旅をしていて思うのですが,人は何をするために旅をするのでしょう?
「るるぶ」という雑誌がありました。今もあるのかどうかは知りませんが,ガイドブックの商品名にもなりました。この「るるぶ」という言葉の由来は,1972年にJTBの出版事業局が旅の雑誌を発刊するに伴ってネーミングを募集したときに,アイ・シー・エー株式会社(International Consulting & Advertising)の野村元久さんが「見る」「着る」「遊ぶ」をキーワードとして「るるぶ」と発案したものだそうです。つまり,この言葉によれば,旅というのは見どころなどに行って「見る」こと,ファッションを「着る」こと,そして,テーマパークなどで「遊ぶ」ことが目的になるのでしょうか。
人が集まる場所というのは近年では日本だけに限らずショッピングモールというものがあるのですが,そこには商品が溢れています。しかし,私にとってはそこで売られているもののほとんどがいらない,というより必要がないのです。だから,私にはそういう場所にあるお店がどうして成り立つのかすらよくわからないのですが,旅の目的は,そこで「ショッピング」をしたり「食べる」こと,これに尽きる人も多いわけだから,こうしたお店が成り立つのでしょう。
しかし,私はショッピングには興味はないしグルメでもないから,旅の目的は非日常を味わい,自分の好奇心を満たすということになります。そうした目的のために,できる限りお金を使わない旅行を工夫するわけです。いわば,旅での「断捨離」です。
「衣食住」というように,旅をするときに必要なものは泊まる場所と服と食事ですが,泊まる場所は,まあ,シャワーがあって寝られればいいわけです。服は持って行くから旅先では買いません。一番の問題は食事ですが,これをどう工夫するかが,私の最も重要な問題になりますが,それはまたの機会として,今日の話題ではありません。
今日のお話は旅先での観光です。私が先日ハワイ・カウアイ島に行ったときに参加した「リバーボートツアー」は窓口でチケット買いましたが25ドルでした。このツアーは日本の旅行会社のやっている現地ツアーに組み込まれていて,それを利用すると100ドルになるのです。私がこれまで数回参加した星空観察ツアーというのもそれと同様で,現地で探せば70ドルくらいのものが日本の旅行会社の現地ツアーだと3万円近くにもなります。
いつも書いているように,旅というのは言葉が不自由で移動手段がないとべらぼうに高くなってしまうのです。
旅における「断捨離」というのは,こうした出費をいかに抑えるかにかかっているというわけです。