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少し前,スーパー銭湯に行ったら,露天風呂にテレビが設置してありました。テレビなど見たくもないのに意識しなくても音が聞こえます。画面も見えます。これは不快極まりない状況でした。そういったものを忘れてリラックスしたいのに,なんだこれはと思いました。もうそこには二度と行くまいと決意しました。
それと同じように,病院の待合室や理容店など,当たり前のようにテレビがかかっています。一昔前なら,これがサービスだったのでしょうが,今は不愉快なものの代表となりつつあります。見たくもないものを強制的に見させられているわけです。見たくもないものを強制的に見させられるのは,拷問ですらあります。特に,民放のワイドショーや,NHKの報道番組は最悪です。
ホテルなどの部屋にも,当たり前のようにテレビがありますが,私は近年,つけたことがありません。
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テレビが押しつけてくる情報は極力遮断することに限る,これがこころ穏やかに生活するための最善の方法だと気づいて以来,娯楽の代表だったはずのテレビが,いまや,私には最も迷惑な存在と化してしまいました。
いつごろから,こんな状況になってしまったのでしょう?
ところで,先日,私の見ているテレビが不調になったので,当たり前のように,ついうっかり買い換えてしまいました。とはいえ,私が見ているのは19インチの小さなテレビですが…。このごろは4Kだの8Kだのという大型のテレビが電器店に並んでいますが,いったいそれで何を見ようというのでしょう?
ということで,新たに小さなテレビが家に来たのですが,そこでハタと,これでいったい何を見るのだろう,と思いました。民放やNHK総合のドラマなら,テレビでなくとも,インターネットで見ることができますので,私は今はそれを iPad で見ています。こうなると,わざわざ時間を決めて番組を見たり,録画することすら面倒になってきました。また,これまで見ていたNHKEテレのクラシック音楽番組も,ラジオで音だけを聴くほうがはるかに快適だとわかってきたので,テレビでは見なくなりました。
あえて今,テレビでなければ見られないものといえば,NHKBSPで放送されているドラマや科学番組,旅番組くらいのものでしょうか。NHK+ではBS放送が見られないので,仕方なくテレビで見ているわけです。NHKは高い受信料を払っている割にものすごく不便です。受信料などやめて,番組ごとに課金すればいいのです。また,多くのチャンネルがあるのに,地上波とBSで同じ番組をやっていたり,何度見たかわからないような再放送ばかりを流しています。ラジオも,FM放送ではニュースなど流す必要はなく,音楽だけで十分です。
いずれにしても,この情報化の時代に,テレビはむしろ,情報過多でおせっかいなだけの存在。人を不安に陥れるだけの不愉快な存在。生活を豊かにすることとは相反して,苦痛を与えるものになってしまったのが,まことに皮肉なことです。
タグ:テレビ
自宅籠城の記①-必要のない情報を手に入れないことが…
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もともと,群れることが嫌いで人混みが嫌い,そして,飲み会が嫌い,酒も飲まずタバコも吸わずオリンピックも高校野球もまったく関心のない私は,いつもと変わらない生活をしているのですが,それでも,家にいる時間が増えました。せっかくの機会なので,これまで以上に快適に家で過ごすために,いろんな工夫をすることにしました。
時間があれば,ついついテレビをつけたりインターネットを見たりしがちですが,何を見てもコロナコロナでまったく楽しくありません。むしろ洗脳されて病気になりそうです。そこでまず考えたのが,いかに有益で不快でない情報だけを収集するかということです。
今日は,このことについて書きます。
インターネット上にはさまざまなニュースのポータルサイトがあります。Google も LINE もそうしたニュースのポータルサイトをウリにしています。そこには種々雑多なニュースがかき集めれらていますが,まさに玉石混交。おそらく,紙媒体であれば売れそうにないものや,その逆に売らんがために興味本位の大きな活字が躍っているような,あるいは,えげつない写真が載せられているような,はたまた,ある種の思想に染まっているような,そうしたものがずらりと並んでいます。そしてまた,そうしたニュースにはコメントができるものがあり,コメントにはヘイトとよばれる類のものがずいぶんと並んでいて,不快なだけです。
私も,これまで,暇に任せてこうしたサイトを見ていたこともありますが,その結果,それらの情報のほとんどはまったく不要なものであるという結論に至りました。よって,見ないことにしました。これが私の結論です。
結局のところ,信頼のおける情報は,新聞社の発信しているアプリケーションソフトとNHKニュースのアプリケーションソフトからだけで必要十分なのでした。
テレビのニュース番組の類は,緊急性のないときは一切見ないことにしました。NHKの報道番組の内容は,NHKニュースのアプリケーションソフトで手に入る情報と同じなのです。わざわざテレビで見る必要もありませんし,おまけに,このごろのNHKのテレビのニュースは大げさに騒ぎ立てて煽っているようで好きになれません。しかも東京偏重です。
また,民放のワイドショーの類に至っては,売らんがためのおどろおどろしい見出しの並んだ週刊誌同様にどうにもならない代物で,ひな壇とかにずらりとならんだタレントが受けを狙って何の根拠もないコメントをしているだけのものです。それを見て話題にしてレストランにたむろってランチをしならがくっちゃべっているおばさま方を「世間」といいます。
私は以前入院したとき,テレビという媒体は辛い日々を送っている人にとって安らぎや癒しになるものでなけらばならないと実感しました。あえてテレビを見て不快になる必要などないのです。しかし,文章で書かれた情報なら自分が主体的に取捨選択すればよいのですが,テレビはつければ,その気がなくても目や耳から入ってきます。
このごろNHK総合で始終表示されているL字のテロップ,あれは字幕テロといって,大迷惑なだけの存在です。情報過多でありおせっかいなのです。そもそも,テレビなど放送されるものをその時間に見ることなどめったになく,録画で見ることがほとんどなので,そうした情報には意味がありません。そんなにニュースを流したければ,アメリカのCNNのように,1日中報道だけに特化した専用チャンネルがあれば,それで事足りるのです。
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もともと私は,テレビといえば,NHK総合と民放は1,2のよほど気に入った番組以外は見ないし,見ているものはそのほとんどがNHKBSプレミアムです。しかし,NHKBSプレミアムの番組もまた玉石混交です。とても質の高いものもありますが,お笑いタレントやらが司会をして,くだらないコメントをして視聴者を見下しているようなレベルの低いちゃらけたものも数多くあります。そうした番組は見る気もしません。
このごろは,テレビに加えて,ABEMA もニコニコ生放送も Amazon の PrimeVideo も iPad で自由に見られるようになりましたが,ABEMA とニコニコ生放送は将棋番組以外は私の気に入るものがありません。PrimeVideo のコンテンツはほとんどが映画なので,映画が見たいときだけ有用です。YouTube に至っては玉石混交というよりも玉を探すほうが困難なほど,くだらないものが大量にあふれています。
そこで私は,これまでもCSスカパーでは CNN/US を契約して見ていたのですが,さらに「スーパー!ドラマTV」を契約してみました。あまり期待はしていなかったのですが,見はじめたら,これがまあ,思った以上に楽しいというか,アメリカのドラマを英語で見るのは,おもしろくてしかも小気味よいのです。英語はいいです。聞いていてうざったくなりません。
それに加えて,私が最も落ち着くのは,NHKFMのクラシック音楽放送です。やはり,クラシック音楽はいいです。なかでもブルックナーの交響曲は最高です。こころが満ち足ります。
次に,SNSについてです。私は,Instagram も twitter も FaceBook もアカウントをもっていますが,これらのSNSにふりまわされても,ろくなことはありません。これらは使いかた次第ですが,もっともうざったいのは広告です。どんな広告であろうと,私はすべてブロックします。
まず Instagram ですが,これは情報としてはほとんど意味がありません。Instagram というのはタレントさんのグラビアが無料で見られる,くらいのものでしかないと思ったほうがマシです。タレントさんのアカウントにはすてきなグラビアが無料であふれています。しかし,Instagram はタブレットやスマホのアプリでは広告の洪水です。これらは家のポストに入ってくるちらしのようなものなのであって,うざったいだけです。インターネットのブラウザで Instagram を見れば広告は一切入らないので Instagram を見たければ,アプリでなくブラウザで見るといいのです。
Twitter は災害などのときの情報がもっとも早くコリジョンなく手に入ります。そこで,そうしたアカウントに限ってフォローをするととても便利です。しかし,ブログは主体的に自分で探さないと読めないから気に入らないものは読まなくてもよいのですが,Twitter の書き込みは,押し売りのように入ってきます。中には個人の感想を際限なく書いている人がいますが,そんなものを書きたかったら自分のブログを作ってそこに書けばいいのです。その人のくだらない書き込みなどを始終読まされるのはたまったものではありませんから,そうした書き込みはすべてブロックします。さらにうざったいのは広告です。どんな広告だろうと私は見ないでブロックします。ブロックしてもブロックしても,それでも毎日なにやかやと新しい広告が表示されるのですが,それをブロックしながら自分に必要な情報を探すのは,指の運動として,ある意味快感だと思って楽しむことにします。
Instagram や Twitter に比べれば FaceBook は,広告以外は友達からの書き込みだけが表示されるので一番快適です。特に会う機会のない海外の友人たちと keep in touch できるのが長所です。これもまた,広告はすべて見ないでブロックします。ただし,友達のなかにも,やたらとリンクを張るだけのしょうもない人がいるのは迷惑です。そうした情報もまた,私には意味がないので,すべて非表示にします。あまりにリンクばかりを張るひどい人は友達関係をやめます。
要は SNS は使い方で,うまく付き合うと快適に毎日が過ごせるというものです。
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とにかく,情報があふれ出る現在では,不快な情報をいかに遮断するかということの方が大切です。こころ穏やかな毎日を過ごすには,意味のない,必要のない,また,有害な情報を手に入れない工夫をすることだと,私は痛切に感じています。
「ひよっこ」最高!-テレビは楽しくなくっちゃ
13年前,アメリカで交通事故に遭って骨折して,アメリカの病院に1週間入院,帰国の許可が出て日本の病院に転院したのが私の入院初体験でした。私はケガでの入院だったので,毎日がとても退屈でしたが,それでも落ち込みました。病気で入院している人たちはそれ以上に毎日が大変です。入院というのは精神的に参ってしまうのです。病院でなくても,足腰が弱って,なかなか外に出ることもできないお年寄りもまた,精神的に参ってしまいます。
そんな人たちの心の支えのひとつがテレビです。だから,テレビは楽しくなくっちゃだめ,と思うようになりました。
それにしても,これだけたくさんのチャンネルがあるのに,どうして同じような番組ばかりなのでしょう。そしてまた,同じ時間帯に同じような種類の番組ばかり流すのでしょう。緊急速報だって別のチャンネルでやっているのなら流さない局があってもいいのです。そんなときこそ子どもたちのお守りや老人が楽しめる局があったっていいではないですか。
私はまったく見ませんが,民放のワイドショーはさまざまなゴシップやら政治問題までを取り扱っていて,まるで週刊誌です。元気な人ならそれを見て,人とうわさ話をしたり,喫茶店で雑談のネタにするのにいいのでしょうが,気分のすぐれない人がそんなものを見ていても,元気になれるものではありません。
高校野球だって,NHKが総合放送で1日中やらなくてもよさそうなものです。BS朝日でも同じものをやっていますし,興味のまったくないお年寄りにとれば,楽しみにしている通常の番組が中止になって見るものがなくなります。私の87歳になる母親は,見たい場組がない,テレビを見ていると憂鬱になるだけだといつも言っています。
私は普段,テレビはNHK総合のドラマとブラタモリ,そして,EテレかあるいはNHKBSプレミアム,それ以外はBSの民放の旅番組くらいしか見ません。必要があってニュースを見る必要のあるときだけCSのCNNjを見ます。見ていて元気になる番組がないときは,あらかじめ録画してあるN響の定期公演か「コズミックフロント」,あるいは「旅するフランス語」や「旅するドイツ語」を見ています。
そんな毎日なのですが,今年は,朝ドラ「ひよっこ」と大河ドラマ「おんな城主 直虎」の両方とも,元気の出るドラマなので,私はとても気に入っています。特に「ひよっこ」は最高です。この番組を見るといつも元気になれるのですが,それにも増して8月15日に放送されたものは圧巻でした。おもしろすぎて涙が出てきました。そして,ものすごく元気になりました。こういう番組ばかりだと助かるのです。
視聴率だとか,評判ばかりが先行するテレビ業界に限らず,この国は,工業製品もまた,どの会社も同じような製品ばかりで,他社にないもの,その会社でなければ手に入らないものがほとんどないのです。それは,その予備軍である女子高校生のファッション雑誌のマネをしただけの服装と同じようなものです。
ニュースもスポーツも芸能人のゴシップももう沢山です。うんざりです。不快なセクハラやパワハラのあるドラマ,戦争やらドルが上がっただの株が下がっただのといった相場ばかりの報道番組,そんな話題はもう見たくない,そう思っている元気のない人も多いのです。そういう人のための,安心できる結末のドラマと,見ているだけでもう行くことのない地へも行った気になれる楽しい旅,そしてグルメ… そんな元気の出る番組ばかりを放送するテレビ局があってもいいのです。そういうものが必要な人,それだけが喜びである人がこの社会にたくさんいるのです。
テレビは楽しくなくっちゃ。そういうチャンネル作ってください。そうそう,年寄り向けの栄養食品のコマーシャルは抜きでね。