しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場・47都道府県を制覇し,南天・皆既日食・オーロラ,空の3大願望を達成した「不良老人」の日記

タグ:化石の森国立公園

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 行くことができず幻となってしまった2020年の国立公園と天文台を巡ろうとしたアメリカ旅行を紹介していく前に,私がこれまでに行ったアメリカの国立公園を順に紹介しています。

●化石の森国立公園(Petrified Forest Nationa Park)
 化石の森国立公園はアリゾナ州フラグスタッフからインターステイツ40を東に120マイル,192キロメートルほど行ったところにあります。
 私が2019年にフラグスタッフに行ったのは,ローウェル天文台と,次回紹介するアリゾナ大隕石孔国定記念物に行くのが目的だったのですが,アリゾナ大隕石孔の先にこの化石の森国立公園があったので,寄ってみたのでした。
 私が「化石の森」という訳から想像する化石というのは生物の化石だったので,そんな化石が博物館に展示されているのかと,別に興味もなかったのですが,行ってみて,それがまったくの誤解であることを知りました。
 ここは,その昔太古の時代に森林だった場所が風化して,無数の丸太が化石化した広大な平原でした。さらに,古代先住民の住居跡やら,オールドルート66の遺構やらと,けっこう興味深いところがたくさんありました。
 アメリカの国立公園を見くびってはいけません。
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 国立公園はインターステイツ40の北側と南側に広がっています。多くの国立公園のように,森の中でキャンプをするとかトレイルを歩くというような,そういった楽しみをする場所ではなく,周回道路があって,そこを走りながら,見どころで車を停めて見学する,というところでした。
 化石に興味のある人や,アメリカの古代の様子を知りたい人,さらに,オールドルート66を巡る旅をする人にはおもしろいでしょう。
  ・・
 私が最も思い出に残っているのは,この国立公園のビジターセンターにあった広いレストランでのんびりと食事をとったことです。
 …が,それはこの化石の森国立公園だけのことではなく,しばらく海外旅行に行けなくなったこのごろ思い出すのは,なぜか,レストランやカフェでのんびりと食事をしたことばかりです。
 どうしてだろう?

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「Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.」とは

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●ここは「石化の森」だった。●
 何の知識も持たずこの国立公園にやって来た私は,ここは動物の「化石」(fossil)がいっぱい出てくる「森」深い場所だと名前から想像していたが,実際は,動物の化石も出るがそれよりも木の化石がごろごろと横たわる悠久の大地であった。
 調べてみると,この国立公園の名前は「Petrified Forest National Park」 なのだった。「petrified」というのは「化石」ではなく「石化」。つまり,この国立公園の名前は「化石の森国立公園」ではなく「石化した森の国立公園」なのだ。そもそも「化石の森」などという和訳(誤訳?)がいけない。「化石の森」と「石化した森」ではずいぶんとイメージがちがうではないか。私は「化石の森」には興味を抱かないが「石化した森」なら行ってみたいと思うが,それは私だけだろうか?

 私は,ここに来るまで「化石」なぞほとんど興味がなかったから,帰ってからさらに調べてみることにした。が,調べるうちにだんだんと謎が深まってきた。
 そもそも「石」とは何だろう? 考えてみれば「植物の死骸」と「石」の明確な相違さえ知らないではないか。いったい,生物の死骸」と「石」の明確な区別とはなんだろう? などという,これまでは当たり前のように思ってきたことすらわからなくなってきた。
 暇になった私はこのごろ学問に飢えてきたが,若いころにこうしたこだわりをもって勉強していたら,まったく別の人生になっていたかもしれない。何事も調べれば調べるほど興味が増して,謎が深まってくる。
 私が痛切に感じるのは,専門用語におかしな日本語を当てはめるから余計にわからなくなるということだ。原語のまま教えたほうがずっと役に立つ。こんなことをしているから,学生が原書を読むのにも苦労するのだ。
 学生のころ,地学で「デボン紀」やら「ベルム紀」などはカタカナなのに「三畳紀」「白亜紀」などが漢字なのかが気になって,好きになれなかった。なにかうさん臭いのである。「デボン紀」(Devonian),「ぺルム紀」(Permian),「ジュラ紀」(Jurassic),「石炭紀」(Carbon-iferous),「三畳紀」(triassic),「白亜紀」(Cretaceous)である。
 それは,天文学でも「dwarf planet」(「小人惑星」の意)を「準惑星」などという紛らわしい名前にしているのも同様である。
 余談だが,世界史でも「捕囚」(Captivity),「三位一体」(Trinity),「寄進」(Donation),「黒太子」(Black Prince),「未回収」(Irredentism)のように,日本語にされてもなんのこっちゃというものが少なくない。

 さて,「化石」(fossil)というのは「地質時代に生息していた生物が死骸となって永く残っていたもの,もしくはその活動の痕跡を指す」のだそうだ。ここで,「地質時代」(geological age)というは,地球の誕生(46億年前)から有史時代以前の地質学的な手法でしか研究できない時代のことだ。遺骸が地層にとじ込められたのち,肉などの軟質部は通常化学変化により失われるが,骨や殻,歯などの固い組織の部分が鉱物に置換されて残っている。また,「化石」は生物学上の分類にしたがって「動物化石」「植物化石」などのように分類される。

 この「石化の森」は,2億2,500万年前の「三畳紀」(恐竜の繁栄した「ジュラ紀」のひとつ前)のころは緑豊かな土地だったらしい。ゆったりと流れる川には魚の先祖が泳ぎ,森にはマツやスギが繁茂していた。これらの木が,嵐などで倒れ洪水で砂と泥に埋もれた。普通はこの段階で腐敗するのだが,上流からどんどん運ばれてくる泥が丸太の上に何百メートルも堆積したために腐敗を免れた。また,当時,この近くには火山があって泥の中に大量の火山灰が含まれていたために,水の中に溶け出したケイ素(ケイ素は火山灰に含まれている)が木の細胞と反応して石英の結晶を作り出した。やがて結晶は少しずつ成長して丸太全体を包み,ついには木を石に変えてしまった。
 その後,大地は浸食され石化した木「珪化木」だけが残ったのが,現在の化石の森である。ここでは,長かった丸太はたいてい輪切りになっているが,それは大地が隆起したときの圧力や地震によってひびが入り,その割れ目に入った水が凍り膨張して割れ目を広げ,やがて自然に裂けたのだ。いずれはもっと細かく粉砕され砂に戻る運命にあるという。

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●「石化の森」にある珪化木●
 アメリカの「National Park」は「国立公園」という日本語訳になっているから,アメリカの国立公園と日本の国立公園を同じように思う人がいると思うが,これはまったく別のものである。アメリカの国立公園は例外はあるが入園料があって,ゲートを入ると,厳しい決まりがある。
 また,ビジタセンターでは公園について詳しく学べるようになっているし,レストランや売店があるのはビジターセンターだけである。当然,公園内に自動販売機などというものはないし,ゴミを捨てたり植物や動物を採るなどという行為は厳禁である。
 私は富士山は遠くから眺めるのは好きだが,登ろうと思ったことはない。それは,人だらけだということに加えて,ごみだらけだと聞いたことが理由である。入山料をとるとかとらないとかいう議論があるそうだが,入山料がないということのほうが不思議に思える。

 私は「地球の歩き方」の国立公園編に書かれてあったようにして,この南北に広がる化石の森国立公園の北のゲートから入って南に向かった。これは,北のゲートにビジターセンターがあるからというのが理由だと書かれてあったからだが,実際は南のゲートにもビジターセンターはあったし,むしろ,南から北に向かう方が一般的なコースであった。しかし,北のゲートにあるビジターセンターにだけレストランがあったので,私にはこの北からのコースを選んで,結果的によかった。まず,このレストランで朝食をとった。
 朝食後,ゲートで入園料を払ったときにもらった地図を頼りに,公園を巡った。
 この国立公園には見どころが12指定してあって,それらを順に車で走るようになっていた。多くの国立公園ではトレイルが整備されていて,車を駐車場に停めてからトレイルをずいぶんと歩くこともあるが,この国立公園にはそういうトレイルはほとんどなく,駐車場に車を停めて,景色を見たり,なんらかの施設を見学したりと,そういう場所ばかりであった。
 私は,この化石の森国立公園は,名前から,森のなかの国立公園だとばかり思っていたが,実際は,アメリカのユタ州にある多くの国立公園同様,赤茶けた大地が広がる広々としたところであった。
 化石の森国立公園の見どころは,不可思議な色をした砂丘の連なりであり,柔らかい岩が浸食された奇岩群であり,古代先住民の住居跡や岩に刻まれた象形文字-これらはこの3月に行ったオーストラリアのエアーズロックに似ていた-であった。

