私が乗った最上川舟下りの出発は午前10時50分でした。
予約なしで個人で行って,その場でチケットを買えば乗ることができるようでした。こんな時期でなければもっと混み合うのでしょうが,人が集まるだけ船が出るような感じでした。
私が最上川舟下りの乗り場である戸沢藩船番所着いたころは,学生で一杯でした。おそらく修学旅行なのでしょう。彼らは早々に集合して,チャーターされた船に乗船して出発していきました。
また,私が乗る時間には,団体ツアー客がいたので,やだな,と思いましたが,彼らもまた一般客とは別のチャーター船だったので,まったく問題はありませんでした。
個人旅行で最もいやなのは,こうした場合に団体客と一緒にされることです。
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私は,この最上川舟下りで,アラスカのフェアバンクスで乗った外輪船クルーズを思い出していました。アラスカの外輪船クルーズの方がはるかにスケールが大きいのですが,まあ,雰囲気だけは似ていました。
あまり期待もしていなかったのですが,さすがに人気アトラクションでした。船頭さんの案内がすばらしく,楽しいものでした。
途中で下車することはなく,船から景色を楽しみます。
見どころは次のようなものでした。
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●馬爪岩は義経の馬を休憩させてくつわを洗ったとされる場所で,岩には馬の足跡が…。
●弁慶のつぶ手石は弁慶があやしい人影めがけて投げた石がめり込んで残っています。
●仙人堂は義経の従者であった海尊(かいそん)が一行と別れたあと山伏修行ののちに仙人になったとされますが,その海尊を祀る神社です。
●白糸の滝は白糸のように一筋に落ちていく高さ123メートルの美しい滝です。義経の妻であった北の方が「最上川瀬々岩波堰き止めよ 寄らぞ通る白糸の滝」と詠んだといわれています。
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最上川の北岸は橋も道もなく,今はまったくの無人だということでした。まだ日本にもそんな場所があるのです。
最上川は穏やかでしたが,途中,何か所か,水の流れが早いところがあって,波が白くなっていました。しかし,狭く岩だらけの急流を迫力満点で進む京都の保津川下りとはまったく違うものでした。
舟下りがおわり,川の駅「最上峡くさなぎ」で下車,ここで,しばらくお土産タイムがあって,帰りは戸沢藩船番所まで路線バスに乗るというシステムでした。
最上川舟下り義経ロマン観光のものは,こうしたこともなく,同じ場所に戻るということなので便利ですが,コースがかなり短いものです。
この季節は新緑が美しく,また,幸い,天気がよかったので,十分に楽しむことができました。おそらく,もう少し早い季節なら桜が,また,秋には紅葉が,そして,冬であれば雪景色が美しいだろうと思いました。
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川の駅「最上峡くさなぎ」でバスを待つ間,さくらんぼ味のソフトクリームを食べました。
戸沢藩船番所まで戻って,ちょうどお昼。ここにあった「芭蕉庵」というおそば屋さんでざるそばを食べました。今度は板そばではありませんでした。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは