今日は「エアラインアライアンスの利便性」についての話題の2回目です。続編を書くつもりはなかったのですが,その後調べていくと,補足が必要なことがわかってきました。
 航空機を自分で予約して利用するのは結構めんどうなものです。しかし,ほとんどの人は旅行社に行って航空券を購入するだろうから,こんなことを気にしている人は少ないのかもしれません。それに,ひょっとしたら,その方が安価でかつ便利なのかもしれません。しかし,ある意味,これを調べるのもまた旅行の醍醐味のひとつです。
 私は離陸して着陸するまでを1回と数えると,1年に20回以上は飛行機を利用していますが,いつもネットで予約をします。しかし,利用するたびに何事かを後悔するのですが,それらの多くは乗り継ぎの待ち時間と到着時間です。

 以前,このブログに,はじめてハワイに行ったとき,名古屋からハワイ島への便を探すのに苦労したことを書きました。そのとき私が予約したのは,ホノルルでの乗り換え時間が行きは6時間,帰りに至っては1泊する必要があるものでした。その結果,ハワイに行くにはホノルルからの便は別途買うべきだということを学びました。
 近頃は,ヨーロッパがテロ等の影響で安全面を心配して観光客が減少しているので,それをカバーするためにハワイ便が増えていて,成田からオアフ島以外の島にも直行便が多数運航されるようになってきました。しかし,東京に住んでいるならともかく,私のように名古屋から出発する場合は,今も名古屋から成田まで行くよりも名古屋からホノルルまで行ってそこで乗り換えたほうが便利なのです。便利かどうかは乗り換えということを一番先に考える必要があるわけです。
 これはアメリカ本土に行く場合も同じです。名古屋からはデトロイトに行く直行便しかありません。これでは西海岸に行くのがすごく不便です。

 それもこれも,名古屋-成田が便利でないことがすべての要因なのです。名古屋-成田というのは早割チケットなどの格安チケットが購入できればいいのですが,そうでなければかなり高額なのです。しかしわざわざ新幹線で東京まで行ってそこからさらにバスなんて大変な話です。これでは成田がハブ空港の役割を十分に果たしていないのです。
 私がここで書きたいのは,こうしたことになっている日本の航空行政の貧困さです。
 これも以前描きましたが,中部国際空港など作らずとも,それ以前にあった名古屋空港でいいから,成田まで国際線利用客に限った格安便をエララインアライアンスなど関係なく頻繁に飛ばせばそれでよかったのです。成田空港にハブ空港という意識が欠如しているからこういうことになるのです。
 これでは,ソウル(仁川)やバンコク(クスワンナプーム)をハブ空港として考えて,名古屋からそれらの空港へ行ったほうが便利ですが,成田へ行かずとも仁川などへ行ってそこから世界へ,ということを考えると,そうした客のために名古屋から仁川という便がもっと運行している必要があるのです。そして,その場合もネックになるのはエアアライアンスなのです。名古屋に限らず,地方空港からハブ空港までの便はエアラインアライアンスなどという垣根を取っ払うべきなのです。あるいは共通にすべきなのです。

 前回,オーストラリアのブリスベンに行くのに,カンタス航空の成田-ブリスベン便を使うと書きましたが,どうやらそれは私の選択間違いだったようです。実は,名古屋からブリスベンに行くには,キャセイ・パシフィックの名古屋-香港,香港-ブリスベンのほうが便利で安いということがわかりました。うっかりしていました。キャセイ・パシフィックのマイレッジはアジアマイルといいます。キャセイ・パシフィックもまた,エアラインアライアンスとしてはワン・ワールドに属しているのですが,結局のところ,そんなものはどうでもいいのです。
 これも前回書いたように,マイレッジを気にしていも大したお金にはならないのです。それよりも,マイレッジ会員の利便性というのは,優先搭乗とかラウンジの利用,そして,チェックインだと割り切った方がいいわけですが,そしてこれが有効に機能するのはアメリカ国内を旅するときくらいなものです。
 アメリカという影響力のある国のはじめたことはすぐに他の国に派生していくので,今や世界中の空港が同じようなサービスを真似事でやっているのですが,客の少ない日本の空港でそんな真似事をしていてもほとんど無意味です。ラウンジの利用だけならマイレッジ会員でなくても,ゴールドカードを持っていれば利用できますし。

 私は,恥ずかしながら,このキャセイ・パシフィックの存在を知りませんでした。しかし,名古屋からオセアニアに行くのなら,何も国内便を利用して成田まで行って乗り換えなくとも,香港経由でいいわけです。ひょっとしたら,サンフランシスコに行くにも,名古屋から成田あるいは羽田まで行ってサンフランシスコに行くよりも,名古屋から香港に行ってこそでサンフランシスコ便に乗るほうがひょっとしたら便利かもしれません。成田はターミナルの移動が面倒で乗り換えにも不便です。
 要するに,国際線を利用するとき,エアラインアライアンスなどに振り回されず,そして,マイレッジなど気にせず,マイル会員の利便性というのはチェックインとネットでの予約だけだと割り切って,接続の便利なハブ空港での乗り継ぎを世界地図を見ながらくまなく探すのが最も得策だということなのでしょう。

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エアラインアライアンスの利便性①-フライトを探すには?

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