しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

カテゴリ:フィンランド旅行LIVE > LIVE・2018冬

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 自然はとても大きいって それが得意のフレーズ
 人間が狭い輪っかの中で傷つけあうのを 静かに観てる
 大空 広い大空 いつかカメラマンになって
 こいつに近づくと 目を輝かせてた
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 自然はやはりすてきだ だけと不安がひとつ
 もっと大きなものが撮りたくなって 俺はどこまで 行けばいいのか
 オーロラ それはオーロラ 地球も夢を見るんだ
 こいつがそうだと 目を輝かせてた
    さだまさし「極光(オーロラ)」
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はじめて行ったフィンランド・ロヴァニエミは本当にすばらしいところでした。
数日前には「現地で何をすればいいのでしょうか?」と書いたのに,今では住みたくなってしまった街でした。
幸い,美しい最大級のオーロラも見ることができました。

帰国の際に立ち寄ったヘルシンキの国際空港はアジアからヨーロッパに行くときのハブ空港なので,今や,アメリカの空港では見ることのほとんどなくなった日本人観光客もたくさん見かけましたが,その多くは,ちょうどそういう時期だったのでしょうが,卒業旅行の女子大学生たちでした。その中にはひとり旅も多く,頼もしく思いました。しかし,それにしても,男子大学生は皆無でした。この国の将来はやはり危ういです。
私には,女子大学生たちは,これで学生生活とも「決別」なのだという哀愁を感じました。日本という,実質は未だ依然男尊女卑の国で,彼女たちは,この先いくら能力があっても,「おもてなし」と言いながら実は人から金を巻き上げることが目的の企業に入社して,飾りもののような存在となるか,あるいは遅くまで残業をさせられ,飲み会で芸をさせられるだけの社会人となっていくのでしょうか。
そして,そのほかには,相も変わらぬツアー旅行の年配の女性たち。その多くは,私がニュージーランドやハワイの星空観察ツアーで出会ったような,オリオン座も南十字星もわからない人たちでしょう。彼女たちは地中海に行こうとイタリアで史跡を見ようとスイスアルプスに出かけようと,結局は,日頃テレビのワイドショーを見ては将棋も相撲も興味がなかったのに藤井聡太くんや貴乃花の理事選挙に熱中し,ブランド品に身を包んでデパート巡りをしたり,雑誌に載ったレストランでランチをしたり,テレビの旅行番組でやっていたとおりに黒部渓谷や京都をツアー旅行をしているのと同じで,まったく主体性もなく,絵葉書と同じ景色を見,雑誌に書いてあるように観光し,必要もない土産物を買って,現地の食事に不満を示し,やはり日本がいいと言って帰国するのです。
たくましい卒業旅行の女性たちが将来,そうした姿にならないことを祈ります。

それにしても,この時期は中国の旧正月と重なってしまい,今や世界中に生息するあの集団に,フィンランドでもまた,やりきれない思いをしました。どうして彼らはどこでも大声を出し,譲ることを知らず,ああもマナーが悪いのでしょう。最終日の朝は旧正月も終わり,彼らの帰国したホテルの,朝食をとったレストランの前日までとはまるで違う静寂な雰囲気が衝撃的でした。
今度来るときは中国の旧正月休みの時期を外して,大好きになったフィンランドの,また新たな魅力をゆっくりと発見したいと思います。

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予想通り,この晩はまったく晴れませんでした。私は3日連続でオーロアツアーに参加して,見ることができたのが2日,そのうちの1日が最高の条件でした。他の参加者のなかには,最高の日だけ参加した人もいれば,この晩のようにまったく見ることができない人もいて,なんだか人生の縮図のような感じでした。いつも書いているように,運というのはやはり自分で掴みにいくもののようです。この日私が感動したのは帰りのバスからロヴァニエミ発ヘルシンキ行きの寝台特急が走っている姿を見ることができたことです。先日,テレビの「世界の村で発見!こんなところに日本人」という番組で,榊原郁恵さんがフィンランド・ウツヨキに住む日本人女性に会いに行くというのをやっていて,その番組で榊原郁恵さんが乗ったのがその寝台特急だったのです。私も今度来るときは乗ってみたいものだと思いました。ロヴァニエミ・ヘルシンキ間は11時間,大雪原を電車が駆け抜けます。

5日目。帰国の日です。
ロヴァニエミからのフライトは午後2時10分。ホテルのチェックアウトが12時で,ホテルに空港までのシャトルバスがフライトの1時間10分前に来るということだったので,チェックアウトのときにカバンを預けて,それまで近くを散歩しました。この日は異常に暖かくマイナス9度でした。
シャトルバスの乗り場がわかりません。というのも,公共バスのバス停をそのまま利用していて,シャトルバスという標示がなかったからです。何度も聞いて,ここに間違いがないと確信しても不安でした。やがて無事にバスが来て,街中のホテルを巡回して空港に向かいました。1時間ほど前にピックアップして間に合うというのが小さな街だからこその話です。空港でチェックインして飛行機に乗り込み,順調にヘルシンキに到着したのですが,イタリアがなんと9年ぶりの大雪とかで,接続する便の到着が遅れていて,予定より2時間遅れてヘルシンキを離陸しました。

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お昼間は快晴で雲ひとつなく,天気予報では夜も快晴だったのですが,どういうわけか夕刻から曇ってしまい,昨晩とは違って現地に到着してもオーロラが見られませんでした。ただし,昨日も参加した連日の観察組はすっかり満足状態だったので,小屋でのんびりと飲み物を楽しみながら雑談していました。
そのうちにどうにか天気が回復したらしく,みなさん,小屋から出ていきました。私はこの日は木々を入れたり,人物を入れたりした写真を写すのを楽しみました。
残念ながら昨日のような大きなオーロラは見えませんでしたが,こうして2晩連続でオーロラを見ることはできました。

さて,4日目。最終日です。
今晩もオーロラ観察ツアーに参加するのですが,この日は朝から天気がよくありません。そのかわりとても暖かで,わずか!マイナス9度。気温もマイナス15度以下になると手袋やらマフラーが必需品になりますが,このくらいの気温だと手袋もマフラーも必要なく,厚手のオーバーオールさえあれば問題ありません。
こちらに来るまでどんな服装をすればいいのか,どれほど寒いのかというのが最も心配だったのですが,実際に体験してとてもよくわかりました。ひとことで言えば,大したことはありません。
車で遠出でもすればもっと行動範囲は広がるのでしょうが,今回はそれができないので,4日目ともなるとお昼間に行くところもたいしてありませんでした。私はロヴァニエミに来てみて,この町なら住みたいなあと思ったのですが,実際に住んでみればそれは日常になるわけで,そのときは,空調の効いた快適な室内で朝から外に出ないでシベリウスの音楽を聴きながら読書三昧を楽しむことでしょう。ここはそうした生活がとても似合う落ち着いた町なのです。

そこで今日は再びサンタクロース村に行ってみることにしました。2日目に行ったときは様子がわからなかったのですが,その後にいろいろと情報を手に入れたので,また行ってみたくなったからです。目的はサンタクロース村の出発点として1951年,フランクリン・ルーズベルト大統領の夫人エレノア・ルーズベルトさんが視察に訪れたときに建てた小屋を見ることと,サンタクロースと写真を写すことでした。
ともに目的を果たし,案内所のあたりをぶらぶらしていると,フィンランドに留学しているという日本の女性たちがいました。100日以上滞在しているというのに,オーロラを見たことがないということでした。オーストラリアに留学しても満天の星空を見たことがないという学生もいるし,いったい何をしに来ているのでしょう?
北極圏のラインをまたいで写真を撮っている観光客もたくさんいたのですが,どうやらラインをはさんでどちらが北なのかわかっていないらしく,ラインの南側でポーズを取っている人がほとんどなのもまた滑稽な話でした。
サンタクロース村から帰って,オーロラツアーの集合時間まで近くのカフェでケーキを食べてコーヒーを飲んでいると,一昨日,昨日とオーロラツアーで一緒だっだ大学生の女性2人と出会ったので,一緒にロバニエミ教会まで歩いて行って,その帰りにマクドナルドで夕食をとりました。この2013年まで世界最北端であったマクドナルドでは店員さんに記念のカードをもらうことができるということだったので,それを手にいれました。
その後,オーロラツアーの集合場所に行きました。しかし,どうららこの日オーロラは絶望的なようでした。

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モイモイツアーの参加者は約20人ほどで,サンタホテルのロビーに集合して,バスに乗って約30キロメートルほどロヴァニエミから北西に行ったところにあるソンカ湖の南の湖畔から北の空に広がる湖の上のオーロラを観察します。観察する凍った湖の近くには小屋があって,そこは暖かく,飲み物とクッキー,それにソーセージが用意されています。隣の小屋にはトイレもあります。オーロラが出ていれば観察し,そうでないときは小屋で休息できるというわけです。
この日は快晴で,すでに到着する前のバスからオーロラが見えていて,いやが上にもテンションが高まりました。現地に到着して休むまもなく観察がはじまったころにオーロラは最大級となり,北の地平線から天頂にかけて一面,オーロラが広がったのです。帰りの時間までずっとそんな調子だったので,休む間もなくでオーロラを見ることができました。
深夜1時前にはホテルに戻りました。
こうしてわたしは人生3度目のオーロラを見ることができましたが,今回が最も素晴らしいオーロラでした。

翌3日目。
すでに2日目に主だった見どころには行ってしまったので,3日目はラヌア動物園に行くことにしました。ラヌア動物園はロバヴァニエミからバスで1時間以上南に行ったところにあるのです。行き方としてはバスターミナルから長距離バスに乗るのですが,あいにくこの日は土曜日で,そのバスというのがなんと朝の1便しかなかったのです。幸い私がターミナルに着いたときはそのバスの時間の30分ほど前だったので間に合って,そにバスの時間までとなりの鉄道の駅まで行ってくることにしました。
ロヴァニエミの鉄道の駅からは1日に数本,ヘルシンキ行きの電車もあります。私が着いたときはちょうど北に向かう電車がホームに止まっていました。次に来るときはぜひ電車に乗るぞ,と決意しました。
ところで,バスが1本しかないということだったので帰りのバスがなかったらどうしようかと心配したのですが,バスの時間が近づくと,結構多くの人が子供を連れていかにも動物園に行くと行った風情で集まって来たので安心しました。やがてバスが来たので乗り込みました。乗るときに運転手さんに帰りのバスがあることを聞いたので,安心して乗り込みました。動物園は雪深い周回ルートを1時間くらいコースを歩くとシロクマやムースなどがいました。しかし,私が一番興味深かったのはバスの車内から見た風景でした。
動物園で昼食をとり,帰りのバスに乗りました。
帰りに近くのスーパーマーケットで夕食のお寿司を買って帰りました。昨日のように別に外出しなくても安いお金で同じ食事ができます。ホテルに戻ってお寿司を食べてから少し休憩して,この日も再びオーロラツアーに参加しました。

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この旅は4泊6日ですが,到着が夜だったので1日目は何もできず,実質は3日間の観光です。3日間とはいえ,小さなロバヴァニエミで3日もすることがあるのか疑問でした。ただし,夜は3日ともオーロラ観察です。これが目的で来たのですから,最善をつくさなければ悔いが残ります。
小さい町とはいえ,人口は6万人,観光都市ロバニエミの街中は明るく,しかも郊外は雪道ということで,夏にアラスカに行ったときのように,車を借りて郊外に行くのは無謀でした。しかし,幸いここにはモイモイツアーという日本人相手のオーロラ観察ツアーがあるので,それに参加することにしました。3日連続で予約をしたらかなり値引きがありました。オーロラは天気さえよければ程度の差はあってもほぼ見られるのですが,問題は天気なのです。見られる確率がたとえ50%でも,3日であれば88%になるのです。
自他ともに認める晴れ男は今回も健在だったようで,昨日までの雪から一転して,今日は朝から快晴で気温はマイナス17度でした。しかし,風がないので寒さはそれほど感じませんでした。

オーロラツアーは夜8時30分からなので,まずは,有名なサンタクロース村に行くことにしました。公共のバスで行くのですが,バスが出ているバス停の場所がわからず,乗り方も分からずということで,かなり戸惑ったのですが,ともかくなんとかバスに乗れてどうにかサンタクロース村に到着しました。
サンタクロース村というのは,テーマパークというよりもアウトレットのようなところで,入園料が要るのではなくて,レストランや売店があって,そこでお金を使わせようという施設でした。メインは郵便局とサンタクロースのいるパビリオンです。実はサンタクロースのいる場所は2箇所あって,一方はみんな知らず並んでいる人がいませんでしたが,もう一方はすこい人混みでした。どちらも中に入るとサンタクロースに扮した人が座っていて話をして一緒に写真を撮って,欲しければその写真を買うというシステムでした。これがこのロヴァニエミ一番の人気の施設なのですが,私はこんなもんかと思いました。
ただし,ここで見逃していけないのが北極圏の境界です。夏にアラスカのフェアバンクスに行ったとき,フェアバンクスから北極圏はまだ200キロも遠くて,行くのを断念したのが心残りだったのですが,ここでその願いがかないました。
サンタクロース村には森の中を1,000メートルトナカイの引くソリに乗って散策するというアトラクションがあったので乗ってみました。フィンランドのトナカイはすべて人の持ちモノで,肉にされたり繁殖させたりといったことが組合で厳格に管理されているそうです。当然ソリを引くトナカイもその中のもので,そりを引くように選ばれたオスのトナカイを去勢してこれを生業として生きながらえているのだそうです。
そのあとで,私はレストランに行って,なんとトナカイ肉のホットドッグを食べました。かなりブラックジョークですね。こちらではトナカイの肉はポピュラーなのですが数が少ないので,牛肉よりも高価です。

午後はロヴァニエミに戻って,アルクティクムという博物館に行きました。ここは北極圏に関する博物館で,展示は非常に充実していました、アラスカのフェアバンクスで同じような博物館に行ったのを思い出しました。となりに科学館があったのですが,これは子供向けのつまらないところでした。その後まだ時間があったので,フレスコ画で有名なロヴァニエミ教会に立ち寄りました。何かの準備で忙しそうだったので聞いてみると,夜6時からゴスペルのコンサートをやるから来てねと言われました。
夕食は日本料理店を見つけたので,そこでお寿司を食べてからホテルに戻って,オーロラ観察ツアーに行く準備してをして,いよいよオーロラツアーの集合場所に急ぎました。

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この国の合理性は様々なところに現れています。
入国者で書類は全く不要で,全て自動化されていました。空港での余分な放送も皆無でした。
ホテルでは,ベッドの脇のスイッチで部屋の中の電気が制御できます。さらに洗面所は全ての電気を消しても薄く明かりが灯ります。また,ドアに表示されている避難経路が暗闇でも薄く光っているのですが,それは寝ているときベッドからはその光が見えないように配慮されています。
シャワーはひねるとすぐにお湯が出ますし,ウォッシュレットというような手の込んだものは当然ありませんが,洗面台に小さなシャワーがあって自由に使えます。
電源のコンセントはC型プラグですが,これがまた安全性に最も優れた形状です。アイロン台やスタンドなども最も使いやすく作られていて,日本製品のようにやたらと使いにくく工夫を凝らすようなことにはなっていません。
部屋の空調も完璧で寒さは全く感じません。
買い物はキャッシュレスが当たり前で現金は不要です。バスもクレジットカードで乗れます。
これが世界一教育が進んでいると言われるフィンランドの姿です。
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さて,2日目になりました。ホテルの朝食は非常に豪華なバイキングでした。IMG_4369IMG_4370

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ヘルシンキからロヴァニエミまではずっと左手に夕焼けが美しかったのですが,ロヴァニエミに到着したときはすっかり日も暮れていて,ヘルシンキでは快晴だったのに小雪がパラついていました。これではオーロラどころではないなあと落胆しつつ,空港の外に出てはじめて気温マイナス10度の洗礼を受けました。
心配だったホテルまでのアクセスは,空港を出たところに数台のシャトルバスが停まっていて,一番近くにいたバスのドライバーに予約してあるホテルの名を告げると,これだよと言ってカバンをトランクに詰めこんでくれました。
少し待って,やがて10人ほどが乗り込んで出発しました。市街地までは8キロ,雪道をすごいスピードで飛ばします。乗り合わせたドイツ在住の日本人のカップルによると,明日からは晴れるよということでした。

ホテルの前でシャトルバスは停車,7ユーロ払って降りました。ホテルに入ってチェックインをして部屋に入りました。すごくきれいな部屋で感激しました。このホテルは便利もよく部屋も無駄なく充実していて住みたいほどで,これまで泊まった世界中の多くのホテルの中でも最高です。
荷物を片付け着替えをして外に出ました。風がないので,マイナス10度もこんなものか,という感じでした。こちらは午後7時ですが日本時間では深夜の2時なのでまともな夕食を取る気もなく,好奇心ついでに近くにあったマクドナルドに入りました。ここのマクドナルドはつい最近まで世界で一番北にあったそうです。日本にないメニューがあって面白かったこと。セットはアテリア(ateria)というみたいでした。ちなみにアメリカではミール(meal)と言います。店内は中国人だらけでした。彼らのマナーの悪さだけは世界共通です。
土地勘を養うためにきれいなダウンタウンをとりあえず少しだけ散策してから,スーパーマーケットで買い物をして,ホテルに戻りました。
ホテルの装備にせよ空港の入国手続きにせよ,この国の合理的な精神は世界一,日本とは真逆でとても快適です。
ともかく,こうして31時間もあった旅の初日が終了しました。では,おやすみなさい。

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旅は続いています。
旅行LIVEはロヴァニエミに到着したところまで進んでいますが,その翌日の2日目の夜,満天の星空の中に幸運にもオーロラを見ることができました。そこで今日はその特別編です。
変化するオーロラの姿をご覧ください。

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フィンランド航空ははじめて利用しました。ヘルシンキで乗り換える乗客ばかりのようでしたが,ほとんどの人はこの先イタリアとかフランスに向かうのでしょう。大学生が多いように感じました。それ以外にはお年寄りのツアー客。行き先が違うとずいぶんと客層も違うものです。ほとんどは日本人でした。
航空会社が違うと戸惑うことも多く,USBのコンセントがないのには参りました。それにフィンランド航空は私のデルタ航空のプライオリティ特権は効力がないので,私の席は単なるエコノミー,しかも窮屈な南側の窓際でした。しかし,座席に余裕があるということで70 ユーロ払うとアップグレードになるという放送があって,となりに座っていた女性がそれを利用して席を移ってくれたおかげで急に快適になりました。となりが空いていさえすれば問題ないのです。

名古屋からヘルシンキまではシベリア上空を飛行します。天気がよくてしかも窓側だったことが逆に幸いで,窓からは地上が眺められたので,映画を3本見ながら合間に景色を見て過ごしました。アメリカに向かうのとは違って地球の自転に逆らっているのでずっとお昼間です。離陸したのが日本時間でちょうどお昼少し前で,ヘルシンキまでの時差がマイナス7時間,そして飛行時間が9時間と少しなので到着が午後2時過ぎとなります。時差ぼけの影響が少ないのが助かります。
それにしても眼下に広がる悠久の大地には感動しました。これを見ただけでも来た甲斐があったというものです。アラスカの上空から景色を見たときにも思ったのですが,地球というものは恐れ多いものです。人間の作った風景などどうでもよくなります。

予定より30分ほど早くヘルシンキに到着しました。乗り換え時間はもともとは1時間30分もなく慌ただしそうに思ったのですが,ヘルシンキの到着が早くなって助かりました。ヘルシンキは日本からヨーロッパ各国のへのトランジットで日本人がたくさんいましたし,日本語が通じたりしました。
外の気温はマイナス2度ほどでしたが,空港内は暖かく問題はありませんでした。ヘルシンキからロヴァニエミまではわずか1時間と30分ほど,急に日本人がいなくなり,中国人が目につきました。
ロヴァニエミに到着したのはすでに日が沈んだ午後の5時過ぎでした。飛行機の窓から見えたロヴァニエミの空港は一面の雪景色。遠くのサンタクロース村のあかりだけがおとぎの国のように輝いていました。気温はマイナス10度。寒い。なんかとんでもないところに来たようで思わず笑ってしまいました。

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私がフィンランドに行くなど,考えたこともありませんでした。だから,ロヴァニエミ(Rovaniemi)という地名はもちろん知りませんでした。
オーロラは,今から30年以上も前に冬のイギリスとフランスへ行ったとき,北極上空を飛行する機内から見たことがあったので,それほど思い入れもなかったのです。昨年2017年,皆既日食でアメリカに行ったとき,帰りについでに立ち寄ったアラスカで,今度は地上からのオーロラを見ることができて,そのときはそれで十分満足だったのに,次第にオーロラに興味が湧いてきました。しかし,アラスカは直行便がないから遠く,行くのがなかなか大変です。

今となってはどうしてそう思ったのか忘れてしまったのですが,今年の夏にフィンランドのヘルシンキに行って北欧をドライブでもしようと思うようになりました。しかし,そのときもまだ,寒い冬のフィンランドに行くなんて考えたこともありませんでした。それがまあ,どういうことでしょう?
セントレア・中部国際空港からフィンランド航空がヘルシンキまで直行便を運航しているので,簡単にヘルシンキまでは行くことができます。夏のヘルシンキは快適で,楽しいドライブができるそうです。しかし,ホテルやレストランが高価なのです。そんなこんなで,いろいろと探していたら,冬のロバニエミに安価なホテルをみつけちゃったのです。で,冬なら運がよければオーロラ見られるかもしれない? などと閃いて,これだけで行く気になってしまったわけです。

果たして私はオーロラを見ることができるでしょうか? 見られなかったら現地で他に何をすればいいのでしょうか? 気温はなんとマイナス10度くらいだそうです。
人生一度っきり。もしすることがなかったとしても,一度くらい真冬のラップランドに行くという経験をするのも悪くはないのかもしれません。と自分に言い聞かせて,ともかく出発です。

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