●クレーター・オブ・ザ・ムーン国定公園(Craters of the Moon National Monument and Preserve)
ポテトで有名なアイダホ州ですが,ここには有名な観光地はありません。だからといって何もないかといえば,ローカルではありますが,いかにもアメリカらしい自然の驚異が存在します。クレーター・オブ・ザ・ムーンもそのひとつです。
私も現地に行くまで,こんな場所があることをまったく知りませんでした。また,ここば隕石の衝突跡だと思っている現地の人もいました。
すすめられたようにスネーク川沿いの眠たくなるほほどの大平原を走っていくと,黒々とした大地が現れました。
その景色はまるで月のクレーターのようだということで,この名前になったようです。しかし,ここは隕石の衝突でできたクレーターではなく,およそ2,100年前に終了した火山および洪水によって運ばれた玄武岩の地帯です。かつて月に行った宇宙飛行士がまるで月のようだと言ったというクレーター・オブ・ザ・ムーンは,アメリカでも最大級の玄武岩質の溶岩地帯です。
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今日,クレーター・オブ・ザ・ムーン国定公園は国立公園局によって管理,維持されています。
外周には道路が整備されていて,ところどころに駐車場があって,そこには丁寧な説明板が用意されていました。
さらに進むと,公園の入口になって,そこにビジターセンターがあって,ビジターセンターでは,この地域の地質と歴史に関するさまざまな展示がありました。
私は参加しなかったのですが,ここもまた,スケジュールに従ってレンジャーによるガイドツアーが実施されていました。こういうところがいかにもアメリカらしいことであり,また,どこに行っても,どこから人が来たのかと思うほどの人がそうしたツアーに参加して興味深く説明を聞いています。
日本だと,京都のお寺でも,高い拝観料さえいただけば,やたらときれいなパンフレットはもらえども,あとはほったらかしで,そのお寺の由来やら仏像の細かい説明が聞けるようなことは,むしろまれです。
外に出ると,7マイル,12キロメートルに渡ってトレイルが整備されていて,自由にこの大自然を観察することができました。
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スケールからみれば,他の多くのアメリカの国立公園に比べれば物足りないところですが,それでも,日本にはありえないほど雄大な黒々とした大地は,一見に値する場所でした。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは