先週の週末に,突然,日銀が「追加金融緩和」に踏み切ったのね。これがサプライズだったために,再び円安・株高になったわ。
今の水準がかなりの円安だから,FXでドルを売りから入れば,100パーセントの確率で大もうけできるわよ。保障してもいい。株だって,もう,かなりの割高だから,短期ならともかく,長期で今株を買うなんていうのは,無謀に過ぎないわよ。その株に年金の運用をさせるというのだから無謀な話よね。こんな現在の相場の流れは、私のような素人でもわかりすぎるほどよくわかる。
・・
そもそも,こんなことはそう長くは続かないわ。破れかけの布にパッチをあてるようなものだもの。
実は,現在の株価や為替の相場って,単に,リーマンショック以前の水準に戻っただけなのよ。だから,これまでずっと評価額がマイナスだった人は,これでひとまず評価損がなくなって元に戻って一安心しているわけ。儲かったわけじゃなくて,含み損が消えたってことね。
リーマンショック後の株安と円高の時に株やドルを手にした勇気のある幸運な人と,わけがわからずそのときにたまたま投資を始めた初心者だけが,現在大もうけをしたの。こうして目先のお金がちょっと増えた人が,その儲けでぜいたく品を少しくらい買っても,それは景気回復にはなっていないの。
そんな報道につられてお金もないのに浪費している人もいるけど,そして,乗り遅れまいとしてこの時点で投資をはじめたり外貨を買ったりしている人もいるけど。そうした人だけが,いつも損するのね。懲りない世界だわ。
ほんの1年前までの超円高,これは,アメリカが金融緩和をしたときに,それをしなかった民主党政権,いや日銀の政策ミスによるものなのだけど,そのときに書いてあった記事を覚えてる? 日本には円高を阻止する対策はないとか,この水準が今の世界の相場だって,もっともらしくアメリカと日本のマクドナルドの値段を比べたりしていたわ。
そんなの正しくなかったじゃない。
それに,あのときはギリシャは明日にでも国がつぶれるような報道がされていたけど,その後どうなったの?
日本のマスコミは,その後のこともきちんと報道してほしいものだわ。
そして,アメリカが金融緩和を終わらせた今になって,今度は,日本は何かの熱病に取りつかれたかのように,数年遅れで金融緩和策を行おうというのだから,悪い結果が見えすいている…。
まるで,損すればするほど入れ込むギャンブル狂いのオヤジと同じね。やっていることは,高値で買って底値で売る下手な投資家のようなもの。バブル経済のときもそうだった。あのときの失敗で,日本は失われた20年とよばれるドン底になったのね。でも,マスコミも,あのときのことはすっかり忘れて,あるいは不勉強で,また,目先だけののもっともらしい分析を,専門家と称する人の話したことをもとに記事にしているわ。みなさん,今書いてある記事を保存して5年度に読んでみましょうね。
そもそも,この先インフレにしてどうなるというのでしょう。インフレにしたって景気はよくならないわ。今やもう,高度経済成長の時代とは違うのよ。
勘違いをしてはいけないのは,2パーセントずつインフレにすると10年で20パーセント物価があがるのではないのですよ。100円だったものが翌年は102円。その次の年は104円ではなくて,102円の2パーセント,つまり上昇率はどんどんと増えてくるのですよ。高等学校で習ったでしょう。等比数列なんです。
それに,労働人口よりも老人の人口のほうが多いのよ。たとえ賃金上げても年金が下がるから負担だけが増えるわけね。だから,こういうことがわかっている頭のよい人は,将来はますます不安になるだけだから,賃上げをされたとしても,増えた分だけ貯蓄にまわすだけだろうし,この超高齢化社会の日本では,年金生活者はより節約するだけじゃないの。
結局,物を高くすればしただけ物が売れなくなるわ。まして,ここで消費税をさらに上げればなお更よね。高度経済成長の時代とは違って,今や,しいて買わなければならないような欲しいものなんてないのだから…。
「『物価を上昇させればデフレ心理からの転換が図れる』のではないのです。人は,雨が降って来たから傘をさすのであって,傘をさしたから雨が降るわけでもありませんし,傘を閉じたからといって晴れるわけでもありません」って,何かの記事に書いてあったわ。
自民党政権は,昔のように様々な国家プロジェクトでさらに財政赤字を増やそうとしているけれど,それは時代錯誤。そんなことにお金を使うために消費税を上げたのではないはずよ。朝日新聞も消費税をあげろあげろと書いているけど,上げた分をどう使っているかをもっとちゃんと検証して報道すべきよ。
週末の日銀が打ち出した「追加金融緩和」によって,一旦は円安・株高になったけれど,これでGPIFの資産配分の見直し,追加金融緩和と,日本が今持っている手持ちのカードは全て切った状況になってしまったらしいの。
見かけ上の対策のメッキがはがれるのは時間の問題なんだけれど…。その先がたいへんなんだなあ。
首相と日銀総裁は,後世,「平成の大失政」として名を残すことでしょうね。きっと。
カテゴリ: かなちゃん一週間
「かなちゃん」1週間-入試制度が変わったら…
このブログでいつも書いているように,この国の人は,自分たちのことをわかっていないというのが,一番の問題なのね。だから,理想高く目標は正しくても,それが達成できないわけだし,外国のシステムをそのまま真似してもうまくいかないわけ。
簡単に言うと,自己がないから,つまり,自信がないから人と比べてばかりいる。そして,大義がわかっていないから,つまり,人生観や世界観がないから,真面目に夜遅くまで働いても働くその目的がわからない…。
中央教育審議会が大学入試の選抜方法を改革する答申案をまとめたそうね。
知識量を問う「従来型の学力」を測るテストから,知識を活用し自ら課題を解決できる能力を見る入試に改めるって書かれてあったわ。
私はこのことは大賛成よ。
今の高等学校の教育は,勉強を嫌いにするためにやっているようなもので,ほとんど役に立たない。高校出ても英語が使えるようになるわけでも古典が読めるようになるわけでもない。教師も,学生のときにそうした教育を受けて疑問を感じなかった人がなっただけだから,それを真似して,ドリル学習の答え合わせをすることと他人と競わせることしかできない。
でもね,こうした改革をすると,高校の先生が何をするか,おおよそ予想がつくわ。
たとえば,「英語については,TOEFLなどの民間試験の活用が求められた」と提言されているけど,このことに対して,これからの授業はいつも,TOEFLの練習ばかりになるわね。そして,毎回点数を表にしてできないと追試をするの。明けても暮れてもね。そういった塾も乱立するわね。
その結果,TOEFLの成績はやたら高くとも,読み書き会話ができないという現状のままになるわ。
たとえば,「志望理由書や面接,プレゼンテーション能力,集団討論,部活動の実績,資格試験の成績などを組みあわせて選抜する」なんていう提言も,それに対して,学校ではそういう練習ばかりするようになるわよ。
今だって,推薦入試のために面接があるというと,お辞儀の仕方やら,想定質問やらを作って,まるで,お芝居をするみたいに何度も練習してるもの。受験生は面接で自分の意見なんて言っていないわよ。劇を演じているだけよ。
部活動の実績を重視,っていえば,きっと,大会ごとにランクをつけて,事細かく調査書に記入するようになるわよ。評価の「平等」とかいう大義名分を掲げてね。
そのうち,学校で行動するすべてのことも事細かく評価するようになるわよ。掃除を一生懸命やったとかクラス役員をどのくらいやったとかね。評価の基準を作ってね。
その結果,生徒はすべての行動が評価の対象になり,学校は監視社会になるわ。だから,自分の意見を持たず,たえず人の評価を気にして,模範解答をさも自分の意見のように話す,社会に従順な若者だけが育っていくわ。まるで,温室栽培の均一品種のトマトのように。
理想は正しくても,それを正しく生かそうとしない。これがこの国の人の特徴なの。
だから,今だって,決められた時間数以外にやたらと補習をやったり,クラブ活動という名のもとに数学クラブとかいう名前をつけて実際は数学の授業をしたり,とか,要するにせこいのね。
そんなんで大学へ入っても仕方がないのに,高等学校がやっているのは進学実績が欲しいだけだから,生徒のためじゃあなくて学校のためなのね。マスコミだって,大学進学実績の一覧表を週刊誌に載せて,そうした競争をあおっているわ。だって,マスコミに勤めている人たちだって,そうした受験指導を受けてきた人たちだからね。価値観は同じなのよ。
だから,どう変えても結局は同じ。教師はさらに雑務に追われ,塾が繁盛し,生徒は意味のないことに疲弊するだけなの。
今や,どこでもeラーニングができるのだから,大学なんて,希望者は全員入学させればいいのよ。そして,大学1年生はすべてeラーニングで在宅で学習させて,難しい定期試験やレポートを課せばいいのよ。すべて英語でね。そうすれば,自ずから,能力のない学生は卒業できないから,そのうち入学もしなくなるわ。しばらくは混乱するけどね。
根本的に,入学することより何を学んで卒業するか,に目的が変わらない限り,何も改善しないわ。
でも無理ね。この国は専門性をリスペクトしないから。経済学部出た人が法務大臣やってたくらいだから。うちわを配りながらね。
この予想,当たるわよ。ここに書いたことをぜひ10年後に思い出してみてね。
私は心からこの予想が外れることを祈っているけど…。
「かなちゃん」1週間-お月見三昧のはずだったのに③
大垣から国道303号線を北に向かい,途中の横山ダムで国道417号線にに右折してそのまま走っていくと,現在は揖斐郡揖斐川町鶴見,以前は藤橋村というところにお城が見えてくるの。
ここには,南北朝時代にお城があったということなんだけど,正式な名は「杉原砦」というそうなので,城郭というよりも砦だったんでしょう。
この地に,1989年にできたのが「西美濃プラネタリウム」なんだって。外見を天守閣風に仕上げて,藤橋城と名づけたんだそうよ。
そんなわけで,このお城は,実は,博物館だったの。
中に入ってみると,1階がプラネタリウム,2階が星の展示室,3階が旧藤橋村の歴史と民俗の展示,4階が展望室だったわ。
私が行ったときは,平日だったし,ほかに誰もいない中で,プラネタリウムの上映を見ることができたの。
解説はテープではなく,非常にわかりやすいものだったし,プラネタリウムの星像もクリアですばらしくて,とっても満足したわ。
同じ敷地には,西美濃天文台もあって,観望会の日には,望遠鏡で星空を見ることができるそうよ。
また,近くには,宿泊研修施設の「ふじはし星の家」っていう施設もあるそうよ。きっと晴れていれば,すごくきれいな星空が見られると思うわ。
ここを過ぎて,さらに,国道417号線をしばらく北上すると,徳山ダムに着くの。
ここは,揖斐川最上流部に建設されたダムで,堤高が161メートルなんだって。
総貯水容量6億6,000万立方メートルは日本最大規模で多目的ダムとしては日本最大,全ての日本のダムにおいても最大級の規模を誇っているそうよ。
このダムは,ダムを作ることで水没してしまった徳山村に住んでいた増山たづ子さんというおばちゃんがたくさんの写真を残したことですっかり有名になったわね。
私は,これまでずっと一度は徳山ダムに行ってみたかったんだけど,なかなかその機会がなかったの。
日本では,こうした建築物は,実際,建設をはじめてしまえば,それが既成事実となってしまって,後戻りもできないし,問題が起きても,その責任の所在さえ曖昧で,だれも責任をとらないから,いってみれば,やったもの勝ち。そして,いつも書いているように,国民は従順だから,それに従う人が正義であり,反対する人は悪人になるっていう構図があるから,このダムを見て,いろいろと考えさせられたの。
このダムの経緯は不勉強でよくわからないのだけれど,このダムに沈んだ村を生まれ故郷とした人の気持ちだけは痛いほどわかったわ。
周りの風景は,なんとなくアイダホの景色に似ているなあ,と思ったけれど,こちらは道路がやたらと狭く,工事中で片側一車線のところが多くて,来るのにものすごく時間がかかったことが違う点ね。
だから,美しいお星様が見られるからっていっても,なかなか来ることはできないのが残念だわ。
この日は,一度は行きたいと思ったところへ行けたし,クマさんのことも勉強できたし,結局,皆既月食の写真も写せたから,お月見三昧とまではいかなかったけど,おもしろい1日になったわ。
「かなちゃん」1週間-お月見三昧のはずだったのに②
藤橋村と徳山ダムはとってもいいところだったので,いろいろ書きたいけど,それはまた来週以降にして,きょうは,「クマ」さんについて書くわ。
皆既月食のあった日,私は,お昼間,藤橋村と徳山ダムへ遊びに行って,予定通り,夕日が沈むころに,いつもの観測地に行ったの。月を写すだけなら赤道儀は必要ないんだけど,皆既中に天王星も写そうと思ったから,赤道儀で追尾しようと思ったのね。
それで,望遠鏡を設置していたら,ツキノワグマが出たから気をつけて,っていう村の有線放送が流れてきたのね。それでも,ここは関係ないわ,と思ってそのまま欠けはじめた月を見ていたら,村役場の人がやってきて,ここが一番危ないっていうの。さすがにビビッて,撤退を余儀なくされちゃったのね。
見ていたところがミツバチ畑なんて,冗談じゃないわ。
この日は,さすがにショックで,家に帰ってから,いろいろと調べてみたら,それはそれは怖くなってきたの。
私の認識がかなり甘かったみたいね。これじゃあ,天体観測どころじゃないわね。一度,天文雑誌も,真剣にクマ対策を取り上げたほうがいいと思うよ。
県立の群馬天文台でも,駐車場から天文台までの歩道にクマが出没するそうよ。だから,鈴が用意してあって,みんなチリンチリン鳴らして歩くの。
私が調べたところでは,どうやら,私が今までお星さまを見ていたところには,頻繁にツキノワグマが出没していたみたいなのね。これまで食べられなくて本当によかったわ。
でも,クマさん対策にはいろんな情報があるんだけど,どれが本当か,よくわからないわけ。
たとえば,クマさんは夜行性じゃない,とか。でも,本当は夜中にも活動するそうよ。
出会ったら死んだふり… そんなのウソよ。
鈴を鳴らすといい… だって,山歩きじゃないんだよ。じっと星をみていて歩いているわけじゃないから,鈴持っていても鳴らないじゃないの。
ラジカセをかける… うるさいじゃないの。近くに住んでいる人に迷惑よ。
クマよけスプレーだの,鉈だの,っていうのもあるそうだけれど,戦うの怖いわ。
今年は,クマさんのえさのどんぐりが不作で,目撃されるクマさんが例年の8倍以上なんだって。だから,天体観測だけじゃなくて,ハイキングで山歩きなんて,実は,問題外なのね。
愛知県にはブナの木がないからクマはいないらしい,危ないのは岐阜県とか長野県とか,
北海道はヒグマさんもいるし,本州はまずだめね。四国にも少しいるらしい。でも九州にはいないんだって。じゃあ,どうして熊本県っていうんだろう?
・・
さすがに冬眠するから真冬は大丈夫そうだけど,夏から秋なんて最悪よ。
私は怖いから,冬までは,見に行くところを変更するわ。
ともかく,人が自然を破壊するからろくなことないんだわ。クマさんだって迷惑よ。
それにしても,アイダホ州ならともかく,日本でこんなにクマさんがいるなんて,本当に知らなかったわ。
皆さんも気をつけてね。
「かなちゃん」1週間-お月見三昧のはずだったのに①
今週は十三夜と皆既月食と,お月見三昧だった,と言いたいんだけれど,いろんなことを考えさせられたわ。
まず,月曜日の十三夜。
都会でもお月様を見るだけだからお天気だけの問題だったんだけど,なんと台風が来ちゃったの。どんなときも台風というのは一番心配で,お月見は別にしても,アメリカ旅行をするときは,台風が一番心配ね。
私は,ロスアンゼルスから帰国するときに,日本が台風だからって,出発が4時間遅れたことがあるけれど,それもで,到着したときにちょうど台風が来て,関西空港が閉鎖されて,空港内に足止めされたことがあるわ。
ともかく,今回の台風は夜は日本列島から行ってしまったので,素敵な十三夜のお月見を楽しむことができて,ほっとしたわ。
特に,星を見るための天気予報っていうのは,雨じゃなくて雲が出るかどうか,だから,私は,曇るかどうかの予報にかけては気象予報士よりも正確なのよ。
次は,11月5日の後の十三夜ね。ここまで見たら,ぜひ,171年ぶりの名月を見てみたいものね。
水曜日の皆既月食。
こちらの方が問題だったわ。
天気もよかったし,夜も大丈夫だとは思ったけれど,住んでいるとことは曇りの予報だったし,皆既の間に天王星も一緒に写真を撮りたいなあと思ったので,少し暗い山まで行くことにしたの。で,時間があったので,その前に岐阜県の徳山ダム,っていうところまでドライブしたの。一度行ってみたかったし。途中には藤橋村というところがあって,お城の形をした建物の中がプラネタリウムになっていて,その隣に天文台があるんで,ついでにそこへも行ってみようと思ったわけね。
徳山ダムへ行くには,国道417号線を通っていくんだけど,こういうカントリーロードを走ると,なんだか,アメリカへ行った気になってくるのね。で,頭の中が混乱してくるわけ。
だって,アメリカなら,道はもっと広いし,インターステイツとか国道って,どこへ行くかという道路標示が万全だから道に迷うこともないし,どこへ行ってもクレジットカードが使えるし,ガソリンスタンドへ行けばコンビニが併設されているし,なにもかも便利だからストレスがないわけね。
それに比べて,日本ってどうしようもない。だから,私には,ちょっとしたことが,すごいストレスになってしまう。どうやら,もはや,日本でほとんど車で遠出しなくなった私には,アメリカのドライブの方が慣れてしまったようなわけなのね。でも,そんなことを抜きにすると,なんか,こうしたところまで来ると,景色がどことなくアイダホ州に似ているのね。
似ているといえば,とんでもないことが問題になってしまったの。この日。
この先のお話は,また,来週くわしく書くからお楽しみに。
「かなちゃん」1週間-巷にお金を配ったら
今,別に景気がいいとは思わないけど,数年前の日本は不景気のどん底に苦しんでいたわ。
日本は,失われた10年とか20年とかいわれて,バブル景気がはじけてしまった1990年ころからずっと不景気だったのに,アメリカのリーマンショックで,火に油を注いだ感じになってしまったわけ。
リーマンショックが起こったころ,日本は大丈夫,っていわれていたのよ。覚えてる? いつもそうだけど,経済評論家とか,経済の予想って,一番あてにならないわ。
経済素人の私が,そのどん底のときに思ったのは,景気をよくするには,お金をどんどんと印刷して世の中に配ればいい,ということだったの。でも,そんなことをすれば,インフレになるってみんなが言ったわ。でも,あふれ過ぎたら,お金を回収しちゃえばいいのよ。水道の蛇口と同じ理屈ね。そんなことは,中学校で勉強したわ。
そういうふうにしてお金が溢れれば,株価は上がるし,そうすれば,別にほかに何もしなくてもお金が増えるっていう理屈よね。みんなそうして見せかけだけ裕福になるわけね。
でも,そんな素人が考えるような危険なことを実際にやっちゃったのが,「アベノミクス」ということなのね。
実際はお金は配れない。だから,そうする代わりに,日銀がお金をじゃんじゃん刷って,銀行の持っている国債と交換したわけね。つまり,巷というより銀行にお金を流したわけ。そのお金の使い場所がないから株を買って,だから,株価が上がり,その結果,株を持っている人の資産が増えたのだから,それはお金を配ったと同じことだったのね。
当然,株を持っていない人は,お金は増えないの。
今,少し景気が回復したように見えるのは,単に,お金持ちと大企業さんの見せかけの資産が増えたというだけのことなのね。
もう一度ことわっておくけれど,貧しい庶民には関係ない。
庶民に関係するのは,インフレになって,ものの値段が上がり,わずかな貯金の価値が下がったということだけ。裕福になったのは,大企業と投資家。つまり,政府が何もせずとも,彼らにお金を配ったということと実際は同じなのね。
今の政権がしたたかなのは,こうして,実力や発言力のある人たちを裕福にしたから,少しくらいの横暴をしても,彼らは政権を支持するっていうからくりにしたってことなのね。
そして,いつもこのブログに書いているように,この国の人たちはおとなしく従順だから,自分たちは損をするのに,なぜか御上の言うことを聞き,それを支持するというわけなのね。
若者は,きょうを生きるのに忙しくて,しかも力もないから,そういうからくりがわかっていてもどうしようもない。実は一番被害を被っているのに…。
お年寄りは,年金と貯金が目減りするだけだから,アベノミクスなんて何もいいことはないけれど,もう,世の中のことなんてほとんどどうでもよくなっているから,何もしないしする力もない。
そして,働き盛りの人たちは,みんな企業人間にさせられてしまっているから,自分の生活と会社の経営を混乱して考えている。というよりも,会社がつぶれれば自分の生活が成り立たないから,企業の考え方を支持するのね。
・・
これが,現在の日本の姿なのね。
だけど,国の財政の赤字が減ったわけでも,少子高齢化が解決されたわけでもないから,こんな政策はすぐに破綻して,残るのは,余計ひどい赤字と,そして,インフレだけだわ。
一番の問題は,日本は世界一高齢者人口が多い国だから,インフレにしてその代わりに賃金を多少上げても,年金生活者には関係がないということ。だから,老人はお金をますます使わない。
日本の根本的な問題は何ひとつ解決していないのに,アベノミクスで回復したように見せかけているだけだから,私はこれが逆に致命傷になるような気がするわ。そうならないことを祈っているけど…。
「かなちゃん」1週間-見慣れた景色を新鮮な気持ちで
Farewell Derek Sanderson Jeter.
◇◇◇
おじいちゃんが,近頃,不思議な体験をしたって,話してくれたわ。
おじいちゃんは,いろんなところに旅行をしているんだけれど,さほど混んでいない電車に乗って,座って,周りを見回したときに,ああ,この車両に乗っているのは,ほとんどが日本の人なんだ,って,ふと感じて,変な気持ちになったんだって。
それは,どういうことかっていうと,例えば,外国を旅行するじゃない。そうしたときに,その国の電車とかに乗って,周りを見渡したときに,乗客のほとんどは,その国の人だっていうことに,ふと,気づくじゃない。で,そこで,緊張したり,改めて,旅行をしているんだ,って感じるでしょ。日本にいながら,そういう気持ちがしたんだって。
私も,アメリカの野球場で,スタンドを見渡したときに,何万人ものアメリカの人を見て,なにか不思議な気持ちになったことがあるんだけど,そういう感じなのね。
でも,普段は,日本では,そんなことは感じない。それは,生まれてからずっと,そういう環境にいたから,当然だよね。それに,そんなに注意して周りを見回したりしていないしね。でも,そのように考えて,電車に乗ったり,町を歩いてみると,結構おもしろいし,不思議な気がするわよ。
日常が非日常になったり,家の近くにいるのに,旅に出たような気持ちになったりもできるわよ。
いつもそんなふうに,この国を見てみると,たとえば,外国から来て,はじめて日本を見たような気持ちになって,いろんな発見があるわよ。
へえー,日本には,こんな看板があるんだ,とか,道路標識はどんなんだったんだ,とか,見慣れているからこそ注意していないことも新鮮に見えるわよ。
私は,日本は,もっと景観に気を使うといいと思っているのだけれど,じゃあ,海外はどうなんだろう。
アメリカは,日本とは比べられないほど広いから,道路も街並みをゆったりとしている。でも,それだけじゃなくて,小さな町で歩道ひとつ見ても,そこにも芝生が植えられていて,その中央にコンクリートで歩きやすいようにコンクリートで道が作られている。それは,どこの町も似たようなものだけど,それが,散歩とかしていると,すごく気持ちが良いひとつの要因になっているわけ。
日本では,無粋なガードレールが,それも,美観など全く考えられないようにして設置されていたりするから,散歩道っていっても,あまり楽しくない,と私は思うわ。そんな景色を外国の人が見ると,どう感じるのかしら。
普段見慣れた景色でも,新鮮な気持ちで見てみると,いろいろな発見があって,楽しいわ。
「かなちゃん」1週間-世の中は注意事項であふれている。
私の住む家の近くには,図書館とか温泉とかがあるので,休日は,のんびりと図書館通いと温泉めぐりをすれば,すっかり元気になるのだけれど,その温泉というのがおもしろいの。
時々,男湯と女湯が入れ替わるから,どちらも同じような掲示がはってあるのだけれど,その掲示が何しろすごい。「入れ墨禁止」とか「禁煙」ならわかるけれど,それ以外に次のような掲示が一杯貼ってあるの。
・・・・・・
ドライヤーで髪以外のものを乾かさないでください。
洗面台でタオルを洗わないでください。
扇風機の上にタオルをのせないでください。
ティッシュペーパーは必要以上に使わないでください。
洗い場を自分の持ち物で占拠しないでください。
無理やり水温レバーを回さないで下さい。
窓を開けたままにしないでください。
毛染めをしないでください。
ウォータークーラーの水を持ち帰らないでください。
・・・・・・
まだほかにもあるけど,多すぎて忘れたわ。
このウォータークーラーの注意事項については,はじめは, ウォータークーラーの水を大量に持ち帰らないでください。となっていたのが,「大量に」の部分が消されているのよ。
ねえ,すごいでしょ。これだけのことが書いてあるということは,これだけのことをする人がいるっていうことじゃないかしら。こんなことしちゃいけないなんて,子供でも分かることじゃないの。
電車に乗っても,車掌さんが,駅を出発するごとに,たくさん注意事項を車内放送で言うわけね。確かに,そういうことをする人がいるからそういうことになるんだけど,でも,その車内放送の方がよほどうるさいわけ。
やはり,この国はどうかしてるわ。学校でしか通じない価値観で序列をつけて,そのために実社会で使いもしない知識を詰め込んでも,こんな当たり前のこともできない大人が一杯いるっているっていうことよ。
NHKテレビで放送している「COOL JAPAN」っていう番組で,
・・・・・・
日本のマナーには日本人には当然でも、外国人が不思議に思うものがある。「なぜ相手が見えなくなるまで見送るのか?」「なぜ足を組んで座ってはいけないのか?」「なぜ乾杯の前に飲みはじめてはいけないのか?」「なぜ電車やバスの中で携帯電話で話してはいけないのか?」 日本と海外とのマナーの違いとその理由について話し合う。果たして日本のマナーは外国人たちの理解を得られるだろうか?
・・・・・・
っていうのをやっていたけど,日本の電車の中は静かだから携帯電話が迷惑になる,って言っていたけど,それより,あの,うるさい車内放送の方がなんとかならないかしら。
それに,この番組で,日本だけのマナーについて,当然だという街頭インタビューの若者の意見を聞いてぞっとしたわ。このマナーが日本の価値観に基づいていて,世界共通ではないという認識がないっていうのは,その人が将来,海外の営業所の所長にでもなって,現地の人の上司になったときおそろしいわ。
それより,日本でもこういうマナーを若者に教える上司がいて,近ごろはどんどんエスカレートしていることの方が問題だと,私は思うけど。
たとえば,お客さんの姿が見えなくなるまで礼をする,なんて,外国の人にとれば,何か下心があるんじゃないかって気味が悪いそうよ。わたしもそうだけど…。
日本人って,日本を美化したがるけど,ゴミだらけの交差点とか,やたらスピードを出して煽ってくる運転とか,早朝からエンジンを吹かす人とか,無礼な客とか,富士山だって山頂はゴミだらけだっていうし,周りの目がなくなると,世界一傍若無人じゃないの。
順位づけとテスト好きのこの国の人たちだから,いっそ,温泉に入るもの,電車に乗るのも,そういうことをしていいという資格試験でもやるといいわ。
ああ,なさけない。
「かなちゃん」1週間-バブルベッド人形でも配ったら?
9月5日,日本のプロ野球・中日ドラゴンズの山本昌投手(本名山本昌広)が,ナゴヤドームでの阪神戦で先発勝利して,プロ野球史上の最年長勝利記録を更新したわ。49歳0か月だって。すごいわね。
私は,日本のプロ野球にはまったく興味がないのだけれど,山本昌投手だけは,ナマで見たいものだと思うわ。失礼だけど,もう何回見るチャンスがあるのかな,とも思うし。
でも,私は日本のプロ野球を見に行くってよくわからないから,見にいくことの多い人にどういう感じなのか聞いてみたわ。
私が聞いたところによると,近ごろは,ナゴヤドームもお客さんの入りがあまりよくないらしいんだって。
だったら,こうした特別の日には,いっそのこと,この試合は「山本昌デー」とか銘打って,入場者全員に,山本昌選手のバブルベッド人形配るとか,そういうことでもするのかと思ったら,そんな発想すらないみたいなのね。
実費数百円くらいのものでも,限定品なら価値があるし,きっと,私のように,山本昌投手なら見てみたいという人たくさんいるだろうから,そういう人は,足を運ぶと思うんだけれど…。
日本人って,そういうアイデアが貧困なのね。
集客力を高めたいなら,球場の関係者は,一度,サービス満点のメジャーリーグを見てくるといいんだわ。でも,メジャーリーグ嫌いの落合さんにはそんな気はないだろうけどね。なにせ,日本は「野球道」なんで,野球を娯楽にすること事態,言語道断だろうしね。
メジャーリーグを見たことのない人にはわからない話だろうけど,一度でも見に行ったことのある人なら,日本のプロ野球なんて見る気なくなると思うわよ。
だって,メジャーリーグのほうがはるかに楽しいんだから。
試合開始2時間前に,球場に行くところから,そのわくわく感が全く違うの。
球場の周りには,たくさんのスポーツバーがあって,すでに盛り上がっているし,球場のまわりでバンドが演奏していたり,足長おじさんが愛嬌を振りまいていたりするしね。球場に入れば入ったで,気さくに練習中の選手はサインをしてくれるし…。
球場の入口は外からでもグランドがちらりと見えたり,中にはいれば,球場を1周する広いコンコースがあって,たくさんの売店が並んでいて,食事をしながら試合を見たり,さらには,グランドを眺めながらビールが飲めるバーやビアホールがあったり,それはもう,どこにいても楽しいわ。それに,大きなオフィシャルグッズのお店やら,博物館もあるしね。
野球に退屈する子供たちのためには遊園地まで用意してあるの。
なにせ,屋根がなくて,天然芝だから,圧迫感がないし,ナイトゲームだと夜景もきれいだしね。
やっぱり,野球を楽しむためにどうすればいいのか,っていう工夫がまるで違うわね。
私は,数年前に神宮球場に行って,ほんとうにうんざりしたわ。ラッパ吹いたり,風船膨らませて飛ばすだけが楽しみ,なんていう日本の野球観戦は,私の描いていた野球観戦とは全く違うわね。
そんなわけで,私は,山本昌投手を見たいなあ,とは思っても,あえて,日本の球場にわざわざ行こうという気には全くならないということでした。
日本のプロ野球好きのみなさん、ごめんなさい。
「かなちゃん」1週間-学校は順位づけする工場じゃない。
学校は,人間を順位づけする工場ではないはずなのだけど,なぜか,順位を競うことが目的になってしまっていませんか。そもそも,どれだけ自分ができるようになったかがわかればいいのに,「他の人と比べて」が余分に追加されて,それだけならいいけれど,いろんな教科の点数を足したりして,しかも,偏差値とか意味のない計算までして,もう,このあたりから,やっていることが本当は何なのかだれもわかっていないのに,なぜか,このことが絶対的な価値を持ちはじめてしまう。
偏差値などというものにこだわる先生がいたら「偏差値って何ですか?」って聞いてみるといいわ。答えられない先生いっぱいいるわよ。
たとえば,自動車学校を考えてみればいい。
運転が少し未熟でも,最低限のレベルに達していれば免許はもらえる。自動車学校に通っている人も,免許を取得することが目的だから,人と競ったりしないでしょ。で,免許を取得して実際に運転しながら,技術が向上していくわけね。
学校の勉強も,「学問」としての教科もあるけれど,たとえば,外国語というのは,大学で言語学を専攻するならともかく,それ以外なら,それを身につけることで,違う言葉を話している人とのコミュニケーションができるようになるということが目的だから,それは,自動車の運転と同じで,学問じゃなくて,どのくらい不自由なく使えるか,という到達度を測ればいいのであって,人と競って順位づけをしたり,入試の合否判定に使用することとは違うと思うわ。
外国語に限らず,この国の教育は,その教科のテストの結果を順位づけすることを目的としていて,その結局,その教科を好きにするどころか,嫌いにしているだけじゃないかしら。で,それを教師は受験のせいにする…。
中学校と高校の6年間もかけて勉強するのだから,しだいに到達度が上がっていくことだけをその個人個人に対して評価してあげるのなら,きっと,もっと自信ができてきて,みんな,外国とかへも進んで出かけるようになるんじゃないかしら。そして,そこで,その国の人とコミュニケーションをしながら,さらに上達していくんじゃないかしら。外国人のお相撲さんはみんな日本語上手でしょ。
それを,あなたはできないできないというように指導というよりむしろ洗脳するから,本当はできるのに苦手だと思い込むし,挙げ句の果ては大嫌いになってしまうわけね。だから,進んで外国旅行もしようとしないし,失敗を恐れて外国の人とコミュニケーションすることも躊躇するの。これでは,悪循環なのね。
みんなはじめはできるようになりたいのよ。でも,きっと,みんなが外国語ができるようになってしまったら,この国から出て行ってしまうので,わざわざ6年かけて,さらに塾通いまでさせてお金も使わせて,大嫌いにしているのよ。国策でね。
外国語に限らず,この国は,中学校・高校の6年間をかけて,学者にでもならない限り必要のない内容まで詰め込んで苦手意識を植えつけて,勉強嫌いを作っているだけじゃないのかなあ。今晩の食事の作り方がわかればいいのに,シェフになる教育をしているようなものなのね。それでは,夕食どころか,食事を作ることすら嫌いになる。
それは違う,って反論するみなさん,じゃあ,6年かけて,あなたは,英語が身につきましたか? 使えるようになりましたか? 不自由なく外国旅行ができますか? 高校で勉強した数学は役立っていますか? 古典は読めるようになりましたか?
◇◇◇
「He pants and pants.」
これは,アメリカの幼稚園児が学ぶ英語です。アメリカ人なら誰でも知っているような,こんな簡単な英語すら教えてもらってないで,なにが英会話なのか,と,私は思います。学校の英語の先生にどういう意味ですか?って聞いてみてごらん。
「かなちゃん」1週間-学力の高い子供は新聞を読む?
夏休みも終わりです。そこで…。
テレビでやっていたけれど,子供の夏の宿題代行サービスというのがあるそうよ。そのニュースはおもしろかった。でも,その是非を街頭インタビューで取材していたけど,あんな取材は無意味ね。街頭インタビューなどしなくても,はじめからどんな意見が出るかわかってしまうし,取材者の意図したことを話した人を選んで放映しているっていう感じだしね。まあ,それくらいの取材しかできないってことすら,記者が学生時代にプリント学習をしていたからなのかもね。
それはともかく,私は,この宿題代行サービスがどんどんエスカレートすればいいと思うわ。そうすれば,今の,意味のない夏休みの宿題の意義について考えるようになるし,宿題なんてなくなるかもしれないから。
大体,あの夏休みの宿題って,出す方の先生にどれくらいの目的意識があってやっているのかしら。去年も宿題あったから,っていう程度だと思うわ。夏のドリルなんて,若い先生が教員の研修のために毎年交代で作っているだけなのよ。去年の本を見てね。夏休みに宿題を出すべきか,宿題はどうあるべきか,どういう効果があったか,なんて,これっぽっちも議論していないだろうしね。
遊んでばかりいるから宿題出してください,っていう親もたくさんいると思うけど,それは,間違っているわよ。勉強はドリルとは違うし,そんなに勉強させたいなら,一緒に課題を見つけて自主的にやればいいんだわ。
ドリルなんてやめて,山村留学をするとか,キャンプをするとか,夏にしかできないことを体験することの方が勉強になるわ。でも,親が子供のころにそういった体験をしていないから,こういう悪循環になるわけね。
それでもまだ自由研究なら意味あるけど,でも,自由研究を課すのなら,先生が自分の得意分野について,たとえば,朝顔の育て方,とか,昆虫の育て方,とか,お城めぐりとか,そういった独自講座でも夏休みに学校で開講して,子供を集めて一緒に研究したらいいんだわ。研究のやり方とかを指導しながらね。夏休みにそういうことをやっている科学館とかはあるわね。
でも,そんなことになったら,自分ではなにもできない先生がたくさんいるからきっと困ってしまうだろうね。自由研究っていっても,先生自身,自由研究なんてできない人たくさんいるわよ。なんなら,先生の教育論文読んでみるといいわよ。型通りの内容ばかりで独自性なんてあったもんじゃないから。
私は,その宿題代行サービスのニュースの中で,ポスターの宿題を代行している大学生の言葉の方がずっと参考になったわ。なんでも,コンクール入賞レベルの要求で,出来高は2万円という話なんだけど,入賞するためには,ポスターに人物を描かかなくてはいけない,とか,絵の中で個性が表れるのは目の部分だから,代行がばれないためには,目をかかない,だから,人物は後ろ向きにかく,なんていっていたけれど,むしろ,そういった話のほうがものすごく勉強になったわ。
ポスターを宿題に出してもいいけど,その描き方を教えないのなら,単に,早く走れ~っていって,正しい走り方を教えてもらわなかった私の学生時代の手抜きの体育の授業とおなじことね。そんなの教育じゃないわ。
ところで,8月27日の天声人語に「新聞をよく読む児童生徒ほど(全国学力調査の)生徒率が高かった」って書いてあったけど,それは間違っているわ。「学力が高い児童生徒ほど新聞をよく読む」っていうことだと,私は思うけど…。もし,「新聞をよく読む児童生徒ほど(全国学力調査の)生徒率が高かった」の相関が正しければ,高いお金をかけて学力調査なんてしなくても,新聞を読むかどうかを調べればいいのよ。
でも,そもそも,どこかの民間企業が委託されて作ったようなテストで「学力」を測る,っていうこと自体正しいのかしらね。そもそも学力って何なのかしら。まあ,「テストでいい点をとる能力」のある人たちが考えたことだからねえ。生きる力とは別物よ。
◇◇◇
私の見た番組とは別に,民放のワイドショーで,尾木ママとかいう人が,宿題代行サービスを自分のブログで批判していたということを取り上げていたのですが,そもそも,マスコミに報道してほしいのは,そういった個人的意見のブログを紹介して,見ている人をあおることではなくて,そもそも宿題代行サービスが必要になるような夏休みの宿題の是非を議論することであるべきです。
「かなちゃん」1週間-海外製品ばっかり
日本の携帯電話はあまりに多機能になって,世界標準とは異なる進化をしたので,独自の生態系をもつガラパゴス諸島に由来して,独自の進化を遂げた日本の携帯電話が「ガラ携」とよばれているわね。
こんなふうに,第2次世界大戦後に,品質のよい使いやすいと評判だった日本の製品は,いつの間にか,使わない機能満載の多機能で使いにくいものばかりになってきたの。
私は,何でもスペックで比較するような雑誌の記事にも問題があると思うんだけど,身のまわりは,そうした製品を避けて,いつの間にか,使いやすい外国の商品ばかりに変わってしまったわ。
たとえば,軽い合成樹脂製の靴クロックス。
クロックス社っていうのは,アメリカで2002年に,カナダのフォームクリエーション社が開発製造した軽いプラスチックの靴を販売するために,設立されたの。滑りにくい事や足跡のつきにくいアウトドアの靴が,口コミで履き心地の良さが評判となって人気商品となったというわけ。
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たとえば,ロボット掃除機ルンバ。
2002年に登場したルンバは,アメリカのアイロボット社が製造・販売してるわ。
直径34センチの円盤状で,前方には接触センサーが組み込まれたバンパーがあって,上面の前方中央にある赤外線センサーが周りを関知して,自動的に掃除するの。
・・
たとえば,電気ケトルが使いやすいティファール。
ティファールっていうのは,1956年にフランスで設立された,世界ではじめて「こびりつかないフライパン」を発売した企業ね。
・・
そして,定番アップルのiPhone。
iPhoneは,アメリカ・アップル製のスマートフォンで,オリジナルのモデルは2007年に発表されたわ。iPodと携帯電話,携帯情報端末,これら三つの機能を併せ持った機器として登場したのだけど,マルチタッチとよばれる技術で複数の指を同時に操ることで画面の拡大縮小などバリエーションに富んだ操作が可能となったの。iPhoneの発売後は,日本の優秀なカメラやポータブル音楽プレイヤーなどが販売不振になってしまったわ。
・・
インターネット上でも,エクスペディアとかアマゾンコムが有名ね。
エクスペディアは,アメリカ合衆国ワシントン州のベルビューに本拠地を置くオンラインの旅行会社。世界中の8千都市のホテル情報と航空券,ツアーを取り扱う,世界最大の旅行予約サイトで,便利だから私もよく利用するわ。
アマゾンコムは,1994年にアメリカ合衆国シアトルに本拠を構える通販サイトで,インターネット上の商取引の分野ではじめて成功した企業のひとつなの。
このように,考えてみれば,私の身のまわりにあるのは,こうした外国企業ばかりになってしまったし,日本の企業もそうしたもののまねばかりで,独自の製品とかアイデアなんて,本当に皆無になってしまったわ。
もともとから,日本の製品は独自性がなくて,物まねをしてさらに改良してよいものにするのが得意だったんだけど,今や,さらに改良をすればするほど使いにくくなってしまう時代になったっていうことかしら。でも,独自性のあるものを企画しても,きっと,日本の企業では企画が通らない。
日本の教育とか,企業のあり方を根本的に変える必要があるのかもしれないけど,これが日本人の本質って思うと,それもちょっと難しいかもね。
◇◇◇
このところ,カメラの売れ行きが悪くて,メーカーは困っているらしいけれど,実際,旅行をすると,写真を写すのが目的の人は一眼レフを持っているけれど,それ以外の人はスマホで写真を撮っていて,カメラを使っている人を見なくなったわね。だって,それで十分,っていう人がほとんどだもの。この状況で,カメラの販売を伸ばすことは不可能かもしれないわ。だって,スマホの方がずっと使いやすいし。
「かなちゃん」1週間-残していいのは足跡だけ
一眼レフカメラを買うと,交換レンズがたくさん欲しくなる…。 これを「レンズ沼」といいます。同じように,BORGという天体望遠鏡を買うと,いろんな部品が交換できるので,それがたくさん欲しくなる… これをBORG沼というそうです。
そんなわけで,物質欲は限りなく,これは,プラレールやらシルベニアファミリーやらと同じように,男の子も女の子も,おじさんもおばさんも,そんな沼地に落ちてしまうのです。
きょうは,「アメリカ沼」について書きます。
私に知っている人にも,このアメリカ沼にはまった人数知れず… なんです。
どういうことかというと,アメリカ旅行っていうのは,自由の女神をみたい,とか,本場のディズニーランドに行きたい,とか,グランドキャニオンに行きたい,とか,そういう観光旅行のうちはまだいいんです。ヨーロッパに行きたいとか,そういうのと同じ次元だから。
でも,その先に控えしアメリカ沼。
アメリカに観光ツアーで出かけたり,アメリカ以外の国に海外旅行をしている人たちは,ある国にはこだわわらずいろんな国に出かけるけど,アメリカをひとりで旅行しはじめると,他の国なんてどうでもよくなっちゃう。そんなふうにはまっちゃう。
それを私が「アメリカ沼」って名づけたの。
アメリカ沼にもいろんな沼があるんだけど,そのひとつは全50州制覇。その次はMLB30球団制覇。そして,国立公園制覇。まだあるよ。50州全てのキャピトル見学制覇。ルート66全行程横断。などなど。
これをやるには,金銭的な問題よりも,アメリカを車でドライブできることと,なんとか意思が通じられるだけの英語力がともかく必要なのね。なにせ,アメリカは,広い。これが最大の魅力ではあるのだけど…。
このなかでも,国立公園制覇,っていうのが,一番魅力あるわね。
アメリカの国立公園っていうのは,日本とは全く違うの。
「とってもいいのは写真だけ残していいのは足跡だけ」っていわれているわ。
そもそも,国立公園というものに対する考え方が,アメリカでは,自然保護が第一,ということなのね。だから,国立公園局が土地も自然も森林もすべて管理しているし,何かをとれば罰金25万ドルと実刑が待っているわけ。それほどの努力をして守っている国立公園に魅力がないわけがないじゃないの。
一度行くと病みつきになるわよ。
◇◇◇
きょうの写真は,上から,キャニオンライズ国立公園,ブライスキャニオン国立公園,グランドティトン国立公園です。
「かなちゃん」1週間-少しだけでも考えてみれば
少し前に,東京都議会でセクハラ発言が問題になったわね。
いろんなことがいわれたけれど,セクハラだって,パワハラだって,みんな要するに「人権」の軽視なのね。だから,そういう発言をする人は,基本的人権っていうものを考えてみるといいと思うわ。
人権週間とかいうけれど,私も,昔は,「人権」って何かよくわからなかったの。
今は,よくわかる。
それは,大きな人も小さな人も,若い人もお年寄りも,男の人も女の人も,お金持ちもお金のない人も,能力の高い人もそうでない人も,どんな人種の人も,みんな,同じひとりの人間としての権利がある,っていうことなのね。
だから,仕事上の上下関係は,あくまで仕事上のものであって,上司だからって,部下の人権を尊重しなくちゃならないし,教師と生徒だって,それは師弟関係であるだけで,教師が生徒を馬鹿呼ばわりしちゃいけない,そういうことなのね。
そんな基本的なこともわからない人が,高い地位に就いたり,教師をしていることが一番の問題なのね。
よく厳しさを売りにしている人がいるけれど,そして,その厳しさをまた受け入れている人もいるけれど,それは勘違いはなはだしいわよ。自分は受け入れることができても,それができない弱い人のことを考えてみればいいわ。そういうことが考えられない,っていうことも,やっぱり人権を尊重していないっていうことなのね。
小さな子供を見たとき,自分もそんなころがあってこころない一言に傷ついた思い出や,体の不自由なお年寄りを見て,自分もいつかそんなときがくることや,立場の違う人をみて,自分がその立場だったら,ってちょっとだけ考えてみることや,そんなことを少しだけでも気づいてみれば,もっと過ごしやすくなると思うのだけど。
「かなちゃん」1週間-ドリル学習なんて勉強じゃない
通信添削をやっている企業の個人情報の漏えいが問題になっているわ。
いつも書いているけど,ドリルをやるのは,勉強じゃない。学んだことの確認なら,ドリル学習は少しは意味があるけど,今や,それが目的になってしまっているじゃないの。で,その結果を,意味のない「偏差値」にして,それを,学力と勘違いして,人間を序列化している。
もう,根本的にどうかしてるわ,この国は。
巷に溢れている塾だって,結局,問題集を売るのが利益なんだから,教材販売業と同じことなのね。
勉強というのは,人間がこれまでに作り上げてきた文学や絵画や音楽などの文化を味わい,体験したり,工夫してものを作りあげたり,不思議な自然現象を解明したり,足で歩いて確かめたり,人と議論をしたりすることなのよ。
車の運転について1時間語れても,実際に運転できなきゃ意味ないじゃない。
顕微鏡で実際の微生物を見たこともないのに,ドリルでゾウリムシの下手な絵を見て問題を解いても,そんなものは勉強じゃないわ。
実際に夜空の星を観察したこともないのに,ドリルで北斗七星の動きを覚えてもそんなものは勉強じゃないわ。
英語の単語だって,その単語を会話の中で耳で聞いたことも,実際の文章の中で読んだこともないのに,単語を暗記したって仕方がないじゃない。言葉は,自分の意志を伝えたり,相手の意志が理解できなきゃ,意味がないのよ。
通信教育はドリルだけじゃなくて,教材教具がついてくるんだよって? 作られた教材は,工夫をしなくてもいいから,そんな教具はだめなのよ。親切すぎるのは勉強にならないわ。子供のころから,説明書を読めばできるようなそんな教具ばかりで遊んでいるから,マニュアル人間ばかりになっちゃうのよ。
だから,私は,通信添削自体,益より害の方が多いと思っているんだけど,そんなものを教育と勘違いして教育界を支配しちゃっていることが大問題なのね。しかし,そのことをおかしいとも思わず,そういう企業に教育をまかせっきりにして,しかも,それを「勉強」と勘違いして,学問を語ることもできないくせに,学校の授業でもドリルの答え合わせしかできない教師のほうが,むしろ問題なのよ。
模試をやって,できなければできないで,また教材が売れるし,それに,この国の人はなんでも順番をつけるのが好きだから,そこに眼をつけて,こういう仕組みを作った会社は,ビジネスとしてはすばらしい成功例ね。
でも,そもそも,お金儲けが目的の私企業なのに,それを教育という大儀のもとにやっているっていうことなのよ。それなのに,教育者が,そういう企業に頼ってしまって,こういう会社を必要以上に巨大化したことこそ一番の問題なのよ。
あの企業は,今や,老人ホームにまで進出しているそうだけれど,老人のボケ予防とかいって,老人ホームでもドリル学習をやったり,管理されたお遊戯をやるようになるのかしら。私はごめんだけどね。
「かなちゃん」1週間-情報は安く手に入れよう。
現代は,あふれるほどの情報が誰にでも簡単に手に入る時代だから,みんな同じ条件で生きているといえるのね。だから,そこから自分の力でいかに有益な情報を検索できるか,ということが大きな能力なの。偏差値じゃないのね。
一番つまらないのは,そんな情報を高いお金をかけて手に入れることね。
特に,若い人は将来年金が減るとかいわれているのに,くらだないものにお金を使っちゃいけないわ。携帯端末に毎月数万円もかけるなんて論外ね。
日本でも2015年にSIMロックの解除が義務化されるそうだけど,やっと,なのね。でも,携帯電話会社は反対するだろうから,実現するのかなあ。オリンピックの開催に向けて,世界中で悪名名高き日本のネット事情も,やっと,東京都内はフリーwifiが普及しそうだし。
私がずっと言い続けていたことがだんだん実現しそうで嬉しいわ。
これで,ついに,単機能のガラ携(単機能なのをガラ携というかどうかしらないけれど…)とiPodだけで十分という時代が来るかもね。そうすれば,携帯代なんて月1,000円で済みそうね。
単機能のガラ携を1台手に入れて,SIMを交換すれば,海外に行っても,現地の電話回線で電話ができるから,つまらないローミングなんかで,高価な国際電話をする必要もなくなるし,高いiPhoneを買わなくても,ネットはiPodでできるようになるしね。さらに,どこでもネットが無料で繋がるようになるのなら,電話なんて「050PLUS」で十分だから,携帯電話さえ不要になるわね。
書いていることがわからないって? こういうことがわからない人たちだけが,せっせと携帯会社に高いお金を払い続けてくれればいいわ。こういうことがわかるかどうかも,能力のひとつなのよ。
…なんて,意地悪しないで,説明するわね。
SIMロックが解除されるっていうのは,携帯電話やスマホにはSIMという小さなカードが入っていて,ここに情報が書いてあるのだけど,今は,ロックがかかっていて,他社の携帯にそれを入れても使えないような意地悪をしているんだけれど,そのロックが解除されると,どんな携帯やスマホでも,SIMさえ交換すれば同じように使えるようになるっていうわけなの。
そして,wifiが街の至る所に設置されれば,ネットは,電話回線なんて使わなくても,インターネットが無料でできるようになるっていうことなのね。だから,インターネットを経由して電話ができれば,高い電話回線を使わなくてもいいということなのです。
「かなちゃん」1週間-神殿古りて雀の巣
私の住んでいる家のポストにすずめが巣を作ろうとしていたの。
はじめはポストのなかにたくさん藁くずが入っていたので,子供のいたずらなのかと思ったんだけれど,そのうち,せっせと藁くずを運んでいるすずめと目があったわ。
そんなわけで,近所のどのポストも同じようになっちゃったんで,みんな迷惑して,いろいろと防御策を講じ始めたの。
すずめさんも,残念ながら,ポストに巣を作ろうとしても,労働がむだになっちゃうから,かわいそう。
すずめの営巣期はちょうど今ごろで,人家の屋根裏や瓦の隙間,廂裏などに作るんだって。煙突や高い木の枝の上,古木の空洞などにも作ることがあるということなんだけど,ポストの中にまで作ろうとしていたから,どこでもいいみたい。
材料は藁,枯草,小枝,草の根などで,1回に5個から8個の卵を産むんだって。
すずめがくちばしにひものような茎や根をくわえていたら巣作りをしているんだから,気をつけて見てみましょう。運ぶ巣材がだんだんと細く小さく柔らかいものになってくると,外装から内装へと巣作りが進行しているのがわかるそうよ。
そして,卵を産み落とす場所に敷き詰める羽毛や毛を運びだしたら,産卵が近いんですって。
・・・・・・
人も来ず神殿古りて雀の巣 子規
・・・・・・
すずめの巣作りを防ぐには,すずめは警戒心が強いから,目玉風船とか,CDでなくても,見慣れないものを置けば,1週間以上は近寄らなくなるんだって。でも,巣の中に巣立ち直前のヒナがいる段階で親鳥を追い払ってしまうと,ヒナは巣の中で死んでしまうから,気をつけてね。
すずめも鳥獣保護法にて守られている野鳥なので,簡単には駆除することはできないんだって。野鳥保護団体も,今の時期は子育てなので,できるだけ巣立ちまでそのままにして欲しいとよびかけているそうよ。
そんなわけで,ポストの中は迷惑だから除巣させてもらったけど,そうでなければ,すずめさんの巣作りも応援したくなるわね。うまく雛がかえると,夜明けと共に雛の餌ねだりの声が枕元で響き渡り…,と生きている目覚まし時計になっちゃうらしいですよ。
そして,巣立ってしまうと,嘘のように静かになるんだって。
巣作りを観察した人は,次のように書いているわ。
・・・・・・
声だけ聞いていると腹が立つけど,会ってみたらよい人だった… というのは人間同士でもよくありますけれど,動物でも意外とそういうところがあります。
巣の中のヒナは姿が見えないのでうるさいだけに思えてしまいますが,ヒナが巣から出てきて,こんな幼くて大丈夫なのか⁉ と思いながら見ていると,親がちゃんと餌をやりに来るんです。
親鳥が来ると,ヒナは体をまん丸に膨らませて,羽をふるわせて,甘えた声を出します。
一度見ると病みつきになりますよ,これは。
・・・・・・
つばめに巣を作られる家は,幸せが来るというのを昔どこかで聞いた事がありますけれど,すずめさんはどうなのでしょうか?
「かなちゃん」1週間-ゴミを捨てたり集めたり
ワールドカップで,日本人のサポーター(応援団)が,試合の終了後にゴミを集めているのが話題になったわね。この行為は,国内外で日本のよさというか日本らしさとして報道されていたけれど,私は,それよりも,いつも日本の町の中にあふれるゴミのほうが気になるわ。
車で道路を走っていると,交差点の手前の中央分離帯なんて,ゴミだらけじゃないの。公園とかにある花壇なんかでも,植木の間にさりげなく空き缶がすててあったりするの。こんなに街中がきたない先進国って他に知らないわ。
私は,世界でサッカー場でゴミ集めをする日本人を報道しても,それは、実際の日本の姿じゃない,って思ってしまうわ。
アメリカでは,MLBを見に行くと観客席は食べ散らかしたごみだらけ。前にブログに書いたことがあるけれど,ゆでピーナッツを食べた人の周りなんて,本当に悲惨なものなのね。その一方で,国立公園に行こうものなら,本当にゴミ一つ落ちていないわよ。道路だって、ほとんどゴミなんて落ちていない。
町の中にゴミを捨てるのが平気なのに,スタンドでゴミ集めをする日本人と,スタンドではゴミだらけなのに,自然の中ではゴミを捨てないアメリカ人。
私は,日本で山歩きをしながらゴミを集めている人も知っているし,ゴミを捨てるのはすべての日本人じゃないっていうこともわかるけど,でも,この日本人の2面性は理解できないわ。
ある人がいうには,アメリカでスタジアムとかのゴミをそのままにするのは,そうしたゴミを集める人の仕事のため,雇用のため… とか。私には,その真偽はわからないけど。
でも,そんなことよりも私が一番心配するのは,そのうちに,野球を見に行ったりサッカーを見に行ったりしたときに,試合が終わった後で,みんなでゴミ集めを強要される姿,そして,それをやらないと非難されるようなことなのね。
そういうふうにだんだんと強制していくのが日本人なのね。
この国では,人の目ばかり気にして,それを過剰に反応して,みんな同じじゃなきゃいけなくなってくるの。だから,会社では,電話は3回鳴る前に出なくてはいけないとか,お客さんが見えなくなるまでお辞儀をしていろ,とか,お辞儀の角度は何度でとか,そんなくだらないことばかり決められるの。
だから,私は,日本では,外食をしに行っても,遊びに行っても楽しくない。だって,そこで働いている人が,心からもてなしているんじゃなくて,訓練された礼儀作法をただ実践しているだけだって,わかっちゃうんだもの。そして,自分がその立場だったら大変だなあ,って思っちゃうんだもの。
そもそも,ゴミ集めをするくらいなら,はじめから個人個人がゴミをださなきゃいいんだし。
あの、プロ野球の風船飛ばすのって何とかならないの。
私は自主的にゴミ集めをやっている人を非難する気はないけれど,それがそのうちに自主的じゃなくなって,強要になってしまうのが怖い。だって,これまでも,日本人って,いつもそうだったのだから。
「かなちゃん」1週間-お金と時間と手間をかけない。
わずらわしいことには,お金をかけない,時間をかけない,手間をかけない。
これが私の生き方。
で,その分,人生を楽しむことに時間と手間をかけるの。
たとえば,旅をするときは,普通電車に乗って,多少不便でも,乗り降りする人たちを眺め,景色を眺め,気の向いたところで降りて,駅前の,ちょっとした食堂でお昼と食べるとか。
そんなことに,たまらなく幸せを感じるわ。
だから,リニア新幹線ができても,私には関係ない。
それにしても思うのは,これから,お年寄りが増えて,お仕事を辞めた後に,楽しみがない,っていう人が多いことね。
たとえば,普段なら,早起きしても,図書館もスーパー銭湯も,ショッピングモールも,たいていはじまるのは,朝の10時。だから,その時間まですることがない,っていう人が多いわけね。
旅行に行くとしても,どのように旅をすればいいかがわからないから,結局,団体旅行で,たくさんお金をかけていくことになってしまうわけね。
家にいても仕方がないって,せっかく退職したのに,いつまでも,仕事を探す人とかも多いわね。まあ,ひとそれぞれだけど,せっかくの自分の大切な時間の使い方がわからないっていうのは,残念なことだと思うわ。
勉強したい,っていって,なにか習い事をはじめてもいいんだけれど,そんなことにもお金をかけなくても,BSで放送大学をやっているから,無料で1日中かなり高度なことを勉強できるわよ。
散歩するなら,カメラを持って,家の近くの公園に行けば,遠くに行かなくても,たくさんきれいな写真を写せるわ。
食事をするにも,何も,豪華なものを食べに行かなくても,身近なところにおいしいものってたくさんあるわよ。
それに,夜になれば,空にはお星さまが輝いているし,私には,暇を持て余す,っていうことが信じられないのだけど。
そんな生活をして幸せを感じるのも,結局は,身の周りのちょっとしたことにも感動できるかどうか,っていうことなのね。
やっぱり,感動できる心を自分で育てることが,一番大切なのね。時間と手間をかけて。
「かなちゃん」1週間-「夏」こそあけぼの
清少納言は「枕草子」で,
・・・・・・
夏は夜 月の頃はさらなり
闇もなほ 蛍の多く飛びちがひたる
まただだひとつふたつなど
仄かに光りてゆくもおかし
雨など降るもおかし
・・・・・・
と詠んだけれども,私は,初夏はあけぼの,つまり,早朝が一番素敵だと思うわ。
この季節,実は,ものすごく夜明けが早くて,もう,午前3時を過ぎると東の空は明るくなってくるの。そんなに早いの? ってびっくりする人も多いけど,そんなに早いのよ。
それに,天気も悪いことが多いから,星空を見るには向いていないわ。
けれど,早起きすると,晴れていなくても,それほど蒸し暑くもないし,とても気持ちがいいわよ。少しくらいな雨が降っていても,それもまた味わい深いしね。
そんな初夏に,特に素敵だって思うは,この季節によく似合うアジサイとカキツバタの花ね。
・・
この季節に開花するアジサイは,白,青,紫または赤色の萼が大きく発達した装飾花をもっているの。特にガクアジサイはこれが花序の周辺部を縁取るように並んでいてとてもきれい。
アジサイっていう名前は,藍色の花が集まるという意味の「集真藍」(あづさあい)が変化したものといわれているんだけれど,学名のハイドランジアっていうのは,ギリシア語のハイドロ(水)とアンジェイオン(容器)からなっていて,つまり,「水の器」っていうことなのね。それは,アジサイが根から非常に水をよく吸うからなんだって。
シーボルトがアジサイにハイドランジア・オタクサという学名をつけことは有名な話よね。 オタクサっていうのはシーボルトの愛人・楠本滝,つまりお滝さんの名前から付けられたんだと,植物学者の牧野富太郎は推測しているの。
・・
カキツバタは湿地に群生して,やはり,この季節に花を付けるの。内花被片が細く直立して,前面に垂れ下がった花びらの中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどが特徴なんですって。
カキツバタは愛知県の県花で,三河国八橋,今の知立市八橋というところが,在原業平が「伊勢物語」でカキツバタの歌を詠った場所とされることに由来しているそうよ。
・・・・・・
から衣きつつなれにしつましあればはるばる来ぬるたびをしぞ思ふ
・・・・・・
そんなわけで,この季節は,いろいろなところに,アジサイやカキツバタの花を見ることができるので,まだ,人のいない早朝にのんびりと散歩してみると,とてもすてきよ。
きっと,心から幸せを感じることができると思うわ。
「かなちゃん」1週間-モノを買わない⑦
おじいちゃんは写真マニアで,いつもカメラの雑誌を読んだりしてるんだけど,今の時代,スマホで何でもできてしまうから,カメラメーカーも大変だなあ,って言ってるわ。
スマホの普及で,小型のカメラは売れなくなっちゃったんだって。だから,カメラメーカーもこれからは高級品志向のものを中心に売るそうよ。でも,昔からカメラを持っていたマニアの人たちはきっと今でもそうした趣味を持ち続けているから,スマホで写真を写している人は,もともとカメラに興味はなくて,デジカメで簡単に写真を写せるようになったから新たににカメラを買った人で,そうした人がスマホで写真を写すようになった,っていうことだと思うのね。
実際に写真を写すのが好きな人と,カメラが好きだっていう人もまた少し違うんだけど,実際に写真を写すとなると,雑誌に書いてある情報って,意外と役に立たないのね。
たとえば,星の写真を撮るときは,星が点に写るっていうことが基本なんだけど,カメラは高級でも,そんな基本的なことがうまくできないレンズが多いわけ。レンズの収差が大きいのね。
次に問題になるのは,ピントを合わせるっていうことなんだけど,それがまた問題なの。
オートフォーカスでは星は写せない。
一眼レフのファインダーとか,液晶のライブビューとかでは,なかなかピントが合わないわけ。一眼レフにはファインダー像を2倍の大きさに拡大してくれるアングルファインダーっていうのがあるんだけど,2倍じゃあ物足りないの。せめて3倍,できれば5倍ほしいわ。だから,実用的じゃない。
そして,液晶はバリアングル方式じゃないと不便でしかたがない。
そんな基本的なことすら,満足できるなものがあまりないのね。
それとは別に,カメラを旅行に持って行くときは,小さくなちゃいけないんで,一眼レフじゃあ大きすぎて大変なの。だから,小型のデジカメがいいなあってなるんだけど,そんなとき,レンズが広角でないと不便なのね。
旅行に行って写す写真は,風景とスナップと,それに食べ物。だから,広角レンズと,風景モードとスナップモードと食べ物モードの3つが簡単に選べて,風景は,ちゃんと無限にピントがあって,あとは,お昼間と日の出・日没,そして,夜景が選べればいい。それに,スナップが簡単に写せること。これだけが,ボタン1つで切り替えれれば,それでいいの。
なのに,やたらと使わない機能がいっぱいあったりして,きっと,そうした機能の数でカメラの性能を比べたりする雑誌の記事に問題があるのね。実際に使ってもいないくせに机上で記事を書いているからね。
そんなわけで,これだけたくさんの製品が出ているのに,いつも,本当に必要な機能がちゃんと使えるものがない,っていうことが一番の問題だと,私は思うのね。機能の多さとかそんなことにつられてモノを買っちゃあいけないのね。
だから,買ったものに満足できない。だからって,すぐに買い換えたり,新製品が出たらほしくて仕方がないといったカメラマニアの人は別にして,本当に写真を写す道具としてのカメラなら,買う前にしっかりと選択して,せっかく買ったものは,多少不便なことがあっても,よく説明書を読んで,自分なりの使い方を工夫して,末永く楽しむことのほうがおもしろいわよ。所詮,買い直しても,また,別の不満がでてくるだけだけだから。
もっとも,そんなおりこうな人ばかりだと,ますますカメラは売れなくなるけどね。
「かなちゃん」1週間-モノを買わない⑥
モノを買わない,といえば,私のおじいちゃんの場合,ずっと子供のころから,天体望遠鏡とカメラには目がなかったから,いろいろと詳しいわよ。
きょうは,そんな中で,天体望遠鏡について,おじいちゃんに聞いてみたわ。
・・・・・・
天体望遠鏡は,今もそうだけど,30年前は「月刊・天文ガイド」っていう雑誌が広告灯になっていて,星を見るよりも広告を見る時間の方が多い,っていうくらいだったから,どんどんと物資欲だけが高まったんですって。昔は,スマホもなかったし,若者がお金を使うのは,オーディオとか,今も変わらぬ車とか,そんなものだけだったのね。歳をとって思うのは,いつの時代も,こうして,少年たちは使う必要もないお金をメカにささげるんだなっていってるわ。
その結果,買ったものを使いこなすのならよいのだけれど,買っただけ,っていうものがいかに多いか,っていうことなのね。言い換えると,使いこなせない,っていうことね。
特に,天体望遠鏡なんて,都会じゃあ星も見えないから,使う場所がないのね。惑星を見るなら,近くの天文台へ行って大きな望遠鏡でみせてもらえばいいんだから。星のよく見える山の中にでも出かけて写真を写したり,そうしたことをするのは結構大変だから,結局,せっかく買っても押し入れの中で眠ってしまうわけ。それが,結構大きいので,しまっておくのも大変なのね。
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天体望遠鏡,っていっても,ホームセンターにあるようなのは所詮おもちゃだから問題外として,マニアが使うものでも,それほど売れるものじゃないから,その性能だって,実際に使ったわけじゃあないから,本当によくわからないの。ただ,雑誌の記事だけが判断材料なのね。
今は,もう,ほとんどのメーカーはなくなってしまって,高橋製作所っていうところくらいしか満足な天体望遠鏡は作っていない。現在は,このメーカーの製品はとても優秀なものが多いらしい,っていうのは,現在の製品を実際に使ったことないからわからいんだけど,でも,30年くらい前のこと,フローライトってう蛍石を使った高性能レンズが出はじめたころのものは,どうもそうじゃなかったらしいの。
このメーカーの,その高性能レンズを使った当時の製品は,この蛍石レンズが悪かったのか,それに付随するレンズとの相性が悪かったのか,現在,そのころの製品で,満足に見ることができる製品って,残っていないらしいわけ。
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おじいちゃんも,そのころの蛍石レンズを使った望遠鏡を1台もっていたんだけど,もうずいぶん前に,レンズが曇ってしまって使い物にならなくなっちゃった,って言っていたわ。
このことは,いろんなブログに書かれているし,おじいちゃんの友人の持っているものもそうだっていうから,嘘じゃないわ。
だから,おじいちゃんは,そのレンズの曇った望遠鏡を処分して,それからは,今でも,30年くらい前に買ったPENTAXっていうメーカーの天体望遠鏡をずっと使っているのだけど,このメーカーのレンズは今も全く曇りもなくて,さすがだっていっているわ。すこし設計は古くなってしまったけど,趣味で使うならこれで十分だって大切に使っているの。
先日知ったんだけど,この望遠鏡,「宙のままに」とかいうアニメに出てくるんで人気らしくて,すごい高価で取引されているんだって。
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こんなわけで,本当にいいものの価値って,30年も使って,初めて,わかるのね。雑誌に,机上のイメージだけで「名品」とかの特集がのっていたりするけど,あんなの,名ばかりね。
でも,今は,PENTAXは,もう望遠鏡を製造していないし,望遠鏡に限らず,こうした味のある製品はどんどんなくなっていくの。
さみしいわ。もう,今は,「一生もの」なんて,手に入らない時代なのね。
☆ミミミ
この写真は,きょうのブログに書いたPENTAXの望遠鏡で昨日の午後11時頃に写したM27,通称こぎつね座あれい星雲です。
月明りもなく快晴だったのですが,黄砂と春霞で,空は灰色,人里離れたところでも都会の空と変わらないくらい星の見えない夜空でした。しかし,写真では,ちゃんときれいな星雲が写りました。この空の状態で写るのですから,冬の晴れた晩は都会でも星の写真が写せるのでは… と思いました。
そんな夜空でも,星を見るのは本当に楽しいものです。
「かなちゃん」1週間-モノを買わない⑤
もっとも必要のないものは家。というか,買う必要のないのは家。
確かに,家がないと暮らせないから,必要はあるのだけれど,この国では,家は借りるもので、買うものじゃないわ。でも,人生の折々で家を売って住み替えるという文化がないから,一度家を買うっていうことは,一生ものになってしまうのね。
この国では,家に関して,こうするとちゃんと平凡で幸せな人生がおくれるっていうモデルがないのね。
実際は,結婚して,子供部屋のある家を建てても,子供部屋が必要なのは,中学校と高等学校の6年から10年くらいなのね。その時期を過ぎると,子供部屋は物置になってしまう。そうして,今度は,そのころになると家も古くなってリフォームが必要になるわけね。さらに歳をとると,今度は,年老いて手すりをつけたりしないと,住むことができなくなってしまうし,そればかりか,老夫婦2人暮らしには広すぎてしまうのね。
それだけでなくて,若いころに新興住宅地に家を建てたときには,そうしたモダンな家は,玄関からに入るために凝った階段があったり,交通の便が悪かったりするから,せっかく建てた家なのに,老人には,とても住みにくいものになってしまうわけ。
でも,だからといって,賃貸のアパートでは,子供部屋を2部屋用意するのは無理なのね。そういった間取りになっているような賃貸住宅はほどんどない。だから,結婚して,子供がふたりとなると,仕方なく家を建てる必要が出てくるわけ。でも,その実態はこんな訳なのね。だから,一旦家を買ったときから,大変な人生が始まってしまうことになるわけ。
私は,結婚したとき,子供が成長するとき,そして,子供が独立したとき、最後に,年老いたときっていうように家を住み替えていくのが一番いいと思うのだけど,この国では,中古住宅っていう市場が発達していないから,それが難しいのね。
町を歩いていても,どこかしこにも,古くなった大きな家に老人ふたりがすんでいたり,狭い賃貸住宅に,子供と若い夫婦が住んでいたりと,ちぐはぐな状態になっているから,どうにならないのかなあ,といつもかんがえてしまうわ。
土地を相続で譲り受けてもそれを手放すのも大変だし,だからといって活用する方法がないから,やたらと駐車場があったりするのも問題だと思う。ただでさえ狭い日本なのに,土地がまったく有効に活用されていないっていうのも残念なのだけれど,それ以上に,町の景観を台無しにしているってことがよくないわ。
普通の人が,美しい町で無理なく気持ちよく暮らせるようなそんな国にならないのかしらね。
☆ミミミ
先日,M51子持ち星雲に接近したパンスターズ彗星(C/2012K1 PanSTARRS)ですが,これは昨晩の写真です。現在は8等星くらいで,この夏には双眼鏡で簡単に見ることができるくらいに明るくなるといわれています。先日ブログに載せたときと比べて,ずいぶんと明るくなってきました。
「かなちゃん」1週間-モノを買わない④
私は,この国で高級車を見ると,動物園の狭い檻に閉じ込められたライオンを想像しちゃうわ。
車は,なければ不便だけど,移動ができて,ちょっとしたものが運べる機能さえあれば,それで十分だわね。
それにしても思うのは,男の子って,何かに凝ってしまうと,手がつけられない。それが,カメラだったり,車だったり…。
カメラなんて,新製品情報が載っているブログの書き込みを見ると,本当に,好きな人は大変だなあ,って思うわ。どんどん買い換えていって,お小遣いがなくなっちゃう! 買う前に,実際に1週間くらい使ってみると,別に買い直さなくてもよかったなあ,って一番よくわかるんだけど,それができないから大変なのね。
カメラでさえそうだから,車に凝ってしまうと,そりゃ大変だわ。値段が1桁違うしね。でも,いくら高い車でも,空が飛べるわけじゃないし。一番の問題は,この国では,その車が走れる道がない,っていうことね。
走りがどうのっていったって,どこも混んでいるし,満足に気持ちよく走れるところなって,皆無じゃないの。それに,運転マナーも悪くて,制限速度だって,守って走っているとどんどんと追い越されるし,やたらと違法駐車してるし,渋滞だらけだしね。
だいたい,渋滞でのろのろと走っていて自転車に追い越されるのって,さまにならないわ。
高速道路は高いし,ガソリンの値段も半端じゃない。それに,定期点検だとか,任意保険だとか,子供一人養うのと同じくらいの費用がかかるのよ。
まして,モノにお金をかけて,持ち物で自分を立派に見せようとかいうのって,全く意味ないしね。
アメリカのインターステイツをスカッと走るとか,カントリーロードをのんびりと走るとか,結局,車っていうのは,そういう乗り物なのね。この国には向かないわ。
だから,私は,この国で車に乗るなら,中古の小型車で十分。洗車したり,傷を恐れたり,そんな心配も不要だしね。かっこいい高級車は,アメリカで乗るに限るわ。
日本で高級車を買うようなお金があるんなら,アメリカに旅行して,レンタカー借りてどこまでも続くまっすくな道を飽きるほどドライブしたほうがずっと安上がりで楽しいのよ。
さあ,車好きのみなさんも,アメリカの大平原を思う存分走ってみましょう!
