しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

タグ:夜明け直前の3惑星

DSC_6520ssDSC_6520ssn DSC_6554s DSC_6537sn

☆☆☆☆☆☆
 2021年,早くも3月になりました。このところ明るい彗星も見えないし,寒いので,しばらく星見に遠出もしていません。その代わり,明け方の空が美しいので,日の出前,毎日のように散歩を兼ねて空を見上げています。
 3月3日の早朝は,前日の夜の強風も収まって,快晴となりました。前回,2月26日は東のそらには雲があったので,今度は雲ひとつない空で,木星,水星,土星を写真に写すことにしました。木星と土星の位置はほとんど変わらないのですが,水星が次第に高度を下げています。

 カメラと三脚を持って家から出てふらふらと歩いて5分,いつものように,街灯のない田んぼのあぜ道に着いたのが午前5時20分すぎでしたが,すでに東の空には,木星,水星,土星,3つの惑星が肉眼でもはっきり見えました。
 昨晩の風で空気が澄んでいたので,こんなに容易に見ることができました。
 写真は,露出を増やすと,むしろ薄明で星が消えてしまいます。それは都会で暗い彗星を写すときも同じで,星を写すのに,何も露出時間を増やすだけが芸ではないのです。
 なるべく肉眼で見たときとおなじような空の明るさになるように,何度も露出を変えて写しました。
 目を反対側に写すと,月齢19.1の月が見えました。この月があと1週間すると,3つの惑星に接近します。3月10日がベストで,その前後3日間がおもしろい構図になります。晴れるといいのですが…。

 そうこうするうちに,南の空から天頂を通って北の空に人工衛星が動くのが見えました。見慣れている国際宇宙ステーションより明るいほどでした。先日も,夕暮れ時に散歩していたら,やはり,空に人工衛星が飛んでいるのが見えました。この時期,国際宇宙ステーションは見えないはずなので,どんな人工衛星なのかな,と思いました。
 家に帰って,いろいろ検索してみると,明るい人工衛星が見られるリストの載ったホームページを見つけました。どうやら,私が見たのは,中国が打ち上げた「CZ₋4B R/B」というものだったようです。「Chang Zheng 4B」というロケットで,2006年10月23日に打ち上げられ,宇宙環境,放射線とその影響の調査,宇宙物理環境パラメーターの記録およびその他の関連する宇宙実験の実施に使用されているそうです。
 通常は約2.5等星くらいで地球上から見え,最も明るくなるときでマイナス0.1等星にまで達するということです。どおりで明るく見えたはずです。

cz-4b__sj-6__1


◆◆◆
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

💛

DSC_6485ssnDSC_6462nDSC_6496n02250310

☆☆☆☆☆☆
 1月は夕方の西の空に土星,木星,水星が追いかけっこをしていましたが,1月の終わりには仲よく太陽の裏側に隠れてしまい,というより,実際は地球が動いたわけですが,今度は揃って明け方の東の空に見えるようになりました。
 2月23日に水星と土星が最接近するということでしたが,調べてみると,日の出1時間ほど前の低い空で,こんなものが見えるのかなあ,というのが正直な気持ちでした。ならば,実際に見てみるしかない,ということで,2月23日から午前5時30分過ぎに東の空を見ることにしました。
 ところが,雲が多く,なかなか見ることがかないません。しかも,すぐに空が明るくなってしまいます。2月24日はかろうじて土星が見つかりました。よく見るとその左に水星も見つかりました。しかし,その下に木星が昇ってくるはずなのに,曇っていて見ることができませんでした。

 そこで,翌2月25日。前日,土星と水星の位置がわかっていたので,この日ははじめからカメラを固定して木星が昇ってくるのを待ちました。
 次第に空が明るくなってきたのですが,思った以上に土星や水星は明るく,肉眼でもはっきり見ることができたのには感動しました。若干雲があったのですが,雲にさえぎられても星の光が見えました。そして,しばらくすると木星も肉眼で見えるようになりました。
 家に帰って確かめてみると,肉眼では確認できなかった昇ったばかりの木星が家の間に写っているのにはびっくりしました。条件さえよければ,こんなに高度が低くても1等星は写るのです。
 こんなことを確かめることも,星を見る醍醐味です。
 実は,私が狙っているのは,3月10日なのです。3月10日には,土星,木星,水星に月齢26.1の月が加わるのです。この日,3つの惑星を写したのは,その時の予行演習だったのです。

 今日の1番目の写真は2月25日午前5時45分,2番目の写真が午前5時39分,3番目の写真が午前5時50分に写したものです。そして,4番目の星図がこの日の2番目の写真と3番目の写真を写した時間のものです。また,この日の日の出は6時27分でした。
 3月10日の日の出は6時10分なので,2月25日より17分ほど早くなります。そこで,5番目に3月10日の午前5時22分と午前5時34分の星図を対比させてみました。これを見ると,天気さえよければ,3月10日は,十分に3つの惑星と月が並んだ姿を写せるということがわかったので,とても楽しみです。
  ・・
 何もないような毎日でも,実は,空の上にはこんな興味深い現象がいつも待ち受けているのです。また,それが見られるのか見られないのか,それを確認することも,それなりに楽しいことです。日常のささいなことに心配しているだけで,こうしたおもしろい現象を見ないで過ごすのは,もったいないというものです。

◇◇◇
Doctor Yellow.

2月24日,2月25日の両日,家の近くをドクターイエローが走りました。2日にかけて,いろいろな写真と動画を写そうと計画したのですが,すべてうまくいきました。すっかり満足したので,私はこれで「撮り鉄」は卒業です。

DSC_8201ss


◆◆◆
過去のブログの一覧は ここ をクリックすると見ることができます。

💛

このページのトップヘ