しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

タグ:アメリカの国立公園

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●エバーグレーズ国立公園(Everglades National Park)
 今日は番外編です。
 というのは,私はフロリダ州のエバーグレーズ国立公園に行ったことがあるのですが,それは今から23年前の1998年のことで,写真がありません。記憶もあいまいです。そこで,その代わりに,2016年に再び出かけたフロリダ州の最南端にあるキーウエストについて書くことにします。
 その前にエバーグレーズ国立公園の紹介を少しだけ。
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 世界遺産に登録されているエバーグレーズ国立公園はさまざまな植物や動物が生息する美しい土地です。
 多様な生態系が見るという国立公園で,沼地,湿地,深い草原,マングローブが形成する他では見られない地形が形成されていて,マナティー,アリゲーター,フロリダパンサーなどの希少動物や絶滅危惧種の動物が生息しています。そうした自然をエアボートに乗って巡ることで味わうというのがこの国立公園です。
  ・・・・・・
 私は,確か,車で周ったように思うのですが,今では,その後に行ったルイジアナ州のニューオリンズ郊外のスワンプと印象がごっちゃになってしまっています。

〇キーウェスト(key West)
 では,キーウエストです。
 マイアミからキーウエスト島までを繋ぐのが有名なセブンマイルブリッジ(Seven Mile Bridge)です。名前のとおり7マイル,約11キロメートルにわたって海の上に掛かる橋です。
 橋の両側はマイアミのきれいな青い海が広がっていて、キーウエスト島までのドライブでは絶景を眺められます。
 キーウェスト島はキューバと近く,キーウエスト島からマイアミまでの距離の3分の2しかありません。街並みもフロリダというよりはキューバに似ています。
 また,小説「老人と海」で有名な作家ヘミングウェイが1931年から住んでいた家があって博物館になっているのですが,有名なのはここに住むネコが6本指だということです。
 私は,中学生のころにふと知ったセブンマイルブリッジだったのですが,そのころは,まさか行くことができるとは思いませんでした。しかも,なんと2度も行くことになりました。しかし,1998年のころとは違って2016年に行ったときはあまりの観光客の多さにげんなりとしました。ここでもまた「2度目の幻滅」でした。多くの場所は,1度目の印象が思い出として拡大し,実際に2度目に行ったときにはがっかりしてしまうのです。
 2度目に行ったとき,この島で私が最もやりたかったのは国道1号線の始発,そして,終点のサインボードを写すことでした。そういえば,オールドルート66の始発,終点のサインボードがシカゴとロサンゼルスにあってこれを写したいという夢はまだ実現していません。
 そうだった,書きながら思い出しました。私は,「66歳でオールドルート66を完走する」という夢があったのです。でも,このご時世では無理そうです。


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●グランドティトン国立公園(Grand Teton National Park)
 これまで私の行ったアメリカの国立公園の紹介をしていましたが,最後にグランドティトン国立公園をとりあげます。
  ・・
 1953年に製作された映画「シェーン」(Shane)のロケ地となったのがグランドティトン国立公園です。私が生まれる前の公開なのでもちろんこの映画は見ていなかったのですが,なぜかラストシーンの「シェーン・カムバック」("Shane, come back!")は知っていました。馬上のシェーンは振り向きもせず立ち去るのですが,この映画をのちにテレビで放送されたときに見ました。
  ・・
 グランドティトン国立公園はイエローストーン国立公園の南に位置していて,標高13,770フィート,約4,200メートルのティトン山から名づけられ,1929年に国立公園に指定されました。「アメリカで最も美しい国立公園」といわれています。
 グランドティトン国立公園はハイカーのためにほぼ200マイル,300キロメートルにわたる道があるといいますが,もちろん私は歩いていません。
 山々を望むビューポイント「ジャクソンレイク」からの眺めは水面にティートン連峰が映し出されて壮観です。私は,この湖からの景色が最も思い出に残っています。
 また,草原に建つ小さな教会「トランスフィギュレーション教会」 (Church of Transfiguration) はまさに圧巻で,祭壇の後ろ側には大きな窓ガラスがあって、その窓の外に広がるティートン連峰の荘厳な風景は忘れられないものです。

 これで私が行ったことのある国立公園の紹介は終わりです。
 こうして書いていて,これまで風化していた記憶がよみがえってきました。毎年旅をしていたころは,またいつでも行くことができると思っていたのですが,いざそれがストップしてしまうと,こうした様々なところに行くことができたのはとても幸せなことでした。
 どこもすばらしい所なのですが,世界にはまだ行っていないところもたくさんあるので,一度でも行ったところにリピートするとなると,よほどそこが気に入らない限りなかかな困難なことです,人生は長いのか短いのか,世界は広いのか狭いのか…。やはり,人生は短く世界は広いのでしょう。
 いずれにしても,これまでにこうした多くの経験ができたのは本当に幸運なことでした。
 また,できるなら,10年前に戻って,ひとつひとつ行き直してみたいものだと思います。


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 2004年というから,早いもので今から17年前,私は,ずっと夢だったアメリカをひとりでトライブすることにもすっかり慣れて,調子に乗って,イエローストーン国立公園への旅に出ました。無知だったというか,怖いモノ知らずだったというか,シアトルからその日のうちにイエローストーン国立公園まで行こうという強硬スケジュール,しかも泊まるところなんて到着してから考えようというものでした。
 さすがに途中のアイダホ州のカーダーレイン(Coeur d'Alene)で夜になり,なんとかモーテルを探して1泊したまではよかったものの,その翌日にモンタナ州のビュート(Butte)で交通事故に遭ってしまいました。ひとつ間違えば,ここで私の人生は終わっていたのです。
 事故も癒えたその2年後の2006年,再び2年前の旅を実現しようと,さすがに今度は個人ツアーを組んで出かけました。成田からミネアポリスまで行って乗り換え,モンタナ州のボーズマン,そこからは個人ツアーでしたが,イエローストーン国立公園とグランドティトン国立公園は現地ツアーに参加しました。
 これから紹介する2006年の旅は,私には最も忘れられないものとなりました。そして,今に続く私のアメリカ旅行の原点でもあります。

●イエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)
 アイダホ州,モンタナ州,ワイオミング州をまたぐイエローストーン国立公園は1872年に世界初の国立公園に指定されたところです。アメリカでも人気のある国立公園ということで,そうとは知らず出かけたのですが,後で知ったことには,ハイシーズンにここに個人で行くというのはかなり無謀なことだったのです。
 イエローストーン国立公園の面積は東京都の面積の4倍以上あります。さまざまな間欠泉や地熱によるホットスポットで有名です。また,グリズリーベアやオオカミ,バイソンやエルクなどが生息する野生動物の宝庫としても知られています。
  ・・ 
 アメリカ最大の熱水泉「グランド・プリズマティック・スプリング」(Grand Prismatic Spring)は世界でも第3番目の規模ということで,まるで地獄絵のようでした。
 「オールド・フェイスフル・ガイザー」(The Old Faithful Geyser)は有名な間欠泉で,イエローストーン国立公園のシンボル的存在,100年以上もの間約80分毎の一定間隔で熱水を30メートルから50メートルまで吹き上げるということでしたが,私が見たときは期待はずれでした。
 「マンモス・ホットスプリングス」 は流れ出る温泉に含まれる石灰分が長い年月をかけて蓄積され白い段々畑のようになった不思議な景色が広がります。見るときによって景色が異なるといいます。
 また,イエローストーン国立公園の中心に広がる雄大な「イエローストーン湖」。
 というように,見どころは満載で,私は,現地ツアーに参加したおかげで,要領よくすべてを見ることができました。
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 私がこの旅で忘れられないのが,ツアーで多くの友人ができたこと,そして,夜宿泊したモーテルのあったウェストイエローストーン(West Yellowstone)という小さな町でした。
 もう二度とこんな楽しい旅はできないだろうなあと思うと,いつも寂しく感じます。 


◇◇◇
「ほぼ」皆既月食。
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●デビルズタワー国定公園(Devils Tower National Park)
 2012年に行った国立公園などについて紹介を続けます。
 このころはまだアメリカについて知らないことも多かったので,どこに行ってもときめきがありました。むしろ知らないということはメリットがあるようですが,今再び行くとすれば,どういう旅をするのかな? と思ったりもします。
 このデビルズタワーは,結局はマグマの塊が地上から突き出ているというだけのところで,アメリカのほかの雄大な多くの国立公園から比較すればスケールという点では見劣りがします。それに,サウスダコタ州なんて,簡単に行くことができるところでもないので,わざわざここを目的に行ったことのある日本人もさほど多くないように思えます。
 私も,モンタナ州ビュート郊外で交通事故に遭ったということがなければ,この旅はしなかっただろうし,そうであればデビルズタワーには行っていないと思うと,なにか不思議な気がします。
 とはいえ,デビルズタワーは映画「未知との遭遇」で有名な場所には違いがありません。
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 サンダンス(Sundance)という小さな町からデビルズタワーを目指しました。この日は,現地にすむ日本人を雇った個人ツアーだったので,いろいろと解説をしてもらって楽しい時間になりました。
 デビルズタワーというのは,地下深いところにあった巨大なマグマのかたまりが地層を貫いて地表まで上昇したものが,やがて,まわりの軟らかな地層が侵食されて削られて,結果として,この塊だけが,タワーのように残ったものということです。
 高さは約400メートル近くあって,ロッククライミングの名所ということで,数人のクライマーが登っている姿を見ることができました。1893年,はじめて登頂したときに残したはしごがあって,注意深く探すとそれを眺めることができます。また,1周するトレイルがあって,これを歩くと,タワーは,場所ごとに姿を変えて,そのどれもが壮大でした。
 頂上はサッカー場くらいの平原になっているということで,5,6時間で登はんできるそうです。そこで,山頂まで行ってサンドウィッチを食べるのが乙なモノだと聞きました。とはいえ,軟弱な私には縁のない話ですけれど。また,不思議なことに,ここに登ったことで事故が起きたことは今までにないそうです。
 頂上が写った写真を何とか見つけ出したのでここに載せておきます。タワーというよりも切り株みたいに見えます。

無題


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 2012年,私は,グレイラインの日帰りツアーに参加して,マントラッシュモア国立記念碑,クレイジーホースメモリアル,そして,カスター州立公園を巡りました。
 おそらく,今行くのなら,そういった現地ツアーに参加することもなく,個人で巡ったことだろうと思うのですが,むしろ,このツアーに参加したことで,観光用の列車にも乗れたし,結構混雑するこのあたりを楽に観光できたのが幸いでした。
 では,今日は,そのときのツアーで行った中からカスター州立公園を紹介します。ただし,残念なことに,カスター州立公園だけは,バスの車内からの観光となって,現地を歩けなかったのがこころ残りです。ツアーというのは快適な反面,こうした自由度に制限があるのが難点です。
 おそらく,多くの旅行者は私の参加したようなこうしたツアー旅行をしているだろうから,私がこれまでこのブログで書いていたようなちょっと変わったところには行くことができないだろうなと思います。

●カスター州立公園(Custer State park)
 カスター州立公園はマウントラッシュモアの南側に広がる大平原です。公園内をワイルドライフループロード(Wildlife Loop Rd.)
が走っています。この道路は野生のバイソンの群れが見ものである全長18マイル,約30キロメートルにわたるドライブコースです。
 ということなので,どうやら,カスター州立公園は,バスから降りて散策するようなところではなくて,車中からバイソンの群れを見れば十分,という理由で降りることができなかったのでしょう。
 ガイドブックによると
  ・・・・・・
 1913年に禁漁区として設立されたカスター州立公園にはおよそ 1,300頭の放し飼いのバイソンの群れが生息しています。エルクやシロオジカ,ミュールジカ,ビッグホーンシープ,マウンテンゴート,プロングホーンの大群もいるし,アナグマ,ビーバー,コヨーテ,ワシ,キツネ,タカ,ジャックラビット,プレーリードッグ,七面鳥を目撃できるかもしれません。
  ・・・・・・
ということなので,ここは自然の動物園という感じなのでしょう。
 それにしても,今,写真で見ても,ものすごい数のバイソンです。私は,アメリカ旅行の初期の段階からこのような景色を見慣れてしまったので,野生のバイソンなんて当たり前にアメリカにごろごろいるものだという印象になっていたのでしたが,実際は,都会に住むアメリカ人にもこうした野生のバイソンは珍しいもののようです。

◇◇◇


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●クレイジーホースメモリアル(Crazy Horse Memorial)
 クレイジーホースメモリアルはサウスダコタ州の西部ブラックヒルズの山中にある巨大な岩面彫りの彫刻です。アメリカインディアンのスー族(Sioux)の戦士クレイジーホース(Crazy Horse)をイメージしたものです。
 クレイジーホースは米軍や白人入植者の侵略からラコタ族の領土や、聖地ブラックヒルズを守るために戦った戦士のひとりです。
  ・・
 1947年,ラコタ族のヘンリー・スタンディング・ベア(Henry Standing Bear)が「わしらインディアンにも偉大な英雄がいることを白人達に知って欲しい。マウントラシュモアよりも大きな彫刻を造ってくれないか」とコルチャック(Korczak Ziolkowski)に依頼したことではじまったといいます。1982年,コルチャックが亡くなるとその後もコルチャックの家族がその遺志を継いで彫り続けていますが,いつ完成するやら…。
 私はマウントラッシュモア国立記念碑を見るためにグレイラインツアーに参加たのですが,このツアーではそれ以外にこのクレイジーホースメモリアルの見学が入っていました。もし,個人旅行だったら行かなかったかもしれません。
 クレイジーホースメモリアルは完成時には世界最大の彫像となるとのことだけれども,現在完成しているのは頭の部分のみで,正直いって,何だこりゃ,という感じだったし,以前テレビで見たときもなにかいかがわしい感じがしました。しかも,遠くの展望台と売店のある場所から眺めるだけで,近くに行くには,さらに,お金を出して乗り物に乗る必要があるということでした。
 要するに,ツアー旅行で必ずその会社と癒着する土産物店に連れて行くようなもので,クレイジーホースは,いかにも,マウントラッシュモア観光の団体客を目当てにした観光施設であったのですが,マウントラッシュモアに連れて行った以上はこの場所行かなければいろいろな問題があるような,そうしたアメリカの歴史上の微妙なことがあるような気がしました。
 おまけに,ここのレストランで昼食を,ということだったのに,中国人の団体客でごった返していて入れず,私の印象は最悪でした。
 いずれにしても,アメリカの国立公園は自然こそであって,人間の作った人工物というのは何であれそれとくらべてしまうとすべて見劣りがします。


◇◇◇
藤井聡太竜王誕生,
史上最年少四冠達成。

王位,棋聖,叡王に続いて竜王を獲得しました。
無題


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 テオドアルーズベルト国立公園,バッドランド国立公園と,2012年に行ったノースダコタ州,サウスダコタ州,ワイオミング州の国立公園の紹介をしています。
 私は2006年にアメリカ旅行をしてから6年間アメリカ旅行ができませんでした。それは,この期間は私にとって「悪夢の5年間」だったからです。この5年間は,私の人生にとって無意味な時間以外の何ものでもありませんでした。しかし,その後の楽しい時を考えると,ある意味では充電期間だったのでしょう。その5年間を思えば,現在のコロナ禍もたいしたことではないのかもしれません。しかし,50代の5年間と60代の5年間というのは重みが違いすぎます。
 2012年の旅は,ノースダコタ州に行ってみたいということが動機でしたが,今とは違って手探りだったことが多く,そのために,グレイラインの現地ツアーを利用したり,現地の日本人ガイドを雇って旅をしたりしました。そこで,自由度が少なかったのが悔やまれるのですが,それはそれで個人旅行では行けなかったところにも行けたというメリットもありました。
 今思い出すと,もう一度,今度は自由にこの場所に行ってみたいような気もしますが,おそらく行くことはもうないでしょう。人生はかくも短いものです。

●マウントラッシュモア国立記念碑(Mount Rushmore National Memorial)
 私は,グレイラインの現地日帰りツアーでマウントラッシュア国立記念碑,クレイジーホースメモリアル,カスター州立公園の観光をしました。
 マウントラッシュモア国立記念碑は,ワシントン(George Washington),ジェファーソン(Thomas Jefferson),テオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt),リンカーン(Abraham Lincoln)の4人の大統領の彫像姿が岩山に彫られたもので,あまりに有名なのですが,それがどこにあるかを知る日本人は意外と少ないものです。さらに,行った人はもっと少ないでしょう。
 作られたのは1927年からの14年間なので,今も作業に携わった人の中には存命の人がいて,現地ではそういった人による講演会をやっていました。しかし,この記念碑は資金不足で途中で中断してしまい,首から下のあたりができていません。考えようによっては,これは自然破壊です。
 国立なので,周囲にはとても立派な建物がありますが,日本で目にするのは像の部分だけなので,周囲がどうなっているかを知る人も少ないと思うので,今日はそうしたことがわかる写真を載せておきます。私も行ってみて,ずいぶんと立派なので驚きました。
 まず,アメリカ合衆国50州の州旗が並ぶアベニューオブフラッグス(Avenue of Flags)をまっすぐ抜けるてグランドビューテラス(Grand View Terrace)とよばれる展望台に出ます。そこから展望台の左手からはじまるプレジデンシャルトレイル(Presidential Trail)があって散策するということになります。1周1キロメートルあまりの周回路からは,角度を変えてワシントン,ジェファーソン,テオドア・ルーズベルト,リンカーンの4人の大統領の彫像姿を見上げることができます。
 また,展望台の下には博物館やみやげ物店や食堂もあって,映画も上映されています。


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 2015年の旅,私の目的地はノースダコタ州でした。そのころ何かにとりつかれたかのようにアメリカを旅していたのですが,元来のひねくれもの,行きたいところはめったに人が行ったことがないところでした。
 それ以前,ネットで,アメリカ合衆国50州制覇を目指しているのだけれど,ノースダコタ州にはまだいったことがないという人のブログを読んでアメリカ50州を制覇したくなり,ならばまずはノースダコタ州だと決めたからでした。
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 今にして思うに,もっと仕事は適当にやって,さらに生活からムダを絞り,義理は捨て,アメリカ旅行一途で若いころから過ごしていたら,どんなにか充実した生き方ができたのだろうと思うのですが,人生一度,はじめは自信もなく世の中を知らず,試行錯誤の繰り返しと煩悩のかたまりでは,なかなかうまくいきません。
 それでも,今までにこれだけのことができたのだから,自分ながらまだマシだったとは思います。今からこれだけのことをやろうと思ったってできません。それに,このコロナ禍,今ごろ定年退職して,これまでの仕事一途と別れを告げ,さあ,旅をするぞと思っていた人が気の毒でなりません。
 私はこのごろ痛感するのですが,人間という複雑なメカは65歳までが正常に機能するのであって,それを越えると保証期間が過ぎてしまい,急激にあちらこちらがダメになるのです。

●バッドランド国立公園(Badlands National Park)
 さて,ノースダコタ州に行く前にサウスダコタ州にも寄ることにしました。ここにも多くのおもしろい場所があるからです。まずはバッドランド国立公園です。
 バッドランドとは,つまりは荒れた土地です。一面,灰色の荒地が続きます。
 インターステイツ90はラピッドシティから約1時間,ウォールを過ぎると,南側のはるかかなたに国立公園の雄大な山々が連なっているのが見えてきます。
 バッドランド国立公園は西側のアクセスポイントであるウォールから,東側のアクセスポイントであるカクタスフラットという町まで続いています。
 インターステイツ90沿いの南側遠くにバッドランド国立公園は雄大です。
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 バッドランド国立公園のなかにはバットランズループが走っていて,ところどころにあるみどころで駐車し,トレイルを散策しながら,公園をめぐることになります。
 ドアトレイルを歩くと,展望ポイントからは延々と,この世のものとは思えない景色が続きます。   また,途中にはしごのあるのはノッチトレイルで,道なき道を1.5マイルも進むと,山の迫った平原のような異様な景色が広がります。それは,まさに地球の景色じゃないのです。
 さらに30分も歩くと,眼下には,延々とサウスダコタ州の大地が広がっています。まさに絶景です。  ビジネスセンターのあるシーダーパスからは屏風状の岩山がそそり立っているのが見えます。
 その次は,フォッスルトレイル,つまり,化石の道です。
 最後のピナクルズでは,360度広がる地球創世期のような景観を味わうことができます。
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 以下,おまけです。
 ウォールの町にはウォールドラッグというお店があります。ここはバッファローバーガーで有名なところです。

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●フォートアブラハムリンカーン州立公園(Fort Abraham Lincoln State Park)
 2012年,念願のノースダコタ州に行くことができた私は,州都ビスマルクの隣町マンダン(Mandan)にモーテルを見つけて宿泊しました。

 近くに何か見どころがないかなと調べてみると,フォートアブラハムリンカーン州立公園が近くにあるということだったので,行ってみることにしました。
 こんなところに行った日本人なんてめったににいないことでしょう。
 緑に覆われたミズーリ川の堤防をずっと走っていくと,やがて,州立公園の馬鹿でかい敷地の入口に到着しました。
 この州立公園は,南北戦争で立身出世してインディアンと戦ったジョージ・アームストロング・カスター(George Armstrong Custer)将軍が最後に住んでいた家やら軍隊の宿舎やらを再建したものです。とはいえ,アメリカ人が関ヶ原の戦いの古戦場を訪れるようなもので,私にはさっぱりわかりませんでしたが。
 ツアーが実施されていたので参加すると,カスター将軍の家の中を案内してくれました。
 また,この公園の奥にはオンアスランドインディアンの村(On-A-Slant Indean Village)というのがありました。ドーム型の住居が5つ再現されていて,そこでも,ツアーがあったのですが,ツアーといっても参加者は私ひとりでした。

 英語のホームページがあったので,そこから引用してみます。
  ・・・・・・
 1907年に設立されたフォートアブラハムリンカーン州立公園はノースダコタ州で最も古い州立公園です。 公園内にあるのは1575年ごろにマンダン族によって設立された最初の村です。
 マンダン族はアメリカのインディアン部族です。天然痘による壊滅前までは「人間」という意味の「ヌマカキ」(Numakaki)または「メチュタハンケ」(Me-too´-ta-häk)と自称しました。また,ダコタスー族の言葉で「マワタニ」(Mawátani)ともよばれ,ノースダコタ州の平原地帯最北部に定住していました。
 この村は傾斜した平原に建てられたため,オンアスランドインディアンの村と名づけられました。人口は約1,500人でした。住民は釣り,狩猟,作物に依存していましたが,1781年の天然痘の流行で村人の大部分が亡くなり,その場所は放棄されました。
 1872年,米軍はマッキーン砦(Fort Mackeen)とよばれる廃墟の近くに歩兵の駐屯地を設立し,アブラハムリンカーン砦(Fort Abraham Lincoln)と改名されました。1873年には北部平原で最大かつ最も重要な砦のひとつになり,約650人の兵士を収容しました。

  ・・・・・・

◇◇◇
月齢3.5の月と金星。

11月8日。
お昼間に金星を月が隠す金星食があったのですが,
曇っていてみられませんでした。
写真はやっと雲が切れた一瞬に写した夕方の姿です。 DSC_0421s


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●テオドアルーズベルト国立公園(Teodore Roosevelt National Park)
 ノースダコタ州にテオドアルーズベルト国立公園はあります。「地球の歩き方」のアメリカの国立公園編にも掲載されておらず,情報のほとんどありません。
 そもそも私が2012年にノースダコタ州に行ったのは,アメリカ人でさえもほとんど行かない,まして,日本人で行ったひとなんてほどんどいないというのが理由でした。
 アメリカの映画やドラマのセリフでノースダコタ州が出てくるのはそのほとんどが「辺鄙なところ」としてです。気の毒な限りです。私もノースダコタ州に行ったことのある変な日本人だとアメリカ人の友人たちには思われています。
  ・・
 テオドアルーズベルト国立公園は,ノースユニットとサウスユニットに分かれていて,どちらのユニットもビジターセンターのあるゲートから伸びている道をドライブすることができるのですが,私が行ったときも自然災害でノースユニットのほとんどは閉鎖されていました。また,夏のハイシーズンだったのですが,ほとんど人はいませんでした。
 その後,まさまざまな災害が起きたので,今,公開されえているのかどうかは知りません。 ただ,私はふもとの町メドラの町の野外劇場で今年もミュージカルをやっていたのは知っています。
  ・・
 ノースユニットでは閉鎖された場所の手前そこで見たのはロングホーンという野生の牛の群れがいる平原とそのはるか向こうに生息するバッファローの姿でした。
 サウスユニットは1周するのに2時間くらいでした。
 ゲートを越え,インターステイツ94をまたぐ橋を通ります。インターステイツ94自体が国立公園の南端を駆け抜けています。ループドライブは道からはどこも見ても360度の絶景でした。途中にバッファローの群れが住む平原があったり,野生の馬に出会ったり,また,別のところでは野生の鹿に出会ったりしました。極めつけは,バックヒルというところで,そこは国立公園のもっとも高い地点,360度の絶景が広がっていました。
 テオドアルーズベル国立公園のよいところは,なんといっても,ほとんど観光客がいないことで,国立公園を独り占めにできる状態でした。そしてまた,アメリカの観光地は,マイナーなところほど親切なので,それもまた,私には気持ちがよいのでした。

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●「キングズキャニオン国立公園」(Kings Canyon National Park)
 キングスキャニオン国立公園とセコイア国立公園は一体となっていて,途中にゲートがあったりはしません。ともにジャイアントセコイアの森ですが,キングスキャニオンの方は,そのまま深い渓谷に続いています。
 この地は,ある者は谷の西端にダムを建設しようとし,ある者は公園として保護しようとしたのですが,1965年に谷全体が「グラントの森国立公園」に編入されたときにやっと国立公園としてその自然が守られるようになりました。
 コロナ禍の時代にこういう話を聞くと,何でもきちんと法律によって保護する国と,何でもなし崩しにして自然を破壊する国の根本的な考え方の違いが明白にわかるような気がします。
  ・・
 キングズキャニオン国立公園は,グラント将軍の森 (General Grant Grove) 地区とキングズ川 (Kings River)の支流サウスフォークとミドルフォーク,サンワーキン川(San Joaquin River)の支流サウス・フォークの源流を形成している渓谷とのふたつの異なる場所から成ります。
 グラント将軍の森にはグラント将軍の木があります。グラント将軍の木は、園内では3番目に大きな木として知られていて,第18代グラント大統領(Ulysses S. Grant)の名をとってつけられたものです。
 地元商工会の人がこの木を訪れたとき,横にいた少女が「この木がクリスマスツリーだったらどんなにすてきだろうに」と言ったのがきっかけで,「国のクリスマス・ツリー」(Nation's Christmas Tree〉となり,現在,クリスマスにイベントが行われているということです。
 そのあとで,車でシーダーグローブ(Cedar Grove)を目指して細い山岳道路を走りました。山岳道路になると,急に景色が変わって山並みの美しい風景になり,すばらしい景観が望めました。
  ・・
 キングスキャニオン国立公園をでてから,前回書いたセコイア国立公園に入りました。
  セコイア国立公園で一番の見ものは「シャーマン将軍の木」です。「シャーマン将軍の木」(General Sherman tree)は,地球上で最も大きな木であると同時に最も大きな生命体であると考えられています。樹齢はおよそ2,200年だそうです。
 この木の名前は南北戦争における北軍の指導者ウィリアム・シャーマン将軍(general William Tecumseh Sherman)に因んでつけられたものです。
 その次の見ものは,クセントミドウ・ロード(Crescent Meadow Road)です。
 ここには博物館があって,その裏手にあったトレイルを歩いて,ラウンドミドウ(Round Meadow)という草原に行くと,突然,目の前に草原が広がります。不思議なところでした。
  ・・
 子供のころに覚えたことはいつまでも忘れません。私は,セコイアという木をしって,日本にはそんな木はないなあ,と思ってアメリカに憧れ,さらに,名古屋の植物園にメタセコイアという木があると聞いて行ってみたのですが,がっかりしたことがあります。
 そうした「トラウマ」は,実際にセコイアの木を見て,すべて解消されたのです。
 ちなみに,メタセコイア(Metasequoia glyptostroboides)はセコイアと違って落葉樹です。当初は日本を含む北半球で化石として発見されるのみで絶滅した植物と考えられていました。常緑種のセコイアに似た落葉種の化石が発見され,発見者の三木茂によってセコイアに「変わった」という意味の接頭語である「メタ」をつけて「メタセコイア」と命名されたものです。

◇◇◇
月齢28.4の月と水星。

11月4日早朝東の空に見えました。 DSC_8003s


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●セコイア国立公園(Sequoia National park)
 以前,次のように書いたことがあります。
  ・・・・・・
 それは私が小学校のころのことだったが,今となっては学年を思い出せない。ずっと国語の教科書だと思っていたが,帰国後,昔の教科書が閲覧できる,とある図書館に出かけてそのころの教科書を探したのだが,見つけ出すことができななかったから,私の勘違いで,国語の教科書ではなく,何かの学習雑誌か補助教材だったのかもしれない。
 ともあれ,そこに載っていて知ったのが,巨大な木の幹をトンネルのようにくり抜いてその中を車が走っている1枚の写真であった。
 私は,それを見てアメリカというのはエライ国だと思った。そして,子供心に,ぜひセコイア国立公園に行ってみたいものだと思った。しかし,本当にそこに行けるとは思っていなかったから,その幸運が訪れたことに私は感謝した。
  ・・・・・・
 そして,その後に,このときのブログでは,この木の倒れた姿だと思われた無残な姿のセコイアの倒木を見たことになっています。
 しかし,後日,それがまちがいだということがわかりました。
  ・・
 私が子供のころに知った「巨大な木の幹をトンネルのようにくり抜いてその中を車が走っている」セコイアというのは,セコイア国立公園にあったものではなく,ヨセミテ国立公園にあったものだったのです。
 ウィキペディアに次のように書かれています。
  ・・・・・・
 「ワウォナツリー」(Wawona Tree)は,ヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)のマリポサグローブ(Mariposa Grove)に生えていたセコイアデンドロン(ジャイアントセコイア)の巨木である。高さは69メートル,外周は27メートルあった。
 1881年,この木にもともとあった火事による傷を広げるようにしてトンネルが掘られた。木は少し傾いていたが,トンネル完成時には傾きが大きくなっていた。後に有名な観光スポットとなり,多くの旅行客が車で下を通りながら,あるいは木の下に立って写真を撮っていた。
 1969年2月,ワウォナツリーは雪の重みに耐えられずに倒壊した。推定樹齢は2,300年とされている。
  ・・・・・・
 つまり,私が小学生のときに知ったセコイアにあこがれ,やっと行くことができたセコイア国立公園だったのですが,私が見たかったセコイアというのは,セコイア国立公園ではなく,ヨセミテ国立公園にあった,ということでした。私は,はじめてアメリカに行った今から40年ほど前にヨセミテ国立公園を訪れたのですが,すでにそのときは,この木は倒れてしまっていたわけです。
 セコイア国立公園にも同じように倒れた巨木があるということは,このようにしてトンネルが作られたセコイアが数多くあったということなのでしょう。
  ・・
 なお,復習ですが,セコイア(Sequoia)とよばれる巨木には2種類あります。
 本家本元の「セコイア」(Sequoioideae)は,通称「コーストレッドウッド」(coast redwood)とよばれるもので,これはレッドウッド国立公園(Redwood National and State Parks = RNSP)にあります。一般にセコイアと思われているものは,通称「ジャイアントセコイア」(giant sequoia)とよばれる本名は「セコイアデンドロン」(Sequoiadendron giganteum)で,これがセコイア国立公園にあります。
 「セコイアデンドロン」つまり「ジャイアントセコイア」のほうは世界一幹が太い巨木で,「セコイア」つまり「コーストレッドウッド」のほうは世界一背が高い巨木です。