「かなちゃん」1週間 -モノを買わない③
買う必要のないものっていえば,スマホもそうじゃないかしら。
私は,電車とかに乗ると,みんななにやらスマホを見ているから,何してるかっていう興味があって観察しているんだけど,音楽を聴いているか,ゲームをしているか,ツイッターを見ているか,っていう人が多いわね。
そういう楽しみをするのに,高い携帯通話契約料を払ってスマホを買うっていうのが,私にはわからないわ。
いまどき,街中なら,たいてい少し探せば,フリーの wifiがあるの。たとえば,スターバックスとかね。だから,メールをチェックするとかいうのなら,スマホなんていらないわ。iPod-touch とか iPad をもっていれば十分なのよ。
もし,wifiの接続がいつも必要というのなら,wifiモデムを契約すれば,2年割引で月々2,000円も出せば,複数台接続できるわ。
携帯電話が必要なら,ガラ携を最安値で契約すれば十分なのね。
それを,スマホにして,必要もないのに,携帯回線を使ってネットなんてするから,月に1万円とか必要になるのね。でも,携帯会社はそうしてくれないと儲からないから,必要もないのに,スマホを買わせようとするわけね。
社会人ならともかくも,学生さんが月に1万円近くも毎月携帯料金に使うって,どうかしていると思うわね。
歳をとって,年金をもらうようになったとき,月に1万円っていうのが,どれだけ貴重なお金かっていうことに気づくと思うわよ。
ところで,みなさん,パケットって何か知っていますか?
パケットが何かも知らずに携帯電話を契約するって,すごいことだわ。
パケットっていうのは,128バイトの情報量のことで,128バイトっていうのは,半角文字だと128文字,全角文字だと64文字,つまり,日本語で文字だけのメールを送るとすると,メールが64文字だと1パケットっていうことになるわけね。その1パケットが税込で0.324円らしいんだけど,それって安いって思いますか?
確かに,文字データなら大したことないけれど,画像やら音楽やら,まして,動画になるとデータ量は膨大なものになるのね。メールで絵文字なんて付けて送れば,絵文字1つの方が長い長い文章よりもずっとデータ量は多くなるってみんなわかっていないみたいだし。
実際計算してみると,5分くらいの音楽をダウンロードすると6,000円,動画をダウンロードすると1,700,000円かかるのよ! もし,パケ放題っていうのがなければ,その値段は車1台分なのよ。
「かなちゃん」1週間-モノを買わない②
おじいちゃんは、このところ、もっているものを片づけようと一生懸命なんだけど、いくら片づけても減らないのが本だってぼやいているわ。
本って、辞書とかは別として、2度、3度って読むものって、ほとんどないよね。だけど、買ってしまうと捨てられない。そんなものの典型じゃないかしら。それでも、今は、ブックオフみたいなお店があるから、簡単に売ることもできるけれど、でも、どんどんとたまっていってしまうのね。そして、いざ、売ってしまうと、ある日、それを後悔したり、なかなか難しいものね。
日本のように狭いおうちに住んでいると、本の占める場所も馬鹿にはならないし。
辞書だって,近頃は,インターネット上の情報で事足りるわ。
私は、小説なら、人より早く買ってすぐに読み終えて、値がつくうちにブックオフに売ってしまうか、図書館に予約を入れて、のんびり待つのがいいと思うわ。どうせ、2回読まないだろうし。
全集みたいなものを個人が買うっていうのも、後々大変ね。これは、全巻集めないと意味がないから、そのうちに、買うことが義務みたいになってきて、で、最後に、その処分に困ることになるのね。だから、ぜったい買ってはいけないわ。
雑誌の類は、読んだらすぐに処分した方がいいわね。とっておくと後が大変よ。
今は、アメリカで出版されている雑誌はほとんどが電子書籍になっているから、私はそれで読んでいるわ。購読してるのは,TIMEとSKY&TELESCOPEなの。iPad で読んでいるんだけど,便利よ。でも、まだ、日本の雑誌はそうなっていないものも多いから、私は、日本の雑誌は読まないと決めているの。
そうそう,雑誌といえば,近頃の雑誌って,読むに堪えないわね。週刊ポストとか週刊現代は言うに及ばず,週刊新潮も週刊文春も,新聞の広告を見るだけで,立ち読みする気すら起きないわ。
どうして,こう,日本のジャーナリズムって,どうしようもないのかしら。たとえば,STAP細胞の記事だって,それを書いている記者の何人が論文を読んでいるんだろう,って思ってしまう。こうした雑誌を書いている人は,自分の子供にお父さん・お母さんはこうした記事を書く仕事をしてるよ,って胸を張って言えるかしら。
本は,電子書籍や,図書館を有効に利用するに限るわね。
「かなちゃん」1週間-モノを買わない①
消費税が上がったわ。物わかりのよい日本人は仕方がないと思っているようだけれども,実は,単に,ばらまきが増えただけだっていうことに気づいていないのね。歴史を勉強するといいわ。国の財政が増税で改善したことなんてないんだから…。
だから,これからは,おじいちゃんの言っていることを参考にして,「モノはなるべく買わない方がいい」っていう話をしていくわね。モノなんて必要なときに必要な分だけ買うか,あるいは,できるだけ借りればいいと思うわ。
確かに,誰でも,何か欲しくなっちゃうっていうことはあるし,それは否定しないけれど,実際,身の回りには手に入れても使っていないものってけっこうあるんじゃないかしら? おじいちゃんのように,人間を長くやっていると,そんなこともずいぶんたくさんあっただろうから,話にも説得力があるわね。それを紹介していくわね。
きょうは,カメラとレンズの話。
きっと,カメラのレンズって,一度買ったら壊れないでずっと使えるって思っているでしょ。一眼レフカメラのレンズなんて結構値段が高いから,一生使おうって思うよね。でも,あまり書かれていないけれど,このレンズって,ピントリングとかズーミングリング,つまり,レンズの周りについている回転するリングがラバーでできているんだけれども,そのラバーっていうのが曲者で,年月が経つと,っていってもたった10年くらいでも,劣化してべとべとになっちゃうことってが結構あるのよ。知ってた?
