●日本人の考えることといえば●
今回もまた,成田空港まどどうやって行くかが一番の問題だった。もう書き飽きたが,名古屋からは直行便のあるフィンランドのヘルシンキとハワイのホノルルは便利だが,名古屋からはデトロイト便しかないアメリカ本土と香港経由しかないオーストラリアは,それ以外の場所に直行便で行くにはまず成田空港まで行かなくてはならないから面倒なのである。それでも,成田空港までセントレア・中部国際空港や県立名古屋空港から数千円で行けるような便利な便がたくさんあるのなら何の問題もない。しかし,早朝と午後の2便のみがかろうじて格安で,それ以外の便だと何万円もする。また,格安の便の時間に利用しても,到着後に成田空港で何時間も待たなければならない。こんなバカげた話はない。
そんなわけで今回苦労するのだが,このときは成田の出発が午後4時過ぎのシアトル便だったので,東京までは新幹線の「ぷらっとこだま」を利用することにして,朝8時頃に名古屋駅から新幹線に乗った。荷物は事前に成田まで送ってしまうほうが便利なので,今回もそうして,小さなバックパックひとつ持ってサンダルばきであった。なお,東京駅から成田空港まではJRの成田エクスプレスは遅れてばかりであてにならないので,八重洲口からは所要1時間で運賃1,000円のバスに乗るのが便利である。
こうして成田空港に着いて早速フライトのチェックインをした。
成田空港には3つのターミナルがある。個人で旅行するとき,どのターミナルから目的のフライトが出発するのかが一番知りたい情報なのに,そうした情報がわかりやすく表示されていないのがこの国の「おもてなし」である。アメリカの空港は巨大で,多くのターミナルがあるが,どのターミナルにどの航空会社が発着するかというのが明確でわかりやすい。ホテルと空港間の送迎バスに乗ると,まず,どの航空会社に乗るのかとドライバに聞かれる。また,ターミナル間は無料のモノレールとか地下鉄が走っている。それに比べて,日本では,ターミナル間の移動はバスであり,しかも,バス停がそれぞれのターミナルの一番わかりにくいところにあり,また,道路もターミナル移動専用でなく,途中で信号待ちをしたりする。まったくもってバカげた話である。
例外はあるが,おおよそ成田空港のターミナルはアライアンスごとに次のように分けられているらしいのだが,そんなものは会社側の論理であって,はじめてこの空港を利用する人にはわからない。そもそもアライアンスというものすら知らない人のほうが多い。
第1ターミナルの南ウィングはスターアライアンス,第1ターミナルの北ウィングはスカイチーム,第2ターミナルはワンワールド,そして,第3ターミナルは格安航空である。
そこで,スターアライアンスのANAでセントレアから成田に来て,成田からワンワールドのカンタス航空に乗り換えるような場合,一旦ターミナルを出てターミナル間を移動しなけらばならない。しかし,国内線を降りたコンコースには「国際線乗り換え」という標示があって,それは同じアライアンスの乗り換えに限られる標示だからそれに従って移動すると失敗するのである。また,第1ターミナルの南ウィングと北ウィングは入口が違うだけでなかで移動ができるのだが,それがまた,土産物屋が邪魔をしていて標示がみつからずわかりにくいのである。
さらに,第2ターミナルは,セキュリティを越えて搭乗ゲートに向かうコンコースが広く,吉野家もあったりするが,第1ターミナルは手狭で,くつろげる場所が少ない。古いのである。
また,第1ターミナルが手狭になったので第2ターミナルを作り,そして,同様に第3ターミナルを作ったのだろうが,アメリカだとこうしたとき,すべてのターミナルに統一性が保たれて利用者の利便性を第一にすべてのターミナルをリニューアルするが,日本では温泉街の古宿のように,デザインやコンセプト,そして利便性の異なるものを建て増し,作りに脈略がなく統一性がとれていないものだから,不便でかつ見栄えが悪いのである。
カテゴリ:日本国内 > 成田国際空港
グレイシャー国立公園への旅①-アメリカ旅行記 ’16夏
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このブログでは,実際に旅行をしているときには「LIVE」として現地の様子をほぼ同時進行で書き,帰国してから,アメリカ国内の旅行については,改めて「旅行記」として細かく書いている。しかし,2016年夏グレイシャー国立公園へ行った旅行のことはこれまで「旅行記」を書く機会を逸してしまった。そこで,今回,少し前のことになるが改めて振り返ってみることにした。
●900キロメートルの道のりを走ることに●
☆1日目 2016年6月24日(金)
