【Summary】
I observed the Comet Tsuchinshan-ATLAS (C/2023A3) on October 14, 2024, capturing its long tail with a 70mm lens. Despite some clouds, the comet was visible near Venus and Arcturus. They reflected on the difficulty of spotting comets, particularly for young people, due to the rarity of clear skies during significant comet events like Comet NEOWISE (C/2020F3)in 2020. I writer also noted the traditional beauty of the Thirteenth Night (October 15) Moon, though its brightness may make the Comet harder to see in coming days.
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それにしても,紫金山・アトラス彗星(C/2023A3 Tsuchinshan-ATLAS)はいい時期に現れたものです。いくらすばらしい彗星といえども,天気が悪くては見ることができません。
2024年10月14日。西の空低く雲があって,さすがに今日は,と思っていたのですが, 夕方になって,雲が切れてきました。昨日よりも高度が高くなるので,晴れていさえすれば,肉眼でも容易に見ることができるだろうと思いました。私のiPhone14手持ちでも簡単に写る大彗星なので,視野の広いものはiPhone14にお任せして,この日は,昨日よりも焦点距離を短く70ミリで写して,長~い尾を収めることにしました。
10月14日に彗星の見える場所は,金星とうしかい座の1等星アークトゥルスの真ん中なので,見つけることはとても容易でした。昨日よりは少し空の状態が悪かったのですが,それでも,午後5時50分ごろには肉眼でも見えるようになり,思った通り,写真では長く尾を引いた姿を捉えることができました。
とはいえ,慣れていないとなかなか難しいものです。流星群もそうですが,報道では「〇〇が見られる」と簡単に見ることができるかのように書いていますが,太陽や月が「見られる」のとは次元が違います。
若い人の中には,はじめて肉眼で彗星を見た,という人も少なくはないようです。というのは,2020年7月に現れたネオワイズ彗星 (C/2020F3 NEOWISE)は,とても明るかったのですが,1週間ほどしか見ることができず,しかも,日本列島は沖縄と北海道を除いて連日天気も悪く,さらには,コロナ禍だったということもあって,見た人は非常に少なかったのです。
そこで,彗星がどのように見えるか,という経験がないので,せっかく視野に入っていてもわからなかったり探せなかったりします。やはり,指導者が必要なのでしょう。せっかく天文ファンを増やすいい機会だというのに…。流星群もそうですが,一般のマスコミは自分で見てもいないのに記事を書くものだから,とてもいい加減なのです。
とはいえ,今回の紫金山・アトラス彗星,肉眼では確認できなくても,スマートフォンを向けると,液晶画面で確認ができるのには驚きました。
この日もまた,私は,彗星が地平線に隠れるまで見送りました。
ところで,今日10月15日は十三夜。
十三夜は,旧暦の13日の夜,主に旧暦9月13日の夜を指し,月見をする風習があります。
中秋の名月である十五夜の後に巡ってくるので「後の月」, 栗や豆の収穫祝いを兼ねているので「豆名月」「栗名月」,また,中秋の名月とあわせて「二夜の月」(ふたよのつき)ともいいます。
満月より少し欠けた十三夜の月が美しいというのは,極めて日本的な美意識だと思います。
平安時代に書かれた「躬恒集」(みつねしゅう)の,旧暦・919年(延喜19年)9月13日に醍醐天皇が月見の宴を催し詩歌を楽しんだというのが十三夜の月見のはじまりといわれています。
十五夜と十三夜のどちらか一方しか月見をしないことを「片見月」「方月見」といい,縁起が悪いとされています。さらに,旧暦の10月10日の十日夜(とおかんや)とあわせ,3日間月見ができると縁起がよいともいわれています。
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十三夜の月は風流ですが,この先,月は満月に向けて明るくなっていくので,月明かりのために,彗星は見づらくなっていくかもしれません。
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