◇◇◇
 

fallen tree


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 今から3年前,2018年の段階で,アメリカで私がそれまでに行きたくても行くことができていなかったところは,いくつかの国立公園と天文台でした。
 しかし,そのころはすでに関心がハワイと南半球のオーストラリアやニュージーランド,ヨーロッパのオーストリアやフィンランドなどに移ってしまっていて,アメリカ本土に行く機会はずいぶんと減っていて,年に1度のペースになっていました。
 数年かけて,そうしたところに行くことにして,まず,2018年はパロマ天文台に行ってみることにしました。そのついでに,ロサンゼルスの北にあるデスバレー国立公園とセコイア国立公園,そして,パロマ天文台に行くついでにサンディエゴで新しくできたボールパークに寄ってくるという計画で旅立ちました。
 その結果,最も行きたかったパロマ天文台だけ臨時に閉鎖されていて行くことができず,というか,入口まで入ったのに中に入れず,それ以外はすべて実現しました。
 今回と次回は,この2018年に行った国立公園の紹介をします。

●デスバレー国立公園(Death Valley National Park)
 デスバレー国立公園は,ぜひ一度は行ってみたいところでした。しかし,ロサンゼルスから決して近くなく,また,異常に気温が高くなるということで,本当に行くことができるのか心配でした。これだけアメリカに行ってずいぶんの距離を走っているのに,歳をとって次第におっくうになってきたからです。
 ともかく,ロサンゼルスから北に走って,途中でモーテルに泊まり,夜,明日はどうしようかずいぶんと考えた結果,早朝,暑くなる前に行ってみることにしたというのは,これまで何度も書きました。
 デスバレー国立公園についてはすでに多くのことを書いたので,ここでは,そのときに紹介できなかった写真を載せることにします。中でも最後の写真は車の計器に表示された外の気温です。華氏112度というのは摂氏44度です。
  ・・
 デスバレー国立公園に行った印象としては,これほどの広大な荒れ地が延々と続いていることに衝撃をうけたこと,そして,はやり,ここは地の果てだということ,さらには,どうしてこんなところに多くの人がやって来て,しかも,住んでいる人までいるのか,ということでした。
 私は,今でも,アメリカという国を測りかねているというのが正直なところです。
 つまり,アメリカという国がよくわからないわけです。
 というのも,このごろは,日ごろ,日本のテレビ番組はめったに見なくなって,もっぱらアメリカのニュース番組やドラマばかりになっているのですが,CNNなどで知るその姿は,アフガニスタンで苦労する姿や新型コロナウィルスでずいぶん多くの感染者がでている姿と,それとはまったく別の世界で,日々を楽しんでいる人たちの姿があるからです。
 日本は,何か問題があれば,すべてがそのこと一色に染まってしまい,明日にも世界が滅ぶみたいな雰囲気になるのですが,それとはまったく違うのです。


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●クレーター・オブ・ザ・ムーン国定公園(Craters of the Moon National Monument and Preserve)
 ポテトで有名なアイダホ州ですが,ここには有名な観光地はありません。だからといって何もないかといえば,ローカルではありますが,いかにもアメリカらしい自然の驚異が存在します。クレーター・オブ・ザ・ムーンもそのひとつです。
 私も現地に行くまで,こんな場所があることをまったく知りませんでした。また,ここば隕石の衝突跡だと思っている現地の人もいました。
 すすめられたようにスネーク川沿いの眠たくなるほほどの大平原を走っていくと,黒々とした大地が現れました。
 その景色はまるで月のクレーターのようだということで,この名前になったようです。しかし,ここは隕石の衝突でできたクレーターではなく,およそ2,100年前に終了した火山および洪水によって運ばれた玄武岩の地帯です。かつて月に行った宇宙飛行士がまるで月のようだと言ったというクレーター・オブ・ザ・ムーンは,アメリカでも最大級の玄武岩質の溶岩地帯です。
  ・・
 今日,クレーター・オブ・ザ・ムーン国定公園は国立公園局によって管理,維持されています。
 外周には道路が整備されていて,ところどころに駐車場があって,そこには丁寧な説明板が用意されていました。
 さらに進むと,公園の入口になって,そこにビジターセンターがあって,ビジターセンターでは,この地域の地質と歴史に関するさまざまな展示がありました。
 私は参加しなかったのですが,ここもまた,スケジュールに従ってレンジャーによるガイドツアーが実施されていました。こういうところがいかにもアメリカらしいことであり,また,どこに行っても,どこから人が来たのかと思うほどの人がそうしたツアーに参加して興味深く説明を聞いています。
 日本だと,京都のお寺でも,高い拝観料さえいただけば,やたらときれいなパンフレットはもらえども,あとはほったらかしで,そのお寺の由来やら仏像の細かい説明が聞けるようなことは,むしろまれです。
 外に出ると,7マイル,12キロメートルに渡ってトレイルが整備されていて,自由にこの大自然を観察することができました。
  ・・
 スケールからみれば,他の多くのアメリカの国立公園に比べれば物足りないところですが,それでも,日本にはありえないほど雄大な黒々とした大地は,一見に値する場所でした。


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●クレーターレイク国立公園(Crater Lake National Park)
 クレーターレイク国立公園はオレゴン州の南にあります。2017年,ポートランドの友人を訪ねた折,滞在最後の1日にどこに行こうかと考えていたときにすすめられた場所でした。それほど遠くないと言われたのですが,実際に行ってみたら,えらく遠いところでした。
 今これを書くために地図を見ても,気軽に行けるような距離ではありません。しかし,これまで行った多くの国立公園もどこも気軽に行けるような距離ではなかったから,私がクレイターレイク国立公園を恐ろしく遠いと感じたも,そのときそのときの気分の問題がその要因だったのでしょう。
 オレゴン州のクレイターレイク国立公園は,アリゾナ州のフラグスタッフからアンテロープキャニオンに行くより近いし,アイダホ州からロッキーマウンテン国立公園に行ったことを考えれば,それらよりははるかに近いのです。
 そしてまた,せっかくクレーターレイク国立公園までいったのだから,もう少し遠出して,私が行きたくてまだ行くことができていないカリフォルニア州のレッドウッド国立公園まで行けたのにと,今,ちょっぴり後悔をしています。
 ああ,書かなきゃよかった。思い出してしまった。
  ・・
 さて,このクレーターレイク国立公園はカルデラ湖。世界で7番目に深い湖だそうで,ものすごくきれいです。湖の外周を走りながらその景色を楽しむことと,トレイルを歩いて,湖まで行くことができます。
 もっとも記憶に残っているのは,そのトレイルがまた,とても大変だったことです。
 私は,普段山登りなどせず,スポーツすら縁遠いのですが,なぜか,国内外問わず,結構こうした,ある意味私には無謀の山歩きをしていまっているのです。しかし,それも,もう,この先する機会がないかもしれません。本当に行っておいてよかったと思うこのごろです。
  ・・
 この先,再びこのような海外旅行ができるようになるとはとても思えなくなってしまいましたが,もし「次回」があるのならは,クレーターレイク国立公園の近くに宿泊して,こんどこそはレッドウッド国立公園も含めて,何日も過ごしてみたいものです。というのも,ここは観光地とはいえ,ほかの多くの国立公園に比べたら,人も少なかったし景色も美しいし,ツアーがないので,うざっい団体観光客がいなかったからです。


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 ワシントン州の西の端にオリンピック半島があります。東京オリンピックが行われたときに,間違って? 私がオリンピック国立公園のことを書いたときのこのブログにアクセスした人が結構いたのですが,まったく違います。
 いや,ある意味では違いません。それは,オリンピック半島やオリンピック山脈という名前は,この半島の最高峰である標高2,428メートルのオリンポス山(Mount Olympus)にちなんで名づけられたものだからです。オリンポス山は,イギリス人航海者ジョン・ミアズ(John Meares)が1788年の航海中にその美しさをギリシャのオリンポス山になぞらえて命名したものです。

 ●オリンピック国立公園(Olympic National Park)
 オリンピック国立公園はオリンピック半島にあるオリンポス山を中心としたところです。地図で見ると,この国立公園はシアトルに近く思えるので,人が多く住んでいてあまり魅力的には思えませんでしたが,実際は,想像以上にのどかな田舎,しかも,風光明媚でした。
 ここで思い出に残っているのは,スクイムという町,ハリケーンリッジからの展望,透き通った湖レイククレセント,小さなレストランで食べたハンバーガー,そして,美しいルビービーチでした。
 どこもいいところです。
  ・・
 スクイム(Sequim)はオリンピック半島の北東の端の,のどかなアメリカらしい田舎町です。しかし,予約したモーテルは失敗でした。この町には,私が予約したものよりもずっと立派な全国チェーンのモーテルが多数あったのですが,それを知って後悔しました。私が泊まったのはどうしようもないところだったのです。であるのに,こうしたところのほうが忘れられない思い出となるのも,また,不思議なことです。
  ・・
 翌朝,スクイムを出て,オリンピック国立公園を見学しながら,オリンピック半島を1周することにしました。
 オリンピック国立公園のハリケーンリッジ(Hurricane Ridge)という展望台に,早朝到着しました。展望台は雲の上で快晴,すばらしい展望を楽しむことができました。
 ハリケーンリッジを下って,ポートアンジェルス(Port Angeles)の町を越え,レイククレセント(Lake Crescent)という湖に着きました。レイククレセントは藻類の成長を阻害する水中の窒素の欠如によって引き起こされる鮮やかな青い色と並外れた透明度で知られているところです。
 レイククレセントを出て,さらにオリンピック半島を州道112を通って北側の海岸を西に,半島の北西の端まで行くことにしました。私が目指したオリンピック半島の北西の端のフラッタリー岬(Cape Flattery)でした。しかし,私は,ネアーベイ(Neah Bay)という町で道に迷ってしまい,結局,フラッタリー岬へは行くことができませんでした。
 岬に至る手前のにあったネアーベイという町の小さなレストラン「Warm House Restaurant」で食べたハンバーガーが殊のほかスモーキーでおいしかったこと! こんなにおいしいハンバーガーをこれまで食べたことはなかったと思いました。
 ネアーベイからはオリンピック半島の西海岸沿いに南下しました。内陸部を走っていた道路は,突然,太平洋の海岸に出ました。そこはルビービーチ(Ruby Beach)でした。ルビービーチはオリンピック半島最南端のビーチ。壮観でした。

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●セントへレンズ火山国定公園(Mount St.Helens National Volcanic Monument)
 セントへレンズ火山国定公園の魅力はダイナミックな火山を目の前で見る,ということに尽きます。そのすごさは富士山の比ではありません。なにせ,人工物はまったくないのですから。
  ・・
 セントへレンズ火山国定公園は,火山の近くまで行くアクセスルートが北西,北東,南の3か所あります。そのうち,南のルートは噴火跡が見られないので,私は残るふたつのルートを選び足を運びました。
  ・・
 まず,北東のコースから登りました。このコースは山頂にウィンディリッジ(Windy Ridge)という展望ポイントがあります。そこまで登る道路は快適なのですが,そのまわりは火山の噴火による爆風で倒れた樹木が無残な姿をさらしていて,それは壮観でした。また,途中にスピリットレイク(Spirit Lake)という大きな美しい湖が眺められました。
 展望ポイントに到着しても,ほとんど人がおらず,とても魅力的なところでした。
  ・・
 次に北西のルートをまっすぐにジョンストンリッジオブザバトリー(Johnston Ridge Observatory)まで向かいました。このルートは車で噴火口まで最も近くに行くことができる場所にあるビジターセンターということで,北東のルートとはまったく違って,多くの人でごった返していました。
 ジョンストンリッジオブザバトリーで,まずは,ビジターセンターを横に,展望台に行って,火山の風景を楽しみました。すごい風景でした。そのあとで,ビジターセンターに入りました。
 ということで,私のだどったのは一般の観光客と順路が反対だったのです。そこで,結果的に出口からビジターセンターに入るような形となってしまいました。
 セントへレンズ火山は国立公園局の管轄ではなく,農務省森林局の管轄で,ビジターセンターもトレイルも有料なのです。しかし,出口から入った形となってしまった私は,その入場料を払わなくてもビジターセンターに入れてしまったのです。
 ジョンストンリッジオブザバトリーはものすごく混雑していました。私は悪気もなく,入館料が必要なこともまったく知らず,混雑した中を,映画が上映されるシアター「シネドーム」(Cinedome)に向かって押し合いへし合いしながら入っていって空いた席に座りました。
 この映画を見終わると,スクリーンが開いてその向こうに,実物の火山を見ることができるという演出で,これがすばらしいものでした。本来は,そうしてはじめて火山を見てから,実物を見にいくという仕掛けだったのですが…。


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 シアトルの町からはマウントレイニーの姿が美しく見ることができて,いつも感動します。日系の人たちはシアトル富士,あるいはタコマ富士ともよんでいます。また,ポートランドの町から見えるのはマウントフッドで,こちらはオレゴン富士とよばれています。
  ・・
 飛行機がシアトルを飛び立つと,機内からは眼下に美しい雪山をいくつか見ることができて感動しますが,それらは,北から順に,標高4,392メートルのマウントレイニー(Mount Rainier),その約80キロメートル南西に標高2,550メートルのマウントセントヘレンズ (Mount St. Helens),約50キロメートル東に標高3,743メートルのマウントアダムス(Mount Adams),そして,約100キロメートル南東の地点に標高3,429メートルのマウントフッド(Mount Hood)です。
 日本でも身近な存在であるこれらの山々のうちで,ここでは,マウントレイニー国立公園とセントへレンズ火山国定公園を紹介します。

●マウントレイニー国立公園(Mount Painier National Park)
 マウントレイニー国立公園(Mount Rainier National Park)は1899年にアメリカ5番目の国立公園として設立されました。公園は953平方キロメートルの面積があり,これは東京23区の1.5倍ほどです。
 成層火山であるマウントレイニーはカスケード山脈の中で最高峰。アメリカの先住民は,この山の神々しい姿を畏れ,神の宿るところ(Tahoma)とよんでいたといいます。

 例年だと,およそ130万人がこのマウントレイニー国立公園を訪れ,そのうちの約1万人がマウントレイニーへの登頂を目指し,そのうち25パーセントだけが登頂に成功するそうです。また,マウントレイニーは,公園の97パーセントが原生地域として保護されています。
  ・・
 シアトルから近いので,私は,マウントレイニー国立公園に2000年夏,2015年夏,2017夏の3回行ったことがあります。ちょうど東京から富士山にいくようなものでしょうか。しかし,国土が広いので,日本のように混雑することもなく,きわめて快適です。
 中でも,2015年に行ったときは,マウントレイニー国立公園をはじめとして,のちの紹介することになるオリンピック国立公園,セントへレンズ火山国定公園,そして,クレーターレイク国立公園まで足をのばしましたが,このときは,マウントレイニー国立公園の北東の入口から国立公園入って南に走り,西に進路を変えて南西のゲートに進むというコースで観光しました。
  ・・
 マウントレイニー国立公園の1番の見どころはパラダイス (Paradise)という場所です。パラダイスはマウントレイニーの南斜面,高度1,647メートルの地域です。
 マウントレイニー国立公園最大の魅力であるナラダ滝(Narada Falls)は,マウントレイニーハイウェイのふたつの層の間の横切っていて,簡単に見ることができます。滝は168フィート(51メートル)と20フィート(6.1メートル)のふたつの層からなっていて,188フィート(57メートル)の落下をします。上層はほぼ切り立った崖の下のいくつかのストランドに落ちる馬尾状になっていて,垂直な峡谷に落ちます。下層ははるかに小さなプランジ状です。この滝の透き通った流れはいかにも涼しげです。
 私が行ったときは,滝壺で若い女性がふたり,びしょ濡れになりながら遊んでいました。

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●ノースカスケイズ国立公園(North Cascades National Park)
 私はグレイシャー国立公園の帰りに寄ったので,実感がないのですが,ノースカスケイズ国立公園は意外なほどシアトルに近いのです。しかし,アメリカで最も北を横断するインターステイツ90よりも北にあるのでうっかりします。私は,グレイシャー国立公園に行かなければノースカスケイズ国立公園には行くことはなかったと思うと,その偶然に感謝します。
 行ってみてわかったのですが,先に書いたウィンスロップの町,そして,ノースカスケイズ国立公園,このふたつの場所こそ,もし私がシアトルに住んでいたら,毎年夏に行きたくなるすばらしい場所に違いありません。
  ・・
 ノースカスケーズ国立公園は通常の国立公園とは異なりゲートがないので無料です。
 この国立公園は,州道20沿いにある展望台や道路から景観を眺めるだけでもすばらしいのですが,トレイルもあって,ちょっとしたハイキングができます。目の前には標高2,700メートル級の雪を被った山々が圧倒的な迫力で迫ってくるし,ワシントン峠(Washington Pass)から展望すると, Liberty Bell Mountain の姿が圧巻です。
 さらに,州道2を2マイル西に進むと,レイニー峠(Rainy Pass)に差しかかります。ここにはRainy Lake に至るトレイルがあって,私も歩いてみたのですが,Rainy Lake までは往復3キロメートル,1時間ほどのたのしいハイキングができます。
 Rainy Lake は静かなすばらしい湖です。湖に着くと,そこにあるのは,景色を楽しむ展望デッキだけなのですが,鮮明できれいな山の空気と鳥の鳴き声が混ざり合い,静かな時間を過ごすことができました。

 ノースカスケーズ国立公園にはおまけがあります。
 それは,州道20をさらに西に,シアトルに向かって進んでいくと,巨大な湖が点在していて,そのすばらしい眺望を楽しめることです。それらは,ロス湖(Ross Lake),ディアブロ湖(Diablo Lake )です。
 また,私は行くことができなかったのですが,ノースカスケーズ国立公園には,国立公園の園外にあたる南にシュラン湖(Lake Chelan)があります。シュラン湖は水深が433メートルもある氷河湖です。南北80キロメートルに及ぶ湖畔は道路すらなく,シュラン(Chelan)という町からだけ神秘的な風景が望めるのだそうです。また,湖の北岸にステヒーキン(Stehekin)というビレッジがあって,そこには,シュランからフェリーか水上飛行機でないと行くことができないということです。
  ・・
 とまあ,いろいろ神秘に満ちているのですが,私が最も記憶に残っているのは,それ以上に,ウィンスロップの町からノースカスケイズ国立公園に行こうとして道に迷ったこと。
 ワシントン州の山の中であわや遭難,というありさまは,今も恐怖がよみがえります。


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●グレイシャー国立公園(Glacier National Park)
 2015年ごろ,私はアメリカの地図を見てため息をついていました。それは,モンタナ州の最も北にあるグレイシャー国立公園に行きたいのだけれど,その場所があまりに遠く,どうしたら行けるか考え込んでいたからです。レンタカーでは遠いし,なるべく近くの空港まで飛行機で行こうとも思ったのですが,なかかなよい便が見つかりませんでした。
 結局,シアトルから車で8時間かけて行くことにしました。その結果,ずいぶんとすばらしい思い出ができたのですが,行く前は不安で仕方がありませんでした。
 あとで知ったことには,実際は車がなくとも鉄道でも行くことができる唯一の便利な国立公園ということで人気でした。グレイシャー国立公園には西のポートランドから東のシカゴまでを結ぶアムトラックのエンパイアビルダー(Empire Builder)が1日1往復運行されていたのでそれを利用することができたのです。
  ・・
 グレイシャー国立公園はモンタナ州の北のはずれにあって,人工的な国境で分断されていますが,実際は,カナダのウオータートンレイクス国立公園(Waterton Lakes National Park)につながっています。公園の名前である「グレイシャー」というのは「氷河」という意味ですが,実際,非常に標高が高いので,ものすごく寒いところです。
 行ったことがある人から,たいしたことなかったよ,という話を聞いたことがあったので期待していなかったのですが,実際は,何の何の,とてもすばらしいところでした。
 これまでに紹介したゴールデンサークルの国立公園が赤茶けた土ばかりなのに対して,ここは湖あり,森あり,氷河ありというところでした。
  ・・
 グレイシャー国立公園は西のゲートであるウェストグレイシャー(West Glacier)から東のゲートであるセントメリー(St.Mary)までゴーイングトゥザサンロード(Going to the Sun Road)を走って抜けることができます。また,列車できた人のために,園内は観光用のバスが走っています。
 ゴーイングトゥザサンロードは分水嶺である海抜2,025メートルのローガンパス(Logan Pass)を越えます。ローガンパスにはビジターセンターがあって,ここが観光の拠点です。ローガンパスの周辺には高山植物の群集が見られ,背後に迫る山は右側が標高2,670メートルのマウントクレメンツ(Mount Clements),左側が標高2,781メートルのマウントレイノルド(Mount Reynolds)です。 ビジターセンターの裏側からトレイルがあって,このトレイルを歩くとヒドゥン湖展望台(Hidden Lake Overlook)へ行くことができます。私も雪道を歩きました。
 ゴーイングトゥーザサンロードの南には,セントメリーレイク(Mt. Mary Lake)が広がっていて,ゴーイングトゥーザサンロードの中ほどのビレッジの近くの船着場からこの湖を1周するクルーズがあります。私はそれにも乗りました。湖の途中には Wild Goose Island という小島があります。クルーズは,途中の対岸で降りて15分ほどトレイルを歩きベアリング滝(Baring Falls) まで行きます。 
  ・・
 ゴーイングトゥーザサンロードはローガンパスの西側はヘアピンカーブが頻繁にあり,さらにトンネルもあります。また,いたるところで,滝でもないのに氷河から溶け出した水が道路に降ってきて,まさに滝の下を走るようになります。わざわざこの滝の下を走り,洗車をしている車をみかけました。ローガンパスを越えた東側は直線道路で,ぐんぐんと下って行き,それまでの登り坂の険しさとはすっかり趣がかわって,高原ムード一杯になったころ,公園の東側のゲートに到着します。
 東側のゲートを過ぎ,さらに左折して北に行くとメニーグレイシャー(Many Glacier)へ行くことができます。メニーグレイシャーはグレイシャー国立公園で最も遠く静かで最も美しいところです。氷河を抱いた鋭い岩峰に囲まれた谷筋にいくつもの氷河湖が重なって幻想的な雰囲気です。このスイフトカレントレイク(Swiftcurrent Lake)の周りを一周するトレイルは絶品です。
 スイフトカレントレイクのほとりには,Many Glacier Hotel と Swiftcurrent Moter Inn というふたつのホテルがこの景色に調和していて,おとぎの世界のようなところです。
 メニーグレイシャーからさらに北に進むとカナダ国境に到達します。


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 私が訪れたアメリカの国立公園を順に紹介していますが,これまでにこんなに多くのところに行ったのかと,今更ながら自分でも驚いています。
 今日は少し趣向を変えて,ハワイの国立公園です。

●ハワイ火山国立公園(Hawaii Volcanoes National Park=HAVO)
 ハワイにはハワイ島にハワイ火山国立公園があります。ここは世界遺産でもあります。
 アメリカでは日本と違って,世界遺産といって派手に宣伝しているわけでもないので,帰国してから,あそこは世界遺産だったのか,と驚くことも少なくありません。大したこともないのに世界遺産というお墨付きで観光客を誘致しなくてはならないほどのこともないからです。
 ハワイ火山国立公園はハワイ島の南に広がる火山地帯を中心とした国立公園で,マウナロア(Mauna Loa)とキラウエア(Kīlauea)のふたつの巨大な活火山を含むところです。
 ハワイ語でキラウエアというのは山から頻繁に溶岩の流出があることに関連して「吹き出す」または「多くまき散らす」という意味です。キラウエア火山は,ハワイ諸島を作り出してきた火山の中で現在最も活動的なところですが,火山活動の中心はハワイ島の南東沖にあるロイヒ海底火山(Loihi Seamount)に移りつつあるといいます。
 私が行ったのは2016年の春のことで,このときはキラウエア火山は活動が弱く,こりゃ世界三大がっかりだと落胆したものです。しかし,その2年後の2018年に大規模な噴火をして,大災害が起きました。
 それまでにも,1987年にプナ(Puna)へ続く海岸沿いの道路州道137が,1988年には南海岸にあったワハウラビジターセンター(Waha'ula Visitor Center)が,そして,1990年にはカラパナ(Kalapana)の町が,また,1994年にはカモアモアビーチ(Kamoamoa Beach)とワハウラヘイアウ(Waha'ula Heiau)がそれぞれ熔岩によって飲み込まれているそうです。
  ・・
 観光客にとって,ハワイ島の一番の魅力は,何といってもキラウエア火山でしょう。
 「足元を真っ赤な溶岩が流れて海まで到達し,湧き上がる巨大な白煙を間近にする」と書かれているように,その想像を絶する自然の脅威は魅力的なのですが,先に書いたように,私が行ったときはその姿は想像以下でした。
 ハワイ島ではキラウエア火山は,地図や道路標識には単に「火山」(Volcano)と書かれています。私はそれで戸惑いましたが,ハワイ島で火山といえはキラウエア火山なのでしょう。ハワイ島の最南端から北東に走ってくると,道路の右側に火山国立公園(Volcano National Park)と標示されています。アメリカの国立公園は自然保護第一で,観光目的ではないから,日本の国立公園のようなけばけばしい看板もなく,へたをすると見過ごしてしまいそうでした。
 国立公園にはビジターセンターがあり,ビジターセンターを過ぎたところに「ボルケーノハウス」(Volcano House)と書かれたホテルもあって,そこには豪華なレストランが併設されていました。私はそこで日本料理を食べましたが,何ともいえない味のない豆腐がもっとも印象に残っています。


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 2013年夏,私はアメリカのもっとも北東にあるメイン州に行きました。今地図を見ても遠いところです。そして,今にして思うに,あと2,3日余分に滞在してカナダ国境を越えればよかったと思います。
 このあたりはなかなか行くことができないところだからです。

●アカディア国立公園(Acadia National Park)
 メイン州には,アカディア国立公園があります。
 アカディア国立公園は,メイン州の大西洋沖のマウント・デザート島(Mount Desert Island)とその南西の小島アイル・オ・オ(Isle au Haut)の大部分,そして,近くのベイカー島(Baker Island)の一部からなり,アメリカ本土のスクーディック半島(Schoodic Peninsula)の一部も含まれます。
 全体で,約150平方キロメートルにわたり,ニューイングランド地方唯一の国立公園です。公園には周回道路が完備されていて,17の御影石の橋がかかっています。 
 アカディア国立公園は,1947年にアメリカ本土のクランベリー湿原(Cranberry Bog)で起きた火事によって焼けました。火事は数日間にわたって続きましたが,自然に再生しました。そして,火事のよって木々の多様性が高まり,風景に深みを与えることになって,公園の美が強化されたといいます。
 のちに書くことになるイエローストーン国立公園もまた,周期的に大規模な火災が起きるのですが,やはり,自然に再生します。
 このように,自然界で起きることは,人の手に寄らずとも,ちゃんと自然界が解決するものであるらしいのです。
  ・・
 バーハーバー(Bar Harbor)は,アカディア国立公園の入口にあるハーバーです。私はここにあるモーテルに宿泊しました。
 私が訪れたのは今からもう8年も前のことなので記憶が薄れているのですが,それでも,このあたりはよい思い出しか浮かびません。美しく,かつ,のどかで,とてもすばらしいところでした。
 漁港といっても,日本で思い浮かべるものとは違って,ずっとあか抜けたところでした。
 キャディラック山(Cadillac Mountain)は,マウント・デザート島の東側にあって,そのピンクの花崗岩の頂上は米国で最初に日の出が見られる場所のひとつであるということで有名な観光地です。また,国立公園の入口は,ほかの国立公園同様,ビジターセンターやロッジがあります。
  ・・
 私は,早朝,急に思い立ってこのキャディラック山に日の出を見にいくことにしました。
 しかし,思い立ったのがわずかに遅かったのです。
 ほとんど車の通らない,しかし,おそらく私と同じ目的で先を急ぐ車が数台,同じように走っていきました。しかし,キャデラック山での日の出は寸前で間に合わなかったのです。それでも,海から昇ったばかりの朝日のある景色は,やはり,絶景でした。
 私は,大西洋から昇ったばかりの太陽をしばらくじっと眺めていました。大西洋からの日の出を見たのはこれがはじめてのことでした。気づけば,多くの観光客が日の出を見にきていました。帰路は,そうした人たちの車でいっぱいでしたが,この国立公園の雄大さが,そんなことをすべて消し去りました。
 考えてみれば,日本では当たり前でも,アメリカ本土で海へ沈む夕日と海から昇る朝日をともに見ることができる場所はないわけで,それを実現しようとすれば,カリブ海の島に行くか,ハワイに行く必要があるわけです。


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●シェーナンド国立公園(Shenandoah National Park)
 2014年の春にカールズバッド国立公園に行ったあと,2015年の春にケンタッキー州のマンモスケイブ国立公園,2016年の夏にバージニア州のルーレイ鍾乳洞へ行ったことを思い出したと書いたので,前回のマンモスケイブ国立公園に続いて,今回はルーレイ鍾乳洞のあるシェーナンド国立公園について書くことにします。

 2016年,私はアメリカの東海岸をフロリダ州から北上しました。
 東海岸にはあまり多くの国立公園はないのですが,シェーナンド国立公園は美しいところという触れ込みでした。私は,まったく大したことはないだろうと期待してはいませんでしたが,このときの旅でぜひ行ってみようと思っていました。そのわけは,「カントリーロード」(Take Me Home, Country Roads)という歌にあります。
 この歌は,「魔女の宅急便」で有名になりました。歌詞の1節に
  ・・・・・・
 Almost heaven, West Virginia  Blue ridge mountains,
 Shenandoah river
 Life is old there,
 older than the trees
 Younger than the mountains,
 growin’ like a breeze
  ・・・・・・
とあるのですが,そのなかの「Shenandoah river」,つまり「シェ―ナンドリバー」という変わった発音がずっと気になっていたのでした。この国立公園が,この川の名前をとったものだったからです。
 バージニア州を通るインターステイツ64を西に走っていくとインターステイツ81にぶつかり,その16マイルほど手前で右折すると「スカイラインドライブ」(Skyline Dr.)という片側1車線の道路があります。その道路がシェーナンド国立公園を縦断しています。
 ロックフィッシュギャップ(Rockfish Gap)ジャンクションからこの「スカイラインドライブ」に入ることになります。他の国立公園と違って,国立公園のゲートは閑散としていました。
 ゲートを越えてそのまま道路を走っていっても単に山道が続いているだけで,大した景色が広がっているわけでもなく,遠くに雪山が見えるわけでもありませんでした。私はがっかりしました。
  ・・
 途中で「スカイラインドライブ」は国道211と交差します。
 一度国立公園を出て,国道211を30分ほど西へ走ったところに,今日の話題である「ルーレイ洞窟」(Luray Caverns)があったので,国立公園から離れて寄ってみました。この洞窟は,私のこれまでに行ったアメリカのふたつ国立公園の洞窟とは違って,国立公園ではなく民間の観光施設でした。広い駐車場には土産物屋やらが並んでいて,まるで日本の観光地のようでした。
 この洞窟は,私の予想とは違って,まるで地底探検でした。 洞窟の最大の魅力は地下水のたまったところに鍾乳石が鏡のように反射した姿,また,洞窟の一番奥深いところには,まるで台座に鎮座するかのように本物のパイプオルガンが置かれていて,金属パイプの代わりに鍾乳洞そのものを使って音を出すという壮大な仕掛けで,長さの異なる鍾乳石にマレットを設置することで異なるトーンを生み出すようになっていました。
  ・・
  洞窟探検を終えて,再びシェーナンド国立公園に戻り,再びスカイラインドライブを北に向かって,シェーナンド国立公園の後半を走りました。
 道路に面した森のなかから子熊がぬっと出てきましたが,国立公園の見どころは,まあ,それくらいのものでした。しかし,ルーレイ洞窟はなかなかの見ものでした。
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●マンモスケイブ国立公園(Mammoth Cave National Park)
 カールズバッド国立公園を紹介した折に思い出したので,忘れないうちに今日はマンモスケイブ国立公園を紹介します。
 アメリカの東側にも国立公園はあるのでが,私が参考にしている「地球の歩き方」の「アメリカの国立公園」編にはまったく載っていません。このように,マンモスケイブ国立公園は情報が少なく,当然日本からのツアーなども存在しないと思われます。したがって,私も,マンモスケイブ国立公園がどんなところなのか,まったく見当がつきませんでした。
 マンモスケイブ国立公園は,ケンタッキー州の中央部にあって,世界でもっとも長い洞窟群であるマンモスケイブを含む国立公園です。
 国立公園の敷地は214平方キロメートルもの広さがあって,東海岸の多くの都会から比較的容易にアクセスできるので人気です。マンモスケイブは,1本の大きな洞窟があるのではなく,大小さまざまな洞窟が奥の方でつながり合っていて,現在通行可能な洞窟の長さは600キロメートル! もあります。日本の秋芳洞は通行できるところが5キロメートルほどしかないことを考えると,途方もないスケールです。
  ・・
 マンモスケイブの歴史は3億5,000万年前にさかのぼります。浅い海に住んでいたウミユリとか貝類やサンゴなどの死骸がどんどん堆積して,石灰岩を形成,やがて海が大地になり,大地に降り注いだ雨が石灰岩を溶かし,隙間から地下に流れこみ,地下水が長い年月の間に石灰岩をさらに溶かし,地下水の川となり,川の流れで空洞と空洞がつながっていって,洞窟をどんどん拡大させていったものです。
 私はツアーに参加して,洞窟を巡ることにしたのですが,ここは非常に人気があるので,早朝到着して,予約をしました。
 ツアーガイドについて階段を降りると,そこから先の洞窟はものすごく広くて天井も高いものでした。洞窟内の気温はいつも15度で,少しひんやりと涼しいところでした。
 この洞窟は,以前マンモスケイブが鉱山として使われていた跡が残されていて,落書きがあったりするので,大自然のなかの未開の場所,という感じではありません。しかし,途中にはいろいろな岩や穴があって,階段から見るとぞっとする深さだったりもします。ツアーでは440段の階段を上り下りするのですが,ツアーで最後に訪れるのが「マンモスドーム」(Mammoth Dome)。この「マンモスドーム」とよばれる巨大な縦穴は,マンモスケイブでも最大の高さを誇ります。
 「マンモスドーム」を過ぎると,ここから150段の階段がジグザグにグルグルとつけられていて,出口までひたすらこれを登っていくことになります。その途中にある「ファトマンズミザリー」(Fat Man’s Misery)という通路は,太った人が惨めな思いをするという意味の狭い回廊で,数10センチ四方しかない横穴です。
 マンモスケイブはカールズバッドの洞窟よりもずっと規模が大きくて,しかも高低差があるのですが,鍾乳洞という意味からは,カールズバッドの洞窟のほうが,古来より人間の手にかかっていないだけに素朴なところでした。


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●カールズバッド国立公園(Carlsbad Caverns National park)
 カールズバッド国立公園は洞窟です。
 前回書いたホワイトサンズ国定公園とこのカールズバッド国立公園を巡って1日コースとなります。
 カールズバッド国立公園で最も有名なのはコウモリの飛翔(The Bat Flight)で,夕刻になると,エサを求めて30万匹のコウモリが洞窟の入口から30分以上にわたって飛び立つのが見えるというのですが,これが見えるのは夏の間ということなので,春に行った私は残念ながらそれを見ていません。
 ここの洞窟は,今から2億年ほど前,地底に堆積したサンゴ礁による石灰層が数百年前に隆起し,雨水に浸食されてできたものということで,世界最大級の鍾乳洞であり,長さは180キロメートル,深さはアメリカ最深で地下489メートルもあります。
 トレイルに沿って,延々と地底に潜っていく感じでした。しかし,洞窟の中というのはなかなか距離感がわからず,そのすべてがあまりに雄大であり,かつ,比べるものがないので,その大きさが実感できないというか,実際よりも大きく感じるというか,不思議な気持ちになります。
  ・・
 これを書いていて,私は頭が混乱してきました。それは,このカールズバッド以外によく似たアメリカの鍾乳洞に行ったような気がしてきたからです。
 そこで調べてみると,このカールズバッド国立公園に行ったのが2014年の春で,その翌年2015年の春,ミズーリ州のカンザスシティに行った折にアメリカの中東部を巡ったとき,ケンタッキー州のマンモスケイブ国立公園(Mammoth Cave National Park)へ,そして,その翌年2016年の夏には,東海岸をフロリダ州から北上したとき,バージニア州のルーレイ鍾乳洞(Luray Caverns)へ行ったことを思い出しました。
 その中でも,マンモスケイブは長さが579キロメートルと世界最長を誇る鍾乳洞でした。
 いずれにして,この3つの鍾乳洞はどこも途方もなく大きいところで,こんなところに行ってしまうと,日本の鍾乳洞なんて赤子のようなものです。ちなみに,秋芳洞は,全長がわずか約10キロメートル,深さは137メートルでしかありません。


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 前回までグランドサークルの国立公園とそれに付随してロッキーマウンテン国立公園について紹介してきました。
 グランドサークルの国立公園で私がまだ行ったことがないのが,キャピトルリーフ国立公園,キャニオン・デ・シェイ国定公園,メサベルデ国立公園なのですが,先に書いたようにキャピトルリーフ国立公園はダート道が続くので断念して,キャニオン・デ・シェイ国定公園とメサベルデ国立公園は2020年の夏に行くつもりだったので,少し心残りです。また,アリゾナ州の南には,サワロ国立公園とチリカワ国定公園があって,ここもまだ行っていません。この辺りはキットピーク天文台などの天文台があるので,それとともに行こうと考えてたのですが,これもまた,夢に終わっています。
  ・・
 さて,今日からはさらに南に下って,ニューメキシコ州のホワイトサンズ国定公園とカールズバッド国立公園を紹介することにします。
 私がホワイトサンズ国定公園とカールズバッド国立公園行ったのは2014年の春のことでした。
 ニューメキシコ州やテキサス州は春に行くべきで,夏では暑すぎます。
 もともと私が行きたかったのはUFOで有名なロズウェルだったのですが,このときテキサス州から西にインターステイツ10を走り,ロズウェルからさらにサンタフェまで行くことができました。このふたつの国立公園はその途中で寄ることができました。
 ニューメキシコ州は,行けるものなら行ってみな,というほど,日本から行くのがたいへんなところです。よほどのエネルギーと情熱がないと行くことができません。ニューメキシコ州の大地は,それはそれは現実離れしていておもしろいところでした。どこに宇宙人がいても不思議な気がしません。

●ホワイトサンズ国定公園(White Sands National Monument)
 ホワイトサンズ国定公園はエルパソから2時間ほど北に行ったところにあります。砂が白い砂漠,という感じなのですが,この白い砂は石膏の粉で,砂とは違って歩いていても沈まないし,表面は暑くなりません。
 到着したときは,一見規模が小さそうだったので,何だ予想以下じゃないか,と落胆したのですが,それがそれが,実際はすごいところでした。私がもっとも記憶に残るのは,あわや迷子になりそうだったということです。駐車場に車を停めて,軽い気持ちでトレイルを歩きはじめたのですが,どこを見ても景色が同じで,写真を撮っているうちに方角がわからなくなってしまったのです。一応,行先の目印はあるのですが,反対方向に行ってしまうと,とんでもない時間がかかるのです。これには驚きました。
 幸い,遠くに車が見えたので事なきを得たのですが,アメリカの大自然を甘くみてはいけないのです。また,いい経験をしました。
 私はアメリカの旅では,モンタナ州で交通事故にもあったし,ロサンゼルスのマクドナルドで置き引きに遭ってパスポートも含めて何から何まですべて盗られたことももあったし,ロッキーマウンテン国立公園では山で遭難もしかけたし,アラスカ州では深夜に車を運転していてトナカイとぶつかりそうになったし,ワシントン州では運転している車にシカが激突してきたし,シアトルではパンクもしたし,カンザスシティからデトロイトに行く途中の飛行機が煙を吹いたこともあるし,今回は,ホワイトサンズ国立公園でトレイルを歩いていて進む方向がわからなくなりかけたけれど,そんな数々の災難にもかかわらず,これまで無事に生き延びたことが,今考えると奇跡のような気がします。


◇◇◇
藤井聡太九段,
史上最年少三冠達成。

王位,棋聖に続いて,叡王を獲得しました。
昨日のタイトル戦の「あざとい」(姉弟子の室田伊緒女流二段談)藤井聡太新三冠のおやつは
「コロコロしばちゃん」でした。
次は竜王戦挑戦です。
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◇◇◇


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 前回ダイナソア国定公園を書いたので,それに関連して,今日は,国立公園ではないのですが恐竜の展示で有名なので,2015年に行ったモンタナ州ボーズマンにあるロッキー博物館を紹介します。

●ロッキーズ博物館(Museum of the Rockies)
 私のこころの故郷がモンタナ州です。ボーズマンという町は,モンタナ州の中でも,ビュートについで思い出に残っているところです。
 ボーズマンにはモンタナ州立大学があるのですが,この広大な構内にモンタナ州の自然を扱うロッキー博物館があります。もともとはモンタナ州立大学の付属組織でしたが,現在はスミソニアン協会にも所属しています。
 ロッキー博物館は,モンタナ州の大地の生い立ちが標本と解説パネルで展示された大きな博物館です。
  ・・
 博物館の目玉は映画「ジェラシックパーク」のスタッフが監修をしている恐竜の展示です。
 これまでに発見された中で最大のティラノサウルスの頭蓋骨,これまでに発見されたふたつしかない完全なもののうちのひとつや軟部組織の遺骨を含むティラノサウルスレックスの大腿骨など,13の標本や,トリケラトプスと赤ちゃんなどを所有するアメリカで最大の恐竜遺物があります。
  ・・ 
 また,恐竜の展示以外には,38億年前のベアトゥース片麻岩の展示コーナーや「北ロッキー山脈地域の歴史」のコーナーもあります。
 さらに,かつてこの地方にすんでいたネイティブアメリカン,毛皮商人,金探求者,フロンティア時代からの入植者などの展示や,屋外には住居跡も再現されています。

 ロッキー博物館だけでなく,アメリカを旅していて驚くのは,どこに行っても,日本にはありえないような巨大な博物館や美術館があることです。こうした施設の建物は美しく,管理が行き届いていて,いるだけで賢くなった気になるようなアカデミックさを備えています。日本では,こうした施設の多くが思いつきのようにつくられて規模も小さく,できたときだけは予算がついても,その運営や維持には最低の予算しかないので,次第に古くなり,展示にも魅力がなくなって,リピーターもなく,閑古鳥がないているのとは大違いです。
  ・・
 博物館や美術館には,すごく詳しい説明パネルがあり,専門家がいます。そして,展示のレベルが高く,ホンモノがたくさんあります。また,いつもなにがしかの企画や講演,公開講座があります。そこで,そうした場所には,知的好奇心のある大人が大勢訪れています。こうした博物館や美術館を運営するための予算の多くが寄付でまかなわれているそうです。アメリカに行くと,人々の生涯にわたる学問や文化への関心の高さを感じます。
 私もこうした施設を訪れて,日本では見ることができない多くの貴重な展示に接することをアメリカの旅の楽しみのひとつとしています。


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●ダイナソア国定公園(Dinosaur National Monument)
 2014年夏,ロッキーマウンテン国立公園に訪れたあとでデンバーへ行き,さらに50州制覇のためにネブラスカ州にほんの少しだけ入って1泊してから引き返して,ワイオミング州の南側を横断するインターステイツ80でアイダホ州に向かう途中のこと。
 「地球の歩き方」の「アメリカの国立公園」編に,ちょっと寄り道として「ダイナソア国定公園」とあったので,興味があったので行ってみました。アメリカで恐竜とあればまさに本場。行くしかないでしょう,という感じでした。
 ところが,その,ちょっと寄り道,というのが半端な距離ではありませんでした。延々と大平原を進んでいくのですが,ほかの車とはまったくすれ違いません。こんなところにだれがいくのだろう? と思いながら走っていくと,やがて,遠くに国定公園のビジターセンターの建物が見えてきました。建物の手前に大きな駐車場があったのですが,そこには,多くの車が停車していました。
 アメリカでいつも思うのですが,こんなに遠く不便なところで,行くまではまったくと言っていいほど車を見ないのに,到着するといつも多くの車があって人が来ているというのが不思議なことです。
  ・・
 ダイナソア国定公園は,人間の作ったテーマパークではなく,ここにしかない,人の手をはるかに超えた大自然の作りえたものです。
 その建物を通って裏の出口を出ると,その先に,小高い山に行く2両連結のシャトルバスの乗り場があって,それに乗ってはるか山の上にある展示室に行きました。
 展示室は,恐竜の化石が発掘されたままの地層を目の前で見ることができるように覆いがつけられたものでした。
 恐竜を見せる建物は,化石が出土した崖に沿って作られているもので,中は3階建てになっていて,それぞれの階から壁になった崖に,恐竜の化石がそのままの状態で展示されいて,興味深く見学することができるのようになっていました。
 話によると,この建物を作るには,かなりの苦労と工夫が必要であったということでした。
  ・・
 恐竜が登場したのは約2億3,000万年前の三畳紀後期のはじめで,初期の恐竜は小型で3メートルから4.5メートル以上のものはいなかったのですが,約2億1,200万年前から1億3,000万年前のジュラ紀になると,環境に適応した結果,様々に進化していきました。
 ところが,6,500万年前,恐竜は忽然と地球上から姿を消してしまったのです。
 最近の研究では,それは,小惑星衝突説が有力となっています。直径10キロメートル,重さ1兆トンもある隕石の衝突事件が恐竜を滅ぼしたというこの小惑星衝突説は,1980年にカリフォルニア大学のアルバレス(Walter Alvarez)らによって発表されたものです。その証拠は,恐竜が絶滅した6500万年前の地層から各地で発見されたイリジウムという物質です。
 1億4千万から5千万年前のユタ州周辺は,浅い海になったり陸地になったりしていて,多くの恐竜が闊歩する沼地でした。恐竜絶滅ののち,ロッキー山脈が出来たときの隆起によって太古の地層が押し上げられ,そのために,現在,ここ一帯で恐竜時代の遺跡を発見することができるのです。
 このダイナソア国定公園にある博物館は,1909年,ピッツバーグにあるカーネギー博物館のアール・ダグラス(Earl Douglas)が研究の結果,「このあたりには恐竜の化石があるに違いない」という結論に至り発掘したところ,たくさんの骨が出てきたというところです。
 1942年まで発掘を続けて,22体の完全な恐竜の化石とともに多くの骨が発見されました。ここに露出している骨片の数はなんと2,300もあるということです。

 さて,これまでグランドサークルの国立公園を紹介してきましたが,私が行っていないのがキャニオン・デ・シェイ国定公園(Canyon de Chelly national Monument),メサベルデ国立公園(Mesa Verde National Park)です。
 キャニオン・デ・シェイ国定公園はグランドキャニオンを小型にしたような断崖で,ナバホ族の居住地です。化石の森国立公園から2時間ほどだったので,行こうと思えば,行けました。また,メサベルデ国立公園は今から1400年ほど前にこの地に住んだ先住民の遺跡です。フォーコーナーズから行くことができます。
 ともに,2020年に行こうと思っていただけに,実現できなくて残念に思っています。


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 2014年夏。
 これまで書いていたキャニオンランズ国立公園とアーチーズ国立公園に行ったあと,私はインターステイツ70をさらに東に走って,デンバーまで行きました。
 インターステイツ70は,モニュメントバレーとグランドキャニオンを足したようなユタ州を過ぎてコロラド州に入ると,風景が一変して,山の形も変わってきます。周りは緑が豊富で,スキー場だらけで,コロラド川の周りはどこも高級リゾートとなります。地元の人に聞くには,このあたりから宿泊するホテルがすごく高額になるそうですが,私は当然,そんな高級なところには泊まり(れ)ません。

●ロッキーマウンテン国立公園(Rocky Mountain National Park)
 デンバーへの途中にあるのが,今日紹介するロッキーマウンテン国立公園です。
 私がこの国立公園で記憶に残っているのはあわや遭難しかけた,ということです。
 …というのは少し大げさですが,それは,国立公園の入口を入ってさらに北上して,ミルナーパス(Millner Pass)という標高が3,279メートルの地点,つまり,大陸分水嶺のあるあたりの駐車場に車を停めて,トレッキングをはじめたら,途中でマウントアイダホの登山コースに行ってしまい,わけもわらなぬまま登山をはじめてしまったということでした。
 そもそも,私が行きたかったのはアルパインビジターセンター(Alpine Visitor Center)に行くトレイルのはずだったのですが,おそらく,ふたつにわかれた場所を間違えたのに違いありません。こんな軽率なことで,よくも無事だったものです。
 途中ですれ違った人たちがそんな格好で登るのかとか水も持っていないのかと心配して,水をくれたり食べものをくれたりと,散々迷惑をかけてしまい,そのうちに,もう引き返した方がいいよといわれ,下山することになったのでした。
 あの親切な人がいなかったらいまごろどうなっていたことでしょう。
 私がここで学んだことは引き返す勇気ということでした。
 私が登ってたのは富士山の山頂ほどの標高だったわけですが,そもそも,登山なんてする気はまったくなかったのです。
 下山する途中で,野性のエルクが3頭,草を食べているのに遭遇しました。
  ・・
 その後は,いいかげんな私の観光ペースにもどって,国立公園の展望台ごとに車を停めながら景観を楽しみました。
 国立公園を横断するのはトレイルリッジロード(Trail Ridge Road)。この道路のすごいのは,かなりの傾斜であり,片側は断崖絶壁,しかも,車線の幅が狭いのに,ガードレールひとつないことでした。日本なら,きっと,景観など度外視して,頑丈なガードレールが作られたり,注意を喚起する見苦しい大きな掲示板が作られるに違いがありません。
 当然,みんな運転が慎重で,のろのろと登って行くのですが,断崖の方が私の進行方向であったから,このときほど,この国立公園を逆から来るべきだったと後悔したことはありませんでした。そんな恐怖を感じながら,それでも,すばらしい景観を,ときには眺めながら走っていくと,やがて,フォレストキャニオン展望台(Forest Canyon Overlook)に到着しました。
 今思い出してみても,高山病にもならず,こんな高い所を無謀に散策していたわけだから,これもまた不思議な話です。
 断崖絶壁なのにガードレールがないのもアメリカらしいのですが,緊張しました。
 こんなところを知ってしまうと,日本で山登りをする気にもならないというものです。


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●アーチーズ国立公園(Arches National Park)
 これだけ雄大な国立公園ばかりを巡って食傷気味だったのですが,最後に行ったアーチーズ国立公園もまた期待以上でした。
 アーチーズ国立公園は世界で一番たくさんのアーチ,というか,穴の開いた岩が集まっているところです。今から約4,000万年前の地殻変動でこの地方一帯の土壌が隆起して,コロラド川やグリーン川による浸食がはじまりました。上部の層は浸食され,塩の背斜構造が地表近くに露出し,水が塩の層を溶かし,支えを失って谷や割れ目が生じました。
 この谷や割れ目がさらに雨などの力で広げられフィン(fin)という薄い板状の岩を形成します。
 この岩は,ひとつには雨に含まれた二酸化炭素が岩の炭酸カルシウムと反応することで,もうひとつには岩の霜弱い部分に水が入り込んで凍結し岩を崩すことで,その結果穴が開き,その穴は内側から崩れはじめてアーチができたといわれています。
  アーチーズ国立公園はその外周を車で巡ることができますが,ところどころに車を停めてトレイルをかなりの距離歩く必要があります。歩かないと,アーチの近くまで近づけないからです。
 中でも,デリケートアーチ(Delicate Arch)が真打ですが,1.8マイル,約3キロの勾配のあるトレイルを歩かないと到着できません。私も汗だくになりながら歩いてみてきました。
 以前,アメリカの国立公園といったって赤茶けた土があるだけ,なにがおもしろいの,と行ったこともない人に言われたことがありますが,そのスケールの大きさを知らない気の毒な人なのでしょう。また,そこに広がる雄大な景観を見て自然の驚異に触れると,謙虚になれるというものです。
  ・・
 ユタ州に広がるこのような大地に訪れると,地球創成のころに想いを巡らせます。


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●キャニオンランズ国立公園(Canyonlands National Park)
 今日はキャニオンランズ国立公園を紹介します。
 キャニオンランズ国立公園と次回紹介するアーチーズ国立公園はさすがに遠いので,行くのがかなり困難です。そこで,行ったことがある人もそれほど多くないものと思われます。これらの国立公園へ行くには,インタ―ステイツ70を東に向かってひたすら走っていくことになります。
 私はインターステイツ70を走って驚きました。そして,感動しました。
 この道路は,アメリカのインターステイツのうちでもっとも景観のすごい道路だったのです。インターステイツ70は,モニュメントバレーのダートロードにインターステイツが作られたような大平原のなかを延々と走ることになります。
 しかし,現地の人が言うには,この道路は麻薬を運ぶ道路だとか…。その真実は私にはわかりかねますが,とにかく,現実離れした道路であることは間違いがありません。
  ・・
 インターステイツ70を離れ右折して州道191に入り南下します。しばらすくすると,左手,つまり東側にアーチーズ国立公園があり,右手の道路に入って,さらに進んでいくとキャニオンランス国立公園に行くことができるのですが,どこも遠いので,1日にふたつ行こうとすると時間との勝負になります。
 キャニオンランズ国立公園ですが,ここの雄大な風景は,グランドキャニオンとモニュメントバレーがともに存在するようなところです。とにかく雄大過ぎます。
 キャニオンランズ国立公園は,オフロードを4WDで走ったり,遊覧飛行で空から楽しむべきだと書かれているので,その覚悟でたっぷり時間をとって味わうべきところなのでしょう。私のような無計画な旅人が小さな車でやって来て,国立公園内の展望台に車を停めては,少しだけトレイルを歩いて,展望台からに風景を見てそのあまりの雄大さにため息をつくだけではもったいないのです。
 しかし,それでも私は興奮しました。
 この風景を知らずして狭い日本でちまちまと生きている人なんて,どれほど財産があろうと,偉かろうと,気の毒になってしまいます。


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