しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

タグ:ジブリパーク

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 私の「ジブリの大倉庫」での滞在時間は1時間程度でしたが,これで十分でした。次に予約したのは午後1時30分からの「どんどこ森」だったので,その間,「もののけの里」へ行きながら,愛・地球博記念公園を散策することにしました。いったい「もののけの里」には何があるのだろう?
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 「もののけの里」は「もののけ姫」に登場する和風の里山的風景をイメージしたエリア。
 作品内の建物をモチーフにした体験学習施設「タタラ場」や「乙事主」の滑り台「タタリ神」のオブジェがあります。
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 「タタラ場」では「五平餅」の炭火焼体験ができるということですが,別途1,200円が必要でした。また,「タタリ神」というオブジェと「物見やぐら」はあるだけで登ることはできませんでした。「休憩処」というのは単なる土産物店でした。「愛・地球博」のときに「サツキとメイの家」の隣に建てられた管理棟を移築したものだそうです。
 ということで,「もののけの里」には特に何も見るべきものはありませんでした。

 愛・地球博記念公園の南半分のエリアは,「愛・地球博」のときに作られたままの自然豊かな森が存在しています。その入口に立つのが「稲楼門」でした。
 かつて,名古屋市中村区にあった「中村遊郭」。遊郭時代にあった「稲本楼」は,1923年建築の木造2階建てで,べんがら塗りの赤い塀と中国風の門が特徴で,ロの字やコの字形の建物の中央に日本庭園を配置したものでした。赤線廃止後は「料亭稲本」として営業していて,私も忘年会で行ったことがありましたが,2009年に閉店し,その後は,高齢者向けデイサービス施設として使われてきました。「稲楼門」は「稲本楼」が2018年に老朽化が目立ち解体されたのを機に,この地に移築されたものです。
 「どんどこ森」はこの門をくぐり,はるか先,15分程度歩いたところにありました。
 わかりにくいのですが,有料施設の「どんどこ森」というのは,「どんどこ森」全体のことではなく,このエリアの中にある「サツキとメイの家」の建物の中を見ることができるところだけです。
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 「となりのトトロ」で,サツキとメイが引っ越してきた和洋折衷の家は移築されたものではなく,アニメを元に作られたものです。 炊事場,風呂場,茶の間,和室,洋間など,耳をすますとサツキとメイの笑い声やススワタリの音が聞こえてくるようです。
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 私は,すでに,ジブリパークができる以前からあった「サツキとメイの家」はすでに来たことがあったから,またお金を出して入る必要はなかったのです。また,「サツキとメイの家」の外観を見るだけなら,無料エリアである「サツキとメイの家の見える展望台」に登れば,それで十分でした。
 「サツキとメイの家」の外には,どんぐりが目印の山道があって。山道を登った先にあるのは,中に入って遊ぶことのできる高さ5メートルの木製遊具「どんどこ堂」と 「どんどこ売店」,そして, 飲み物や土産物、季節に合わせた商品を販売している「どんどこ処」でした。また,山頂と麓をつなぐ,かつて名古屋市内を走っていた路面電車をモチーフにしたスロープカー「どんどこ号」に乗ることもできます。 
 私には,こうした作り物よりも,自然の中を散歩するほうがずっとこころ休まり楽しいので,このあたりをゆっくりと散策しました。日本庭園もあって,なかなか落ち着けるところでした。

 そして,最後に行ったのが午後3時からの「青春の丘」でした。
 「青春の丘」は「耳をすませば」の物語の舞台のひとつである「地球屋」と「ロータリー広場」,「猫の恩返し」に登場した「猫の事務所」, そして誰でも利用できる「エレベーター塔」から構成されるエリアでした。
 「エレベーター塔」は, 19世紀末の空想科学的な世界観をもとにしたもので,ホンモノのエレベータを兼ねています。
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 地球屋は「耳をすませば」で主人公・月島雫が偶然たどりついたアンティーク家具や時計の修理・販売を行う店で,2階には,家具のほか,からくり時計,人形,木馬などが部屋の隅々まで置かれていて,機械仕掛けのからくり時計は,10分遅れているので,時間指定のチケットで入場した後に10分待つとからくり時計が動くのを鑑賞することができます。1階に降りると,天沢聖司が見習いとしてバイオリン制作を学んでいた工房がありました。
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 私が興味をもったのは,そこにあった数々の本物のヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバでした。
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 ヴィオラ・ダ・ガンバ(viola da gamba)は,16世紀から18世紀にヨーロッパで用いられた擦弦楽器で,「脚のヴィオラ」を意味してて,これは,楽器を脚で支えることに由来すします。これに対して,ヴィオラ・ダ・ブラッチョ(viola da braccio)は「腕のヴィオラ」の意味で,これがヴァイオリン,チヴィオラ,チェロなどのヴァイロン属です。
 ヴァイオリン属に比べ音量が小さいヴィオラ・ダ・ガンバは,劇場や野外での演奏には適さず,宮廷や上流市民の家庭における室内楽,および教会音楽で用いられます。
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 また,「猫の恩返し」に登場する「猫の事務所」は猫サイズで建てた木造平屋の建物ということで,外にあった電話ボックスは,受話器を取ると勝手にどこかへ電話がかかり「 ニャーオ,ニャーオ」という猫の鳴き声が聞こえてきますが,たまに違うパターンがあるそうです。

