【Summary】
The 706th Kyoto Symphony Orchestra concert featured lively works by Rossini and Haydn, with Haydn’s “Bear” Symphony humorously shaped by Spinosi’s playful ending. A well-timed “bear” sound from the audience added surprise. Afterward, a JR Tokai–Kyokyo collaboration event with orchestra members offered enjoyable behind-the-scenes stories.
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京都市交響楽団第706回定期演奏会。前半のロッシーニの歌劇「アルジェのイタリア女」(L'italiana in Algeri)序曲とハイドンの交響曲第82番「熊」(L'Ours)は似た雰囲気の曲です。ロッシーニの歌劇「アルジェのイタリア女」序曲は頻繁に演奏される曲です。ハイドンの交響曲第82番「熊」も,ときどき耳にします。楽しい曲です。
ハイドンの交響曲第82番「熊」は,1786年に作曲された「パリ交響曲」6曲のうちの1曲です。当時のパリにコンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピック(Le Concert de la Loge Olympique)という大編成のオーケストラがあって,このオーケストラの依頼で作曲されました。タイトルの「熊」はハイドン自身がつけたものではなく,第4楽章の冒頭に登場する低音のうなり声のようなモチーフがまるで熊使いの音楽のように聞こえることから自然とそうよばれるようになったそうです。
私は,ウィーンに行ったとき,ハイドンに関する史跡をずいぶん見て,さらに,ウィーン楽友協会で,パーヴォ・ヤルヴィさんが指揮をしたドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団でハイドンの交響曲を聴いて以来,ハイドンの交響曲を聴くたびにウィーンにいるような気持ちになって,満ち足ります。
この曲もまた,指揮者ジャン・クリストフ・スピノジさんの味つけで,普段聴いているものとは違いました。特に,曲の最後,わざわざお客さんの拍手のフライングを誘発するような,そんな演出でした。これは,通常の演奏会で不快なるフライングとは全く異なるものでした。一体,いつ終わるのか,そう思うような繰り返しが何度も続き,とても愉快になりました。このときの様子は,探してみると,YouTubeにhr交響楽団(hr-Sinfonieorchester)を演奏したものがありました。まさに同じ感じだったので,これは,指揮者が意図したものでしょう。でも,今回は,それよりも最後の繰り返しが多かった。
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「熊」の終楽章は,終わりそうで終わらない感じがします。この第4楽章「フィナーレ・ヴィヴァーチェ」は,ソナタ形式で書かれていて,前打音を伴う低音のモチーフがずっと続きます。まるで熊がのっしのっしと踊ってるみたいなリズムで,聴いてると「もう終わるかな?」と思った瞬間に,また元気よく再開します。ハイドンは,ユーモアの達人でもあって,聴き手の予想を裏切るのが得意でした。だから,「終わるぞ〜と思ったらまだだよ〜!」という音楽のいたずらを仕込んでるのかもしれません。
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と,当時のサロンで,貴族が,食事を楽しみながら音楽を適当に聴いていて,エッーと驚くさまが想像できます。だから,これはこれでいいのです。
それにしても,曲が終わったところで,観客の誰かがクマの鳴き声を,それもまた,いいタイミングで発したのは,これはハプニングだったようです。日本中がクマの出没で慄いているときに,コンサート会場にまでクマが出没するとは…。この叫びはブーイングだったという噂も。
この演奏会のあと,「音楽と珈琲と語らいのひととき」というJR東海×京都市交響楽団コラボ企画があって,参加しました。これは,前田珈琲京都コンサートホール店で行われたのですが,演奏を終えたばかりの団員さん,宅間斉さん,木下知子さん,黒川冬貴さん,藤本茉奈美さんの4人が出演されました。
いろいろな裏話を聞くことができて,とても楽しい時間となりました。
「京響」は最高です。大満足の演奏会でした。
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