってこの番組を見ました。しかし,この番組で,第九を歌うというのは並大抵のことではないということがわかって,それ以降,歌ってみたいという願望は大それたことだと悟り,その夢をあきらめました。だから,番組がアダになった,ともいえるのですが,決してそうではなく,クラシック音楽のすばらしさと奥深さ,井上道義という指揮者の偉大さ,そして,こうした高貴なものに私のようないい加減なしろうとは足を踏み入れてはいけないということがわかったというだけでも,見る価値がありました。

 その後,井上道義という指揮者のことは忘れていたのですが,すばらしいマエストロであると私が意識したのは,2020年12月5日に行われたNHK交響楽団 12⽉公演,指揮井上道義さん,ピアノ松田華音さんで,伊福部昭のピアノとオーケストラのための「リトミカオスティナータ」を演奏したものを翌年3月7日にNHK Eテレクラシック音楽館で放送されたものを見てからでした。これは,今回私が聴いたものと同じ曲目です。
 これ以降,井上道義という指揮者にすっかりはまってしまい,何とかライブで聴いてみたいと思っていたのですが,2022年NHK交響楽団の定期公演11月のAプログラムでやっとそれが実現しました。そして,それを機会に,NHK交響楽団の定期公演を越えて,井上道義さんの指揮する様々な演奏会を聴くために,西に東に通いはじめたのです。
 これまで私が聴いた演奏会は,そのどれもが話題となるすばらしいものでした。

◇◇◇


◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

◆◆◆
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。