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【Summary】
I had a front-row seat close to the violin soloist, allowing me to observe performances in detail. Arai Rio’s Mendelssohn was technically excellent but a bit restrained. Dvořák’s “New World” was moving, especially the conductor’s expressive finale. The Tokyo Symphony Orchestra, particularly violist Atsuko Aoki, left a strong impression.

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 私の座席は,最前例の中央左側,ヴァイオリンソリストの真ん前,という最上の場所でした。
 どこに座るか? 私は,音がいいか悪いか,そういうことより,せっかく生演奏を聴くなら,なるべく前の方が,意外な音が聞こえたり,演奏者の表情がわかったりというような様々な発見があることをこのごろ覚えたので,できる限りステージに近い席を選ぶようになりました。

 1曲目は,荒井里桜さんによるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、これまで数回、生演奏を聴いたことがあるのですが、それほどの回数はありません。それは,静かなティンパニのリズムからはじまり,ヴァイオリンが高らかに歌い上げオーケストラとの対話が美しい革新的なベートーヴェン,力強さと優美さが融合した重厚でドラマチック,技巧と表現力の両方が試されるブラームス,そして,叙情的で繊細な旋律がこころに残るロマン派の代表作であるメンデルスゾーン,これら3大ヴァイオリン協奏曲の中では,比較的軽く,深みに欠けるように感じるられるからなのかもしれません。とはいえ,すばらしい曲には違いなく,私は,第1楽章のヴァイオリンのカデンツァの最後のあたりからの合奏の部分がリズミカルで最も惹かれます。
 今回の新井里桜さんの演奏は,確かに上手でお手本通りでよかったのですが,しいていえばアクがないので,それが少し物足りなかったというか。贅沢な話です。アンコールはJ・S・バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番よりガヴォットでした。

 2曲目は,ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。
 アメリカ滞在中に書かれたこの曲は,広大な風景と郷愁が入り混じった傑作です。曲自体がとてもすばらしいので、およそどんな演奏を聴いても感動します。とはいえ,私は,若いころはどうしてこの曲がアメリカなのか? 実感できませんでした。およそアメリカらしくはないように思えました。しかし,今は,アメリカには,こうした哀愁を感じるところがあることを知ったし,その地で,遠く故郷を懐かしむドヴォルザークの心境にこころ打たれます。
 特に有名な第2楽章のオーボエのソロは,NHK交響楽団のオーボエ奏者池田昭子さんのあまりにすばらしい演奏が印象的すぎるので、どうしてもそれと比較してしまうのが残念です。とはいえ,今回の演奏は,第4楽章の最後が近づくにしたがって,指揮者の現田茂夫さんの何を表現したいのかという主張が強く反映されたすばらしいものになりました。 2024年12月に,愛知室内オーケストラを原田慶太楼さんが指揮した演奏は,いい意味でやりたい放題の第9番だったので,それに比べたら,落ち着きはらった印象でした。

 ところで、東京交響楽団は,2024年9月に秋山和慶さんの指揮で,サントリーホールのP席で聴いて以来ですが,ビオラの首席・青木篤子さんの演奏スタイルがステキで,もっとも印象に残りました。
 今回も,いい時間を過ごせました。

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「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

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