しない・させない・させられない

Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait.

USA50州・MLB30球場を制覇し,南天・皆既日食・オーロラの3大願望を達成した不良老人の日記

タグ:越前で思う「光る君へ」

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 紫式部公園に隣接して,紫式部と国府資料館「紫ゆかりの館」がありました。私は,来るまで,ここが「光る君へ 越前 大河ドラマ館」だと思い込んでいました。
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 「紫ゆかりの館」は,紫式部が越前国の国府の国司に任命された父とともに,この地で1年余りをすごしたことを知り理解を深めていただくために,2021年4月にオープンした資料館です。
 当館では,紫式部が過ごした時間を体験できる展示と,国府のころより脈々と生き続けている丹南地域の伝統工芸品の展示,販売をしていいます。
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 ということで,午前9時開館だったのですが,それよりも15分ほど前に入ることができたので,見学しました。なかなかすばらしい場所で,気に入りました。しかし,先に書いたように,ここが「光る君へ 越前 大河ドラマ館」だと思っていた私は,このとき,どうも違うなあ,と気づきました。そこで,係の人に聞いてみると,この場所から北に行ったところの武生中央公園に大河ドラマ館はある,ということでした。そこで,駐車場に戻って,急いで向かいました。何せ,この時点では,大河ドラマ館は混雑していると思っていたから,なるべく早く行きたかったのです。

 武生中央公園は,子供用の遊具施設や図書館などがある立派な施設でした。その一角に倉庫のような建物があって,大河ドラマ館はそこで開催されていました。午前9時を少し過ぎていたのですが,人気げがなく,入口が暗く,やっているのかな? と思ったくらいでした。
 中に入りました。この日来たのは,私が一番乗りということでした。混雑していたらいやだな,と思っていたのですが,予想に反して,うれしい誤算でした。その後,ぱらぱらと人が入ってきました。
 展示されているのは,これまでに見た大河ドラマ館と同じように,ドラマで実際に使って,お役御免になった小道具や衣装でした。人が少ないこともあって,とても楽しく見学することができて,大いに満足しました。係の人ともいろいろな話ができました。

 越前市は,2005年に武生市と今立郡今立町が合併してできた,人口8万人程度の都市です。
 合併にあたり,新たな市の名称を巡って,少数意見の「越前市」が選ばれたことに批判があるということです。そもそも,北隣に越前町があり,南隣に南越前町があり,まぎらわしいのです。というか,私は,武生市と今立郡今立町が合併というより,こういうのは,武生市に今立郡今立町が吸収されたと考えて,そのまま武生市でいいのでは? と思ってしまうのですが,何か事情があるのでしょうか。
 高知県にも,四万十町と四万十市という紛らわしいものがあります。これもまた,以前中村市だったところが四万十市になったものです。
 越前市のある場所は,古くから拓けた土地で,越の国(こしのくに=令制国への移行に際して,越後,越中,能登,加賀,越前と分割)の国府が置かれていました。国衙跡は現在発掘中ですが,国分寺や国分尼寺の場所は不明だそうです。いかに,この地が激動の歴史をおくったかがわかるようです。
 今回は,大河ドラマ館だけが目的だったので,町の観光はしませんでしたが,車内から見た感じでは,中心市街地は,歴史的遺産を継承した古い町並や建物が残り,白壁の蔵が立ち並ぶ「蔵の辻」とよばれる一角もあって,とても風流な感じがしました。その一方で,駅前の商店街はシャッター街化してしまっていて,おそらく,これが,この町の問題なのだろうと推察しました。
 のんびりしたところなので,今度は,このあたりで適当な宿を見つけて,越前ガニでも食べながら1泊してみたいと感じました。

 帰路,道の駅「越前たけふ」に寄って,昼食をとりました。
 来るときは早朝だったのでさほどでもなかったのですが,その後,名神高速道路が工事渋滞をはじめていたので,少し遠回りして,中部縦貫自動車道から,一度走ってみたいと思っていた九頭竜ダム湖畔の国道158号線で郡上白鳥へ抜け,東海北陸道を走って帰宅しました。後で地図で確かめると,徳山湖のある国道417号線を通って,揖斐川町へ抜けるほうが距離的には短いと思いました。この地域は冬は豪雪地帯ですが,この時期は快適に走れます。朝は曇っていたのですが,このころはとてもいい天気でした。
 楽しい半日の旅になりました。