 この日,「青春の丘」に入るのを待っていたとき,ヘリコブターが2機,空を飛んだので見上げると,奇妙な虹が見えました。
 家に帰って調べてみると,それはレア度★★★の「環天頂アーク」というものでした。私ははじめて見ました。頭上高く,下側にへこんだ弓形に見える虹色現象で,その形から「逆さ虹」ともよばれるそうです。太陽光が上層の巻雲や巻層雲などの氷の粒によって屈折することで出現するということです。また,太陽高度が高すぎると見えなくなって,日の出後か,日の入り前に見られるものだそうです。
 結局,これが,この日,1番の見ものでした。
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 そんなこんなで,天気がよかったこともあり,時間十分あったこともあり,有料施設の内容はともかく,なかなか楽しい時間を過ごすことができました。有料施設以外はあまり人がおらず,これもまた,ゆったりくつろげた理由でした。近くに住んでいるのなら,毎日でも散歩に来たい場所でした。
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 それにしても,有料施設は高すぎます。「ジブリの大倉庫」と「もののけの里」で2,500円,そして,「どんどこ森」と「青春の丘」がそれぞれ1,000円で,合計4,500円也。食事と交通費を合わせれば,約10,000円となります。そもそも,新しく造った施設というもはほとんどなく,これまでに何らかの形であったものを改装したり移築しただけの,いかにも金のかけかたを知らない愛知県らしい娯楽施設でした。現在,東京ディズニーランドのチケットが値上がりして約10,000円だそうですが,これはアトラクションなども含まれているので,それに比べたら,かなり割高です。
 私は,どういうところなのかという謎が解けたので,1回で十分だと思いました。リピートすることはありますまい。

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 昨日のことのように思うのですが,もう19年も昔の2005年に「愛・地球博」が行われました。
 1964年に行われた東京オリンピック,1970年に行われた大阪万博,そして,1972年に開催された札幌冬季オリンピックで,日本は飛躍的に進歩しました。夢多き時代でした。当時はそれでよかったのですが,いつまでもそれが忘れられず,夢よ再びということで,今もなお,一部の実力者たちは同じようなことを企画しているようです。しかし,もはや,世界も,この国も,当時とは状況が違います。
 ということで,私は開催に反対だった「愛・地球博」だったので,チケットを購入することもなく,浮かれることもなく,静観を決め込んでいたのですが,その実,内覧会とオーストラリア館のシンポジウムに招かれて,2度も行きました。
 しかし,私が思っていた通り,開催したことで何かが残ったということもほとんどなく,「愛・地球博」以前は,青少年公園として県民の憩いの場であったところは,「愛・地球博」によって無残にも壊され,有効な活用方法が見つからず,広い土地を持て余し,負の遺産だけが残りました。
 それが,ようやく貰い手が見つかったように,この地にできたのがジブリパークでした。

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 ジブリパークは,スタジオジブリ作品の世界観を表現した公園施設として,同園内の未利用地や既存施設を再整備し,「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」「もののけの里」「魔女の谷」の5つのエリアを設けるというもので,まず,2022年に開園したのが「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」,そして,2023年に「もののけの里」,そして,まもなく「魔女の谷」がオープンします。
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 私は,ジブリ作品は「となりのトトロ」と「魔女の宅急便」しか知らず,ほどんど興味もないのですが,地元でもあり,一度くらいはどういうところか知りたいという好奇心だけで,2か月前にはじまる事前予約でチケットを手に入れ,2024年1月22日に行ってきました。
 冬の平日,雪やら強風だったらどうしようと,これもまた天気次第でしたが,当日は晴天でポカポカ陽気でした。1日違えば寒波到来,特に1月24日は大雪だったので,大変なことになっていましたが,私はいつもながら強運です。

 何の予備知識もなかったので,適当に見繕って,午前10時に「ジブリの大倉庫」,午後1時30分に「どんどこ森」,午後3時に「青春の丘」を予約しました。もうひとつ「もののけの里」というのは入場時間指定はなく,当日の午後4時までに入場すればいいということでした。そもそも,予約をしておきながら,それらが何なのかさえ知らないありさまでした。
 当日,はじめは公共交通機関でいくつもりでしたが,乗り換えなどが面倒になって,車で行きました。しかし,ちょうど通勤時間と重なって,道路は渋滞気味。やっと到着したのが午前9時ころでしたが,駐車場はがらがらでした。
 ジブリパークは愛・地球博記念公園の中に4か所点在していて,それぞれのエリアに入るときだけ有料で,愛・地球博記念公園自体は無料です。まず,案内所に行って,どのように回ればいいのか聞くと親切に教えてもらえました。午前10時までにはまだ時間があったので,時間つぶしに「愛・地球博」のときに使用したものが展示されてある「愛・地球博記念館」へ寄って見学しました。そこには残されて始末に困るものが展示されていましたが,私以外には訪れる人もおらず,閑散としていました。
 午前9時45分になったので「ジブリの大倉庫」に行ったのですが,すでに午前10時からの人たちが大勢並んでいました。

 愛・地球博記念公園には「愛・地球博」のときの跡地の一角に,スケート場とプールの入った巨大な建物ができました。「ジブリの大倉庫」は,プールを壊して,そこを改装して作られました。スケートリンクは今も存在していて,フィギアスケートショーなども行われています。
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 「ジブリの大倉庫」は,まさにジブリの大博覧会。
 ひとつの巨大な施設の中に,映像展示室をはじめ,3つの企画展示,ショップやカフェなど「ジブリ」がぎゅっとつめこまれています。
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 というのがウリですが,中に入ると,まず,1階と2階を結ぶ色鮮やかなキャラクターのタイル装飾の階段と,天窓の下には「空飛ぶ巨大な船」がプロペラを回しながらゆっくりと飛んでいました。それぞれの階には様々な展示室がありました。
 「公開倉庫」と名づけられたコーナーには,三鷹の森ジブリ美術館で開催された企画展示「食べるを描く」が展示されていました。また,「ジブリがいっぱい展」には,世界中から集めたジブリ作品のポスター,映像・音楽パッケージ,書籍などが展示されていました。
 三鷹の森ジブリ美術館で上映されてきた短編アニメを上映する「映像展示室オリヲン座」という劇場では「ちゅうずもう」というネズミが相撲大会をやるという内容のアニメをやっていて,これはけっこう楽しく見ることができました。
 「子どもの街」と「ネコバスルーム」は単なる子どもの遊び場でした。
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 「南街」という商店街では,書籍を取り扱う「熱風書店」,模型を販売する「大空模型」,駄菓子を並べた「猫かぶり姫」が並び,実際に商品を売っていました。また,「冒険飛行団」という名のメインショップは,ジブリ長編作品に関連するグッズや,ジブリパークのオリジナル商品が売られていました。
 また,その入口にあったミルクスタンド「シベリ❆あん」では,オリジナルデザインの瓶で牛乳が売られていたり,「風立ちぬ」とかいう作品に登場したお菓子「シベリア」が食べられるということですが,「シベリア」は私の家の近くのスーパーにも売っているので,珍しくありませんでした。

 このように,「ジブリの大倉庫」にあったのは,ジブリ作品にでてくるさまざまなセットがこしらえてあったり,土産物店があったりする場所でした。「ジブリの大倉庫」は人気で,ここで何時間も過ごす人が多いということでしたが,何せ,私は,ジブリ作品は「となりのトトロ」と「魔女の宅急便」しか知らないから,見るべきものがありません。所詮,単なる作り物だという感想しか抱きませんでしたが,ふらふらしていたら,何となく時間が過ぎました。
 平日にだれが来るのだろう? と思っていたのですが,幼稚園や小学校の遠足の子供たちがたくさんいました。遠足には絶好の場所のようでした。その一方で,東京からわざわざ来たという人も結構いました。名古屋(愛知)はどこも空いているからいい,と言っていました。
 午前11時になったので,「カフェ大陸横断飛行」という名前のレストランで昼食をとりました。開店早々だったので簡単に席が確保できましたが,食べ終えたころには多くの人が並んでいました。

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