 では,最後に見どころを北から順にあげておこう。
 はじめにあるのが,ペインテッドデザート(Painted Desert)であった。ここには展望台があって,広がる大地を一望できる。また,1920年代のホテルを改装した博物館(Painted Desrt Inn)がある。こうした建物をきちんと修復して再現してあるところがいい。
 国立公園の周回コースはこのあとインターステイツ40を橋で越えることになるが,その前に,オールドルート66が走っていた遺構があってさびちゃけたトラックの残骸が残っていた。
 インターステイツ40を越えてさらに行くとあったのが,プエルコ先住民遺跡(Puerco Indian Ruin)であった。この遺跡は14世紀のもので,日干しレンガで作った集合住宅の跡や岩絵が残されていた。14世紀といえば日本では鎌倉時代から室町時代だが,もっと古いもののように思えた。
 そこから南へ行くと「化石の森」(次回書くが,ここは「化石の森」ではなく「石化の森」のほうがふさわしい名前だ)らしい丸太の化石がゴロゴロころがっているブルーメサ(Blue Mesa),アゲートブリッジ(Agate Bridge),クリスタルフォレスト(Crystal Forest),ロングログ(Long Logs),ジャイアントログ(Giant Logs)と続いていた。そこにあるのは,作ったかのように思われるような珪化木であった。こられらの珪化木をよく見ると,なかに水晶があったりして,とても不思議な気がした。また,アゲートブリッジというのは,小さな川をまたいで長さ12メートルの珪化木が横たわってまるで橋のようになっているところである。このブリッジ状の珪花木は,この場所国立公園に指定される以前に倒壊を心配してコンクリートで土台を作ってしまったもので,これによって自然が損ねられてしまったという悪評のあるものだ。
 最後にレインボーフォレスト博物館(Rainbow Forest Museum)があって,南のゲートに至る。
 日本のチンケな国立公園とは比べるべくもないが,アメリカの多くの広大な国立公園のなかでは素朴で小規模だった。しかし,思ったよりずっとおもしろい場所であった。石好きにはたまらないところだろう。

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●「化石の森国立公園」なんて知らなかった。●
 バリンジャー隕石孔に行った後,私は,「化石の森国立公園」に向かった。
 実は,今回来るまで,私は「化石の森国立公園」のことをほとんど知らなかった。どこへ行くときも,行く前はその場所のことがよくわからない。だから旅は楽しいともいえる。一度行くと,ずいぶんとわかったような気になるものもまた不思議なことだが,ツアーなどに参加して,観光バスで行ったところは,行っただけで,やはりそこがどういうところだったのか,後でもわからない。
 すでに書いたように,バリンジャー隕石孔はずいぶん遠いところのように思っていたが,実際はフラグスタッフからとても近い場所であった。ただし,フラグスタッフというところが遠いといえないこともない。
 ユタ州,アリゾナ州,ニューメキシコ州,コロラド州の4つの州にまたがるグランドサークル(Grand Circle)とよばれる場所には8つの国立公園(National Park)と16もの国定公園(national Monument)がある。なかでももっとも有名なのはグランドキャニオン国立公園(Grand Canyon Nationa Park)だろうが,それ以外にも魅力ある景観がいくらでもある。しかし,それらをまわることは並大抵ではない。どこへ行くにも車で何時間も走らなけらばならない。近い大都市は,ラスベガス,フェニックス,アルバカーキー,デンバー,ソルトレイクシティーなどだが,そのどこも日本から直行便がないから,乗り換えて,しかも,そうした大都市からもかなり遠いので,結局,自分で運転ができないとなると,容易な場所でないのだ。

 そんな国立公園なのだが,これ以上に魅力のある場所はほかにないから行く価値がある。私は,これまで計画的に行こうと思ったわけではないが,幸運にもそのほとんどに行くことができた。わかいころにもっと計画的に旅行をしておけばよかったと今にして思うが,それは無理というもの。それよりも,これだけ行けたことを感謝したい。
 そんななかで,ほとんど知らなかったのが,この「化石の森国立公園」であった。私にとって,まず,名前にインパクトがない。化石の森,から想像するに,化石がとれる森,くらいの感じでった。昨年,これも奇しくも行くことができたデスバレー国立公園やセコイア・キングスキャニオン国立公園には想い入れがあったが,化石の森国立公園にはそんな想い入れもなかった。
 私が行く気になったのは,この国立公園がバリンジャー隕石孔から近い,というか,むしろ,化石の森国立公園を目的として訪れる人がバリンジャー隕石孔に立ち寄ると書かれていたことに寄るだけのことで,せっかくだから行ってみようとなっただけだった。

 インターステイツ40を東に向かって走っていくと,ホルブルック(Holbrook)という町の手前で,右手に国道180が分かれる分岐があった。「化石の森国立公園」へのアクセスはこの国道180 へ行くという道路標示があった。私の持っていた「地球の歩き方」のアメリカ国立公園編(の2005年版という古いモノ)には,「化石の森国立公園」のゲートは,インターステイツ40に面した北側のゲートと国道180に面した南側のゲートがあって,北側のゲートから南側のゲートに向かうのが正解と断定してあったので,私は,この道路標示を無視して,さらにインターステイツ40を走っていった。
 もしこの本を読んでいなかったら,絶対に国道180をすすんでいたに違いない。
 すると,やはり,そのあともまた,インターステイツ40の先に「化石の森国立公園」の道路標示があったので,それに従ってインターステイツを降りたところが,国立公園のビジターセンターであった。 

今回の旅の目的はバリンジャー隕石孔とローウェル天文台で冥王星を発見した望遠鏡を見ることでしたが,そのためには遠いアリゾナ州のフラグスタッフまで行かねばならず,どうしようかと迷っていました。そこに昨年,偶然行ったときに閉鎖されていたパロマ天文台に行くことがあきらめきれず,やはり行ってみたいということになって,このふたつのことを実現するために旅が実現したわけです。
到着早々は時差ボケで,よく寝られないのが一番の心配なのですが,昨晩は思いのほかよく寝られたので安心しました。私の滞在する安モーテルに朝食はついていないので,バリンジャー隕石孔へ行く途中でガソリンを入れてそこでついでにサンドイッチを買って,食べながら運転しました。時間が惜しいのです。
なお,アメリカではガソリンは1ガロンあたり何ドルで表示されています。1ガロンは約3.8リットルなので,約30倍(1ドルが110円だと約29倍)すれば1リットル何円になります。今回の旅では表示が3ドルくらいだったので,換算すると1リットル90円程度でした。また,車にガソリンの燃費が1ガロンあたりのマイル(MPG)で表示されるのでわかりにくいのですが,これは0.42倍すれば1リットルあたりのキロメートルになります。

旅の2日目。
今日からいよいよ観光ですが,今日は早朝にバリンジャー隕石孔へ行って,その後,せっかくここまで来たので,さらに1時間くらい先にある化石の森国立公園まで足を伸ばし,午後,フラッグスタッフに戻って,待望のローウェル天文台に行くことにしました。今日1日で,パロマ天文台以外の今回の旅の目的のほとんどが達せられるわけです。
約40分走って隕石孔に着きました。朝7時30分でした。9時からのガイドツアーがあるということだったので,それまで博物館を見学したり,隕石孔の展望台へ行って写真を写したりしました。やはり実物はすごいものでした。場所はこの3月に行ったオーストラリアのエアーズロックみたいに周り一面平地で,かたや上に伸び,こちらはそこにえぐられているというように,対照的でした。このときの詳しい様子はまた後日旅行記で書きたいと思います。

十分堪能して,そのあと化石の森国立公園に向かいました。これまで,特に意識していたわけではないのですが「地球の歩き方」という本のアメリカ国立公園編に載っている国立公園で私が行ったことがなかった場所がこの化石の森国立公園を含めて3か所あったのですが,今回の旅でそのうちの2か所に行けるのもまたうれしい偶然です。
国立公園に着きました。まず,ビジターセンターにレストランがあったので昼食をとりました。
思いのほかものすごく広い公園で10か所程度の見どころを車で回って行くのです。化石の森というイメージとは違い奥深い森ではなく昔森だったところ,そして恐竜が闊歩していたところが風化して大平原となった場所です。この国立公園も自然の作り出した雄大な風景が堪能できるところでした。木の幹が水晶化した化石になっているのには驚かされました。

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