######
「西洋絵画の見方がわかる世界史入門」という本を読みました。
・・・・・・
絵画は歴史の中で描かれます。つまり絵画作品は,様式や傾向も含めて,歴史の動きや流れとなんらかの関係があると言ってよいでしょう。
本書では,作品が生まれた背景や歴史的位置づけ,そして絵画の見方について,世界史の流れや変化とともに解説していきます。近世から現代まで,どんな絵画や芸術運動が生まれ,それらにはどのような特徴があるのかを世界史の中で理解することができます。その過程で絵画の存在意義が問われ,「わかりにくい」と言われる「現代アート」が生まれていった理由も見えてくるでしょう。
・・・・・・
というのがAmazonにあったこの本の紹介です。
私は,クラシック音楽は好きですが,絵画はわかりません。
旅に出ると,よくその土地にある美術館に行くので,多くの有名な作品は見たことがあるのですが,これでは「猫に小判」。もったいない話です。
中学校の芸術の授業で,音楽は音楽史から詳しく学ぶことができたのに,美術では作品を作るだけで,美術史どころか,絵画の見方すら習わなかったことも影響しているのでしょうが -と人のせいにしてもしかたないのですが- 日ごろ,残念な気持ちになっていて,よくわかる本がないかなあ,と思っていたときに出会いました。およそ私の知っている作品を中心に歴史の流れとともに説明がしてあって,読みごたえがありました。
しかし,絵画を見る,というのはどういうことなのかな? という本質的なことに混乱をしています。要するに,絵画のはじめは宗教画,なのでしょうか。それは,クラシック音楽でも同様なのですが,それが発展して今につながっているのでしょう。私は,キリスト教がわからないから,そもそも,その時点で理解ができないのです。
クラシック音楽もそうですが,私は,もし,この絵画が部屋の壁にかけてあったら気持ちが落ち着くかな? といったような感じで鑑賞することが多いです。だから,見ていて,思わず別の世界に引き込まれるような絵画が好きです。
宗教的な難しいことはわかりません。
美術の世界についてはこれ以上は語れないので,ここで音楽の話に振ります。
現在,チャイコフスキー国際コンクールが行われています。
・・・・・・
チャイコフスキー国際コンクール(International Tchaikovsky Competition)は,ロシア連邦政府とロシア連邦文化省の主催で4年ごとに首都モスクワとサンクトペテルブルクで開催されるクラシック音楽のコンクールで,ソビエト連邦時代の1958年にはじまりました。ベルギーのエリザベート王妃国際音楽コンクール,ポーランドのショパン国際ピアノコンクールとともに世界3大音楽コンクールのひとつとされています。
・・・・・・
しかし,2022年,国際音楽コンクール世界連盟はロシアのウクライナ侵攻を受けて,チャイコフスキー国際コンクールの排除を決定しました。
今年もまた,日本からも参加者がいるのですが,このことに関しては賛否両論があるようです。
芸術は政治とは関係がないという人もいるのですが,今回取り上げた「西洋絵画の見方がわかる世界史入門」でもわかるように,芸術ほど政治とかかわりのあるものもないわけです。そこで,芸術家はこんなときにどう対応するかが問われるのです。これもまた難しいものです。
◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは