【Summary】
Actor Shohei Hino passed away on November 14. I first knew him from Kunitori Monogatari and later grew fond of him through Kokoro Tabi, feeling his presence in places I visited across Japan. Despite the physical toll of his bike journeys, the joy of encounters seemed to bring him happiness. May he rest in peace.
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2024年11月14日,火野正平さんがお亡くなりになりました。
私が火野正平さんを知ったのは,NHK大河ドラマ「国盗り物語」で豊臣秀吉を演じたときでした。1973年(昭和48年)に放送された「国盗り物語」は,群雄割拠の戦国時代に一介の浪人から身を起こし美濃の国の大名にまで上りつめた斎藤道三と天下制覇を夢見ながら野望半ばに倒れた道三の意志を継いだ信長と光秀。その乱世を生きた人々の激しい葛藤を描いたものでした。
番組を見たときは,およそ威厳のあるようには見えなかった火野正平さんでしたが,なぜか印象に残りました。
その後は,別にファンでもなかったので,NHKBS「にっぽん縦断こころ旅」がはじまったときは,何この汚らしいおじさん,どうしてこの人を抜擢したの?と思いました。
ところが,次第にこの番組は,私の癒しとなりました。そして,私も日本中を旅するようになると,どこに行っても,火野正平さんと何か関わりのあるところばかりだったのは驚きました。
青森県の象岩に行けば,その岩に腰かけて火野正平さんが手紙を読んだとか,壱岐島の神社では火野正平さんが店員の女性を口説いたとか,佐渡島の民宿に泊まれば,宿の女将さんとのツーショット写真を撮ったりとか,あるいは,この道を走ったとか,そういう痕跡があるのでした。青森県の野辺地駅では,交換したお守りが飾ってありました。
私が残念だったのは,家の近くを通ったこともあったのに,実際に走っている姿を見ることができなかったことでした。
おそらく,自転車で旅をするのは,身体にはかなりの負担となっていたのでしょうが,その土地での人々との出会いは,それに勝る喜びだったに違いありません。そんな出会いは,なかなかできるものでなく,幸せな時間だったことでしょう。
ご冥福をお祈りします。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは
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