しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場・47都道府県を制覇し,南天・皆既日食・オーロラ,空の3大願望を達成した「不良老人」の日記

タグ:オリオン座

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 今年は冬もめったに晴れません。星見というのはもっともコストパフォーマンスの悪い趣味で,もともと星に興味のない人が本に書かれたようにして写真を写そうとさまざまな機材をかったところで,お金をどぶに捨てるようなところがあります。また逆に,すばらしい星の写真を写している人のなかにも,星についてはまったく知らないという人もいます。趣味というのも人それぞれです。
 私は,晴れるという予報があれば星見に出かけるようにしていますが,私の目的は,とにかく,面倒なことはしない,お金をかけない,苦労をしない,そして,楽しむ,なのです。
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 1月21日の晩は,久々に晴れるという予報でした。天気図を見ると一晩中晴れそうでした。しかし,私は深夜には帰宅したので知りませんが,実際は明け方には曇っていたようです。
 私は,ここ数年,南半球に何度も出かけたり,ハワイに行ったり,信州に行ったりという機会がずいぶんあったので,すでに,満天の星空を心置きなく楽しみたいという夢は飽きるほど実現して,以前のような情熱はなくなっていて,それよりも,人のいない,しかも自宅からさほど遠くない場所で,空の条件がさほどよくなくてものんびりと星空を眺めることで満足できるようになってきました。 
 ということで,この晩は,昨年末にも写したパンスターズ彗星とオリオン座,そして,いくつかの散光星雲を写すことにして出かけました。

 パンスターズ彗星(C/2017T2)ははじめの予想ほど明るくならないのですが,それでも9等星くらいなので,簡単に写ります。しかし,この晩は存在するという場所を写した画像をいくら見てもなかなか彗星が確認できません。彗星は思っていたほど大きくも明るくもなく,拡大してやっと見つけました。
 彗星のいる位置が銀河の中で星が多く,見分けがつきにくかったのも理由でした。彗星はこの先もまだ当分見ることできるので,もう少し明るくなるのを期待したいものです。
 望遠鏡の直焦点での撮影を終えて,次に35ミリカメラにレンズをつけて写すことにしました。
 今回から写すシステムを変えたので,その実験も兼ねました。
 さて,ペテルギウスの減光で,明日にでもペテルギウスが爆発するのではないかと話題になっています。しかし,このところ減光も底を打ち,増光に転じたという情報があったので,また,写すことにしました。とはいえ,写真ではそんなことはわからないので,単に記念で写しただけです。オリオン座はちょうど50ミリレンズくらいの画角できちんと収まるので楽です。ただし,オリオン座全体に分布する散光星雲が美しいのですがこれを写すにはちょっとしたコツがあるので,これを捉えるのがまた,おもしろいのです。
 この時期,オリオン座は11時ごろに南中するので,冬の南の星空はとても賑やかです。夏の星空と違って冬は夜が長いので,これまでもずいぶんとこのあたりの写真を写しました。どれだけ写しても飽きないものです。オリオン座のあとは,180ミリの望遠レンズに変えて,いくつかの散光星雲を写してみることにしました。この続きはまた次回。

IMG_0079wDSC_8531PanSTARRS

 2019年もあと数日となりました。今年は本当に月明かりのない晩に晴れない日が多く,満足に星見をしたのも数えるほどでした。12月は26日が新月で日食だったのですが,今年は,こうした天体イベントのあるときも決まって天気が悪く見ることができませんでした。
 その2日前,12月24日のクリスマスイブはひさびさの快晴という天気予報だったので,星見に行きました。この日の目的はオリオン座とパンスターズ彗星(C/2017T2)でした。
 オリオン座が目的のひとつだったのは,オリオン座のα星「ペテルギウス」がこれまでにないほど減光しているという情報を知ったからです。また,パンスターズ彗星は2020年の5月ごろに6等星くらいまで明るくなるといわれていて,前回星見に行ったときは12等星だったのがどれだけ明るくなっているかが楽しみでした。

 「ベテルギウス」(Betelgeuse)はオリオン座α星で,おおいぬ座の「シリウス」,こいぬ座の「プロキオン」とともに「冬の大三角」を形成している1等星です。地球からの距離は約642光年です。
 「ペテルギウス」は非常に大きな恒星で,太陽系の中心に置いたとすると火星軌道を大きく超え木星軌道の近くまで達します。赤色超巨星で星自体の形状が半規則的に変化するSRC型の脈動変光星です。ガスが恒星表面から流出し表面温度が不均一になるなど星自体が不安定な状態にあり,その形状は球形ではなく大きな瘤状のものをもっていて,近いうちにII型超新星爆発を起こすであろうといわれています。超新星爆発すると,満月よりも100倍明るく数日間は昼でも輝いて見えるといわれています。また,爆発後はブラックホールにはならず,中性子星となると考えられています。
 この「ベテルギウス」の明るさがこのところ観測史上類を見ないほど低下していて,この現象が超新星爆発の兆候ではないかと指摘されています。
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 Betelgeuse, a bright, very large star in the constellation of Orion has been dimming since October suggesting it might go supernova, according to astronomers.
 Dozens of scientists from around the world have taken to Twitter to discuss the phenomenon and speculate over whether it will soon explode.
 The star has a very variable brightness and a pattern of regularly dimming, but astronomers say the latest dimming period appears to be different.
 Researchers from the Astronomer's Telegram - a place for experts to share astronomical findings - say it is the faintest it has been in 50 years of observations.
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 オリオン座の明るくて非常に大きな星であるベテルギウスが10月から暗くなってきており,超新星になる可能性を示唆しています。
 世界中の多くの科学者がTwitterでこの現象を議論し,間もなく爆発するかどうかを推測しています。
 ペテルギウスは非常に可変的な明るさと規則的な減光のパターンを持っていますが,天文学者は最新の減光パターンは通常とは異なっているように見えるといいます。
 天文学者の情報網-専門家が天文学上の発見を共有する場所-で,研究者はそれが50年間の観測で最も弱いといっています。
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 肉眼で見てもそれほど違いを感じないのですが,もし超新星爆発すれば,今の姿の写真が貴重になると思って写しました。生きているうちにぜひ超新星爆発を見てみたいものです。

 一方,パンスターズ彗星(C/2017T2 PanSTARRS)は現在ペルセウス座にあって,午後10時ころには天頂に近いことと近くに明るい星もないので,ファインダーを覗くのも大変だし彗星の位置をたどるのも困難で逆に探しにくいのですが,なんとか見つけて写真に撮ることができました。私は自動で天体を導入するなどという現代的な武器をもっていないのです。
 この彗星,発見当初は2020年の夏に1等星になるのではと予想されたのですが,どうもそういう状態でなないらしく,今は楽観的に考えても6等星,実際は8等星どまりでないかと思われています。今はまだ暗くて9等星くらいなのですが,それでも,すでに彗星らしいかわいい尾をもった姿をしています。彗星の明るさの予想はいつも外れるので,今後どのくらい明るくなるかが楽しみです。

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 翌25日の早朝は月齢28.3。晴れ渡った明け方の東の空に,糸のような美しい月を見ることができました。

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