これって,すごいショックなのよ。
ネットにも,そうなったらアルコールで拭くとか書いてあるけれども,そうしても改善しないことが多いのよ。おじいちゃんの持っていたニッコールレンズなんて,そのリングがボディーと一体化した構造だったんで,ラバーを張り替えるだけっていうことができなかったんですって。おじいちゃんはサービスセンターに持っていったんだけれど,アルコールで拭いてもらっても治らなくって,リングごと取り換えるって言われたそうよ。それがずいぶんと高いんだって。私は,これを聞いて,なんだかレンズ交換式の一眼レフって買う気持ちがなくなっちゃったわ。
カタログを見ると,何百万円もするのもあるけど,これじゃあ,たまらないわ。そんなことなら,私は,多少の使い勝手が悪くても,ラバーなんて使わなければいいって思うんだけど…。メーカーはどう思っているのかしら。
それにね,カメラメーカーって,これまでも,売れなくなるとさっさと撤退しちゃうところもあるから,凝っていろいろ買い揃えても裏切られるわよ。
たとえば,京セラのコンタックスっていうカメラなんて,高級品がウリだったのに,すぱっと辞めちゃった。きっと買った人は後悔しているわ。オリンパスだって,今は売れてるけど,昔のOMシリーズなんて,売れなくなったときにはムヤムヤになって,今のものとはあまり互換性も考えられていないから,昔のものを持っていてもどうにもならないの。会社の性格って変わらないから,また,歴史は繰り返すかもね。
自分がその会社を贔屓にしても,売れなくなったら会社ってあなたには冷たいわよ。
だから,カメラなんて仕事でなきゃ,欲しければちょっとした中古品を必要なものだけ買うに限るわ。使い捨てだって思った方がいいわよ。
「かなちゃん」1週間-本当の大きさを実感すると
地球の歴史と宇宙の距離を比べた表って,探してもなかなかないのね。
どういうことかというと,1月に超新星が発見されたM82までの距離がおよそ1,200万光年なんだけど,1,200万年前っていうのは,地球の歴史から考えるとどういう時代かって,すぐにはわからないでしょ。
地球はおよそ46億年前にできたらしいんだけれど,宇宙の歴史が137億年って考えると,けっこう地球って宇宙ができて間もない頃にできなんだなあ,って思ってしまうのね。
で,1,400万年前っていうのは,地球上に初めて類人猿が現れた頃なんだって。マンモスっていうのは40万年前で,類人猿よりも新しいわけね。
子供って,恐竜とか宇宙とか,本当な大好きなのね。
私も,子供の頃は,宇宙の果てってどうなってるのかなあ,とか,地球って,どうやってできたのかなあ,って,すごく興味があったのだけど,よく考えると,こういうことを勉強したことってほとんどないわね。
今は,高校でも,地学なんて,ほとんど勉強しないし,日本史とか世界史とか,人間が文化を持ってからの歴史はやたらと細かく勉強するのに,おおまかな宇宙の歴史とか地球の歴史すら勉強したことがないんじゃないかしら。
これは,どこかへんよ。
だから,地球の磁場は10万年から100万年ぐらいの不規則な周期で何度も逆転しているとか,約78万年前の逆転が直近のものであるとか,約13万年前から12万年前が 温暖期のピークで,現在よりも温暖であったと考えられている。この後、急速に寒冷化し、約11万年前頃から緩やかに上下を繰り返しながら徐々に氷期へと向かった。なんて,あまり知らないんじゃないかしら。だから,地球温暖化とか,このままでは北極や南極の氷がなくなるとか大騒ぎしているけれど,その原因のどれだけが人的なもので,どれだけが人間の手に及ばないことなのか,なんていうことすら,誰も考えていない。
なにせ,この47億年の歴史の中で,たった2,000年くらいの人類の歴史を取り上げて大問題だというわけだから,もっと,人類は謙虚になるべきなのよ。きっと,近い将来に恐竜が滅んだように人類も滅亡して,でも,人類のいた時期なんて,地球の歴史のうちの微々たる一瞬だったっていうことになるわけよね。
恐竜も,2億3,000万年前に現れて,6,500万円前の忽然と滅亡したわけよ。その間1億6,500万年。
地球の歴史が47,000,000,000年で,恐竜が165,000,000年ね,そして,最古の人類が現れてから1,400,0000年。そして,紀元わずか2,000年なのね。
時には,こうしたスケールを実感しながら勉強したほうがいいと思うんだけど。
「かなちゃん」1週間-出発の春
日本では,4月は,出発の春ね。新入学に就職。
私も職場が変わったの。それにしても,新しい環境というのはストレスがたまるものね。
どうしてなのかなあ,って考えたんだけど,それは,案配がわからないからなのね。たとえば,きちんと揃えといてね,っていわれても,そのきちんと,という程度が,所属する組織によって違うっていうのが問題なんじゃないかしら。それが,自分の思っているきちんとよりも程度がきつければ,かなりのプレッシャーになるし,その逆だと,なんだ,その程度なのか,って思うでしょ。そして,これじゃあいかん,と考えるか,それでいいか,って考えるかで,その組織に対する取り組み方が違ってくるわけね。
それにしても,この国は,よくも悪くも「遊び」っていうものがどんどんなくなって,窮屈になってきているわね。で,なにかよくなったか,っていうと,それがよくわからないの。
将棋の観戦記者に東公平っていう人がいたの。この人は,素晴らしい名文をたくさん残したのだけれど,引退していたのを,これが最後に,というわけで引っ張り出されて,ある年の将棋名人戦の観戦記を書くことになったわけ。
そこで,その記念にと,対局中に,軽い気持ちで,対局者に向かって,扇子にサインをお願いしたのね。
こんなことは,ずっと昔の対局なら日常茶飯事で,特に,勝負がはじまったばかりの序盤戦では,雑談なんて当たり前だったのね。今は違って,はじまった早々から真剣勝負,っていう感じだから,そんな,対局者にサインを頼むなんていうことは考えられなくなっていたわけね。さらに悪かったのは,今は,テレビ中継をしているので,それが,全国に中継されちゃったわけなの。で,顰蹙をかって,最後の観戦記は没になったちゃったということなのね。
でも,だからといって,昔の将棋のほうがいいかげんか,っていえば,そんなことはなくて,今のような緻密でマニアックな将棋と違って,人間味があふれていて,おもしろかったって私は思うのね。
たとえば,アメリカでレンタカー会社のカウンタが午前9時から,って書いてあったとするでしょ。スタッフは15分くらいはあたりまえのように遅刻してくるわよ。でも,全く悪びれていないわけ。
日本人も,日本の企業に所属していると,あたりまえのように5分前登校じゃないけれど,時間に厳格に仕事をするけれど,それが,アメリカの企業に所属すると,だらだらと遅れて仕事をはじめて当然,っていう顔をするのね。空港のカウンタを見てみるとそんな違いがわかっておもしろいわよ。
そんなわけで,この国は,どんどんと厳格化されてきていて,みんなピリピリとしているけれど,実際見てると,そのほとんどは指示待ちで,言われたことはやるけれど,自分で主体的に行動してる人って,どんどんと減っているのね。
私は,何をし遂げるか,っていうことが一番大切だと思っているのだけれど,どうも,今の日本は私とは価値観が違うみたいなのね。
「かなちゃん」1週間-消費税が上がったわ
日本では,4月1日に消費税が上がって8パーセントになったわね。日本の場合,定価に税金が含まれて表示されていたりするので,これを機に便乗値上げをしたり,なんだか,複雑で,とても日本らしいなあ,と私は思うわ。
消費税なんて,すべて外税にすれば,それだけのことなのに,でも,そういうのも,この国ではなかなか受け入れられないのね。
でも,実際に消費税が上がるとそのことを実感するから,思ったよりも景気は冷え込むと思うわ。
アメリカには,日本の消費税のようなセールス・タックスというのがあるのね。
詳しく言うと,物を購入するときにかかるのがセールスタックス(Sales Tax),ホテルに宿泊するときにかかるのがホテルタックス(Hotel Tax),レストランで食事をした場合にかかるのが外食税(Dining Tax)なのね。
これは地域によって違っていて,オレゴン州のポートランドやモンタナ州などではセールスタックスはなくて,ルイジアナ州やテキサス州では海外からの観光客に対しては税金の払戻制度があったりもするの。
また,外食税はかかる州のほうが少なくて、かかる場合はだいたい10パーセント前後,外食税がないところは、セールスタックスが飲食代に付加されるということなのね。
セールスタックスとホテルタックスはおもな地域では次のようになっているの。
ニューヨーク 8.875パーセント,18.25パーセント
ロスアンゼルス 9.5パーセント 14.5パーセントから17パーセント
シカゴ 9.5パーセント 16.4パーセント
ボストン 6.25パーセント 14.45パーセント
セールスタックスは医薬品や衣料品,食品にはかからないの。でも,たとえば,ベーグルそのものを買うときはかからないのだけれど,それに,バターやクリームチーズが塗ってあると外食と判断されて,税がかかったりするから,複雑なのね。
アメリカで外食をすると,さらに,チップを払う必要があるから,外食をすると思ったより高くついてしまって,日本円にして1,000円くらいの食事をしても,実際は1,300円くらい払わなければいけないわけ。それに,ホテルタックスっていうのはとても高額だから,旅行をすると,ガソリンは日本より安いし,高速道路もほとんどは無料だけど,宿泊したり食事をすると,税金をたくさん払うことになるわけね。
実際に旅行をすると,そんなに長く滞在するわけでもないので,あまり気にしないけれど,よく考えると,たくさん税金を払っていることに驚くわ。
公的機関というのは,税金で運営されているわけだから,税金そのものは必要なのだけれど,それがどう使われているかというのは,かなかな難しい問題なのね。
日本は,都合のよいことは欧米並みといい,そうでないことは知らぬ存ぜぬを決め込むからたちが悪いのだけれど,今回の消費税の値上げも,キチンと事実を報道して,国が無駄遣いをしないようにみんなで気を付ける必要があるわね。
「かなちゃん」1週間-冷静に考えましょう。
もう3月も終わり。新聞には,新年度に向けて,いろんな広告が載っているわ。
その中に,銀行の「退職金特別プラン」とかいって,金利の優遇があるといったものがあるんだけど,たとえば,ある銀行だと3ヵ月定期で年1.7パーセントなんだって。
これはどういうことかというと,1年で1.7パーセントだから,実際はその4分の1で,わずか0.425パーセントなのね。そのあとは自動継続になって,金利はたった0.025%くらいのものだから,そのまま3年間貯金すると,年約0.16パーセントになるわけね。3年で0.25パーセントっていう定期預金があるから,ぜんぜん得じゃないわけよ。これも,やっぱり数字のからくりにすぎないわけね。
それにね,実際は,0.1パーセントっていっても,1,000円でわずか1円なのよ。4月からの消費税は1,000円で80円よ。なんだかねえ~。
また,花粉症のいやな季節ね。私は花粉症でないんだけど,突然発症するらしいわね。
それで,マスクの広告が載っていたんだけれど,そこに,ウィルス0.1ミクロン,細菌1ミクロン,PM2.5は2.5ミクロン,黄砂4ミクロン,花粉30ミクロンって書いてあったわ。で,その広告には,そのマスクは0.1ミクロンまで通さないって書いてあったわ。私は,普通のマスクは0.1ミクロンは通してしまうって聞いていたんで,技術の進歩はすごいと思ったわ。
よく,風邪の季節にマスクをしている人がいて,マスクをしているからって,平気で咳をしているのを見ると不快になるわ。だって,普通のマスクって,ウィルスはけ平気で通過するのよ。これだって,数字のからくりなのね。ウィルスは花粉の300分の1の大きさなのよ。
よく,西洋の人が日本に来るとマスクをしている人が多くて変な感じがするってきいたけど,今はどうなのかしら。マスクって,風邪だけじゃなくて,今や,PM2.5に黄砂に花粉でしょ。普通に外出もできなくなってしまったのかしら。
いよいよMLBもはじまって球春がきたわね。
今年の話題は,ヤンキースに入団した田中投手ばかりだけれど,今年のBSの放送はヤンキース一色になってしまうのかしら。田中投手は活躍すると思うけど,なにせ,今年のヤンキースって,戦力不足だし,リベラ投手の抜けた穴が埋まるかしら。
イチロー選手もトレードされなかったけど,活躍の場はありそうにないわね。年俸の高さがネックだったんだろうけど,長打力もないし,今年は期待薄ね。そんな予想は外れるといいんだけど。
MLBは,毎年,予想が外れるから,きっとまた9月になると,思わぬチームが活躍しているわよ。そこがまた,おもしろいんだけど。
OEMって知っていますか? ウィキペディアには,「OEM=original equipment manufacturer は他社ブランドの製品を製造すること,またはその企業である」って書いてあるのだけれど,その会社の製品だと思って買っても,実際は他社が作っているっていうわけなのね。
確かに,委託した会社の規格にあうように検査されるから,悪いわけじゃないんだけれど,どこが作っているか,っていうことは,普通,公表されていないわ。カメラとか車でもよく行われていることね。
近頃,レストランの食品の偽装とか,話題になっているけれど,このこととOEMって,共通点がある気がするんだけど…。確かに,伊勢エビって書いてあって伊勢エビじゃなきゃ問題だけど,○○会社の車っていうブランドで売っていて,実は別の会社の製造っていうのは,やっぱりそのブランドの偽装に違いないんじゃないかな,って,私は思ってしまうんだけど。
前にも書いたことがあるだけど,何事も少し前のことを調べると,今の状況がよくわかることが多いわよ。
たとえは,天気予報でも,1週間前にどのように予報されていたか,って調べてみると,1週間後の予報がどのくらい当たるか見当がつくわよ。だれかが,当たる確率が50パーセントってうのは,当たらないということ同じだ,っていっていたけれど,本当にそうね。だって,当たる確率が0パーセントなら,逆に当たらないっていうことでしょ。50パーセントっていうのは,わからない,っていうのと同じなのね。
経済の指標でも,ちょっとの値上がりや値下がりで毎日大騒ぎしているけれど,1ヵ月前,3ヵ月前,1年前… に,どのように報道されていたかを調べてみるとおもしろいわよ。いつもいい加減な報道をしているか,ちゃんと分析しているかの見わけがつくわよ。
だれも,未来のことなんてわからないのよ。だから,不安になって,想定以上の出来事が起こるのね。そういうときって,ちょっと前のことを思い出すと,意外に冷静になれるものなのよ。