しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場・47都道府県を制覇し,南天・皆既日食・オーロラ,空の3大願望を達成した「不良老人」の日記

タグ:クレーターレイク

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●湖に浮かぶ老人●
 クレーターレイクの見どころといえば,まず,ウィザード島(Wizard Iskand)である。ウィザード島はこのブログの「クレーターレイク国立公園③」の最後に写真を載せたものである。高さ233メートルの小さな火山で,山頂には火口があって,これがクレーターレイクの名前のの由来となっている。
 次に,ファントムシップ(Phantom Ship)という長さ90メートルほどの小さな島で,まさに幽霊船のような雰囲気である。これは今日の1番目の写真の湖面の左に小さく写っている。
 これらは湖の外周道路リムドライブ(Rim Drive)を走ると見ることができた。
 さらに,湖に浮かぶ老人(The Old Man of the Lake)という100年以上前から湖面を漂っている枯れ木があるそうだが,私はこれを見た記憶がない。どうやら見損ねたようだ。残念なことをした。
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 私は湖の北側の入口から入ったが,湖の南側のリムビレッジというところにビジターセンター(=2番目の写真)があった。帰り道,そこに寄ってみたのが,中には簡単な展示があった。

 さて,これでクレーターレイク国立公園巡りは終了である。ここはポートランドからはとてつもなく遠いところであったが,もし次回があるのなら,こんな場所に宿泊して何日も過ごすのも悪くないと思う。観光地とはいえ,ほかの多くの国立公園に比べたら,さすがに人が少なく,景色も美しいし,ツアーがないので,うざっい団体観光客がいないからである。
 コロナ禍が終わったら,再び世界はどこも以前のように観光客で埋め尽くされるようになるのかどうかはわからないが,もし,以前のように観光客が戻って多くの場所がオーバーツールズムになったとしても,世界には人の少ないすばらしい大自然に接することができる場所が,まだある。このクレーターレイク国立公園などがそうだ。こうしたところは貴重なのである。
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 来るときも見た山火事だが,帰り道,その山火事がずいぶんと大きくなっていた。走っていると,その山火事がずいぶん近くに見られて,道路までその煙りが来て,すごい迫力であった。
 クレーターレイク国立公園は,ポートランドから往復で10時間,距離にして800キロもあった。日帰りをするにはかなりの強行軍であったが。そんな時間を超えた感動があった。本当に行ってよかったと思う。ここに行く前日,この場所を教えてもらったことを感謝した。

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●アメリカで最も深い湖●
 クレーターレイク国立公園(Crater Lake National Park)は,1902年,アメリカで5番目の国立公園として設立された。公園の面積は286平方マイル,741平方キロメートルというから,東京23区の面積628平方キロメートルより広い。クレーターレイク公園にはクレーターレイクとよばれるカルデラ湖がある。
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 クレーターレイクはマウントマザマ(Mount Mazama)の噴火活動によって形成された。最深部はなんと1,958フィート,597メートルと,アメリカで最も深い湖であり,世界で7番目の深さを誇る。また,面積は53平方キロメートルである。
 なお,世界一はバイカル湖の1,742メートルで,日本の田沢湖は世界10位の423メートルである。また,湖自体の平均標高は6,178フィート,1,883メートルである。
 クレーターレイクは,流入・流出河川をもたないために湖水は極めて青く澄んでいる。
 火山活動は,アメリカ西方沖にある小さな海洋プレートであるファンデフカプレート (Juan de Fuca Plate) が北アメリカプレートの下に潜り込む際のオレゴン州の沖合いでの沈み込みによって引き起こされた。この動きによって引き起こされた熱と圧縮がカスケード山脈を形成した。
 約40万年前,マウントマザマはカスケーズ山脈の他の山々と同様に層状の楯状火山として誕生した。長期にわたり溶岩流と火砕流が交互に重なりあい,高さ11,000フィート,約3,400メートルと,富士山ほどの成層火山に成長した。
 紀元前4,860年ごろに大噴火により崩壊し,上部の3分の1にあたる2,500フィート,760メートルから3,500フィート,1,100メートルの標高を失い,この噴火により直径約10キロメートルにわたる巨大なカルデラが形成され,カルデラに雨水が溜まった。
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 この大噴火によってできた地域は過剰な多孔性とレゴリスから成るやせた土壌のために,植物がほとんどみられない。したがって,私が通ってきたような大平原となったわけである。
 湖の外周道路リムドライブ(Rim Drive)はカルデラの縁の周囲をめぐる景色のよい道であった。
 湖には,ヒメマス(Oncorhynchus nerka)と ニジマス(Oncorhynchus mykiss)が繁殖しているが,大きさ,種類,数に制限を受けることなく,許可なしでつりができるという。また,湖での水泳は許可されている。さらに,夏期は毎日ボート・ツアーが実施されていて,湖の中のスコリア丘とウィザード島に停まる。
 湖面に触るには,湖の北にある険しい歩道であるクリートウッドトレイル(Cleatwood Trail)を降りることになる。また,展望台にはリムドライブを通って自動車で簡単に行くことができるが,最も見晴らしがよいのは8,929フィート,2,721メートルのスコット山からのものである。しかし,そこに行くためにはリムドライブの起点から2.5マイル,4キロメートルの急な道のりを歩かなければならないという。
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 私は,外周道路を走った後,意を決して,クリートウッドトレイルを歩いて降りることにした。
 予想よりずっと大変で,往復1時間,かなりきつい坂道であった。途中で根を上げそうになりながらも下まで降りて,湖面を触ることできた。クレーターレイクは形は同じカルデラ湖である北海道の摩周湖そっくりだが,深さと面積は3倍ある。湖は独特のエメラルド色をしていて、とにかく素晴らしいの一言であった。
 湖水は冷たく,湖畔には心地よい風が吹いていた。

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●最も美しい湖●
 国立公園のゲートを越えてもまだまだクレーターレイクははるか南で,依然,クレーターレイクハイウエイという名前の道路が穏やかに広がる草原と木立の中を延々と続いて行くだけであった。
 遠くに煙が立ち上っていたが,それは山火事であった。アメリカでもオーストラリアでも,山火事が頻繁に起き,日本でも時折ニュースになる。2019年の年末,オーストラリアでは大規模な山火事が起き,多くのコアラが死んでしまったというニュースは記憶に新しい。私が2019年春エアーズロックに行ったときも,そうした山火事を防止するために,わざと火を起し,大平原を焼き尽くしているのを見たが,せっかくの青空が灰色に濁ってしまっていた。
 大自然というのは雄大で美しいだけのものではない。

 やがて,大平原から景色が変わってきて,次第に道路も標高が高くなってきた。その先には多くの車が停車しているのが見られた。そこは駐車場で,どうやらクレーターレイクに到着したらしいことがわかった。まだ湖の姿は見えないが,その向こうに世界で7番目に深い湖クレーターレイクがあると思うと興奮してきた。
 とうとうクレーターレイク国立公園に到着したのだ。ポートランドからはインターステイツ5を南に3時間走りオレゴン州南部まで行って,さらにそこから東へ2時間山の方へ行ったところにあった。遠い道のりだった。

 クレーターレイクの北側から私はやってきたが,湖の入口辺りには,湖のクルーズ船のチケット売り場があった。しかし,残念ながら,チケットはすべて売り切れであった。それにしても,いつも不思議に思うのは,アメリカの観光地というのはどこも遠く来るのがたいへんで,途中はほとんど車の姿も見えないのに,どこへ行っても,到着すると,結構な観光客がいるということだ。いったい,どこからこれだけの人がやってくるのだろう。そしてまた,どこの国立公園も,きちんと整備され,ゴミひとつなく,こわれたようなガードレールもなく,道路もきちんと線が引かれていて,意味のない看板ひとつなく,ものすごく美しいのだ。
 日本だと,どこに行っても,さびたガードレールやら,意味のない看板やら,廃墟やら,廃道が無残な姿をさらしているし,ゴミがすてられているし,まったくもってなさけないのだが,そうした安っぽさはみじんもないのである。
 まず,湖の外周道路リムドライブ(Rim Drive)を走りながら,景色のよい場所に車を停めて,湖を見ることにした。その湖の美しさは筆舌に尽くし難いものであった。それは私がそれまでに見た中で最も美しい湖であった。

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