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今回の旅も,帰りに駅弁を買って列車の中で食べることにしていたのですが,JR尾鷲駅にあったのは自動販売機だけで,売店すらなく,当てが外れました。時刻は午後4時過ぎ。尾鷲市街地の見どころはすべて見終えました。そこで,地図には街歩きを楽しもう,と書かれてあったので,夕食を取る場所をさがしながら,市街地をまわることにしました。
ところがどうでしょう。食事をする場所もありません。「海の見えるこじゃれたレストラン」はとうの昔にあきらめ,どこでもいいやと,グルメ案内の地図ももらったので,それを頼りに街中を歩いてみたのですが,地元の人しか行かないような喫茶店,小さな居酒屋やカラオケと書かれたスナック,あるいは,高級そうなお寿司屋さんが2,3軒,くらいあるだけでした。しかも,そのほとんどは閉まっていました。それよりも目についたのは,廃墟化した空き家や,昔は店だった,と思わせる看板があるだけで今は人が住んでいないあばら家ばかりでした。
お寿司屋さんは午後5時になれば開くようだったので,待っていればよかったのでしょうが,お昼に魚を食べてしまったので気が進まず,何とか見つけたのが1軒だけあった中華料理店だったので,そこで夕食を取りました。そして,JR尾鷲駅に戻りました。
駅の時刻表を見てもわかるように,JR尾鷲駅を発着する列車は,1時間に1本もありません。次に来る列車を待っていたのは,車を持たない高校生ばかりのようでした。
名古屋から尾鷲まで,今は,高速道路ができているので,車で行くなら2時間程度です。また,尾鷲市にも,国道42号線沿いには,全国チェーンの牛丼屋とかスーパーマーケットが1軒ずつあるので,車を利用する限り,不自由はありませんが,国道42号線を利用する車のほとんどは尾鷲市に寄ることもなく,目的地をめざして通り過ぎていきます。
しかし,こうした姿は,尾鷲市だけのことではありません。日本という国は,大都会以外は,どこもこのような感じです。私は,こんな侘しい旅は嫌いでないのですが,もし,尾鷲市に住んでいたなら,3日で飽きるだろうなあ,と思いました。これでは,ますます,若い人は大都会に出て行ってしまいます。
帰りの特急「南紀」8号は2両編成でした。
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CSS.
2024年1月8日午後6時10分。
中国宇宙ステーション「天空」が南の空を通りました。
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「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは