しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

カテゴリ:「知る」 > 社会を知る

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【Summary】
In 2024, I pursued all my desired travels and classical music concerts, gaining insights into transportation, accommodations, and less-crowded, relaxing destinations. I also learned the importance of venue and seating for enjoying music. For 2025, I look forward to relaxed days and following conductor Nodoka Okisawa.

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 2025年になりました。
 2024年は,行ってみたいところへはすべて行ってみよう,聴きたいクラシックのコンサートはすべて聴きにいこう,と思って実行して,それらはほぼすべて実現することができました。
 これで,おおよそのことは気が済んだので,2025年は,気の向くままの日々がすごせそうです。
 ということで,今日は,これまでに経験してみて,自分なりにわかったことを書いておくことにします。

●旅をすること
 さまざまなとところにいろいろな方法で行ってみて,これまで知らなかった公共交通のこと,宿泊のことなど,いろいろなことがわかりました。
 そしてまた,人が少なく,必要以上に気をつかうことのないところが最もくつろげると知りました。しかし,これが難しいのです。
 ともかく,今は,どこもかも人が多すぎるのです。とはいえ,探せばいいところがあるものです。そのコツは,有名でなく人が知らないところ,観光地化されていないところですが,そうしたところにも,それなりにすばらしいことが存在しています。それを探すのが楽しみです。

●音楽を聴くこと
 2024年は,NHK交響楽団,読売日本交響楽団,東京都交響楽団の3大オーケストラに加えて,神奈川フィルハーモニー管弦楽団,東京交響楽団,新日本フィルハーモニー交響楽団,オーケストラ・アンサンブル金沢,愛知室内オーケストラ,名古屋フィルハーモニー交響楽団,京都市交響楽団のコンサートに行きました。
 その結果知ったのは,音楽を聴きに行くときに考えなければならないのは,どんな曲を演奏するのか,とか,だれが演奏するか,といったこと以上に,会場だということでした。そして,座席でした。これは本当にまちまちで,せっかくすばらしい演奏でも,それを聴く環境が悪いと,よい思いをして帰ることができません。
 さまざまな会場に行ってみて,ここはいい,いろいろな座席に座ってみて,この場所がいい,というところがわかってきたので,これからは,それを考慮することを忘れずに,指揮者とオーケストラ,そして会場を吟味して,引き続き,いい音楽に接していきたいと思っています。
 私の2025年の推しは,指揮者の沖澤のどかさんです。

 今年も楽しい年になるといいな。

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【Summary】
I long for carefree, unplanned travel, enjoying local charm, food, and nature at a relaxed pace. Yet, growing crowds, changes in transportation, and pre-booking requirements make this harder. My desires still drive my journeys, but I hope to someday travel without such attachments.

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 2024年も今日で終わりです。今年は,ずいぶんいろいろなところに行きました。
 本当は,何も予定を組まず,ガイドブックも持たず,今日は天気がいいなあ,どこかに行ってみたいなあ,と思ったときにふと家を出て,思いついた場所で,時間を気にせずにゆっくりして,いいなあ,と思った宿に泊まって,のんびりと温泉につかって,その土地のお酒を飲みながら食事をして,食後は,虫の音を聞いたり,満天の星を眺めたりして夜を過ごす。そして,朝は,食事の前に散策をして。
 …というような旅がしたいのです。それが私の理想です。

 思えば,今から30年くらい前は,そんな旅ができたのです。しかし,それができなくなった理由のひとつ目は,旅をする人が増え,また,海外からも多くの人が来るので,どこもとても混雑するようになった,ということがあります。
 ふたつ目は,公共交通機関,特にJRを使うとき,駅に駅員がいなくなって,また,みどりの窓口があったとしても,とても混んでいて,切符を買うのが大変,ということがあります。単に利用するだけなら,Suicaを使って改札を通れるので,昔より便利になったのですが,ややこしい切符が欲しいときは,そうもいきません。
 三つ目は,旅先で宿泊先を見つけても,そこで夕食をとるということは,事前に予約がしていないと難しい,ということがあります。
 しかし,このような事情は容認するとして,私の工夫でなんとかなることも多いのです。そして,なんともならないのが,私の「煩悩」なのです。

 今回,私が話題にしたいのはこの,私の「煩悩」の話です。
 私の「煩悩」,それは何かというと,〇〇がしたい,とか,〇〇という場所に行ってみたい,といった欲望のことです。
 以前は,行きたいところはすべて行ってしまった,と思っていたので,それほどでなかったけれど,わざわざ行こうとしなければこの先もう行くこともないだろう,と思っていたところに行きはじめたら,どんどんと好奇心が増して,さらに行ってみたいと思うところが増えてきてしまったのでした。
 とはいえ,2024年は,その私の「煩悩」のほとんどをかなえることができました。
 しかし,まだ,少しだけ残っているのです。これまでは,そうした,ここでいうところの私の「煩悩」が動機となって旅をしていたわけですが,早く,そうした私の「煩悩」をなくして,気ままな旅がしてみたいのです。
 以前,朝起きたときに何もすることがないのがもっとも幸せだ,と書いたことがあるのですが,気ままな旅というのは,それと同じことです。来る2025年は,早く,何の目的もなく旅に出かけるようになりたいものです。


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【Summary】
On November 25, 2024, a tour of the new Kansai Shogi Hall, guided by Tetsurou Itodani, was held for nine participants. The five-story building features spacious rooms, high-quality facilities like "Hinosarasa" tatami, cameras, and reclining chairs, with multi-purpose spaces for events and matches. Operations begin in December.

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 2024年11月25日午前10時30分から関西将棋会館の内覧ツアーがはじまりました。参加者は9人,案内棋士は糸谷哲郎八段でした。
 建物は5階建てで,これは,今まで使われていた関西将棋会館と同じです。ただし,それぞれの階の床面積が増したようでした。はじめに5階に行きました。5階にあるのは特別対局室で,タイトル戦のような特別な対局で使われる場所。この場所には,この先入ることはできないことでしょう。
 特別対局室は熊本県の最高品質の畳表「ひのさらさ」が使われているということで,弾性があるすばらしいものでした。窓からは,新しい関西将棋会館ご自慢の庭園を眺めることできます。
 その後は,4階,3階と下っていって,それぞれの対局室を見学することができました。

 最新式らしく,対局室の天井にはテレビカメラが備えつけられていて,サーバー室もありましたし,対局者の表も液晶となっていました。
 また,休憩をすることができるように,リクライニングチェアーも3台ありました。
 2階は多目的室と椅子の対局室がありました。多目的室では大盤解説場にもなるようでした。さらに,1階には道場があって,ものすごくたくさんの人が対局できるようになっていました。
 実際に使用がはじまるのは12月からということなので,まさしく,今日からということになります。先にできた東京の将棋会館よりも先に使用がはじまるようです。
 現在の将棋熱が冷めることなく,末永く,将棋の殿堂として使われることを祈っています。
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【Summary】
On November 25, 2024, before a tour of the Kansai Shogi Hall, I explored Takatsuki City, discovering its strong shogi theme—shogi-themed displays at JR Takatsuki Station, unique street features, and goods like shogi manju. The city was vibrant and well-maintained, blending modernity with preserved historical streets.

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 2024年11月25日午前10時30分からの関西将棋会館の内覧ツアーがはじまる前に高槻市を散歩しました。
 まず見つけたのがJR高槻駅のみどりの窓口に展示された棋士のポスターと色紙でした。しかも,JRの職員さんの名札までもが将棋の駒の形をしていました。
 駅から外に出ると,郵便ポストが将棋の駒の形をしていました。そして,駅前から関西将棋会館までのストリートには,棋士の写真がずらり。高槻市はとんでもないことになっていました。つるの剛士さんのポスターまでありました。
 さらに,商店街を歩くと,将棋饅頭やら将棋コーヒーやら,また,渡辺君のマンホールまで存在しました。
 ともかく,高槻市は何もかもが将棋でした。
 これには,目が点,じゃくて,目が将棋の駒の五角形になりました。
 こうなったら,いっそ,高槻市の将棋に関する何かを見つけたら商品が出る,みたいなスタンプラリーでもやったらいいのに,と思いました。

 高槻市は,大阪と京都のベットタウンのようで,新しいマンションが立ち並び,駅前はとても整備された美しいところでした。このところ,旅をすると,元気のない市町が多いのに,高槻市はとても元気でした。
 高槻市は西国海道が通っているので,駅から少し離れたところには,旧街道がそのまま残っているのですが,これもまた,歩きやすく,朽ちた家もなく,きれいな街並みが続いていました。

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【Summary】
Takatsuki City, conveniently located between JR Kyoto and Osaka Stations, has become a hub for shogi, marked by the relocation of the Kansai Shogi Hall to JR Takatsuki Station's vicinity. The city actively promotes shogi through events and community engagement, using it as a key for regional revitalization.

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 高槻市はJR京都駅とJR大阪駅のちょうど中間にあって,どちらからも便利なところです。阪急電車の高槻駅とJR高槻駅は少し離れていて,関西将棋会館はJR高槻駅の駅前にあります。
 高槻市は「将棋のまち」を標榜し,将棋を通じて町おこしをしています。
 なぜ将棋? その理由を ChatGPT に聞いてみると,つぎのように答えてくれました。
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 高槻市が「将棋のまち」を標榜している理由は、以下のような背景があるとされています。
●将棋文化の振興
 高槻市では,市民向けに将棋教室や大会などを定期的に開催しており,将棋を通じた地域文化の振興に力を入れています。市民が将棋を楽しむ機会を提供し,地域全体で将棋を支える取り組みを行っています。
●関西将棋会館の誘致成功
 老朽化した大阪市福島区の関西将棋会館の移転先として,高槻市が選ばれたことが大きなきっかけです。市が積極的に誘致活動を行い,新しい関西将棋会館を実現したことで,高槻市は将棋界の拠点のひとつとなりました。
●将棋を活用した地域活性化
 将棋という伝統文化を地域活性化の柱に据え,将棋イベントや観光資源としての将棋の活用を進めています。新しい関西将棋会館が建設されたことで,将棋関連の観光や交流の場が広がると期待されています。
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 1年ほど前の2023年10月16日,京都ホテルオークラで第36期将棋竜王戦第2局の前夜祭に出席したとき,その翌日,高槻市に行ってみたことがあります。そのときは,まだ,建設予定地は,基礎工事のところで,何も姿がありませんでしたが,そのわずか1年後に,立派な関西将棋会館に変貌したことに驚きました。
 私はこの日をずっと楽しみにしてきたので,朝からウキウキで,岐阜羽島駅から東海道新幹線で京都駅まで行き,東海道線に乗り換えて,JR高槻駅に降り立ちました。
 ツアーの開始時間は午前10時30分からなので,時間まで,高槻市街を散策しました。


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【Summary】
The Japan Shogi Association relocated its Tokyo and Kansai headquarters to new buildings in 2024 due to aging facilities. The user contributed to crowdfunding for the Kansai Shogi Hall in Takatsuki and joined a preview tour there on November 25, 2024.

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 日本将棋連盟は、将棋の棋戦を主催し,棋士および女流棋士の活動を通じて将棋の普及発展を担う公益社団法人で,東京本部と関西本部があります。
 東京のJR千駄ヶ谷駅から5分ほど歩いたところにあった東京本部のある将棋会館は,1976年に建てられた5階建ての建物でした。棋士が将棋を指す対局場には入ったことがありませんが,以前は,地下にレストラン「歩」(あゆみ)があり,また,1階には売店があって,東京へ行った折りに,ときどき立ち寄ったことがあります。
 大阪市のJR福島駅の北にある,関西本部のある関西将棋会館は,1981年に建てられた5階建ての建物で,以前は4階に将棋博物館があるというので,できたころに行ったことがあります。将棋博物館は,日本将棋連盟が保有している将棋関連の資料を展示していましたが,2006年にスペース不足を理由として閉鎖されました。また,近ごろ,藤井聡太竜王名人の活躍で時々取り上げられた1階のレストラン「イレブン」にも行ってみたことがあります。

 東京の将棋会館は老朽化のため,新しい将棋会館の建設が課題でしたが,様々な困難を乗り越えて,2024年10月,JR千駄ヶ谷駅前に建設された「ヒューリック将棋会館千駄ヶ谷ビル」の1階に移転しました。私は,できたそうそうに行って,道路に面した一般に公開されているカフェ「棋の音」(きのね)で食事をしてきました。
 また,関西本部のある関西将棋会館は,大阪市福島区にあって1981年に竣工しまたが,これもまた,老朽化のため,2024年11月に,大阪府高槻市に建設した新会館へ移転することになりました。もともとは東京の将棋会館の建て替えを計画していただけだったらしいのですが,高槻市からのオファーがあって,関西将棋会館の建て替えも実現してしまったらしいです。

 東京の将棋会館,関西将棋会館の建設費用として,クラウドファンディングが行われていたのですが,私は,あまりお金が集まっていなかったほうの関西将棋会館の建設に伴うクラウドファンディングを高槻市が行っているものに寄付をしました。今回,その返礼品として,2024年11月25日の午前,関西将棋会館内覧ツアーが行われたので,行ってきました。

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 うどん派? そば派? 私はそば派です。
 旅行先で簡単に食事を済ませるときや,普段,外出先で昼食を食べるとき,手ごろなので,そばかカレーか牛丼になります。カレーや牛丼は別の機会にして,今日はそばについて話題を進めます。
 そばといってもさまざまですが,近ごろはセルフのそば屋さんがあって,そこでは自分の好きなものをトッピングできるので簡単です。トッピングをするコツは,そば自体はかけそばにすることだと今ではわかりますが,少し前までは,かけそばなるものすら知りませんでした。我ながら賢くなったものです。
 ということですが,今の私は,かけそばにかき揚げが定番です。しかし,ほかの人を見ていると,夏でないときでも,ざるそばが多いのが私には不思議です。セルフうどん店はほとんど行かないのですが,システムはセルフそば屋さんとほぼ同じで,そばとうどんが違うくらいのものなので,これもまた簡単です。

 ところが,昔ながらのおそば屋さんやうどん屋さんに行くと,のっている具によって,地方で名前が異なるので,注文するのが大変です。調べてみると
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●関西
 大阪
  きつね(うどん) 甘い油揚げののったうどんのことで,きつねそばはない。
  たぬき(そば)  甘い油揚げののったそばで,たぬきうどんはない。
 京都
  きつね(うどん) 短冊切りした油揚げと九条ねぎ,細めんをつかったうどん。
  たぬき(うどん) 京都のきつねうどんがあんかけになったもの。
●関東
  きつねうどん 油揚げがのっているうどん。
  きつねそば  油揚げがのっているそば。
  たぬきうどん 天かすがのっているうどん。
  たぬきそば  天かすがのっているそば。
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 ということなので,関東は簡単ですが,関西は複雑です。しかし,前回書いたように,京都の鞍馬寺の門前にある店できつねうどんを注文すると,大阪流のきつねうどんが出てくるので,この通りでもないような気がしています。また,天かすののっている関東流のたぬきは食したことはありません。そもそも,天かすなるものに栄養があると私には思えません。

 ところで,私の住む名古屋では,きしめんと味噌煮込みうどんが定番で,これらは,近年ではなごやめしとして名を知られていますが,そういえば,それ以外に,私もほどんど忘れていましたが,志の田うどんというものがあります。刻んだ油揚げ,かまぼこ,ネギをのせたのが志の田うどんです。きつねうどんと似ているのですが,油揚げには味付けがされていません。また,これらの具材は味噌煮込みうどんと同じです。また,きつねうどんやきしめんとは異なり,さっぱりとした白醤油を使っていて,濃厚な味が多い名古屋めしの中ではあっさりしています。
 志の田という名は大阪の信太森(しのだのもり)のきつね伝説からきたと,子供のころ習ったことがあります。
 きつねといえば油揚げを意味するのですが,それは
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 きつねが油揚げのこととなった理由は,農作物を荒らすネズミを捕らえていたキツネに感謝してネズミズミの油揚げをお供えしていたためとか,キツネは五穀豊穣のご利益がある「稲荷神」の使いとされていて,稲荷神社には古くから油揚げが供えられてきたため
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 とかいわれます。
 では,信太森のきつね伝説とは,何でしょうか。
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 歌舞伎「蘆屋道満大内鑑」(あしやどうまんおおうちかがみ)は,大河ドラマ「光る君へ」にも登場した陰陽師・安倍晴明の物語です。この「蘆屋道満大内鑑」の四段目に「葛の葉子別れの段」があります。
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 白狐が化身した葛の葉姫が安倍保名(あべのやすな)との間に子どもをもうけるのですが,正体が明らかになってしまい,子どもを置いて森へ帰ります。その際,葛の葉姫は「恋しくば訪ね来てみよ和泉なる 信太森のうらみ葛の葉」という和歌を残します。
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 安倍晴明は白狐から生まれたという伝説があるのですが,それが葛の葉姫が産んだ子どもとされます。葛の葉姫をまつるのが信太森神社は,通称・葛葉稲荷神社といいます。参道の先にある本殿の左側に樹齢2,000年のご神木の楠の前にある石造りの小さな祠(ほこら)が葛の葉姫を祀ったものです。
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 子供のころ,父親に連れられて,よく京都の鞍馬寺に行きました。そのとき,門前にあった鞍馬名物「岸本柳蔵老舗」という店で,きつねうどんを食べて山椒の木の芽煮をお土産に買うのがルーティンでした。というより,父親は,私とは正反対で,頭が固く,新しいことをまったくしようとぜず,興味もなく,いつも同じことをしました。
 それはさておき,当時,私の住んでいた名古屋には,大きな甘い油揚げののったうどんというものは食べたことがなかったので,これが楽しみで,京都にはこういうものがあるんだ,と思いました。
 その後,私は,鞍馬寺に行くこともなくなり,また,うどんよりそばが好みとなったこともあり,また,そばを食べるときにはてんぷらそばが定番となったこともありますが,「東京駅=てんぷらそば,名古屋駅=きしめん,京都駅=きつねうどん」と勝手に思い込んでいました。

 ここからが今日のお話の第2章です。
 日清のどん兵衛にきつねうどんとてんぷらそばがあります。このなかで,私は,てんぷらそばが好きで,ときどき食べています。しかし,きつねうどんは,私がこどものころに食した甘い油揚げとは似ても似つかないものなので,あまり食べる気はしません。そんなわけですが,ふと思ったのは,どうしててんぷらうどんときつねそばがないのか,ということでした。調べてみると,商品としては存在するのです。しかし,ほとんど売っていないのです。
 先日,京の仁和寺に行く機会がありました。そして,仁和寺の門前にあったそば屋でお昼を食べることになりました。そこで私は,興味半分に,きつねそばを注文しました。出てきたきつねそば,上にのっていたのは,昔懐かしい甘い油揚げでした。これはおいしかった。しかし,この甘い油揚げとそばはどうもしっくりいかないのです。このとき私は悟りました。やはり,きつねうどんでなければならないのです。

 さて,近ごろ,マーケットで,日清のどん兵衛きつねそばとてんぷらうどんをみつけたので,これまた興味半分で買ってきました。そして食べた味は…,予想通りでした。もう,買いません。

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 これまで,思いつくままに,行きたいと思うところへ行ってきましたが,どこも,調べただけでは様子がわからないというか,実際,列車が混んでるのか空いているのか,紹介されている場所が賑わっているのか寂れているのか,さっぱりわからないのでした。
 海外旅行をしても,そんなことを思ったこともないのはどうしてでしょう。
 とにかく,日本は,旅の計画を立てるのが難しい国です。
 その理由のひとつは,ごちゃごちゃしすぎていることです。公共交通でも,横の連携がまるでなっていないので,会社が異なると情報がない。これでは,列車の接続がうまくいかないのは当然です,とても旅行者ファーストとはいえないのです。これを逆手にとって,多くの旅番組ができたりするのでしょう。そこで,結局,車で行こう,ということになってしまうわけです。これでは,鉄道会社の自滅です。鉄道の集客をよくするには,鉄道会社同士が競い合うことよりも,互いに融通を利かして,さらに,バスの便まで考えて,ダイヤを工夫するべきなのです。
 また,観光地も,ふくざつなパズルを解いているみたいで,行ってみても,どこにあるのかわからなかったり,期待外れだったりすことが多すぎます。
 このように,個人旅行は難しい。しかし,ツアー旅行で,何も考えないでも観光地に連れて行ってもらえたところで,その地のことはわからないから,やはり,自由気ままな個人旅行の魅力にかなうものはないのです。

 さて,そんな個人旅行ですが,今回は,能登半島です。
 能登半島なんて,自宅から車で簡単に行くことができそうだったのですが,微妙に遠いので,金沢市以北には,これまで行ったことがありませんでした。輪島市とかのとじまは,おもしろそうだったのですが…。調べてみたら,おすすめの観光スポットとして,推理小説の聖地「ヤセの断崖」,美しいリアス式海岸で海上散歩ができる「九十九湾遊歩道」,海に注ぐ落差15メートルの「垂水の滝」,「日本の原風景」ともいえる圧巻の美しさを誇る「白米千枚田」などなど,魅力的なところがたくさんありました。そこで,この春には行ってみようと計画していたのですが,2024年1月1日,能登半島地震が起きて,行くことができなくなってしまいました。
 そんな折,2024年11月9日に,オーケストラアンサンブル金沢が井上道義さんの指揮で,第487回定期公演マイスター・シリーズを行なうことがわかったので,チケットを購入しました。井上道義さんの指揮する公演は,去る2024年7月20日に行われた神奈川フィルハーモニー管弦楽団みなとみらいシリーズ第397回で,私は最後のはずだったのですが,予定変更です。それは,かねてから聴きたいと思っていたオーケストラアンサンブル金沢だったことと,これを機会に能登半島に行ってみたかったことからでした。
 まだ,何の計画もできていませんが,今から楽しみです。

能登


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 昨年の8月から12月にかけて「今後どこへ行きたいのか?」と題して,様々な場所を取り上げました。そのときに思っていた気持ちと同じ場所もあれば,まったく変わってしまった場所もあります。
 その多くは,実際に行くことができたし,まだ,行く機会のない場所もあるのですが,行くことができた場所のほとんどは,幸い天気に恵まれて,予想以上でした。そして,それに関連して,それまで知らなかったところを見つけてしまい,行きたいところがますます増えてしまいました。
 今日は,そうしたことを振り返ってみたいと思います。
  ・・
●黒部渓谷
 私が黒部渓谷と思っていたのは,立山黒部アルペンルートと黒部渓谷のことでした。
 このうち,立山黒部アルペンルートは,2024年8月31日から9月3日に3泊4日で行くことにしていたのですが,台風10号がやってきて延期。今日9月5日から9月7に日まで2泊3日で行くことになりました。
 ほかの場所と同じように,行ってみるまでは,どういうところなのか予想がつきません。それが不安でもあり,期待でもあります。
 果たして…。
  ・・
●尾瀬
 2024年6月7日,ついに尾瀬を歩きました。
 尾瀬は,天気もよく,ミズバショウも咲いていて,すばらしいところでした。しかし,尾瀬に行くのは,けっこう大変でした。大変だからこそ,今も,その景観が残っている,ともいえます。
 この時は尾瀬ヶ原を歩いたのですが,尾瀬沼には行っていないので,機会があれば,また,行ってみたいものだと思っています。
  ・・
●只見線
 2024年1月15日に乗ることができました。
 雪景色に憧れて,冬の只見線に乗りました。幸い,天候にも恵まれ,また,心配だった人混みもなく,楽しい時間を過ごすことができました。
 この時は只見線に乗っただけで終わりましたが,沿線におもしろい場所が数多くあることを知ったので,今度は,列車には乗らず,沿線を車で走ってみたいと思いました。
  ・・
●わたらせ渓谷鐵道
 2024年5月13日に乗って,さらに日光を観光することができました。
 わたらせ渓谷鐡道は,桜の咲く時期と紅葉のきれいな時期に行くべきなのでしょう。めずらしく天気が悪かったので,その魅力があまり味わえなかったのが残念でした。
  ・・
●紀伊半島1周
 2023年12月7日から12月8日に白浜に1泊2日でいきました。
 紀伊半島は楽しかったです。だらだらと沿線の景色を見ながら旅情を味わいました。また,アドベンチャーワールドは期待以上でした。
 列車が本数が少ないのですが,空いていて気軽に行くことができるところなので,また,機会があれば,出かけてみたいと思います。
  ・・
●房総半島1周
 2023年10月15日に行きました。
 これは失敗でした。天気も悪く,列車も不便で,ほとんど何もわかりませんでした。ここは車でいくところだなあ,と思いました。
 房総半島は中央部もいろいろありそうなので,まだまだ解明すべきところが残っていそうですが,果たして,リピートはあるのか?
  ・・
●三浦半島の先端
 京急電鉄で三崎口駅まで行って,そこでレンタサイクルでまわればよさそうなので,気候がよいときに行ってみようと,春からずっと考えているのですが…。もう秋になってしまい,まだ機会がありません。
  ・・
●種子島
 ここもまだ,行く機会がありません。行く方法を調べてみると,鹿児島空港から飛行機があるようです。したがって,セントレア・中部国際空港から鹿児島空港まで行ってそこで乗り換えれば,1泊2日で旅行できそうです。近い将来実行したいと思っています
 宿泊先も考えなきゃ。
  ・・
●五島列島
 佐渡島,壱岐島,隠岐諸島と行っていたころは,次は五島列島だと行く気満々だったのですが,隠岐諸島でおなか一杯になってしまい,後回しになって今に至ります。
 離島を旅するのは,いろいろと調べることが多く,これがだんだん面倒になってきました。歳ですな。来年こそ行ってみたいと思っています。
  ・・
●山形から秋田を周遊
 このときに書いたコースとは異なりますが,今年2024年10月に秋田県を旅することにしました。とりあえずは秋田空港まで行ってレンタカーを借りて,秋田市周辺をまわってくる予定です。その経験から,また,その先のことを考えてみたいと,今は楽しみにしています。
  ・・
●津軽半島
 2024年7月4日から7月7日に3泊4日に行くことができました。そのときの旅行記を7月24日から8月7日まで書きましたが,青森県は,何度行ってもいいところ。そして,また,新しくおもしろそうなところが見つかったので,この先,何度でも行きたいと思っています。

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 今日は旧暦7月15日,月齢14です。写真は,昨晩写した月齢13の美しい月です。
 「毎日が日曜日」の私は,普段でも土曜日と日曜日は必要がない限り外出しません。さらに,お正月とゴールデンウィークとお盆休みは最悪で,この長い期間,街や旅行先には人があふれるので,家で過ごし,ひたすら我慢の日々が続きます。
 今年2024年は,神の怒りに触れたのか,1月1日に能登半島地震が起き,さらに8月8日には宮崎県で震度6弱の地震が起き,これが南海トラフ地震の想定震源域ということで「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発令したことで,お盆休みの1週間交通機関が乱れました。それに加えて,8月16日には台風7号が接近するということで,早々と前日に東海道新幹線は東京と名古屋の間で運転を取りやめると決定しました。

 杞憂ということばがあります。
  ・・・・・・
 杞國,有人憂天地崩墜,
 身亡所寄,廢寢食者。
 又有憂彼之所憂者。
 因徃曉之曰,
 天積氣耳,亡處亡氣。
 若屈伸呼吸,終日在天中行止。奈何憂崩墜乎。
 其人曰,天果積氣, 日月星宿不當墜耶。
 曉之者曰, 日月星宿亦積氣中之有光耀者。
 只使墜,亦不能有所中傷。
 其人曰,奈地壞何。
 曉者曰,地積塊耳。
 充塞四虚,亡處亡塊。
 若躇歩跐蹈,終日在地上行止。
 奈何憂其壞。
 其人舍然大喜,
 曉之者亦舍然大喜。
  ・・
 杞(き)の国に,人の天地の崩墜(ほうつい)して,
 身寄する所亡きを憂え, 寝食(しんしょく)を廃する者有り。
 又彼の憂うる所を憂うる者有り。
 因(よ)って往(ゆ)きて之を暁(さと)して曰く,
 天は積気(せっき)のみ,処(ところ)として気亡きは亡し。
 屈伸(くっしん)呼吸(こきゅう)の若きは,
 終日(しゅうじつ)天中(てんちゅう)に在りて行止(こうし)す。
 奈何(いかん)ぞ崩墜(ほうつい)を憂えんやと。
 其の人曰く,天果たして積気(せっき)ならば,
 日月(じつげつ)星宿(せいしゅく)は当(まさ)に墜(お)つべからざるかと。
 之を暁(さと)す者曰く,
 日月(じつげつ)星宿(せいしゅく)も亦(また)
 積気中(せっきちゅう)の光耀(こうよう)有る者なり。
 只(たとい)墜(お)ちしむるも,
 亦(また)中(あた)り傷(やぶ)る所有る能(あた)わじと。
 其の人曰く,地の壊(くず)るるを奈何(いかん)せんと。
 暁(さと)す者曰く,地は積塊(せっかい)のみ。
 四虚(しきょ)に充塞(じゅうそく)し,
 処(ところ)として塊(かたまり)亡きは亡し。
 躇歩(ちょほ)跐蹈(しとう)するが若(ごと)きは,
 終日(しゅうじつ)地上に在(あ)りて行止(こうし)す。
 奈何(いかん)ぞ其の壊(くず)るるを憂(うれ)えんと。
 其の人舎然(せきぜん)として大いに喜び,
 之(これ)を暁(さと)す者も亦(また)
 舎然(せきぜん)として大いに喜ぶ。
  ・・ 
 杞国(周の時代に河南省開封の近くにあった国)にある人がいた。
 その人は,もしも,天地が崩壊したならば,
 身の寄せ所がなくなってしまうと,
 そればかりが心配で夜の目も見ず,飯ものどを通らなかった。
 一方その人の心配しているのを心配する人があった。
 そこで出かけていって言いきかせたのである。
 「天は空気が積もっただけなんだ。
 空気のない所なんてありゃしないよ。
 からだの屈げ伸ばしだっていつも天の中でやってるんだから,
 どうして天が崩れ落ちるなんて心配するんだね?」
 「天がほんとに空気の積もったもんなら,
 日月宿星なんて, 落ちてくるんじゃないかね?」
 「日月宿星というものもやはり,
 積もった空気の中を輝いているもので,
 落ちてきたにしても, 中って怪我をさせることなんかないよ」
 「どうして大地は壊れないんだね?」
 「大地は土くれが積もっただけなんだ。
 それが四方にみちみちて,
 土くれのない所なんかない。
 とんだってはねたって, いつも地上でやっているじゃないか。
 なぜ大地が壊れるのを心配するのかね?」
 そこで,はじめに心配していた人は胸がさっぱりしてたいそう喜び,
 言いきかせた方の人も気がはれて非常に喜んだ。
  ・・・・・・

 私は,コロナ禍のときに,人間は,ほとんどのことをわかっていない,と改めて認識しました。だから,専門家は,わかっていることとわからないことをきちんとわけて説明すればいいものを,プライドがじゃまをするのか,あるいは,名を売りたいのか,はたまた,責任を回避したいのか,自分の憶測というか,単なる感想まで交えて,さも学説かのように説明し,それを,物わかりのいい庶民は,専門家という人が言うのだからとそれを信じてしまうのです。だから,何ごとも自分で考えない愚かな人は「マスク依存症」という精神病にかかってしまい,この暑い夏になっても,未だに,何のためにやっているのかもわからねど,不織布という接着剤まみれの発がん性すらあるかもしれないマスクをしていたりするわけです。
 口につけるものだから,もっとも清潔でないければならないのに,不織布を接着剤で固めたマスクと称するものの微成分を,呼吸をすることで気管支を通って絶えず体内に吸収しているのです。ましてや,色のついたマスクなど,その得体のしれない色素までも吸い込んでいるのです。熱中症の心配もあり,害以外のなにものでもありません。
 薬は病気のときに飲むもので,健康なときに飲めば毒なのです。マスクもそれと同じです。
 さて,このごろは,起きるかもしれない,ということだけで,必要以上に警戒して,交通機関が事前に止まってしまったりします。しかし,自然災害のほとんどは,というか,すべては,予測しないときに起きています。
 起きるかもしれないということだけで新幹線を徐行運転するのなら,自然災害はいつ起きるかわからないから,それに備えて,常に徐行しなけばなりません。実際は,そういった自然災害が起きたときでも安全であるようにに設計されているのではないでしょうか?
 むしろ,起きるかもしれないからという杞憂よりも,万一,突発的な自然災害が起きたときにいかに対処するか,また,起きたときに対処できるように,日頃から安全策を講じだり設備投資をしたりや訓練をすべきではないのでしょうか。そういうことを軽視して,きちんとした安全対策を講じてこなかったゆえに,東日本大震災では堤防を越えて津波によって多くの人が犠牲となり原子力発電所が悲惨なことになってしまったのです。


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 先日「もしも徳川家康が総理大臣になったら」という映画を見てきたというお話を書いたのですが,見てきた場所は,県営名古屋空港のとなりのエアポートウォーク名古屋に併設されたミッドランドシネマ名古屋空港でした。
  ・・・・・・
 エアポートウォーク名古屋は,旧名古屋空港国際線ターミナルビルを再利用したモール型ショッピングセンターで,2008年(平成20年)に開業しました。 2005年(平成17年)のセントレア・中部国際空港の開港に伴って,閉鎖されたターミナルビルを活用するためにつくられたものです。
 建物は,南側の1階,2階はアピタ,他の部分は専門店で,フードコートとアミューズメントパーは空港のチェックインカウンターのまま再利用し,吹き抜けになっています。
 南東側にミッドランドシネマ名古屋空港が新置され,さらに,2017年(平成29年)には,北東側にあいち航空ミュージアムが設けられました。
  ・・・・・・

 現在は,県営名古屋空港からよくFDAを利用して旅をしているので,この場所のことは知っていたのにもかかわらず,エアポートウォーク名古屋に寄ったことはありませんでした。今回,行ってみて,こりゃいいや,と思いました,この暑い時期に1日暇つぶしをするにはちょうどいいところでした。よく賑わっていました。
 以前,この場所が国際空港だったころに,たびたび利用して海外へ行きました。そのころは,ほかの空港に比べて,小さく貧弱な空港だなあ,と恥ずかしく思っていました。しかし,今は,公共交通機関によるアクセスが名鉄のみで,しかも,頻繁に事故や故障で不通になってしまうことと,車で行こうにも,駐車料金がとても高いことで,不便極まりないセントレア・中部国際空港よりも,この場所のほうがずっと便利なのに,と思うようになりました。

 エアポートウォーク名古屋は,さまざまなところに国際線ターミナルだったころの面影があって懐かしく,ここから旅に出たころのことを思い出していました。とはいえ,この場所に国際ターミナルができたのは,1999年(平成11年)のことで,それ以前は,現在FDAが利用している国内線ターミナルだけでした。あまりに手狭だということで国際線ターミナルができたのですが,利用されたのはわずか6年ほどの期間に過ぎませんでした。
 私はこの日,フードコートで昼食をとって,映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」を見て,あいち航空ミュージアムで遊んで,さらに,レストラン街で夕食も食べてきました。

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 772年2月28日に生まれ,846年8月14日に亡くなった白居易は唐の時代の詩人で,字の白楽天として知られています。
 居易は「礼記」の「君子居易以俟命,小人行険而僥倖」(君子は安全な所にいて運が巡ってくるのを待ち,小人は冒険をして幸いを求める)に由来し,楽天は「易」の「楽天知命,故不憂」(天の法則を楽しみ運命をわきまえる。だから憂えることがない)に由来します。
 安史の乱を背景とした玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋を歌った「長恨歌」は高等学校で習いました。
 「新楽府」50編は,社会批判や風刺の意図をもち,唐代にみられたさまざまな社会現象や,それを対象にして,政治批判・社会批判をする文学と意識して作ったもので,目的は,聞く者(君,臣,民)に民衆の苦しみや世相を知らせ,特に,権力を握るものに深い戒めを示すことにある,とその序にあります。

 NHK大河ドラマ「光る君へ」は,昔も今も変わらぬ,権力争いをしているだけのドラマ,といってしまえば,身も蓋もありませんが,その中に,深い深い平安時代の文学芸術がこちょこちょと出てくるので,学校の古典の授業よりもお勉強になります。
 5月12日の放送でも,まひろが「新楽府」の中の「澗底松」(かんていのまつ)を写すシーンが話題となりました。また,のちに紫式部が宮中に出仕した際,藤原道長の娘の彰子に,この「新楽府」を教えていたことも「紫式部日記」に記されています。
  ・・・・・・
 読みし書などいひけむもの,目にもとどめずなりてはべりしに,いよいよかかること聞きはべりしかば,いかに人も伝へ聞きて憎むらむと,恥づかしさに,御屏風の上に書きたることをだに読まぬ顔をしはべりしを,宮の御前にて「文集」の所々読ませたまひなどして,さるさまのこと知ろしめさまほしげにおぼいたりしかば,いとしのびて人のさぶらはぬもののひまひまに,をととしの夏ごろより,「楽府」といふ書二巻をぞしどけなながら教へたてきこえさせてはべる,隠しはべり。
  「紫式部日記」
  ・・・・・・

 「澗底松」は以下のものです。
 私は,才能がありながら,それが世に知られぬという不憫さというより,そのほうが世に出て,人と争うよりずっと自由で幸せだと思ってしまうのですが…。
  ・・・・・・
有松百尺大十圍,生在澗底寒且卑。
澗深山險人路絕,老死不逢工度之。
天子明堂欠梁木,此求彼有兩不知。
誰喻蒼蒼造物意,但與之材不與地。
金張世祿原憲貧,牛衣寒賤貂蟬貴。
貂蟬與牛衣,高下雖有殊。
高者未必賢,下者未必愚。
君不見沉沉海底生珊瑚,歷歷天上種白榆。
  ・・
松有り百尺大なること十圍,生じて澗底じゅんていに在れば寒にして且かつ卑し。
澗たに深く山險けはしくして人路絶ゆ,老死するも工の之を度はかるに逢はず。
天子の明堂梁木を欠く,此に求め彼かしこに有れど兩つながら知らず。
誰か諭さとらむ蒼蒼たる造物の意,但ただ之に材を與へ地を與へず。
金張は世祿せいろく黄憲こうけんは賢,牛衣は寒賤にして貂蝉は貴なり。
貂蝉と牛衣と,高下殊なる有りと雖いへども。
高き者未だ必ずしも賢ならず,下なる者未だ必ずしも愚ならず。
君見ずや沈沈たる海底に珊瑚を生じ,歴歴たる天上に白楡を種うるを。
  ・・
高さ百尺,幹回り十抱えもある松の大木が,寒く深い谷底で寂しく生えている。
谷は深く山は険しいので行く人もなく,老いて枯死しても良材を求める大工に逢うこともない。
天子は太廟を建てようと良質の梁材を探し求めるが,谷底に松の大木があるのに両者は互いに知らないままだ。
蒼蒼と広がる天たる創造主の意図を誰が知りよう,ただ大松に良い材質を与えながら良い適地を与えなかった。
愚者の金日磾や張湯は先祖のおかげで名族であったが,獣医の子の黄憲は賢者の評を得ただけ貧しい生涯を終えた。
卑賤の者は麻の牛衣を着て、高貴な者は貂蝉の冠をかぶる。
貂蝉と牛衣と,身に着ける者の間には身分の違いはあるが。
身分の高い者が必ずしも賢者であるとは限らないし,身分の低いものが必ずしも愚者であるとも限らない
諸君もご存知のように人の目が届かぬ深い海底に美しい珊瑚が生じ,光り輝く天上のような宮中にはありふれた白楡の木が植えられている。
  ・・・・・・

無題

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 NHKBSで放送がはじまった「舟を編む〜私,辞書つくります〜」がおもしろいです。
 あらすじは
  ・・・・・・
 元読者モデルで出版社編集部員の岸辺みどり。担当していたファッション誌の廃刊が決まり,突然辞書編集部への異動を言い渡されてしまう。みどりを待ち受けていたのは,超まじめな上司・馬締光也をはじめとする,クセの強いメンバーたち。
 彼らは一冊の辞書「大渡海」編さんのために,並々ならぬ情熱と十数年にわたる歳月をかけていた。
  ・・・・・・
というものです。
 「舟を編む」は三浦しをんさんの原作で,2011年に単行本が発売されました。そして,その2年後に映画化もされて,私は,当時,原作も読んだし,映画もみました。
 原作とそれに基づく映画は
  ・・・・・・
 「玄武書房」の社員たちが,「大渡海」という広辞苑レベルの中型事典の編纂にかけた10年以上もの作業と,その間に起こった人間模様を描く。
 大学院で言語学を学んだがコミュニケーション能力ゼロの若手社員馬締光也が,辞書作りを通して,コミュニケーションの大切さを知り,体現していく。
  ・・・・・・
というもので
  ・・・・・・
 時は1995年。「玄武書房」の辞書編集部では,編集者の荒木が,定年と妻の病気を理由に部署を去ろうとしていた。荒木に代わる編集者として見つけたのが,大学院で言語学を学んだオタク風のコミュニケーション力など皆無の馬締。馬締に「右という言葉を説明してみろ」と言うと、ぼそぼそと「西を向いたとき北に当たる方」と答える。彼の言語感覚に感心して,馬締を辞書編集部に引き抜く。
 それから13年後,ファッション誌の編集部にいた岸辺みどりという若い編集者も加わり,翌年の3月に決定した「大渡海」の出版は,最後の確認作業に学生アルバイトもたくさん雇ってごった返していた。
  ・・・・・・
 という内容だったので,今回のドラマは,主人公を岸辺みどりとして,原作からちょうど13年後の姿を描こうとしているのかもしれません。

 はじまったばかりなので,ドラマがどのように進展していくかは知りませんが,第1回の放送で私が興味をもったのが,「なんて」という言葉でした。ドラマでは,岸辺みどりが「なんて」の意味を悟る場面で三省堂の「大辞林」の解説が効果的に使われていました。
 私は,手元にあった三省堂の「新明確国語辞典」と,もっとも信頼している岩波書店の「国語辞典」を引いてみたのですが,何も書いていない,というほど,内容に乏しいもので,がっかりしました。
 これでは埒が明かないので「ChatGPT」に聞いてみましたが,これがすばらしいものでした。そこで,さらに,「ChatGPT」にいくつかの文章を英訳してもらうことにしました。これもまた,すばらしいものでした。もう辞書「なんて」いらないなあ,と思いました。
  ・・
 実は,私は,これまで,「新解さんの謎」をきっかけとして,国語辞典にはかなり興味をもっていて,こだわりもあったのですが,この13年という月日は,それを変えてしまったようです。つまり,辞書「なんて」引かなくても「ChatGPT」に聞いたほうが早く,かつ,おもしろいのです。

 今の時代,スマートフォンの普及で,一時,一眼レフカメラの存続が危ぶまれました。今は,それぞれの役割分担が次第にわかってきて,何とか共存をしているようです。また,将棋AIが開発されたことで,将棋界は,はじめは不正疑惑などもあって迷走をしていたのですが,藤井聡太という新星が現れたこととと相まって,それをうまく活用することで,あらたな顧客を生み,今のところ,とりあえずは共存に成功しています。
 また,昔は,どの家庭にも百科事典というものが存在していましたが,今や,死滅してしまいました。辞書はそれとは若干異なるものでしょうが,それでも,多くの人にとっては,辞書もまた,同じでしょう。
 辞書の在り方を真剣に考えないと,今後は,百科事典と同じく,死滅の道をたどることになるのかもしれません。私は,そのことの方に興味があります。

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Happy New Year 2024.
◇◇◇

 2024年になりました。今年はどんな1年になるでしょうか。
 1年前の今日,「おわりのはじまり」と書きました。
  ・・・・・・
 テレビもほとんど見なくなったし,新聞や雑誌の類も,恥ずかしいような内容ばかりなので,読む気にならなくなりました。
  ・・・・・・
 そうした生活にすっかりなじんできたので,かなり世情には疎くなったのですが,それで,何の問題もなかったし,精神的にも健全になりました。現役でない私には,自分に関わりのない情報や自分にはどうしようもできない情報を知ったところで,それは不安になるだけのことで,意味がないのです。そこで,余生は,わずらわしいことは現役世代に任せて,悠々自適,好きなことだけを楽しむのです。
 現代はSNSの時代ですが,SNSとつき合うにもコツが要ります。
 TwitterがXというなじまぬ名前に変わったのですが,それはともかくとして,Xは「おすすめ」は無視して,「フォロー中」だけを見るのがコツです。こうすれば,不快なものを見ることがなくなります。YouTubeもまた,「ホーム」は無視して「登録チャンネル」だけを見ればいいのです。そしてまた,コメントには無礼なものも少なくないので,これもまた,見ないに限ります。いずれにせよ,長年つき合ってきたおかげで,自分にふさわしいものだけがフォローされたり登録されたりしているおかげです。
 それにしても,YouTubeには「外国に比べて日本はすばらしい」という番組がやたらと目につくのですが,そんなことはないですよ。どの国にも,いいところもあれば悪いところもあります。本当にこの国を愛するのなら,自画自賛して,他国を批判して浮かれているよりも,冷静に現状を捉えて,もっとよくしようと考えた方がいいと,私は思います。

  ・・・・・・
 今もっともやりたいことは,人の少ないどこかに出かけて,時間を忘れ,ゆったりと過ごすことです。今年は,まず,水戸へ行って梅が見たい,そして,佐渡島で飛んでいるトキを見たい,と思って,計画を立て,予約をしました。
 海外は,私がまた行きたいと思うのは,オーストリアとニュージーランドだということが確信できるようになりました。オーストリアでは鉄道で旅したい,そして,ニュージーランドでは車で走りたいのです。
 次に,良質のクラシック音楽をコンサート会場でたくさん聴きたい,ということです。クラシック音楽はとてもこころが休まります。
  ・・・・・・
と昨年書いたことは,今年も変わりません。
 水戸へ行って梅が見たい,佐渡島で飛んでいるトキが見たい,は実現しました。それに伴って,さらに,行きたいところがどんどんと湧き出てきたのは,うれしい誤算でした。そこで,その後,ずいぶんと多くの場所に行くことができました。日本国内には知らないところがたくさんありました。
 ただし,昨年は海外に行くことはできませんでした。それは,まとまった時間がなかったからです。2023年は,頼まれ仕事をすべて引き受けたことで,ちょっと働き過ぎました。そこで,2024年は,もっと自由な時間を増やして,海外旅行しまくるぞ! と思っています。
 多くのコンサートには行くことができました。2024年で引退する井上道義さんが指揮する演奏会に足繁く通うようになったことで,NHK交響楽団の定期公演に加えて,読売日本交響楽団や東京都交響楽団も聴くことができました。そしてまた,何と,「弓よりも刀が似合う」という石田泰尚さん率いる石田組のコンサートの追っかけもはじめてしまいました。
 コンサートは,そのどれもが上質ですばらしいものでした。2024年も,引きつづき,というより,さらにエスカレートしそうです。もうすでに,多くのチケットを購入してあります。
  ・・・・・・
 そして,最後に,もっと星を見たい,そして,宇宙に溶け込みたい,ということです。だれもいない深夜に宇宙と会話をするのはすばらしいことです。
  ・・・・・・
 これもまた,働き過ぎたのが原因で,2023年はほとんど宇宙と会話ができませんでした。これが2023年で最もよくないことでした。今は,再始動に向けて準備中です。

 2023年に悟ったのは,私のような年寄りは時間に追われて生活をしてはいけない,ということでした。仕事であれば,しないと他人が困りますから,たとえ気が乗らないことがあってもすることになります。しかし,仕事から離れて,自分の意思で好きなことをするのは,しなくても他人が困ることはないので,しなくても他人が困ることはないことをするのは,結構たいへんなのです。おっくうになって,しなくてもいいや,と思ってしまうのです。だから,「しなくても困らないこと」をするのは気力がいるのです。その気力こそが,若さの源となるのです。2023年の猛暑にやられてへばってしまった私は,やっとそんなことがわかりました。
 だから,「しなくても困らないこと」をいかに楽しく行うかが,2024年を過ごすためにもっとも大切なことなのです。


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 お金が無尽蔵にあるような「本物の富裕層」はともかく,私のような「インチキ富裕層」は,浪費をすればたちどころに貯えは底をついてしまいます。そこで考えるのは「コストパフォーマンス」です。
 男の道楽というのは限がありません。趣味として,単に鳥を撮るという楽しみのために,百万円以上もするような望遠レンズを買ったりする人もいれば,百万円の10倍もするような高級車を購入したりする人もいるわけです。
 人それぞれ楽しみが異なるので,その人が納得の上で浪費をすることは自由であって,他人がとやかくいうこともないのですが,私のように,やりたいことが次から次へと湯水のように出てくると,真剣に「コストパフォーマンス」を考慮する必要が出てきます。「コストパフォーマンス」というのは,百万円の望遠レンズを買うのと,そのお金で10回旅行をするのと,どちらが自分には快適なのか,というようなことです。

 実は,この3年間,私は「あること」のために,使う上限を決めた上で無駄遣いをしました。その目的は,そうした無駄遣いをすることで,自分の金銭感覚を確かめてみたかったということですが,その結果,いろいろなことを悟りました。だから,結果的にそれは駄遣いにはならかなったわけです。また,そうしたことによって,自分なりの「コストパフォーマンス」がわかるようになってきました。
 自分なりの「コストパフォーマンス」は,たとえば,旅に出たとき,何にお金を使うか,ということです。
 旅というのは,家を出てから戻るまでがすべて快適でなくてはいけない,と私としては思うわけです。だから,お金を節約して,混雑する車内で不快感を味わいながら何時間も移動する,などということは,なるべく避けたいのです。また,その反対に,高級旅館に泊まって大広間でバイキング形式の朝食をとる,などというのも,いくら食材が高級であっても,私には楽しくはないのです。
 そこで,私は,往復の列車はグリーン車を利用し空いた車内で快適に過ごしつつも,泊るのは,安価であっても,小さな旅館,できれば,お客さんが私ひとり,どいうほうが好ましいのです。だから,そのようなお金の使い方をするわけです。

 このように,ひとそれぞれ価値感や趣向が異なり,それに基づいてお金の使い方が異なるわけだから,何をもって贅沢か,というのは,一概にはいえないことになります。
 それよりも,最も大切なのは,どうお金を使うことが自分にふさわしいか,ということを知っているかどうか,ということなのでしょう。よく,無駄遣いをしないように,といわれますが,小さいころより,無駄遣いをしないように,というよりも,自分としてのお金の使い方を知ることのほうが大切に思います。


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 津軽といって思い出すのは,ストーブ列車で,よくテレビの旅番組で出てきます。一面の雪原を列車が走り,車内にはストーブがあって,スルメを焼いているのです。それを見て,私は,乗ってみたいと思ったり,こんな寒いところは御免だと思ったり,あるいは,おそらく日本のことだから,ものすごい団体ツアー客でごった返しているのだろう,と思ったりと,複雑な気持ちになるのです。
 ともかく,そんなイメージしかなくて,具体的にそれがどこをどう走っているのか,私はさっぱり知りませんでした。そもそも津軽鉄道というのだから津軽半島に違いなのですが,私は大いに誤解をしていて,岩木山あたりの大平原を想像していました。そして,そんなだだっ広いところをどうやって旅するのだろう? などとと思っていたわけです。情けない話です。

 今年2023年の春に青森県に行ってみると,そんなわけがなく,岩木山あたりなんて大平原どころか山岳地帯だから,冬になっても大雪原なんかになるわけもなく,実際は,五所川原市から北に延びる平野のことだったのです。これなら簡単に旅できるわい,と思いました。ただし,極寒の地。真冬に旅ができるかといえば,正直,よくわかりません。青森市まで行ってしまえばあとはどうにでもなる気がしないでもないのですが…。
 それにしても,私はこれまで,氷点下30度の冬のフィンランドへオーロラを見にいったり,真冬の北海道・大雪山へスキーに行ったりしているのに,どうしてこうも青森県の冬に怖気づいているのでしょう? こんなの,行ってしまえば何とかなる… ような気がしないでもありません。思い切って,来年の2月にでもいってみようか,などと,考えたりもしていました。

 さて,そんな津軽半島ですが,何かがある,といえばあるし,何もない,といえば何もないわけで,果たして津軽鉄道に乗って終点の津軽中里までいったところで,その先,龍飛岬までどうやって行くの? とも思うし,未だ??? という感じがしていました。
 本当に,日本の旅というのは,行ってみない限り,読めません。
  ・・・・・・
 「小泊行きのバスは,一日に一回とか聞いてゐましたけど,」とけいちやんは立つて,台所に貼りつけられてある時間表を調べ,「あしたの一番の汽車でここをお立ちにならないと,中里からのバスに間に合ひませんよ。大事な日に,朝寝坊をなさらないやうに。」ご自分の大事な日をまるで忘れてゐるみたいであつた。
 一番の八時の汽車で五所川原を立つて,津軽鉄道を北上し,金木を素通りして,津軽鉄道の終点の中里に九時に着いて,それから小泊行きのバスに乗つて約二時間。あすのお昼頃までには小泊へ着けるといふ見込みがついた。日が暮れて,けいちやんがやつとお家へ帰つたのと入違ひに,先生(お医者さんの養子を,私たちは昔から固有名詞みたいに,さう呼んでゐた)が病院を引上げて来られ,それからお酒を飲んで,私は何だかたわいない話ばかりして夜を更かした。
    太宰治「津軽」
  ・・・・・・
 太宰治,いいなあ。

キャプチャ 津軽


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 一度行ってとても気に入った山形県ですが,あれ以来,まだリピートできていません。ほかにも行っていないところがたくさんあって,後回しになってしまっているからです。
 前回行ったとき,酒田市あたりまで足をのばすことができなかったので,次は行ってみたいと思っていました。また,出羽三山のうち,行くことができたのは羽黒山だけだったので,今度は雪のない時期に月山と湯殿山にも行きたいと思い続けているうちに,再び冬になってしまいました。
 私は,アメリカ50州に劣らず,日本のすべての都道府県にも一応は行ったのですが,その中で,もっとも印象の薄いのが秋田県です。秋田県は,田沢湖と角館しか行ったことがありません。山形県や青森県にもあまりなじみがなかったころ,行ったところで何があるの? と思っていたのと同様に,秋田県でも,きっと,今は,何があるの? と思っていても,何か惹かれるところがあるのだと思います。しかし,県営名古屋空港からは秋田空港までの直行便がありません。ではどうするか? と考えてみました。

 調べてみたら,FDAで「おいしい山形空港」まで行けば,秋田市まで,車でわずか2時間40分程度ではないですか。こりゃいいや,と思いました。これなら,再び行きたいと思っていた山形県も,これまで印象の薄かった秋田県も,ともに観光することができるではないですか。
 そんなわけで,秋田県に行くには,このコースがいいという結論になったわけです。
  ・・
 まず,山形県ですが,前回行くまでは全くの無知で,行きたかったのは天童市だけだった,というありさまだったのですが,実際は魅力がいっぱいで,ずいぶんいろいろなところに行くことができました。また,山形県には多くの有名な温泉があることを知らず,中でも,もっとも人気がある銀山温泉すら私の眼中にはありませんでした。また,上山市にある斎藤茂吉記念館は,前回行ったときはちょうど閉館日だったので,今度こそは行ってみたいのです。
 秋田県は,なぜか名前だけがずっと気になっているのが由利本庄市です。よくテレビ番組の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」で出て来る地名だから,というだけの理由です。さらに調べてみると,秋田県の観光地は,すでに行ったことがある田沢湖と角館くらいのもので,特にほかにみつからないのです。しいていえば,乳頭温泉,男鹿半島などかな。いや,きっと行けば,もっとあるはずです。

 ということだったのですが,実は実は,このことについて,私自身にも意外と思える展開がまっているのです。そのことは,いずれまた。

秋田


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 ある日友人が,五島列島へ行ってきたというので,このところ,離島に行くことがマイブームとなってきた私は関心をもちました。それまで,五島列島は,興味がなかったし,よく知りませんでした。それに,遠いし,ずいぶんたくさんの島々があるようなので,どこをどのように観光するのか,皆目見当がつきませんでした。
 すでに書いた尾瀬,黒部渓谷同様に,本の助けがないと,まったく把握ができないので,普段は本には頼らないのですが,今回は特別に「地球の歩き方JAPAN・島旅」の「五島列島」編を購入しました。そして,読んでいたら,次第に興味が湧いてきました。1年中,いつ行っても楽しい,というのも魅力でした。なかなか冬に行くことができるところがないのです。
 とてもよさそうで,こりゃハワイより楽しいかも,と思うようになってきました。

 五島列島へのアクセスは,飛行機でも行くことができるようですが,調べてみると,運賃が異常に高いのです。そこで,船,ということになるのですが,船は,長崎港や佐世保港,さらには,博多港から出ているようです。その中で,博多港からフェリーで行くには,かなり時間がかかるのですが,夜乗って,個室で寝ていれば着く,と書いてあったので,これがよさそうと,このルートに惹かれました。
 ということで,博多港から行くには,先日,壱岐島と柳川市へ行ったときのように,まず,県営名古屋空港から福岡空港までFDAで行ってから博多港へ出て,フェリーに乗る,という方法をとるのがいいと思いました。
 現地に着いたら,たっぷり時間をとって,最も南の福江島から北に向かって,船を使って,いくつかの島を順に観光する,というのが楽しそうです。そして,帰りは,もっとも北の宇久島から,博多港へ行くか,それとも,佐世保港や長崎港へ行って,そこで観光をする,という方法があります。あとは,日程次第です。

 狭い日本とはいえ,まだまだ,いろいろな場所があるものです。
 それにしても,離島へ行くのは,どの島もけっこう面倒であり,工夫が必要です。それを調べるのが楽しいともいえますが。

五藤列島


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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

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 歳をとると,日々健やかに憂いなく過ごしたいものです。その秘訣は,自分に要らない情報は一切耳に入れない,ということです。情報といっても,その多くは,というか,ほとんどは,人々を不安にして,その結果,モノを買わせるためにある,ということが目的であるといっても過言ではありません。
 ということで,これまで何度も書いているように,私は,新聞は購読をやめたし,テレビのニュースも見ません。たとえば,ミサイルが降ってこようと,そんなことは,自分に何かできるわけではないのです。また,芸能人が何かしようと,関係のないことです。知る必要がある情報は,台風が来るとか地震が起きた,ということくらいのものです。

 そんな生活を続けていると,自分に必要な情報は何か,そして,それを不快なく手に入れるにはどうすればいいかという方法もわかってくるものです。その結果,私は,ニュース以外にもほとんどテレビを見なくなってしまいました。それでも,巷に出ると,病院の待合室などではテレビ放送がずっとついているころがあって迷惑します。そこで,見る気がなくても目に入ってくることがあるのですが,民放では,相変らず,無教養で不勉強なお笑いタレントが,単に受けを狙ってしゃべくっているだけなので,私には不快なものでしかありません。将棋で次の手を「指す」ではなく「打つ」と言ったり,ひどいものです。
 今も私が自分の意思で見る番組といえば,気に入ったシリーズだけ見るNHKの朝の連続テレビ小説と大河ドラマ,そして,クラシック音楽に旅番組とサイエンス番組くらいのものです。しかし,クラシック音楽は,実際にコンサートホールに行かないときは,テレビの映像で見るよりも,音としてラジオから聴くほうがはるかにいいことがわかりました。そこで,次第に,そのほとんどはNHKFM放送を聴くだけになりました。旅番組も,その多くは,すでに何度も取り上げられたものだし,私は,観光地というところにはあまり関心がないので,今見ているのは,火野正平さんが自転で走る「にっぽん縦断こころ旅」くらいのものとなりました。また,サイエンス番組は,その多くは内容に乏しく,知っていることばかりなので,唯一「コズミックフロント」を長年見ていたのですが,この番組は11月末で終了だそうです。

 そんな私なのですが,11月末で,NHKBSPがなくなってしまうのだそうです。そして,NHKは4K放送に力点を移すことにするそうです。しかし,今でもテレビをほとんど見ないのに,4K放送なんて,私にはまったく興味がありません。どんな鮮明な画像といったところで,見たい番組すらないのだから,必要がありません。そのようなわけで,一体全体,何を騒いでいるのか,まったく理解ができないわけです。
 それよりも,NHKはやたらとチャンネルばかりたくさんあっても,臨時ニュースでも入ると,すべてのチャンネルで同じ番組に切り替わってしまいます。どうしてそうするのか,その意味すらわかりません。BSしか写らず総合テレビが見られない,とか,総合テレビは見えてもEテレが見られない,なんていうことがあるのでしょうか? また,スポーツ中継の途中,1時間ごとにニュースを挟んだり,こんなバカげたことに高額な受信料を払いたくないと思っています。もっとチャンネルごとに差別化して,総合テレビは報道番組だけにして,Eテレは教養番組,BSは音楽番組やドラマ,といったようにわけたほうがずっといいのに,と私は思います。そして,見たい番組だけ,あるいは,見たいチャンネルだけに課金すればいい。

 また,このごろは,NHKはテレビ画面にやたらとQRコードやら,意味のない字幕を画面に出しているのですが,あれもまた,不快なだけのものです。そんなものはまったく無意味です。というか,画面に余分なものをつけではいけません。実際にはないはずの,MLBでストライクゾーンが表示されたり,NFLでフィールドラインが表示されたりする,アメリカの悪しきテレビ中継をまねる必要などないのです。オプションでならともかく,真実を伝えるのが使命のテレビが,真実以外のものを消す方法もなく表示していはいかんのです。話はずれますが,先日,ある新聞に花火の写真が載っているとネット上で知りました。その写真は,いくつかの花火を合成した美しいものでした。しかし,真実を報道することが使命である新聞が,写真を画像処理なんてしちゃいかんだろう,と私は思いました。報道写真は芸術写真ではないのです。
 4Kだろうと8Kだろうと,百歩譲って,受信料と無関係ならば,好きにやってもらってかまいませんが,私が払ったお金でやるのなら御免です。そんなことよりも,新聞社の報道写真に限らず,NHKもまた,本質的に,テレビ画面の在り方というものについて,改めて勉強し直すことのほうが優先だろう,と私は思います。

無題


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 これまで行ったことがなかった,または,どこにあるのかを知らなかった,というところについて書いてきたのですが,どこにあるのかは知っていても,どうやっていくのか? がよくわからないところもまた,少なくありません。
 私は冒険家でもないし,めんどうなことは嫌いなので,小笠原諸島? 船で24時間? と聞くだけで行く気がなくなるので,小笠原諸島は,はじめから候補にもなりません。また,東シナ海にも,ものすごくたくさんの島々があるのですが,どうやって行くのか? と,離島に凝りはじめた私が絶望感に襲われる場所も少なくありません。おそらく,最も困難なのは,吐噶喇列島でしょう。これもまた,小笠原諸島同様に,船で延々と行くしか方法がないようですし,それがまあ,とても大変そうなのです。
 昨年末に,よく知らないまま石垣島へ行ってみて,後で地図を見て,こんなに遠かったんだ,と驚く有様ですが,まだ,沖縄本島には行ったことがないし,奄美大島も屋久島も知りません。しかし,あまり行きたいとも思わないです。性に合わないというか,なんというか…。
 しかし,そんな中で,長年ずっと気になっているのが,種子島なのです。それはおそらく,鉄砲伝来,という史実と,ロケットの打ち上げ基地,ということから来るものなのでしょう。
 そこで,調べてみました。

 種子島は,飛行機で行くこともできるようです。種子島に限らず,離島の多くは飛行機も飛んでいるのですが,どこも料金が高く,乗りたいと思いません。しかし,飛行機を利用せずとも,これまで行った佐渡島や壱岐島と同じように,鹿児島港から高速船に乗れば,容易に行くことができそうです。
 さて,ここで問題のは,鹿児島港までどうやっていくか,ということです。
 以前書いたことがあるのですが,格安航空はさまざまで,私には,安ければいい,というものではないのです。県営名古屋空港を利用しているFDA が鹿児島空港まで飛んでいればまだしも,それ以外の航空会社で鹿児島空港まで飛んでるものは,すべてセントレア・中部国際空港なので,そこまで行くのが,面倒です。さらに,これは有名な話ですが,鹿児島空港は鹿児島市内から非常に遠く,鹿児島空港から鹿児島港までがたいへんなのです。
 そこで考えたのは,FDAで熊本空港までFDAで行って,そこでレンタカーを借りて,南九州の旅行を兼ねて,そのついでに1日種子島に行く,というのがよいように思えてきました。実現するのがいつのことになるかわかりませんが。

種子島


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 三浦半島,東は横浜市,西は鎌倉市までしか行ったことがなかったわけですが,先日,横須賀市へ行き,その次に浦和市までいったことで,次第に,どんなところかわかってきました。思ったよりも東京から近いところでしたが,横須賀市から先の意外な素朴さがすてきでした。
 結局,JRを利用するよりも品川駅から京急電鉄を利用するほうが簡単だと知ったのですが,その終点が三崎口駅で,三崎口駅から,多くの観光地があることを知ったので,そのうちにぜひ行ってみようと思いはじめました。

 調べてみると,三崎口駅にレンタサイクルがあって,これを利用すれば,気軽に様々なところを移動できるようです。それにしても,私が知っていたのは,城ヶ島という離島の名前だけでした。また,意外なことに,先日出かけた柳川市で訪れた北原白秋がこの城ヶ島とゆかりがあるというのもまた,偶然というか,興味深いというか。
 いずれにしても,東京近郊に住んでいる人以外は,三浦半島といっても,なぜか,鎌倉市しかなじみがないのです。鎌倉市以外に行ったことがあるという人も,私のまわりにはいません。また,テレビの旅番組でとりあげられることもほとんどないのが不思議な話です。なぜなのだろう?

 司馬遼太郎さんの書いた「街道を行く」にも,三浦半島記があります。
  ・・・・・・
 司馬遼太郎の旅の拠点は,三浦半島の付け根部分にあたる横浜・磯子のホテル。ここから〈毎日勤め人のように〉半島に通い,鎌倉幕府出現の背景を考える。
 司馬さんは,源頼朝の挙兵成功の理由を,三浦,房総,伊豆の3半島の連動にあったと思い至る。それぞれの半島の勢力が海路を使って連携したのだ,と。大楠山の山頂から3半島の位置を改めて確認し,衣笠山では,頼朝を助けた三浦大介義明に思いを馳せる。そして,若宮大路,鶴岡八幡宮,極楽寺坂,朝比奈切通しなど,頼朝や義経,新田義貞らの足跡を辿る。
 半島を下り,横須賀で考えたのは,「スマートであれ」が教育方針だった旧海軍のこと。日露戦争で活躍した連合艦隊旗艦「三笠」を訪ねて,かつて出会った品のいい元海軍士官の紳士たちを思い出すのだった。
  ・・・・・・
というわけで,私が期待した割に,書かれているのは,鎌倉市と横須賀市までにとどまってきて,「その先」に触れていないのです。

 そんなわけで,もっとすずしくなって,天気がよいときに,こりゃ,1日楽しく過ごせそうだと思ったら,ワクワクしてきました。

キャプチャ


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 首都圏に住んでいる人にはあたりまえかもしれませんが,私は東京近郊はあまり知りません。そこで,このところ,NHK交響楽団の定期公演を聴くために東京へ出かけた折,機会を見つけては足をのばすことにしています。その中で,今日は,千葉県の話題です。
 千葉県といって私が行ったことがあるのは,成田国際空港と東京ディズニーランドくらいのものです。房総半島は,特に,これまで無縁な場所でした。ただ一度,2009年に,列車で,佐倉市と茨城県の潮来市,そして,銚子市まで行ってみたことがありましたが,そこで驚いたのは,神奈川県と距離は同じくらいなのに,首都圏といっても,千葉県はずいぶんと寂れているということでした。当時,JRの駅が無人駅だったのには衝撃を受けました。今はどうなのでしょう?

 そこで,一度,房総半島を1周してみようと考えました。
 レンタカーでまわってもいいのですが,せっかくなので,列車で行こうと考えて,時刻表とにらめっこしました。現在は,乗り換え案内のさまざまなアプリがあるのですが,実際に目的地まで一目散に出かけるときはこうしたアプリはとても便利なのですが,楽しみで旅をするときは,時刻表の方がずっとわかりやすく,おもしろいです。しかし,どのくらい時間がかかるのだろう?
 地図をみると,千葉県の海岸線にそってずっと線路があって,太平洋側が外房線,東京湾側が内房線というらしいのですが,私は,その境目が先端の館山駅だとばかり思っていました。しかし,そうではなく,安房鴨川駅でした。東京駅を朝7時15分に出発する「わかしお1号」という特急に乗ると,千葉駅を経由して,外房線を走り,早くも午前8時45分に勝浦駅に到着するので,意外に時間がかからないものだ,と思いました。
 ところが,その先,勝浦駅から館山駅までの列車がほとんどないのです。いかにも乗る人がいない,という感じです。考えようでは,これはとても愉快なことです。つまり,空いているに違いがないからです。
 その先は,安房鴨川駅,館山駅と乗り換え,それぞれの駅で1時間から2時間程度の時間をとって,午後2時42分に館山駅を出る列車に乗れば,内房線で千葉駅に午後4時54分に着く,という感じでしょうか。
 こりゃ楽しそうだ,と調べながら思いました。

 ここまで調べたら,あとは実行するだけです。幸い,猛暑だった2023年の夏もどうやら終わりをつげ,秋になったので,いよいよ決行することにしました。ところが,ここに,とんだ事態が待ち受けていたのです。このことは,また,いずれ書くことにしましょう。

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 せっかく入会資格ができたので,「ジパング倶楽部」に入会することにしました。
 海外からの旅行者には,多くの日本人がその存在を知らない「JAPAN RAIL PASS」という特典があります。これだけ円安で国民が苦しんでいるのに,外国人観光客にこれ以上の待遇を与える必要などないと私は思うのですが…。むしろ,インバウンド公害税をとるべきです。さて
  ・・・・・・
 「ジパング倶楽部」はJRグループ共通のシニア会員制度で,男性満65歳以上,女性満60歳以上が入会できます。また,夫婦のどちらかが満65歳以上であれば夫婦会員になれます。
 JR線を営業キロで201キロメートル以上利用する際に,乗車券,特急券等が3割引(入会後はじめの3回は2割引き)で購入できます。ただし, 新幹線「のぞみ」「みずほ」の特急料金及びグリーン料金,「はやぶさ」の特急料金及びグランクラス料金は割引になりません。また,4月27日から5月6日まで,8月11日から20日まで,12月28日から1月6日までは利用できません。
  ・・・・・・
というものです。

 もともと海外旅行ばかりをしていたので,国内旅行にはほとんど興味がなかったのですが,近ごろ,「今行かないとこの先も行かないだろうというところ」にわざわざ出かける旅行をはじめたら,おもしろくなってきました。また,これまでは,飛行機を使って現地まで行って,そこでレンタカーを借りるという旅行をしていたのですが,これからは列車もいいなあ,と思うようになってきたので,入会したわけです。
 愛知県に住んでいると,東京以北を旅行するとき,どこに行くにも,とりあえず東京に出なければならないのですが,これがとても馬鹿らしいのです。むしろ,岩手県や山形県よりも遠ければ飛行機で行くことができるのですが,それより近いと中途半端に遠いので,車では遠く飛行機では近すぎるから,列車で行くことになります。
 ただし,東京へ行くだけなら,「ジパング倶楽部」を利用して3割引きにするよりも安価なチケットがあります。たとえば,「ジパング倶楽部」を利用して「ひかり」の指定席に乗るより,JR東海ツアーズのずらし旅を利用すれば「のぞみ」のグリーン車のほうが安いのです。

 列車に限らず,この国では,何かをしようとするとき,かなりの知恵が必要です。たとえば,外食をするときも,なんらかの割引があったりクーポンがあったりして,それが一切なければ何ということもないのですが,後でもっと安かったとわかったときには,むしろ損をしたという思いの方が強くなってしまいます。これでは,サービスが逆効果ではないか,と思うこともあります。
 旅もまた同様で,JRのチケットだけでも,あまりに多くの値引きがあるので,それを調べるだけでも大変です。まあ,先に書いたずらし旅以外は,「ジパング倶楽部」の3割引きがもっとも安価だと思うので,せいぜいこれを利用して,まめに旅をしたいものだ,と思って,時刻表まで購入してしまいました。
 「ジパング倶楽部」は,旅を楽しむ以上に,ボケ防止に最適かもしれません。

 …ということだったのですが,このたび,まさにボケ防止に最適な出来事が起きてしまいました。このことはまたいずれ。


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 数年前なら,どうなっているのか全く見当がつかなかった紀伊半島でした。謎に包まれていたそのころがずいぶん昔のように思えるのですが,それも2年ほど前のことにすぎません。ここ2年毎年のように車で出かけて,およそどんなところかわかってきました。
 紀伊半島の内陸部には,有名な熊野古道があり,また,日本で最も広いといわれる十津川村がありました。熊野古道は,四国八十八霊場同様,軟弱な私は,それを歩く気はありませんが,十津川村ののどかさは気に入りました。また,海岸線に沿って走れば,奇妙な岩やらもあって,どこも風光明媚,美しい風景を眺めながらドライブができました。
 ただし,はじめに行ったとき,白浜で1泊したのですが,「アドベンチャーワールド」へ行き忘れました。というか,たかが動物園なのに,ずいぶんと入園料が高かったので見送ったのです。そして,あとで,なかなかすばらしいところだと知って,ずいぶん後悔しました。

 そこで考えたのが,「アドベンチャーワールド」へ行くのを利用して,紀伊半島を列車で1周してみようということでした。
 調べてみると,紀伊半島は,名古屋駅から紀伊勝浦駅までは「南紀」という特急が,そして,紀伊勝浦駅から大阪駅までは「くろしお」という特急が走っています。「アドベンチャーワールド」がある白浜市は紀伊勝浦駅と大阪駅の途中にあります。
 そこで,2泊3泊でまわることを考慮して,どのように行けばいいか考えてみました。
  ・・ 
 まず,時計回りに行くか,反時計回りに行くかでずいぶん迷いました。名古屋駅を始発として,反時計回りにまず大阪駅を経由してまわるか,あるいは,時計回りで行くか,ですが,せっかく列車に乗るのに,暗い時間では景色を見ることができないので,時計回り,つまり,名古屋駅から南下して行くほうがいいことがわかりました。これなら,早朝に名古屋駅を出発して紀伊勝浦駅まで行き,紀伊勝浦駅から白浜駅までは普通列車で移動。そこで下車して,だらだらと観光をしたのち,白浜市近郊で1泊して,翌日の午前中に白浜アドベンチャーワールドへ行き,午後,白浜駅から大阪駅に行く,という行程です。そして,大阪でさらに1泊して,大阪の観光をしてから帰る,というスケジュールです。

 これまで書いてきたように,私が行きたいと思っているところは,青森県,秋田県,福島県,また,黒部渓谷,尾瀬など,すべて,冬の旅には不向きなところです。そこで,紀伊半島の海岸沿いは,さすがに雪は降らないだろうから,冬に行くのがいいかな,と考えています。
 今年の12月のはじめのころなんて,どうだろうか?

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 これまであまり興味がなかったのですが,歳をとったら,車の運転するのをやめて列車でのんびり旅をするのも悪くないと思うようになってきたので調べていくうちに,けっこういろいろと乗りたい路線がでてきました。どうも私の性格上,凝りはじめるときりがないのです。困ったものです。
 まず,興味をもったのが,只見線とわたらせ渓谷鉄道でした。しかし,名前だけは知っていても,これらもまた,これまでに書いた黒部渓谷と尾瀬のように,私は,それがどこを走っているのか皆目見当がつきませんでした。そこで調べてみました。

●只見線
  ・・・・・・
 只見線は,会津若松駅から魚沼市の小出駅までを結ぶJR東日本の鉄道路線です。
 会津若松駅から会津坂下駅まで会津盆地の南方を通り,その先は只見川沿いの谷間を上流へと奥深く遡って行きます。田子倉湖付近から長大な六十里越トンネルで県境を越え,破間川沿いに谷を下り,破間川の魚野川との合流点近くの小出駅で上越線と接続します。
 全線でローカル色の濃い車窓風景が続き,また,秘境ともいえる地域を縫うように走っています。
  ・・・・・・
 ということですが,途中の会津川口駅構内に「金山町観光情報センター OASIS」があって,そこでは飲食品・土産物類を,只見駅前の「只見町インフォメーションセンター」では,特産品の土産を売っていたり,観光情報やレンタサイクルも実施しています。また,会津宮下駅前の三島町観光交流館「からんころん」には観光案内があり,レンタサイクルを利用できるそうですから,途中下車をして楽しむこともできそうです。
 只見線は,2011年7月の新潟・福島豪雨で甚大な被害を受け,会津川口と只見間の27.6キロメートルで運休が続き,存続が危ぶまれたのですが,幸い,2022年10月1日から再開しました。
 では,この只見線にどうやって乗るか? です。
 只見線は,何らかの手段で会津若松駅まで行けば,そこで只見線の始発に乗ることができて,4時間30分程度で終着の小出駅に着くという方法が最適です。しかし,時刻表を見ると,全線を走り抜ける列車は1日に3本くらいしかないことと,会津若松駅の1番列車の始発が午前6時8分で,これに乗ると終点の小出駅到着が午前10時41分ということなので,会津若松駅周辺に1泊する必要があります。会津若松市といえば,鶴ヶ城,そして,白虎隊ですが,私は行ったこともないので,前日は会津若松市の観光をすることにして,この方法で行くのがいいなあと思います。
 なお,会津若松駅までは,名古屋からは飛行機よりも新幹線の方が便利です。まず,東海道新幹線で東京駅へ出て,東京から東北新幹線で郡山駅まで行き,JR磐越西線で会津若松駅まで,トータルで5時間程度です。小出駅からはJR上越線で浦佐駅まで行き,浦佐駅から上越新幹線で東京駅まで,そして東海道新幹線で名古屋駅まで,トータルで3時間30分程度なので,意外と近いです。
 これなら冬景色でも大丈夫か?

●わたらせ渓谷鐵道
  ・・・・・・
 1989年,JR東日本足尾線を引き継いだ第三セクターのわたらせ渓谷鐵道は「わ鐵」の愛称で地元住民や観光客に愛される人気のローカル線で,桐生駅から日光市の間藤駅までの全長44.1キロメートルを約1時間半かけて走ります。
  ・・・・・・・
 といいうことなので,わたらせ渓谷鐵道は,只見線よりは簡単に全線制覇ができそうです。
 車窓から広がる四季折々の景色を楽しんだり,乗り降り自由の1日フリーきっぷでレトロな雰囲気の駅を散策しながら,だらだらと進んでいくのがよさそうです。週末は窓ガラスのない「トロッコ列車」の運行もしているそうなので,これもねらい目かもしれません。
 また,終点の間藤駅の駅前のバス停から日光駅行きのバスが出ているということなので,これまもまた,まず,桐生市あたりに前日到着して1泊し,1日かけてわたらせ渓谷鐵道の沿線を楽しんだ後,翌日,日光観光をする,というのがよさそうです。日光には以前1度行ったことがあるのですが,陽明門が思ったより小さいと感じたこと以外は,ほとんど記憶にありません。
 桐生までは,東京駅からだと,JR宇都宮線で小山駅まで行き,小山駅からJR上毛線で桐生駅まで2時間30分程度です。また,日光からは東武鉄道で東武日光駅から浅草駅まで,あるいは,日光駅からJR日光線で宇都宮駅まで行って,そこから,東北新幹線に乗るか在来線で東京駅までというコースになります。

 いずれにしても,前回書いた尾瀬にせよ,今回の只見線やわたらせ渓谷鐵道にせよ,東京からなら比較的簡単にアクセスできそうですが,名古屋からだと,まず,東京へ行く,という余分な行程が必要になります。
 東北地方も,むしろ,山形,花巻,青森あたりまで行くのならFDAに乗れば短時間でアクセスできるのですが,ちょっと中途半端な距離なので,逆に縁遠いということになるわけです。

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 日本国内は,これまで行ったことがあろうがなかろうが,どこもだいたいの位置はわかるし,そこがどうなっているのかも,およそ想像がつきます。しかし,ずっと気になっていてあまりに有名なのに,そこがどこにあるのかがよくわからない場所が私にはふたつあります。それが黒部渓谷と尾瀬なのです。
 黒部渓谷は前回書いたので,今日は尾瀬についてです。

  ・・・・・・
 夏がくれば思い出す はるかな尾瀬遠い空
 水芭蕉の花が咲いている 夢見て咲いている水の辺り
  ・・・・・・
 尾瀬といって,私が思い出すこの歌は,作詞・江間章子,作曲・中田喜直の「夏の思い出」です。
 子供のころ岩手山の近くのミズバショウの咲く地域に住んでいた江間章子さんは,1944年(昭和19年)にたまたま訪れた尾瀬で目にした一面に咲き乱れるミズバショウ,そのときの感動を詩にしたのがこの歌ということだそうですが,実際は,ミズバショウは5月末に咲くので,夏に来てもミズバショウを見ることはできないということです。
 それで尾瀬という名前だけは知っていたのですが,私は,尾瀬の場所を完全に勘違いしていて,群馬県の日光より南,だとばかり思っていました。なぜだろう?
 ところが,以前,福島県の大内宿へ行こうと,東武浅草駅から「会津リバティ」に乗ったとき,会津高原尾瀬口駅を通ったので驚きました。どうしてここが尾瀬なんだろう? 私には,この場所が尾瀬とはまったく結びつかなかったからです。
  ・・
 今回,尾瀬についても黒部渓谷と同じようにガイドブックを買って調べてみて,長年の謎が解けました。尾瀬というのは,東側からはこの会津高原尾瀬口駅のあった会津口,南西側からは上越新幹線の上毛高原駅からアクセスする沼田口,そして,北西からは上越新幹線の浦佐駅からアクセスする越後口の3箇所の中央にある,尾瀬沼や尾瀬ヶ原といった自然豊かな地であったのです。

 こりゃ,愛知県から日帰りできるようなところじゃないわい,と思いました。東京からは日帰りコースもあるようでした。
 歳をとった私は,もう,長い距離を歩いたり,山登りはムリなので,尾瀬という場所がどういうところかわかればいいと妥協して,山小屋で1泊するのではなく,会津口からは桧枝岐(ひのえまた)温泉,沼田口からは片品温泉,などの温泉宿に泊って,1日散策するのがいいのかなあ,と思うようになりました。
 時期は,5月下旬ごろか,9月中旬ごろか? 日本の旅ではハイシーズンはどこも同じなので,これもまた困ってしまいます。

キャプチャ


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 日本国内は,これまで行ったことがあろうがなかろうが,どこもだいたいの位置はわかるし,そこがどうなっているのかも,およそ想像がつきます。しかし,ずっと気になっていてあまりに有名なのに,そこがどこなのかがよくわからない場所が私にはふたつあります。それが黒部渓谷と尾瀬なのです。
 今日は,そのうちで,黒部渓谷についてです。
  ・・
 黒部渓谷としてよく報道されるのが,トロッコ列車,雪の壁,下の廊下,そして,黒部ダムなので,私も名前だけは知っていました。しかし,それらがどうつながっているのかがまるでわからないし,位置関係も不明でした。だから,どうやって行くのかも,見当がつかなかったのです。
 おそらく,団体ツアー旅行にでも申し込めば,難なく連れて行ってくれるのでしょうが,他人様と一緒に行動をするなんて,まっぴらです。それに,行きたいと思う場所に自由に行けないかもしれません。
 そこで,本に頼らない私にはとても珍しいことですが,「るるぶ情報版」というガイドブックを購入してみました。いつも書いているように,私は,国内であろうと海外であろうと,予習もしないで旅に出るのです。それは,その土地に行ってみたいということ以上に,そこがどうなっているのだろう,という好奇心のほうが強いので,それが満たされさえすれば,期待外れだろうが満足できるのです。しかし,そこがどこかがわからなければ,話になりません。

 ガイドブックを読んでみて,私はやっと納得しました。
 それでわかったのは,-というか,そんなことも知らないのか,という声が聞こえてきますが- 私が黒部渓谷と漠然と思っていたのは,①黒部渓谷と②立山黒部アルペンルート,そして③下の廊下をひっくるめた場所でした。
  ・・・・・・
①黒部渓谷
 黒部渓谷は,宇奈月温泉から黒部川に沿って南南東へ欅平駅まで結ぶトロッコ列車で観光するところです。トロッコ列車というのは黒部渓谷鉄道というのが正式名称です。
②立山黒部アルベンルート
 富山鉄道立山線の立山駅とJR信濃大町駅までの間を西東に,立山ケーブルカー,立山高原バス,立山トンネルトロリーバス,立山ロープウェイ,黒部ケーブルカーと乗り継いで,黒部ダムに着いて,さらに,関電トンネル電気バスで扇沢駅に出て,路線バスで結んでいるものです。
 そして,雪の壁というのは,4月の中旬から6月下旬まで,立山黒部アルベンルートの立山高原バスが走るために除雪したところのことです。
③下の廊下
 黒部渓谷のトロッコ列車の終点欅平駅と立山黒部アルペンルートの黒部ダムを結ぶ26キロメートルにわたる縦走路です。
 下の廊下は,40年ほど前に誘われたことがあります。そのときに行けばよかった,という後悔が1パーセントくらいはあるのですが,軟弱な私は,そんな恐ろしげなところに行きたいとは,昔も今も思いません。
  ・・・・・・
 これで納得しました。しかし,周りの人に話をすると,やはり,黒部渓谷と立山黒部アルペンルートを混同している人が少なくないのです。

 こうして,やっと私が漠然と黒部渓谷と思っていたところがどこかはわかったのですが,では,どうやって行くのかということは,現在考慮中です。
 黒部渓谷のトロッコ列車は事前に予約さえしておけば,宇奈月温泉に泊ってそこから往復するだけだと思うのですが,立山黒部アルペンルートのほうが難物です。行くことができる時期が限られている上に,夏は非常に混み合いそうです。行くとすれば,5月のゴールデンウィーク後,梅雨入り直前がベストか?
 いずれにしても,行ってみなくては本当のところはわからないのでしょう。

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 それにしてもつくづく思うのは,2020年の春以前に,私は海外で行きたいと思っていたところにすべて行っておいてよかったということです。
 あれから3年。せっかくパスポートを更新したけれど,もう,以前のように海外旅行に行くことはできません。その最大の理由は,行きたいと思うところが残っていない,ということにあります。しかし,それ以上に,気力と体力がなくなっということがあります。まさか,これだけ気力と体力がなくなるものだとは思いませんでした。行きたいと思わないんだもの…。「65歳の壁」は予想以上でした。
 さらに,それに輪をかけるのが,異常なほどの物価高です。海外の物価が高くなってしまったことに加えて,度を越した円安もあります。今,海外に出かけようと思えば,以前の1.5倍くらいは予算が必要でしょう。こんなことでは行くことができません。それに加えて,ロシアのウクライナ侵攻のためにシベリアの上空が飛べない,ということもあります。そこで,アメリカやオセアニアはともかく,ヨーロッパに行くには,北極を経由するにしても,西アジアを経由するにしても,どちらも片道14時間もかかってしまいます。冷戦時代に逆戻りです。3年前なら,フィンランド航空を利用してヘルシンキに行って,そこで乗り換えれば,簡単に行くことができたのに,ヨーロッパは非常に遠い国になってしまいました。
 私が,60歳を過ぎたら,きままにヨーロッパを鉄道旅行しようと思っていた夢は,これで潰えてしまいました。

 というわけで,私は,これまではまったく行く気がなかった日本国内に目を向けはじめたのですが,行ってみると,それはそれで奥が深いものでした。
 しかし,別の大きな問題がありました。
 そのひとつは,どこへ行っても人多すぎ,ということです。日本はただでさえ人が多いのに,円安も手伝って,再び海外からの観光客が増えてきました。今,京都へ行くと,そのほとんどが外国人観光客だそうです。ただし,日本の夏の異常な暑さに,もう二度と来るものか,と感じた人たちが少なくないといいます。こんな暑い時期に,日本に来ること自体,クレイジーだと思うのですが,何事も「知らない」というのはこういうことです。
 もうひとつは,日本の旅は天候次第,ということです。これまで海外旅行をしたときに,天気なんて気にしたことがありませんでした。しいて言えば,出国のときに台風が来ないようにと祈っていただけでした。
 しかし,日本を旅するには,12月から2月までの冬は寒すぎるし,北国は雪が多いから,雪景色を目当てにするのならともかく,旅行をするのは骨が折れます。3月から5月までの春は天候に恵まれればいいのですが,なかなか晴れないし,運が悪いと,大陸から黄砂がやってきます。また,ゴールデンウィークは異常な人混みを見にいくようなものになってしまいます。さらに,6月から7月下旬までは梅雨でだめだし,8月は暑すぎるし,ひょっとすると台風が直撃してしまいます。また,秋は紅葉シーズンで,やはり,すごい人混みです。
 そこで,なんとか恵まれた旅ができるのは,桜が咲く前の3月や,ゴールデンウィーク以前の4月中旬,そして,比較的気候が安定していて,紅葉にはまだ早い9月下旬から10月の初旬しかありません。
 
 ということですが,それでもなんとか,いろいろなところに出かけてみた結果,私が楽しいと感じる旅は,有名な観光地でもなけれは,大きくて立派な旅館でもなく,静かな場所で,小さくて小ぎれいな旅館で,おいしいものを食べることだ,ということがわかってきました。
 では,この先どこに行きたいのか? ということなのですが…。
 以下,次回。


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 昔から,「裸を見られたらどこを隠すか?」という問いに対して「顔を隠す」というのがあります。つまり,それが誰だかわからない,ということが,自己を特定されない根本となるわけです。もっとも,近ごろは,顔全体を隠さなくても,口元さえ隠せば,だれなのかわからないということが明らかになったわけで,これがいわゆる「マスク美人」と揶揄されることです。…というのは,今日の本筋からはなれた余談です。
 と,ここまでは前置きで,近年,YouTubeの動画の中に,ディープフェイクを用いた画像が話題となっているというのが今日のお話です。

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 ディープフェイク(deepfake)とは,機械学習のひとつであるディープラーニングを使用して,ふたつの画像や動画の一部を結合させて,元とは異なる動画を作成する技術のことですが,巷では,現実の映像や音声,画像の一部を加工し,あたかも本物のように見せかけるフェイク動画を指しています。
  ・・・・・・
 魅力的な女性が出ているような動画があるのですが,実は,その女性というのは偽画像で,実物ではない,というものです。他人の体に有名人の顔を貼ってしまうのは犯罪ですが,その反対に,自分の体に,無名の人や作り物の顔を貼るのなら,もはや,たとえ裸を大衆にさらしたところで,他人には人物は特定できないから恥ずかしくなくなってしまいます。
 事実を伝えることを旨とする報道でこれを行ってはいけません。現在問題となっているのはこちらのほうで,いくらでもウソのニュースが作れてしまうのです。
 しかし,フィクションであれば,それは単に,アニメを実写のように置き換えたものとみなせるわけで,Vtubeと同じです。こうなると,変に顔を隠したりぼかしたりしてごまかしたり,音声合成ソフトで作られているYouTubeチャンネルよりも,見る側はずっと快適でしょうし,こうして作られた人物をアイドルとして売り出したところで,はじめからそう断ってあれば何ら問題はないと思われます。
 現在放映されているNHK大河ドラマ「どうする家康」の合戦シーンでも,バックの映像はコンピュータグラフィックだし,多くのテレビドラマや映画でも,グラフィックが使われています。
 出回っている多くの天体写真や風景写真も,それが赤外線で写したものか,紫外線で写したものかで画像は違うし,また,画像処理をしてしまえば,それが果たしてどこまで真実といえるのか? また,コンピュータグラフィックとしてのディープフェイクではなくとも,整形した女性は,真実を加工したものという意味では同じことです。

 このように,毎度のこと,コンピュータというだけで,ディープフェイクによる偽造が問題視されていますが,これまでだって,同じようなものでした。
 むしろ,ある種の思想教育のように,それが真実でなくても,真実であるように教え込ませることのほうが,ディープフェイクよりもずっと悪質でしょう。また,過去の文献やらから,現在はそれが正しいとされている歴史上の出来事なども,本当にそれが真実だったのかはわかりません。事実,私が子供のころに習った歴史で,今は正しくなかったとされることが少なくありません。
 また,テレビの報道番組に出てくる街頭インタビューでも,多くのインタビューから伝える側の意図に即したものだけをとりあげて編集して放送しているから,それが果たして真実といえるかどうかは,はなはだ疑問ですし,新聞でも,それを記事にするかどうかは編集者の意図が働いているわけだから,それもまた,真実といえるかどうか疑問が残ります。
 ここ数年,世の中で起きたコロナ禍でさまざまなに報道されたことの中にも,これと同じようなことが少なくありませんでした。正しいと学問的に証明されていないようなことすら大手を振ってまかり通ってきましたし,本当はよくわからないことのほうが多かったのです。
 そうしたとき,声が大きい人,権力のある人,専門家と称する人が,単に個人の意見として言ったことが真実としてまかり通っていたりするのです。

 若いころ,自分が実際に見ることができること以外は,すべて虚構なのではないか,と思ったことがあります。本当はニューヨークなんてこの世にはないけれど,あるように信じ込まされているだけの虚構であるとか,あるいは,自分の頭だけが作り上げた幻なのではないか? さらに,自分が実際に見ていることすら,実際は,頭のなかで組み立てただけの虚像ではないか?
 このごろは,昔の映像を見ても,そうした映像に出てくる人が今生きているかどうかもよくわからないし,もう亡くなった人の虚像を入れることだってできないことではないし…。
 そんなこともまた,以前,「Star Trek」でやっていたような。
 こうなると,自分が今生きていることすら,虚構ではないか,とさえ思えるようになってきました。
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 それにしても,近年のコンピュータ,特に人工知能の発達で,ディープフェイクのようなことが簡単にできるようになると,本当に,何が真実で何が真実でないのか,これまで以上にその境目がなくなってきてしまいます。これからの社会で生きていく若い人たちは,現実とは何か? 真実とは何か? そうした重大な課題に,今まで以上に直面しているのかもしれません。


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 歳をとって物質欲もほとんどなくなり,必要なモノでもこだわりもないのですが,このたび,iPhoneを買い替えました。
 それまでは,6年ほど前に買ったiPhone8をずっと不自由なく使っていて,買い替える必要性も感じていなかったのですが,iPhone8が2023年秋のiOS17のアップデートの対象外となってしまったことと,2023年9月にiPhone15が発売されるそうなので,それを待ってもよかったのですが,電源端子がLightning端子からUSB-C に変わるとか? ということだったので,それでは持っている多くのコードがむだになるではないか,とiPhone14を買う決心をしたのです。

 私は,ずっと以前から,iPhoneもiPadも,Appleショップで購入します。そして,iPhoneには,格安SIMを入れています。
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 iPhone8はiPhoneの第11世代目のモデルで,2017年9月に発売されたものです。そのころに頻繁に海外旅行をしていた私は,iPhone6を使っていたのですが,iPhone 7では日本国内でApple Payを利用可能にするFeliCaが日本向けのモデルのみ有効だったのでパスして,全世界のモデルでFeliCaが利用可能になるiPhone8の発売を待ちわびて,発売と同時に購入したのです。
 今回購入したiPhone 14は第16世代のiPhoneで,2022年9月に発売されたものです。
 iPhone8に比べて,カメラ機能として,画素数は1200万画素と同じということですが,ソフト的にかなり進化しているらしいです。しかし,私は,カメラは別にニコンZ50を使っているので,カメラの性能にはあまり気にしていません。

 という次第で,注文してまもなくiPhone14が届いたので,これまでの使っていたiPhone8からアプリを移行をすることにしました。先日,新たにiPadを購入したときは,何の問題もなく移行できたので,今回もそのつもりだったのですが,思いのほかめんどうでした。それは,iPadとは違って,データ通信や,銀行などのアプリが存在してからです。
 まず,データ通信ができないのに驚きました。それは,APN構成プロファイルをダウンロードして設定する必要があったからです。しかし,こういうことは,ドコモ,au,ソフトバンクなどのキャリアで購入する人は知らない知識でしょう。何事も安く上げるには知恵が必要です。
 また,銀行などのアプリは,設定がそれぞれの銀行で異なっているのが,煩わしいというより,何か,とても滑稽でした。おそらく,その煩わしさの違いというのは,それぞれの金融機関の担当者の能力の違いなのでしょう。何か,それぞれの金融機関の内情がわかるようでした。
 もっとも快適だと思ったのは,顔認証です。こんなに便利なものだとは思いませんでした。指紋認証も便利だったのですが,それとは全く別物でした。それにしても,256ギガバイトのものを買ったのですが,60ギガバイトくらいしか使っていない! 私は,iPhoneで動画見ないし,撮らないし,どうしよう? もったいない話です。


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