しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

タグ:やっと晴れたか!夏2022

DSC_0721無題B72A195A-BFAF-447D-974D-D7CFBC1221AC2022-07-13_19-37-55_127632954C8-E593-46AF-A106-E9FC19F83B332022-07-13_19-39-34_842 1

 このところ,どころかずっと天気が悪く,私は楽しくありません。晴れていなくてもいいから,突然の雨だけはご遠慮してもらいたいものです。散歩にも出かけけられません。梅雨明けとはいっても,おそらく,実は今も梅雨なのでしょう。
 梅雨明け宣言というのは猛暑になって熱中症などの被害が出ないようにということで出されるイメージのようなものということだそうで,数日前の突然の猛暑に役立ったから,それはそれで役目は終わったということでしょう。そしてその言い訳として,今は梅雨の戻りというそうです。
 梅雨入りだの梅雨明けだのといった,そもそも,文系的なきちんとした定義すらないことにこだわるのも,日本の「雅の世界」のひとつなのかもしれません。

 さて,そんな毎日も,先日行った信州では運よく晴れて星見もできたから,私はそれで満足しているのですが,それでも,多くの天体現象を見損ねているのが残念です。
 7月13日は午前3時38分に満月になりました。この満月は,月と地球の距離がもっとも近くなるという,いわゆる「スーパームーン」でした。しかし,7月12日の夜はずっと曇っていて,これもまただめかとあきらめていました。ところが,翌日,いつものように早く目覚めた私は,ひょっとしたら,と窓を開けて外を見ると,何と雲の間から月が明るく輝いていました。ということで写したものが,今日の1番目の写真です。
 今年,地球と月の距離がもっとも遠くなったのは1月17日で,このときの距離が40万1,000キロメートル,そして,最短となったこの日の距離は35万7,000キロメートルでした。このふたつの月の見かけの大きさを比べるために両日の写真を並べようと1月17日に考えていたので,早速,それを実行しました。それが2番目写真です。
 こうして,考えていたことが実行できたので,私はすっかり満足しました。

 さて,7月12日にアメリカ航空宇宙局(NASA)が,2021年12月25日に打ち上げたジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope=JWST)がはじめて撮影した5枚の画像を公開しました。それに先んじて,その前日にはバイデン大統領が5枚の中の1枚である約46億光年先にある銀河団「SMACS0723」の画像を公開し,世界の天文学ファンが歓喜していました。
  ・・・・・・
 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は,ハッブル宇宙望遠鏡の後継機として,アメリカ航空宇宙局が中心となって開発を行った赤外線観測用宇宙望遠鏡です。
  ・・・・・・

 私は,公開された写真の中で,「ステファンの五つ子」(Stephan's Quintet)を写したものに最も興味を得ました。
  ・・・・・・
 「ステファンの五つ子」はフランスの天文学者エドゥアール・ステファン(Édouard Jean-Marie Stephan)によって1878年に発見された銀河の集団です。5個の渦巻銀河と楕円銀河から構成されているように見えるのですが,この中でNGC7320という渦巻銀河は見かけ上仲間のように見えても実際にはその距離は約3,900万光年で,互いに重力を及ぼし合ってコンパクトな銀河群を作っている残りの4個の銀河までの距離が約3億光年であるのとは大きく異なっているので,別のものです。
  ・・・・・・
 地球から約2億9000万光年離れたところにあるペガサス座の銀河群「ステファンの五つ子」は史上初めて発見された小規模な銀河群として注目されているものです。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で撮影された写真では,これまでに撮影されたハッブル宇宙望遠鏡の写真と比べて,その高い赤外線感度で,新たな研究対象が生まれたといいます。
  ・・
 「ステファンの五つ子」は14等星と暗いものです。
 近ごろのコアなアマチュア天体写真愛好家が写した多くの写真が公開されているので,私も簡単に写るのかな,と思ったのですが,私の持っているような非力な機材で写せるものではありませんでした。
 しかし,私が写した写真にも,今日の4番目の写真で〇で囲んだ部分にかろうじて存在していました。


◇◇◇


◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

💛
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

IMG_1670sxqIMG_1684nq

 今年はずっと天気が悪いこととともに,これまで明るい彗星も現れず,星見に遠出することもありませんでした。また,海外に行くことができないので,毎年春に行っていたオーストラリアでの南天の星空とももすっかりご無沙汰です。
 さて,今見える10等星以上の明るい彗星はただひとつ,パンスターズ彗星(C/2017K2 PanSTARRS)です。
 長い間見えているのですが,現在は8等星ほどで,へびつかい座にあって,高度も高く,非常に見やすい位置にいます。これから太陽に近づくにつれてもっと明るくなっていきますが,日本からは高度が低くなっていくので,秋を過ぎると見ることができなくなります。
  ・・・・・・
 ハワイ・マウイ島のハレアカラで行われているパンスターズプロジェクト(Pan-STARRS=Panoramic Survey Telescope and Rapid Response System)は,4台の望遠鏡を使って全天をサーベイし,移動天体や突発天体を検出するものですが,このプロジェクトによって,これまで数多くのパンスターズ彗星が発見されてきました。このパンスターズ彗星(C/2017K2 PanSTARRS)は,2017年5月21日に確認されたものです。
 発見されたときは,まだ,太陽から約24億キロメートルも離れた土星の軌道を超えた距離にあって,太陽から非常に遠いのにもかかわらず,すでにかなりの活動を示していました。また,正式な発見以前にも多くの写真の中に写っていました。この活発な活動は,非常に明るくなったヘール・ボップ彗星(C/1995O1)と同じようなものだったのですが,残念なことに,このパンスターズ彗星は太陽にあまり近づかないので,ヘール・ボップ彗星ほどには明るくなりません。
 2022年7月14日には地球に2億7,000万キロメートルまで近づき,また,2022年12月19日に近日点に到達し,そのころには日本から見ることができませんが,5等星ほどになると期待されています。
  ・・・・・・

 私は,7月1日から1泊2日でいつもの木曽駒高原のペンションに避暑に行きました。毎年,5月の新月のころに行くのですが,今年は天気がすぐれなかったことや時間がなかったことで,この時期になってしまいました。
 しかし,このところ晴天が続いていた天気は下降気味だったのであまり期待もせず,星見はほぼあきらめていたのですが,念のためと望遠鏡とカメラを持参し,このパンスターズ彗星の位置だけは調べておきました。
 7月1日,到着したときはは雲が多く,時折,雷が鳴っていました。意外にも予報では午前2時を過ぎると晴れるということだったので,ひょっとしたらと,夕食後午後8時には寝ました。目覚めたのが翌日の午前1時でしたが,空を見上げると,満天の星が輝いていました。
 これには驚きましたが,晴れ男の私がこのペンションに行ったときに星が見られる確率はほぼ100パーセントなのです。
 ということで,午前1時過ぎから夜が白む午前3時過ぎまで,今回も星見を堪能することができました。

 とにかく,まず写したのがパンスターズ彗星(3番目の写真)でしたが,これは簡単に写せました。しかし,これまでの多くの星見で写したかった天体はほぼ撮り終えてしまっているので,それ以外には何も考えていなかったので,ならばと,写真映えのするM31とM33を写しました(4番目と5番目の写真)。
 それよりも,この晩に私が写したかったのは,空の暗い所でしか写せない夏の銀河の姿でした(1番目の写真)。
 この時期は,何といっても銀河,天の川なのです。天の川をはさんで,右の明るい星がこと座のベガ,つまり,織姫星,左下の明るい星がわし座のアルタイル,つまり,彦星です。そして,中央がはくちょう座のデネブ。つまり,夏の大三角です。
 また,自宅とは違って,空がそれほど開けていないので,7つの惑星をすべて写すことはできないのですが,土星,木星,火星,そして,海王星もはっきりと捉えることができました(2番目の写真)。
  ・・
 このように,久しぶりに空の暗いところで星を見ることができたことで,昔の情熱がよみがえってきました。やはり,だれもいない高原で,自然と一体となって星を見るのはことのほか楽しいものです。

DSC_2567azxqDSC_2579sxqDSC_2586sxq


◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

💛
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

DSC_9677nxDSC_0681sn

☆☆☆☆☆☆
 異常な暑さの続く日々。わざわざ早起きしなくても午前3時に起きるようになったので,これを幸いに,涼しい時間に早朝散歩となりました。しかし,空を見上げれば,水星,金星,火星,木星,土星,さらには天王星,海王星まで並んでいるので,散歩どころでなく,魚眼レンズをつけたカメラを三脚に取り付けて持参するようになってしまいました。ところが,晴れていても,空には雲があったり,東の空低く雲が覆われていたりと,なかなか満足のいく写真が写せません。
 今日の2番目の写真は6月28日のものですが,水星がかろうじて雲の間から顔を覗かせて,それを狙って写ればそれで感動するような有様でした。
 さて,そんなこんなで1週間。すでに月は新月を越えてしまったので,この惑星揃い踏みに月が参加しなくなったのが残念なのですが,それでも,6月30日は,ついに雲がほとんどなく,星が輝いていました。こうなると,水星が地平線から顔を出したときからが勝負です。問題なのは,時間が経つにしたがって空が明るくなってきて,天王星と海王星が写らなくなることと,水星を写そうとすれば東の白んだ空に消えてしまわないように,露出を抑える必要があるということで,困難を極めるのです。
 そんな状況だったのですが,何度もシャッタースピードを変えながら,なんとか惑星すべてが写ったのが今日の1番目の写真です。水星は,写真でこそ写しにくいものですが,双眼鏡では思った以上にはっきり見えるので,一度場所がわかってしまえば,肉眼でも探し出せました。
 こうして,やっと,満足な写真が写せました。

 しかし,それよりも…。
 田んぼの用水路に何か生き物がいるのです。大きな音を立てて泳いでいます。これは毎朝のことだったのですが,はじめは魚だろうと思っていたので,気にも留めていませんでした。ところが,6月30日,ついに目撃してしまったのです。それは巨大なネズミでした。
 家に戻って調べてみると,ヌートリアでした。
  ・・・・・・
 ヌートリアは,南アメリカが原産のネズミ目ヌートリア科ヌートリア属の動物。頭胴長40センチメートルから 60センチメートル。
 ヌートリアの毛皮は,水に濡れても保温できる毛皮として,質が高いとされ,毛皮を目的に導入されたものが,養殖場から逃げ出したり放逐されたりした個体が,野生に定着。日本でも,1940年代後半から1950年代に毛皮の需要が減少したことで大量に放逐され,野生化。
 今後日本で広がった場合,生態系への影響が懸念される動物。
  ・・・・・・
とありました。
 さらに,新幹線の線路は,この日もまた,架線工事の車両が走っていました。
 このように,人々が活動を開始する以前の世界は,思った以上にさまざまな出来事が繰り広げられているのです。

IMG_4149IMG_4152IMG_4146


◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

💛
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

DSC_9577nDSC_0614sDSC_0615DSC_9564DSC_0630

☆☆☆☆☆☆
 梅雨明けだそうです。というより,今年は梅雨そのものがあったのでしょうか?
 前回も書いたように,惑星直列のせいか? 地球自体がいろいろとおかしいような気がします。いよいよ終末か! という気がしないでもないのですが。

 という悪い冗談はともかくとして,昼間は暑いので,早朝散歩を楽しんでいます。一向に晴れないので,星見に遠出する気もないのですが,散歩をするだけなら問題ありません。
 6月27日の朝も,午前4時まえに散歩に出かけようと外に出てみると,たくさん雲がありましたが,東の空には雲が切れていて金星と月齢27.6の薄い月がきれいでした。こうなると予定変更です。さっそくカメラと三脚を取りに行って再び行動開始です。
 とはいえ,どんな画角で写せるのか事前に下調べもしていないのでさっぱりわからず,広角から望遠まで,おまけに魚眼レンズも持参することにしました。
 今にも月を雲が隠してしまいそうだったので焦りましたが,なんとか写すことができました。

 雲がまったくないのなら,それなりに空の暗いところまで行って,7惑星をすべて収めた写真を写す気力も湧こうというものですが,こんな天気ではそんな気持ちにもならず,しかし,考えてみれば,雲がほどほどに空を覆っているのもまた風流です。
 前回にくらべて月齢がずいぶんと増して,惑星の間を移動していたのですが,その間,まったく晴れなかったので,ずっと何も見ることができませんでした。
 それにしても,惑星がすべて明け方の空に見えるというのは今日の最後の写真のような位置関係だからです。この図はステラナビゲーターからとったものです。

 さて,まだほとんどの人が目覚めていないこの時間,結構興味深いことが起きています。
 まず,これは毎晩のことではないようですが,新幹線の架線に,工事用の長い列車が通りました。さらに,月と金星の横を飛行機雲が流れていきました。望遠レンズで見てみるとジェット機でしたが,これは不思議なことです。こんな時間に旅客機が通るというのはどういうことなのでしょう。さすがに国内線ではないと思うので,海外からの帰国便でしょうか。方角的にはセントレア・中部国際空港に向かっているようでした。家に戻ってしらべても,この時間に到着する便はないので,おそらく貨物便なのでしょう。

 いずれにしても,深夜に車を走らせても,これまでは頭の中は星見でいっぱいだったので気づかなかったのですが,この時間,結構知らないことがたくさんあって,それなりにおもしろいものだと,近ごろ思うようになりました。
 おそらく,この夏は異常な猛暑になることでしょうから,しばらくは昼夜逆転で過ごすとしましょうか。

太陽系


◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

💛
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

DSC_9438nx20220619

☆☆☆☆☆☆
 6月14日の朝日新聞「語る・人生の贈りもの」というコラムに,囲碁棋士の小林光一さんが「3時に起床して囲碁の研究をしている」とありました。
  ・・・・・・
 3時に起きてます。昔から早寝早起きだったけど,さらに起きるのが早くなってね。
  ・・・・・・
 だそうですが,私も同じようなもの。歳をとると寝るのも体力がいるのです。そこで,早起きになった私は,早朝に星を見るのはまったく苦ではないのです。しかし,特に6月は夜明けが早く,午前4時にはもう明るくなるので,星を見るために早起きするとなると,午前4時ではすでに遅いので,若い人には困難な話です。

 そんな季節ですが,現在,明け方の空には,水星,金星,火星,木星,土星,天王星,海王星まで揃っています。これを「惑星直列」とかいうそうです。さらに,ここ数日は月までも参加です。
 しかし,あいにくの梅雨空なので,一向に晴れません。
 6月19日は午前3時30分に起床しました。今日も曇りだろう,とは思ったのですが,せっかく起きたのだからと窓を開けると,意外にも月や金星が明るく輝いていました。そこで,カメラを三脚に固定して,魚眼レンズを取りつけて,サンダル履きで近くの田んぼのあぜ道まで出かけました。寒くないので楽です。そして午前3時46分に写したのが,今日の1番目の写真です。
 こういった現象は,写真で見るより,実際に空を眺めたほうがずっと感動するものです。

 ところで,もう,6年以上も前のことになりますが,当時もまた「惑星直列」が話題となりました。そのときのバカげたニュースは次のものでした。
  ・・・・・・
【緊急警告】
 1月20日,5つの惑星が一直線に並ぶ「惑星直列」(The Parade of Planets)が起きる!  地球が無重力になり,自然災害も多発か!?
  ・・
 しかし実際のところ,地球が無重力状態となる現象は起きませんでした。
 ちなみに,過去に水星から海王星までの太陽系の全惑星が絡む「惑星直列」が起きた年の出来事を調べてみると,989年の新潟焼山の大噴火,1666年のロンドン大火,1982年の北海道浦河沖地震やフォークランド紛争など,世界を震撼させるような事件や災害が起きていることは確かです。
  ・・・・・・
 ということだったのですが,であるなら,このところの新型コロナウィルスの世界的な蔓延も,ロシアによるウクライナ侵攻も,異常な円安も,半導体の不足も,ジェネリック薬品の品薄も,みな「惑星直列」が原因なのでしょうか?

 ところで,この,2016年に起きた「惑星直列」は1月末から2月はじめのことだったのですが,このときに写した写真も載せておきます。3番目が2016年1月31日で5番目が2016年2月8日,ともに朝6時ごろです。このときは冬だったので,空が明るくなるのは遅く,さほど早起きしなくてもよかったのですが,最も寒いときでした。当時はすごい現象を写したと思っていたのですが,このときの「惑星直列」は現在とは違って,天王星と海王星は参加していなかったことを,改めて今回調べて知りました。
 ならば,今回のほうがずっとすごいです。でも,晴れないので,「惑星直列」は話題にもなりません。いや,それとも,世の中に星を見ているような余裕がないからでしょうか?

30938_m201601313104220160208


◆◆◆
「しない・させない・させられない」とは
「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

💛
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

このページのトップヘ