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 今年2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」。
 はじめは,何だ,貴族が政権争いをしているだけのドラマじゃないか,以前放送された「平清盛」に比べて,画像がきれいすぎてリアル感に欠けるな,と思っていたのですが,それがまあ,おもしろいこと! 史実がほどんどないのをいいことに,何でもあり,やりたい放題であることもすばらしいし,漢詩や和歌や大鏡,小右記など,昔,高等学校で学んだ漢文や古文がいたるところに出てきて,それが効果的で,そしてまた,見ているほうの教養をためされているようで,愉快です。
 ドラマはこうでなくてはいけません。
 ということで,いよいよドラマの舞台が越前になることもあって,込み合う前がいいだろうと,2024年5月21日,越前市の「光る君へ 越前 大河ドラマ館」に行ってくることにしました。

 我が家から越前市までは,名神高速道路と北陸自動車道を走れは,2時間もかかりません。朝6時すぎに家を出ました。ゴールデンウィーク後の平日だからと思うのですが,高速道路はいたるところで工事をしていて,1車線が閉鎖されている箇所が多かったのですが,渋滞することもありませんでした。唯一の誤算は,天気予報では晴れだったのに,深く雲が垂れ込んでいたことでした。
 ゆっくり走って,午前8時過ぎには越前市に着きました。
 越前市には紫式部公園というものがあって,私は,その公園の一角に「光る君へ 越前 大河ドラマ館」があるものだと勘違いをしていました。そこで,公園の駐車場に車を停めて,大河ドラマ館が開館する前に紫式部公園を見学することにしました。実際は,「光る君へ 越前 大河ドラマ館」は別の場所だったのですが,そのことは次回書きます。

 紫式部公園は,大河ドラマで紫式部が主人公になるということとは関係なく,それ以前に越前市が町おこしで作ったもののようです。
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 紫式部公園は,1981年(昭和56)に都市計画の決定を行い着手された,紫式部がこの地を訪れたことを記念して、文化的歴史的公園として整備したもので,施設としては紫式部像・紫式部歌碑・釣殿・泉池・自由広場・藤棚などがある寝殿造庭園の公園です。
 文化勲章受章者の圓鍔勝三が制作した金色に輝く紫式部像や,総檜造りの釣殿を自由に見ることが出来ます。
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 観光で来る私のようなものには,すばらしい公園ですが,地元の人には単なる散歩広場のようなものです。しかし,こんなすばらしい公園で毎日散歩できたらいいなあ,と思いました。でも,維持費が大変そうです。
 気ままに紫式部公園を歩きました。
 紫式部公園には「金色の紫式部像が池に映える姿が鑑賞できる場所が1か所だけあるので探してみてください」とパンフレットに書かれていました。その場所で写した写真が2番目のものです。

 紫式部像のまわりに3つの紫式部の詠んだ歌碑がありました。
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●春なれど 白嶺の深雪 いや積り 解くべきほどの いつとなきかな
 「年が明けたら唐人を見にそちらへ参ります」と言っていた藤原宣孝が,年が明け「春になれば氷さえ解けるもの。あなたの心もとけるものだとどうにか教えてあげたい」と言ってきたことへの返歌で,「春になりましたが,白山の雪はますます積もって解けるのはいつのことかわかりません」(春になっても私のあなたに対する気持ちは解けません)と詠んだものです。
 藤原宣孝は,紫式部が帰京した後に結婚する相手です。紫式部が父である藤原為時に同行して越前に赴いたのは,藤原宣孝の求婚から逃げるためだったという説があるそうです。
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●ここにかく 日野の杉むら 埋む雪 小塩の松に けふやまがへる
 越前に下向した紫式部がはじめて迎えた冬のこと。初雪が降った日,日野山に積もった雪を眺めながら,都にある小塩山の松を思い出して詠んだ歌です。日野山の杉は雪が降って埋もれんばかり。都の小塩山の松にも降り積もっているのだろうか。
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●身のうさは 心のうちに したひきて いま九重に 思ひみだるる
 これは,時が過ぎ,夫の藤原宣孝と死別したのち,藤原道長の娘で一条天皇の中宮である藤原彰子に仕えるようになったときに詠んだ歌です。
 わが身の辛い思いは心の中に寄ってきて,今,宮中で心が幾重にも乱れることだ。
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