しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

タグ:やっと晴れたか!春2023

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 年に2度ほど訪れる木曽駒高原です。普通は平日に出かけるのですが,このところ何かと忙しく時間がとれなかったのと,来週はゴールデンウィークになってしまうことと,新月の関係で,何とか時間をひねりだし,4月22日から4月23日の週末に行ってきました。
 木曽駒高原は空が暗く標高が高いから星がきれいなので,星見が一番の楽しみです。どこに行っても空の明るい日本では,おそらく,この木曽駒高原の星空が一番でしょう。もうひとつの楽しみは,ついでに信州や奥三河などの,いままで行ったことがない場所に寄ることです。今回も,これまで行くことができなかった様々な場所を訪れることができました。
 旅のことは後日書くことにして,今日は,星空について書きます。

 木曽駒高原に行ったその1週間前,4月15日に東京へ行ったときは終日雨でした。それが原因で,自他ともに認める晴れ男の私はすっかり自信をなくし,木曽駒高原もどうせ天気が悪いだろうな,とテンション低めでした。しかし,今回は車で行くので,雨であっても,星が見られないだけで,それほど問題はありませんが,もし晴れたときのことを考えて,一応,望遠鏡などの機材は車に詰め込み,出発しました。
 私の悪い予想に反して,天気予報では週末は晴れでした。私が木曽駒高原に行くときは大概晴れるのです。実際,天気予報が当たり,確かに天気がよく,気持ちよくドライブしながら,夕刻,常宿であるペンションに到着しました。到着したときも快晴で,やっと咲いた満開の桜が出迎えてくれました。
 ところが,次第に雲が出はじめて,夕食をとったころには,一面雲に覆われてしまい,こりゃだめだとすっかりあきらめて,早々に寝ました。

 夜中の午前2時過ぎに目が覚めたので,念のため,と窓から外を見ると… 何と,星がいっぱい輝いているではないですか。これには驚きました。機材は持ってきたものの,期待していなかったために何の準備もなく,慌てて外に出て,望遠鏡を組み立てたあとで,今,何が見られるのか,下調べもしていなかったのでわからず,iPadで検索するありさまでした。しかし,手ごろな彗星のひとつもないことがわかり,魚眼レンズで星空を写すことにしました。こうした空の暗い場所では,星野写真がいいのです。
 写真を撮りながら気づいたことがふたつありました。
 そのひとつは,やたらと流れ星が見られることでした。しかも,かなり明るいのです。それは,後で知ったことですが,この日が,こと座流星群の極大だったからでした。
  ・・・・・・
 こと座流星群は,4月22日ごろに極大を迎える流星群です。普段の年の流星数はそれほど多くありませんが,ときおり突発的に流星数が増加することがあります。国内では1945年に1時間あたり約90個の記録があり,海外では1922年,1946年,1982年などに流星数の増加が観測されています。
 こと座にある放射点が空高く昇る4月22日午後11時ごろから翌朝までがおすすめの観察時間帯でしょう。母天体は1861年に出現し,太陽の回りを約400年の周期で公転するサッチャー彗星(C/1861G1 Thatcher)です。
  ・・・・・・
 ふたつめは,夜が明けるのが思った以上に早いことでした。考えてみれば,というか,考えなくてもわかることですが,4月も半ばを過ぎて,夏至が近づいてきたので,午前4時には東の空が白みはじめるのです。ということで,たっぷり星見をしようと思っていたのに,わずか2時間弱で星が見えなくなってしまったのは残念でした。
 でも,望外に楽しい夜になりました。

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 このところ,やりたいことがどんどん増えてきて,ゆっくり星見に行く時間がありません。星は大概のものは見てしまったので,明るい彗星でも来ない限りは後回しです。なにせ,星雲や星団はいつ見ても同じで逃げていきませんから。とはいえ,夕暮れの「かわたれどき」と明け方の「かたわれどき」は非常に美しく,そこに惑星や月が共演すると,まことに興味深い姿を現すので,思わず見とれてしまいます。
 そんなわけで,このごろは,その時間ともなると,ほかにやりたいことがあるのにもかかわらず,近場に,三脚につけたカメラを持ちだして,そうした姿を写すことが楽しくなってきました。
 今のデジタルカメラはとても優秀なので,思った以上の写真が簡単に写せます。また,このごろは,ソフトフィルターなるものをつかうと,強い光を受けている場所ほど光が大きくにじみ星像が際立つのでこれを活用するようになりました。
 現在は,明け方の空には惑星がいないので,今日は,夕方の空,つまり「かわたれどき」に写した写真をいくつか載せることにします。

 まず,1番目の写真は2023年4月3日の午後7時5分ごろから5分間にわたって写した国際宇宙ステーションです。国際宇宙ステーションはとても明るくて,予報通りに動くので,写しやすいのですが,何度見ても感動します。ただし,長時間露出をすると空が「真っ白になってしまうので,適当な露出で何枚も写して,コンピュータで「比較明コンポジット」をしなければなりません。そこで,ところどころ軌跡が破線となっているわけで,国際宇宙ステーションが輝きを停めているのではありません。
 実は,この時期の夕刻に国際宇宙ステーションを見ることができることは知らなかったというか,気に留めていなかったのですが,4月1日に金星と天王星が近づいたのでその写真を撮ろうとして空を見たら国際宇宙ステーションが飛んでいてびっくりしました。そこで改めて調べると,4月3日にも見られることがわかったので,今度はそれを狙ったわけです。
  ・・
 2番目の写真は2023年3月24日の夜8時30分ごろに月と金星が大接近したのを旅先の佐渡島で写したものです。この日は南にいくほど月と金星は近くなり,沖縄では月に金星が隠されるという金星食が起きたので,それを見るためには,住んでいるところよりさらに北に旅するなんていうことをしていてはいけないのですが,そんなことはまったく頭になかったわけです。
 であったのに,この日,日本列島はほとんどの場所で曇ってしまったようで,私がいた佐渡島が晴れていたのが,まあ,いつものように悪運が強いというか何というか…。

 話が前後しますが,先に書いた4月1日に写した金星と天王星の写真が3番目のもので,4月3日に写したものが4番目の写真です。2日で少し金星の位置が変わっていることがわかると思います。天王星は6等星くらいなので,単独にいても,なかなかどの星がそうなのかわからないのですが,こうして,金星などの標的があると,簡単に見わけることができます。実際は3月31日に金星と天王星は最接近したのですが,あいにくこの日は曇りでした。
  ・・
 また,ちょうど同じ日に,水星が結構高く昇っていて見やすい位置にあって,雲さえなければ,これはどうでも写せるのですが,日没30分後の西の空ぎりぎりに木星があってすぐに沈んでしまうというので,なんとかこれが写せないものかとトライしてみたのが,5番目と6番目の写真です。結論からいえば,がっかりでした。明け方ならこの条件なら見ることができたと思うのですが,どうしても夕方はまだ街灯が明るく,また,春は空が濁っているので難しいのです。
 いつも書いているのですが,見えなければ見えないということがわかったことが意義のあることなので,それはそれで満足できます。

 そんなわけで,日々,さまざまな条件で見え方が違うのを確認するのは楽しいことです。
 こんなことをしているから,いつも,やりたいことだらけになってしまうのですが。

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