「地球の歩き方」の「アメリカの国立公園」編にはアメリカのすべての国立公園が掲載されているわけではないが,おおよその有名な国立公園は載っている。改めて読んでみると,私はこれまで特に意識したわけではないが,アメリカを旅するうちに,そのほとんどに行くことができたようだ。しかし,2016年当時,ずっと気になっていて,しかし,なかなか行く機会のなかった国立公園がひとつあった。それがグレイシャー国立公園(Glacier National Park)である。
今から思うと,2016年という年は,私は旅行をするどこもが想い入れに満ちていた。そうした場所を実際に旅行して,とてもよい思い出がたくさんできた。そうした年であった。それは,今よりずっと行きたかった場所が多かったことがその理由である。そして,いまよりもずっと知らないことが多く,だから戸惑いつつも試行錯誤で旅行をするうちに,思ってもいないほど幸運に恵まれて,いろんな経験ができた年であった。わずか3年前とはいえ懐かしい気がする。
まず,3月に生まれてはじめてハワイに行った。はじめて行ったハワイでは,これまで写真で見ただけだったその風景を実際に見て感激した。そして,6月にこれから書くことになるグレイシャー国立公園に行った。さらに,8月にはアメリカ本土をフロリダからフィラデルフィアまでドライブして,50州制覇を成し遂げた。最後に,10月にこれもまた生まれてはじめてニュージーランドに行って,念願だった南半球の星空を見ることができた。
この旅をする1年前の2015年,私はワシントン州にある主だった国立公園に行くことができたのだが,このときの旅もまた,まだ,書く機会を逸しているから,今回はそれも含めて,国立公園のことを中心に書いていきたいと思う。
話は前後するが,その2015年の旅のときにグレイシャー国立公園にも行ってみようと思っていた。しかし,グレイシャー国立公園は遠く,そこまで行く余裕がなかった。地図を見るとわかると思うが,ここは「わざわざ」行かねば行くことができない場所なのである。それは,以前私がそれまで行きたくてもやはり「わざわざ」行かねば行くことができなかったコロラド州のデンバーに似ている。そのどちらも,どこかに行くついでに行くことができるという場所にはないからである。
そこで,2016年,「わざわざ」グレイシャー国立公園に行こうときめたとき,地図を見ながら,どうやって行こうかとずいぶん考えた。シアトルからドライブするにはかなり遠い。距離にして550マイル,約900キロメートルもある。この距離は,休憩なしに走ると9時間というところである。このときからわずか3年しか経っていないが,私は今や300キロメートルという距離を走ることすら遠いと思うようになった。そう考えると,ずいぶんと歳をとってしまったものだとショックを受ける。
それはともかく,このときだってやはり,この長い距離を走るのをかなり躊躇した。そこで,車で行くのはあきらめて,シアトルで国内線に乗り換えて国立公園の最寄りの空港まで行こうと,ずいぶんとフライトを調べたのだが,なかなかうまくいかなかった。そこで結局,車で走る方が便利だと悟って,シアトルで車を借りることにしたのだった。
特別編・2017夏アメリカ旅行LIVE②-成田国際空港
今日はまず,ANAの機内誌に載っているANAが使用している機体の紹介を見ていただきましょう。1番目写真です。これは有名なネタなので,知っている人も多いことでしょうが,ANAは使用機体のひとつに「ミレニアム・ファルコン」を採用しています。いつか客室乗務員の人にどうやったらこれに乗れるか聞こうと思いつつ,今回も忘れてしまいました。日本でもこういったさりげない冗談が通じるのは素敵です。しかし毎度のことですが,わずか1時間程度のフライトなのにやたらと機内での注意事項の放送が多くウザったいです。これではまるで幼稚園です。日本に来る外国人の多くは日本で興味があるのはアニメとゲームです。自国では浮いてしまっている大人になっても子どものまま成長できない人たちが日本に来ると安心できる,だから来るのですが,それはつまり日本が幼稚な国だからなのだそうです。
さて,雨のセントレアで朝食をとり,定刻にANAに乗って成田国際空港に着きました。今日は残念ながら天気が悪く富士山は見えませんでした。私は,お盆休み直前に帰国することは多いけれどこんな時期に出国することはほとんどありません。成田空港のコンコースはまだ午前中なので空いていたのですが,これから帰国ラッシュが始まるのでしょう。テレビ局が来ていました。
数年前には不案内だった成田空港も毎回のように来るようになって,もうよくわかります。シアトル便の出発まではこれからまだ7時間あります。デルタ航空のラウンジ「スカイクラブ」は出国ゲートの先にあります。出国ゲートに行くにはまだ早いので,とりあえずはカード会社のラウンジで暇つぶしです。カード会社のラウンジなんて飲み物くらいしかサービスはないのですが,ネットが快調につながるだけでも便利です。
お昼になったので出国ゲートを過ぎてターミナルに入りました。デルタのラウンジは22番ゲートのところだと聞いていました。この辺りデルタ航空のターミナルです。広いラウンジは空いていました。ちょうどお昼だったのでここで食事をしました。ここは豪華でカード会社のラウンジとは雲泥の差がありますが,サービスといい雰囲気といい,完全にアメリカです。いつも思うのですが,働いている人が日本人であってもアメリカの企業に勤めると全く異なる行動や仕事ぶりになるのですねえ。不思議なものです。おそらく日本の企業で働く女性の過剰な接待ぶりは訓練しやらされているからそうしているだけのメッキなのでしょう。
今回の旅はカバンをふたつ持っています。ひとつは事前に成田まで送りました。もうひとつは機内持ち込みで成田まで持ってきました。この先もひとつは機内持ち込みにしようと思っていたのですが,面倒になってカウンタでふたつとも預けてしまいました。こうして身軽になったので,あとは離陸を待つばかりとなりました。それにしても,このところハワイやオセアニアを旅行するようになったら,アメリカ本土に行くのが面倒になってきました。アメリカ本土は歳をとってから旅するところではないようです。私は若いうちに行っておいて本当によかったと思います。ではそろそろ搭乗が始まります。シアトルまで8時間程度のフライトです。機内の雰囲気はオーストラリアへ行くカンタス航空とはまるで違います。当然,デルタコンフォートに無料グレイドアップです。今回の旅のスペシャルガジェットはノイズリダクションのイヤホン。果たしてその効果はいかに?
特別編・2015夏アメリカ旅行LIVE①
先月の旅から帰国して1か月,まだ時差ボケも治らないまま今回のわずか6日間の旅に出発しました。
まず,昨年の夏に行ったアイダホ州ボイジーに行きます。夏休みで日本に来ていた従姪の子供たちの帰国に付き添うのです(これが所用)。
その後,35年ぶりのサンフランシスコへ寄って3日間観光します。
デルタ航空はサンフランシスコはハブ空港でないので,サンフランシスコへ行くには,何度か乗り換える必要があります。
きょうは,セントレア・中部国際空港から成田国際空港までANAの国内線,乗り換えてデルタ航空でシアトル,そして,ボイジーまで。
成田便の出発時間が異様に早くて,朝7時55分。ということで,初日の朝が非常に早いので,手ぶらで空港まで行くために,はじめて空港までカバンを送りました。JAL ABCという宅配で,1,960円でした。ちなみに,自宅からセントレアまででも成田まででも料金が同じ,というのがおもしろいところです。ちなみに,デルタゴールドカードは,帰りは無料で送れます。
そんなわけで,初日は,朝4時の起床。始発の名鉄電車に乗って,6時12分にセントレア到着。
しかし,早く成田に着いても,成田では待ち時間が6時間もあったのです。そこでどこか行くところがないかと調べて見つけたのは,航空科学博物館でした。
この博物館のことは,後日,詳しく書くことにしましょう。今日は写真だけです。
そんなわけで,今回の旅行LIVEの1日目は,成田国際空港からお届けしました。それにしても成田国際空港はわかりにくい空港です。
これから太平洋を渡ります。
特別編・2015春アメリカ旅行LIVE⑪
楽しく,かつ,ハプニングだらけの旅を終えて,再び日本に帰ってきました。今回もまた,旅行中は日本人には会いませんでした。
私は,多くの日本人が住んでいたり旅行をするような場所ではない,ほとんど馴染みのないアメリカを旅するようになって以来,マスコミも含め,日本の多くの人がアメリカについて語るけど,そんなものは上っ面の知識だけで,ほとんどの日本人は,本当のこの国のことをほとんど知らないのではないか? と思うようになりました。他のアメリカブログもまた,ニューヨーク,サンフランシスコ,ラスベガスなどの文字が躍っていますが,そんな日本の航空会社でダイレクトで行けるところは,よそ行きで本当のアメリカではないのです。それは,東京と京都を旅してこれが日本だというようなものです。
また,アメリカに住む日本人も,日本人のコミュニティがあったり,会社が保障する至れり尽くせりの生活だから,本当のアメリカを知っているわけではないのです。
それはまた,報道関係者も同じです。留学している若者だって,その多くは都会の大学生活をしているだけで,休みになればさっさと帰国し,高校生がホームステイをしても,クルマに乗れないから,アメリカに住んだってほとんど何も知る事ができないのです。それは,私がデトロイトに5時間半遅れで着いたとき,ほとんど帰国したような気分になったのと同じような次元のアメリカなのです。
アメリカは,また,年々凄まじい勢いで発展を続けています。
1年前の知識が全く通用しないこともたくさんあります。ほとんどの人がディジタルディバイスひとつ持ってなんでもやっています。郊外に広がる巨大な住宅地やショッピングモールは,もうすでに日本の大型店とは異なるものに変わってきましたし,社会のシステムもどんどん変わってきています。
ほとんどの場所はチケットレス。フライトのチェックインもネットでできますし,入国の書類も税関申告書もなくなりました。空港のセキュリティもどんどん合理化して,事前に登録してあればほぼフリーパスになっています。
それに比べて,日本は相変わらずです。一度決めたやり方はいつまでも変わりません。むしろどんどん古くなり形式的で面倒になり取り残されていくように思います。まるで鎖国の江戸時代みたいです。
そういったことを決定する私の年代の地位の高い人たちがそうした保守的で狭い視野しか持ち合わせていないからどうしようもないのです。うまく表現ができませんが,私には,本質的に全く違う思考をしているような感じがするです。
帰国をした成田では,やたらと放送がかかってうるさいのに,肝心のことがさっぱりわからないし,ターミナル間の移動がバスだったり,搭乗ゲートの案内表示もばらばらだし,というように,いろいろ不便でアメリカの空港とは大違い,お客さんたちは不機嫌そうで仲間内で大声で話し我勝ちで譲り合いの気持ちなどまるでない,その態度は日本の車の運転と同じです。
帰国早々すっかりイヤになりました。
日本では,子供の塾通いは加熱し,相も変わらず受験競争に意味のない補習ごっこで休日も束縛される高校生,そして,黒服に身を包んで就職活動をする大学生。その結果が,早朝から深夜までの過剰労働。たまのお休みはどこも大渋滞。電車に乗れば注意事項のアナウンスばかり。小さなお家を手に入れるのに一生の稼ぎを貢いで,走る道路もないのに高級車を買って,退職年齢も引き上げられ,年金も目減りし,老後にも地獄が待っています。まさに終身刑です。
近隣の国と仲が悪くても外から見れば内輪もめみたいに思えるだけです。私がアメリカで出会うアジア人は,本質的に同じような思考をしているなあといった親しみを感じます。また,なんとかいう首相が粋がって世界にお金をバラまいても話題にもされていませんし,本気で戦う気も国民の合意もないのに一流軍事大国気取りで,子供の火遊びみたいで危なっかしいようにしか見えません。
アメリカには中国語とハングルの表示はあっても日本語はありません。そのくらいのお付き合い相手という位置づけなのに…。
私が若いころに行ったアメリカにはメイドインジャパンが溢れていましたが,今はほとんど目にしません。やたらと機能だけ多くて使いにくいもの…。アメリカではお年寄りまで持っているのはアメリカの会社が開発した中国製のスマートフォンだけです。これでなんでもこなします。これでは日本のカメラは売れません。ホテルのテレビもみんな韓国製です。
右翼だ左翼だ自民だ民主だと言ってもみんな同じ根を持つ同じ次元の日本人にすぎないのです。モノを買うとやたらポイントポイントでカードだけが膨れ上がる,そして表面ズラだけ親切で言葉使いは丁寧でも融通が利かず,上司の指示がなければ何も判断させてもらえない馬鹿げた社会になったしまった日本は,もはやどうしようもないのでしょうか?
それでも,日本人はクールだと自画自賛をし,国際化を唱えていますが,外側から見ると哀れみさえ覚えます。時代遅れの孤児です。私には今やノースコリアもジャパンも大して違わないように思えます。
アメリカでは無料の広い美術館には広いカフェテリアがあって食事を楽しみ,平日でもボールパークは満員で,老人はリソート地でのんびりとショーを楽しんでいます。そうして若いころの苦労をみんなで称えます。週末には,郊外に広がる公園でバーベキューや釣りやボート遊びやハンティングをしています。
ガソリンの値段は日本の半額だし渋滞知らずの高速道路はほとんど無料,どこへ行ってもその日に泊まれるホテルはあるし,どこでもクレジットカードとwifiが使えます。
でも,そんな素晴らしい世界があることは知らない方がいいのかもしれません。私のように虚しくなります。だから虚しくならないように,国策で,アメリカでは全く使えない英語もどきの英語と称する受験勉強クイズを6年間も強いて英語嫌いを増産し,海外逃亡を断念させているのでしょう。
日本人は,これまでもこれからも,お客様にペコペコと頭を下げて,お客様をお待たせしないように気を使い続けて,遊ぶところもないから休日も仕事をして,どうでもいいような小さな組織で出世競争してプライドを満たして,退職後も仕事をして若者にいつまでも口を出し,これだけ殺人事件があるのに日本は安全で世界一素晴らしいと言い聞かせながら,せいぜい,おもてなしと称してお互いの監視に磨きをかけるしか,自分を納得させる方法はないのでしょうか。